「仕事」第71回 山田 麻莉子さん [PDF 1.7MB]

My Job, My Life
私と
「仕事」
第 71回
学生時代からの夢を追い続け、
多彩な分野で活躍する卒業生を訪ね
仕事に挑む熱い思い、今後の目標などをインタビュー。
その姿が学生の皆さんの将来のキャリア・プランに役立てば幸いです。
小島 圭司さん
山田 麻莉子さん
[2006年 経済学部卒業]
コクヨ株式会社
ファニチャー事業本部 事業戦略本部 販売マーケティング部
チャネルマーケティング第1グループ
企画力が問われる、仕事空間の総合プロデュース
お客様以上にお客様の働き方を考える、
醍醐味がある
自分が
「本当にやりたいこと」
を信じて歩むなら、
つまずきでさえも、転機への大きなステップになる
一般には、文具・ステーショナリー
し、販売戦略から企画立案、施策実行
バーンロムサイジャパンは、エイズ
まさにトントン拍子で、気づけば
が広く認知されているコクヨですが、
まで、チャネルを対象としたマーケテ
で両親を亡くし、自らも HIV 感染した
現地スタッフになっていました(笑)。
8:45
事業構成としては、ステーショナリー
ィングを担当しています。ターゲット
子どもたちの生活施設として、1999
今思えば、何かに導かれたような出会
出社後、
集中できる場所で
メール確認。
今日のミーティングや
段取りを組み立て
10:00
事業・ファニチャー事業・通販事業の
とする市場を明確にし、どれくらいの
年にタイ北部、チェンマイに設立され
いだったのかな、と。現在はバーンロ
3 本柱で成り立っており、私は入社以
シェアを目指すために、どんな商材で、
たバーンロムサイを支援する団体です。
ムサイジャパンで、洋服やグッズの企
来一貫して法人顧客相手のファニチャ
どんなストーリーを描き、どこと協力
現在では HIV に感染している子ども
画製造販売を担当し、百貨店での企画
事務所にて。
取引先からのメールを
チェックし、
一日の予定を確認
ー事業に関わってきました。コクヨの
して売っていくのか。いわば販売の
たち、また様々な事情により親と暮ら
展打ち合わせなど、企画から販売立ち
ファニチャー事業とは、働くための空
5W1H を企画・展開していく業務です。
すことが困難な子どもたち、合わせて
会いまで、全般に関わっています。
間づくりです。いかに業務効率を上げ、
エリアそれぞれで特性や事情が異なる
30 人が元気に暮らしています。
学生生活を振り返ると、サークルも
独創的なアイデアが湧く空間をどう創
ため、より詳細で具体的な戦略が求め
日本・チェンマイでのオリジナルグ
寮生活も、海外との接点が多くありま
出できるかをご提案します。個々の法
られます。
ッズの販売や、チェンマイでのゲスト
した。サークルは観光客を相手に、京
人顧客の特性やニーズに即した提案を、
同志社大学では広告研究会に所属し、
ハウス運営などから出た利益を子ども
都を案内するガイド。2 年間を過ごした
課題解決型で構築します。
イベント企画やフリーペーパーの編集な
たちの生活支援に充てています。
寮も、今は留学生専用の施設となって
中には、高度な提案を要求されるこ
どをしていました。少し背伸びをして、社
私がバーンロムサイジャパンを知った
いる「リチャーズハウス」で、20 人位ず
とも。ある時、海外に広く展開する機
会人の真似事がしたかったのでしょうね。
きっかけは、一本の映画でした。小林聡
つ日本人学生と留学生が暮らす、恵ま
器メーカー様から、研究開発部門のオ
ただ、学生の頃は、好きな仲間や気
美さん主演の『プール』という邦画で、舞
れた環境でした。9 カ月間の米国カリフ
フィス構築について検討依頼がありま
の合う人間としか一緒に行動しないも
台となっていた宿泊施設が、ホシハナヴ
ォルニア留学も大きな経験です。外国
した。研究者同士が自由にアイデアや
の。社会に出れば、自分と真逆のタイ
ィレッジという、バーンロムサイがチェ
人として海外に住むことは、想像でき
課題を交換し、気づきやブレイクスル
プの人とも協力し、業務を遂行するこ
ンマイで運営している施設だったのです。
ないことだらけ。国籍や人種を問わず、
ーを生むための空間。先方のチームの
とも求められます。今では、多様な思
卒業後、一般企業で数年勤めましたが、
頑張っている人にはとことんエールを
顔触れも国際色豊か。 知の融合 な
考や価値観の人間が、同じ目的に向か
慌ただしく業務に追われる日々に疑問を
送る環境を、肌で感じることができた
どいくつかのキーワードを提示いただ
って力を合わせ、課題を一歩一歩クリ
禁じ得ず、会社を辞めることが決まって
のは、大きな財産となりました。
きながら、ワークスタイルコンセプト
アしていくからこそ、大きなやりがい
いたある日のこと。たまたまバーンロムサ
在学生の皆さんには、
「世間や人目
創出と、空間づくりをお手伝いすると
や喜びが生まれる、そんな気がします。
イジャパンのホームページにアクセスし
を気にせず、やりたいことをやってみ
いう、非常に困難なものでした。2年
在学生の皆さんには、自分から壁をつく
たところ、チェンマイでの求人募集が出
て」と言いたいですね。たとえ失敗し
がかりでやっと受注に至ったのは、達
りさえしなければ、いろいろな可能性が
ていたのです。問い合わせてみたら、即
たとしても、自分が信じた道を歩む中
成感とともに、感慨深い思い出です。
発見できるんだということを、様々な
スカイプ面接。さらに面接担当者の第一
でのつまずきの方が、得るものも格段
現在はコクヨマーケティングに出向
経験を通じて体感してほしいですね。
声が、
「いつからこちらに来られますか?」
。
に大きいと思うからです。
One day on the job
10:00
プロジェクト進捗会議に
事務局サイドとして出席。
トータルな視点から
意見を出す
12:15
社員食堂での
ランチタイム。
リフレッシュと、
午後の英気を
補充するひととき
16:00
会議であがった課題を
営業担当と打ち合わせ、
一個一個詰めていく
17:00
販売パートナーに
活用してもらう販促物の
作成・確認
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[2011年 法学部政治学科卒業]
NPO法人
バーンロムサイジャパン
One day on the job
12:30
キッチンで簡単な料理をつくり、
スタッフと情報共有しながら
和気あいあいのランチ
14:00
企画展へ送る荷物の
発送準備
16:30
タイから届いた試作品を
スタッフとチェック。
改良点などを意見交換
17:30
翌日の百貨店担当者との
打ち合わせ用に、
サンプル商品をセレクト
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