札幌市介護ロボット導入支援事業補助金交付要綱 平成 28 年 10 月 7 日 保健福祉局長決裁 (趣旨) 第1条 この要綱は、介護サービス事業者が介護ロボットを導入する際の経費の一部を助 成することにより、介護ロボットの使用による介護従事者の負担の軽減を図るととも に、その実際の活用モデルを他の介護サービス事業者に周知することにより、介護ロ ボットの普及による働きやすい職場環境の整備により、介護従事者の確保に資するこ とを目的として、予算及び内示額の範囲内で事業費を補助するために必要な事項を定 めるものとする。 (定義) 第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の定義は、それぞれ当該各号に定める ところによる。 (1) 介護サービス事業 介護保険法(平成 9 年 12 月 17 日法律第 123 号。以下「法」 という。)第8条第1項に規定する居宅サービス(福祉用具貸与及び特定福祉用具 販売を除く。)、同条第 14 項に規定する地域密着型サービス、同条第 25 項に規定す る施設サービス、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する 法律(平成 23 年法律第 72 号)第4条の規定による改正後の健康保険法等の一部を 改正する法律(平成 18 年法律第 83 号)附則第 130 条の2第1項の規定により、な おその効力を有するものとされた法第8条第 26 項に規定する介護療養型医療施設、 法第8条の2第1項に規定する介護予防サービス(介護予防福祉用具貸与及び特定 介護予防福祉用具販売を除く。)、法第 42 条第1項第2号に規定する基準該当居宅 サービス、同項第3号に規定する離島等における相当サービス、法第 54 条第1項 第2号に規定する基準該当介護予防サービス及び同項第3号に規定する離島等に おける相当サービスを行う事業をいう。 (2) 介護サービス事業者 介護サービス事業を行う者をいう。 (3) 介護従事者 介護サービス事業に従事し要援護者に対する介護を行う者をいう。 (4) 介護ロボット 次の全ての要件を満たすものをいう。 ア 目的要件 日常生活支援における、移乗介護、移動支援、排泄支援、見守り及び入浴支援 のいずれかの場面において使用され、介護従事者の負担軽減効果のあるものであ ること。 イ 技術的要件 次のいずれかの要件を満たすものであること。 ・ロボット技術を活用して、従来の機器ではできなかった優位性を発揮するも の。ただし、ロボット技術とは、センサー等により外界や自己の状況を認識 し、これによって得られた情報を解析し、その結果に応じた動作を行うこと をいう。 ・経済産業省が行う「ロボット介護機器開発・導入促進事業」において採択さ れたもの。 ウ 市場的要件 販売価格が公表されており、一般に購入できる状態にあること。 (5) 交付要綱 「平成 28 年度(平成 27 年度からの繰越分)地域介護・福祉空間整備 等施設整備交付金及び地域介護・福祉空間整備推進交付金交付要綱」(平成 28 年 6 月 8 日厚生労働省発老 0608 第 1 号厚生労働事務次官通知の別紙)をいう。 (6) 実施要綱 「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金及び地域介護・福祉空間 整備推進交付金実施要綱」(平成 28 年 7 月 25 日老発 0725 第 6 号による改正後の平 成 18 年 5 月 29 日老発第 0529001 号厚生労働省老健局長通知の別紙)をいう。 (7)交付金事業 地域介護・福祉空間整備推進交付金の交付金額算定の対象となる事 業をいう。 (8) 補助事業者 第3条に掲げる補助対象事業を実施する者をいう。 (補助対象事業) 第3条 この要綱に基づく補助の対象となる事業は、交付金事業のうち介護従事者の負担 の軽減や業務の効率化のために介護サービス事業者が、介護ロボット導入計画に基づ き介護ロボットを導入する事業であって、市長が必要と認めたものとする。 (補助対象者の要件) 第4条 この要綱に基づく補助の対象者は、補助事業者であって次に掲げる要件に該当す る者とする。 (1) 札幌市内に事業所を設置する介護サービス事業者であること。 (2) 法人の市民税及び事業所税に係る市長に対する申告(当該申告の義務を有する者 に限る。)を行い、かつ、本市の市税を滞納していないこと。 2 前項第2号に規定する要件は、申請者が市税の滞納がないことの証明書(申請日前 30 日以内に交付を受けたものに限る。)を提出することにより確認するものとする。 3 第1項第2号に規定する市税とは、個人の市民税(当該法人が札幌市税条例第 33 条の2の2各項の規定に基づき、特別徴収義務者に指定されている場合に限る。)、法 人の市民税、固定資産税、軽自動車税、特別土地保有税、事業所税及び都市計画税と する。 (補助対象経費) 第5条 この要綱に基づく補助の対象とする経費は、実施要綱別表2(1)の第1欄に定め る区分「介護従事者の負担軽減に資する介護ロボット導入促進事業」の第4欄に定 める対象経費とする。 なお、使用料及び賃借料は平成 29 年3月 31 日までの期間を対象とするものに限 るものとする。 2 補助の対象となる介護ロボットは1機器あたり 20 万円を超えるものとして、1 事業所あたりの補助金額は、国から示された法人毎の内示額を上限として、予算の 範囲内で補助を行う。 3 複数の分割可能な部分で構成される介護ロボットについては、当該介護ロボット として最低限の機能を有するまとまりをもって1機器とする。また、同機種を複数 購入する場合は、前項上限額の範囲内で補助を行うものとする。 4 介護サービス事業者が一つの事業所において居宅サービスと介護予防サービス の指定を両方受けている場合は、1事業所として扱う。 (補助額の算定方法) 第6条 補助金の額は、次の各号の規定により算出した額のいずれか少ない方の額とする。 なお、補助額に1,000 円未満の端数が生じた場合には、これを切り捨てるものとする。 (1) 前条第2項に定める補助金の上限額と、補助対象経費の実支出額とを比較して少 ない方の額 (2) 総事業費から当該事業に係る寄付金その他の収入額を控除して得た額 2 前項の規定にかかわらず、社会福祉法人等の営利を目的としない法人がこの要綱 による補助金の交付を受ける場合には、寄付金を総事業費から控除しないこととす る。 (交付の条件) 第7条 この要綱による補助金の交付の決定には、次の各号に定めるところにより条件を 付すものとする。 (1) 補助事業の内容を変更(軽微な変更を除く。)する場合には、市長の承認を受けな ければならない。 (2) 補助事業を中止し、又は廃止する場合には、市長の承認を受けなければならない。 (3) 補助事業が予定の期間内に完了しない場合又は補助事業の遂行が困難になった場 合には、速やかに市長に報告してその指示を受けなければならない。 (4) 補助事業により取得し、又は効用の増加した単価 30 万円以上の機械、器具及びそ の他の財産については、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律施行令(昭 和 30 年政令第 255 号。以下「適化法施行令」という。)第 14 条第1項第2号の規定 により厚生労働大臣が別に定める期間を経過するまで、市長の承認を受けないでこ の補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、 取壊し、又は廃棄してはならない。 (5) 市長の承認を受けて財産を処分することにより収入があった場合には、その収入 の全部又は一部を札幌市に納付させることがある。 (6) 前2号が規定する市長の承認は、 「厚生労働省所管一般会計補助金等に係る財産処 分について」 (平成 20 年4月 17 日老発第 0417001 号厚生労働省老健局長通知)別添 「厚生労働省所管一般会計補助金等に係る財産処分承認基準」に準じて行うものと する。 (7) 補助事業により取得し、又は効用の増加した財産については、補助事業の完了後 においても、善良な管理者の注意をもって管理するとともに、その効率的な運用を 図らなければならない。 (8) 補助事業完了後に消費税及び地方消費税の申告によりこの補助金にかかる消費税 及び地方消費税に係る仕入控除税額が確定した場合、又は納税義務が免除され消費 税及び地方消費税を申告しないことが確定した場合は、様式 10 により速やかに市長 に報告しなければならない。 なお、補助事業者が全国的に事業を展開する組織の一支部(又は一支社、一支所 等)であって、自ら消費税及び地方消費税の申告を行わず、本部(又は本社、本所 等)で消費税及び地方消費税の申告を行っている場合は、本部の課税売上割合等の 申告内容に基づき報告を行うこと。 また、市長に報告があった場合は、当該消費税及び地方消費税に係る仕入控除税 額の全部又は一部を札幌市に納付させることがある。 (9) 補助事業者は、補助事業に係る収入及び支出を明らかにした帳簿を備え、当該収 入及び支出について証拠書類を整理し、当該帳簿及び証拠書類を補助金の額の確定 の日(補助事業の中止又は廃止の承認を受けた場合には、その承認を受けた日)の 属する年度の終了後5年間保管しておかなければならない。ただし、補助事業によ り取得し、又は効用の増加した単価 30 万円以上の財産がある場合は、前記の期間を 経過後、当該財産の財産処分が完了する日、又は適化法施行令第 14 条第1項第2号 の規定により厚生労働大臣が別に定める期間を経過する日のいずれか遅い日まで保 管しておかなければならない。 (10) この補助金に係る補助金の交付と対象経費を重複して、お年玉付き郵便葉書等寄 付金配分金の補助金の交付を受けてはならない。 (11) 補助事業者が補助事業を行うために締結する契約の相手方及びその関係者から、 寄付金等の資金提供を受けてはならない。ただし、共同募金会に対してなされた指 定寄付金を除く。 (12) 補助事業者が補助事業を行うために締結する契約については、指名見積合せに付 するなど、札幌市が行う契約手続の取扱いに準拠しなければならない。 (13)補助事業者は、当該介護ロボットを使用することによって得られた業務効率化や 職場改善等の効果に関するデータを客観的な評価指標に基づいて記録し、補助事業 が完了した日の属する年度を初年度として3年間、介護サービス事業所における介 護ロボットの毎年度の使用状況について、報告対象の年度の翌年度の4月末日まで に様式 11 により市長へ報告しなければならない。ただし、リース又はレンタルの場 合で、当該リース又はレンタルの期間が3年未満の場合は、当該期間に係る年度分 の報告でよいものとする。 (交付等の申請) 第8条 この要綱により補助金を受けようとする補助事業者は、次の各号に掲げる申請書 及び添付書類を市長に提出しなければならない。 (1) 札幌市介護ロボット導入支援事業補助金交付申請書(様式1) (2) 介護ロボット導入計画(様式2) (3) 介護ロボットの製造業者又は販売代理店が作成した、導入予定機器の製品名、数 量及び経費の内訳が記載された見積書の写し なお、リース又はレンタルの場合は、当該リース又はレンタルの期間全体に係る 見積金額と、リース又はレンタルの開始から平成 29 年3月 31 日までの期間につい ての見積金額がそれぞれ記載された見積書とすること。 (4) 介護ロボットの製造業者又は販売代理店から提供を受けた、導入予定機器の特徴 (有効性、安全性能の検証情報)に係る資料 (5) その他市長が必要と認める書類 2 前項に定める提出書類の提出期限は、補助事業等の内容を考慮し、市長がその都 度指定する。 3 この補助金の交付決定後の事情の変更等により申請の内容を変更して追加交付 申請等を行う場合は、別に指示する期日までに様式3により行うものとする。この 場合において、補助金の交付条件に反する変更は承認しない。 4 この補助金の交付決定後に、補助事業を中止又は廃止する必要が生じた場合は、 別に指示する期日までに様式4を市長に提出するものとする。 (交付等の決定) 第9条 市長は、前条第1項に定める交付申請書の提出を受けたときは、その内容を審査 し、補助することが適当であると認める場合は、補助金額を決定し、様式5により申 請者に通知するものとする。 2 市長は、前条第3項に定める変更に係る申請書の提出を受けたときは、その内容 を審査し、当該申請を承認することが適当であると認める場合は、補助金額を決定 し、様式6により申請者に通知するものとする。 3 市長は、前条第4項に定める事業の中止又は廃止に係る申請書の提出を受けたと きは、その内容を審査し、当該申請を承認することが適当であると認める場合は、 当該中止又は廃止について決定し、様式7により申請者に通知するものとする。 (事業実績報告) 第 10 条 補助金の交付決定を受けた補助事業者は、事業完了後1月以内又は当該年度の 3月 31 日のいずれか早い日までに、様式8による実績報告書を市長に提出しなければ ならない。 2 前項の報告書提出に際しては、補助対象経費の支出を証する書類(原則として、 補助対象経費の支出に係る契約書の写し、領収書の写し及び納品書の写し)を併せ て提出するものとする。 (補助金の確定) 第 11 条 市長は、前条に定める実績報告書の提出を受けたときは、事業内容を審査し、 適正に実施されたと認める場合は、補助金額を確定し、様式9により補助事業者に通 知するものとする。 (補助金の交付時期) 第 12 条 この要綱による補助金は、前条の規定により確定された金額を請求により交付 する。 (補助事業に係る調査等) 第 13 条 市長は、必要があると認めたときは、地方自治法(昭和 22 年法律第 67 号)第 221 条第2項の規定に基づき、随時状況の調査を行い、又は必要な事項について報告 を求めることができる。 (補助金の取消し) 第 14 条 市長は、補助事業者が次の各号のいずれかに該当したときは、補助金の交付の 決定の全部又は一部を取消すものとする。 (1) 虚偽その他不正の手段により補助金の交付の決定又は交付を受けたとき。 (2) 補助金を他の用途に使用したとき。 (3) 補助金の交付決定の内容若しくはこれに付した条件又は法令に違反したとき。 (4) 補助金交付を受ける権利を第三者に譲渡し、又は担保に供したとき。 (5) 第4条に規定する補助対象者の要件を満たさなくなったとき。 (補助金の返還) 第 15 条 市長は、前条に基づき補助金の交付の決定を取り消した場合において、補助事 業の当該取消しに係る部分に関し、既に補助金が交付されているときは、期限を定め て、その全部又は一部の返還を命ずるものとする。 2 市長は、補助事業者に交付すべき補助金の額を確定した場合において、既にその 額を超える補助金が交付されているときは、期限を定めてその超える部分の返還を 命ずるものとする。 (違約加算金) 第 16 条 補助事業者は、第 14 条の規定により補助金の交付決定の全部又は一部を取り消 され、その返還を命じられたときは、その命令に係る補助金の受領の日から納付の日 までの日数に応じ、当該補助金の額(その一部を納付した場合におけるその後の期間 については、既納付額を控除した額)につき年 10.95%の割合で計算した違約加算金 (100 円未満の場合を除く。)を納付しなければならない。 (延滞金) 第 17 条 補助事業者は、補助金の返還を命じられた場合において、これを納期日までに 納付しなかったときは、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納額に つき年 10.95%の割合で計算した延滞金(100 円未満の場合を除く。)を納付しなけれ ばならない。 (委任) 第 18 条 この要綱の実施に当たり、定めのない事項は交付要綱、実施要綱及び札幌市補 助金等の事務取扱に関する規程(昭和 36 年6月 29 日訓令第 24 号)の例により実施 するものとして、その他の必要な事項は高齢保健福祉部長が定める。 附 則 この要綱は、平成 28 年 10 月7日から施行する。
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