2016/9/26 授業内容と方法: 現在、物理化学の分野でどの様な研究が行われてい るかを、5名の担当者が各自3週にわたり紹介する。 達成目標: 学部における物理化学の講義は化学の基礎の修得に 主眼が置かれ、現在、物理化学の分野でどの様な研 究が行われているかについては学習する機会がない。 この講義では、物理化学の最前線でどの様な研究・ 開発が行われているか、科学全般の研究において物 理化学が如何に重要な貢献をしているかを理解する ことを目標とする。 アドバンスト物理化学 第1週 イントロダクション(堀内) 2016年10月4日 1 評価基準と評価方法: ・各担当者毎にレポートを提出する。 ・ 成 績 は 授 業 態 度 ( 25 % ) と レ ポ ー ト の 成 績 (75%)に基づいて評価する。 ・提出期限は各担当者の最終講義の2週間後。 ・提出期限を過ぎたレポートも受け付けるが、減点 する。 ・最終提出期限は2017年2月14日(火)とする。 履修条件: 「物理化学Ⅰ」と「物理化学Ⅱ」を履修済みである こと。「物理化学Ⅲ」および「物理化学Ⅳ」を履修 していることが望ましい。 教科書・参考書:各担当者が適宜紹介する。 オフィスアワー:火曜日5時限 3 2 授業計画: 注意:講義形式は担当者によって異なる。 第1週 イントロダクション・ X線による分子構造決定(堀内) 第2週 NMRによる分子構造決定(堀内) 第3週 分子の形と分子認識-超分子化学-(堀内) 第4週 常温で液体になる塩 ―イオン液体―(漢那) 第5週 光反応による医学治療 ―光療法・光化学療法・光線力学療法―(漢那) 第6週 自然界におけるリズムとパターン―振動反応― (漢那) 第7・8週 永久機関の物理化学 ―ブラウンラチェット―(米蔵) 第9週 分子の動きを観る-フェムト秒化学―(米蔵) 第10~12 週 現代の理論化学・計算化学(東) 第13週 ナノ粒子の合成(玉城) 第14週 ナノ粒子の性質(玉城) 第15週 ナノ粒子の応用(玉城) 4 日本化学会年会の分類 01化学教育・化学史 12高分子 02物理化学-構造 13触媒 03物理化学-物性 14コロイド・界面化学 04物理化学-反応 15材料化学 05無機化学 16材料の機能 06錯体化学・有機金属化学 17材料の応用 07有機化学-構造と物性 18資源利用 08有機化学-有機金属化学 19エネルギーとその関連化学 09天然物 20環境・グリーンケミストリー、 地球・宇宙化学 10生体機能関連化学・ 21理論・情報・計算化学 バイオテクノロジ- 11分析 22有機結晶 ↑ 学部講義で扱っている ↑ 学部講義で扱っていない ものが多い。 ものが多い。 5 科学のフロンティアは従来研究されてこな かった分野である。 なぜ、研究されてこなかったのか? 重要でないから? そうではなく、研究するのが難しい系だった から。実験技術が進歩して従来研究が困難 だった系の研究が可能になった。 また、従来は難しかった理論的なアプローチ が可能にありつつある(化学反応等の計算、 材料設計、分子設計等)。← 東先生 6 1 2016/9/26 物質 アモルファス・液体 液晶 コロイド・ゲル 高分子 超分子 (カーボンナノチューブ等) 分野 触媒 (光触媒・人工光合成等) 表面・界面 (触媒・環境・電池等) 電池 (太陽電池・燃料電池等) 有機エレクトロニクス (有機EL等) ドラッグデリバリー、 LED etc. 日本の科学技術政策における四つの重点分野: ソフトマター:アモルファス・液晶・コロイド ・ゲル・高分子等 超分子:原子が化学結合によって集合してでき たものが分子である。これに対して異なった種 類の分子が分子間力により集合して分子集合体 を作り、(分子が原子と全く異なる性質を発現 するのと同様に)個々の分子が持つ性質とは異 なる新しい物性や機能を発現させる系を超分子 という。← 堀内 原子 分子 ライフサイエンス(生命科学)、 IT、環境、ナノテクノロジー ← 玉城先生 7 化学結合 分子間力 分子 超分子(分子集合体) 8 堀内が担当する「アドバンスト物理化学」について 10月 4日 第1回 X線による分子構造決定 10月11日 第2回 NMRによる分子構造決定 10月18日 第3回 分子の形と分子認識-超分子化学- 講義はレジメをもとに行うが、講義内容に該当する 部分がアトキンスにある場合は、それを活用するの で、持っている人はアトキンスの下巻を持参するよ うに。 第1回 アトキンス20・3 第2回 アトキンス15章 第3回 アトキンス I 18・1、19・7、19・10 9 2
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