【事例】 甲は乙から金 1000 万円を借り入れたことがある。これまでに

民事訴訟法
次の【事例】を読み,下記の【設問】に答えなさい。解答用紙は,表面(30 行)のみを
使用すること。
【事例】
甲は乙から金 1000 万円を借り入れたことがある。これまでに全部でないことは自
覚しているが,かなりの額を返済してきたつもりである。ところが,乙からは,顔を
あわせるたびに早く全部返してくれとうるさく催促される。そこで,甲は乙を相手ど
って「甲の乙に対する 1000 万円の貸金返還債務は,150 万円を超えては存在しないこ
と」の確認を求める訴えを提起した。なお,乙から甲に対する給付の反訴は提起され
ていないものとする。
【設問】
次の(1)から(4)までについて,簡潔に理由を付して答えなさい。
(1) この訴えの訴訟物は何か。
(2) この訴えには確認の利益があるか。
(3) 審理の結果,甲が乙に対して返済した金額が 750 万円であるとの心証に至っ
た場合,裁判所はどのような判決主文を書くべきか。
(4) 上記(3)の判決が確定した場合,既判力はどの範囲に生じるか。
(80点)