2020・2020通信

徳島県建築士会ニュースレター
2020・2020通信
2020年・会員2020人への道
VOL.01
責任編集人:笠井義文
発行:(公社)徳島県建築士会
まえがき
この通信は、会員のみなさんにお送りするニュースレターです。東京オリンピックの年2020
年までに、建築士会の会員を2020人にするための楽しい交流の場になればと思っています。
会員がいまの倍になれば、そこにはいったいどんな景色がみえるでしょうか。
ある役員の方から、顔写真
入れた方が読んでくれやす
いよ、とご提案いただいた
ので・・・。
2020・2020計画のスタート
平成26年に公益認定の手続きをしま
した。認定の手続きは、簡単にいうと、
「建築士会」のことを客観的に説明し、
その公益社団としての可否を評価委員に
審査してもらうことです。この作業は、
私自身が改めて建築士会のことを調べ直
して、自分自身の言葉で語ることでもあ
りました。
また、その時に痛烈に感じさせられた
のは、いかに建築士のことや建築士会の
活動が、一般に知られていないかという
ことでした。締め切りぎりぎりまで審査
は難航し、決して楽なものではありませ
んでしたが、この作業をなんとか乗りき
ることができたのは、残念ながらその無
念さからくる力があったからかも知れま
せん。
結局、公益認定は受けましたが、私は
この時、これからしなければならないこ
とが、はっきり見えたと思いました。そ
れは私がしたように、会員の皆さん一人
一人が建築士会のことをもっと知り、そ
して、その会員としての誇りを持って、
自分の言葉で人に語ること。まず、それ
が最も大切なことだと思ったのです。
それは同時に、会員一人一人が、この
徳島で建築士として生活していること、
建築士会員であることの意味をもう一度
問うことになります。その手続きがあっ
てこそ、建築士会のこれからの進歩、発
展があると思いました。
私が、会の代表としてしなければなら
ないことは、この皆さんの作業をお手伝
いすることです。建築士会を、建築士と
いうものを、一緒に考え、それをどう語
るかを考えることです。そして、皆さん
から多くの声を集めそれをまた皆さんに
お返しすることです。
2020・2020計画は、ここから
スタートします。(笠井義文)
連載コラム「もし士会が消滅したら」
■いいことなんてあるわけないはず・・・
もちろんそうですが、敢えて推測すると
◇会費を払わなくてすむなあ、◇忙しいと
き会議やイベントに時間を取られることが
なくなるね◇苦手な作文で悩むことがなく
なりホッとする、などでしょうか。
でも、圧倒的大多数の会員は、こんな喜
びを表したりはしないでしょうね。
■困ることはたっぷり・・・1
◇講習会が減りそうだ(勉強熱心な会員)
◇研究会活動は自分の生きがいの1つだっ
たのに(研究会メンバー)◇防災対策の組
織的取り組みはどうなってしまうんだろう
(社会貢献活動に熱心な会員)◇会議での
議論は聞いてるだけで刺激になっっていた
のに(若い役員)◇尊敬できる先輩たちと
一緒に取り組むプロジェクトはずいぶん勉
強になっていたのに(若手会員)◇人に訊
きにくい初歩的な質問や相談ごとに応じて
もらえる場所がなくなるなあ(会社を設立
した会員)◇せっかくいいクラブセットを
中!
更新 !
々
日
す
見で
必
揃えたのに(アウトドア派の会員)◇事務
局で楽しく話すこともなくなるなあ(全会
員?)
などなど。悪いこと・困ることを挙げる
のには枚挙のいとまがないぐらいです。士
会の活動全部がなくなったと想像すればい
いんですから。
■困ることはたっぷり・・・2
先に挙げた例はみんな深刻なものですが
中でも私が最も注目するのは若い会員の嘆
きです。
若い人がある組織(会社など)に属す。
そこで見倣うべき先輩に出会い、その一部
でも自分のものにしようと努力し、成長し
ていく−それが組織というものの持つ大き
なメリットではないでしょうか。
建築士会は組織と呼ぶのをためらうほど
緩やかな集団ですが、常に様々な動きをし
ています。若い会員がプロジェクトなどに
参加して活動するうちに、「この人が自分
の将来モデルだ」と感じる人たちと出会う
会員ひとりが一人だけ
仲間を増やす。
ここがポイントです!
会員全員が、いま会員でない人の手を
採り、「一緒に○○○しようよ」と言
って誘ってください。
例えば○○○には下のような言葉を。
・友達づくりを・仕事に役立つこと
・ゴルフ・釣り・研究会・後輩の指導
・就活・婚活・イベントのホスト役を
・仕事ではできないこと・面白いこと
・プロジェクトに参加・実務の勉強を
・いろんな人と建築の話を
建築士会
facebook
情報
イベント案内、結果報告、
委員会の様子や会員の
facebook紹介など話題
満載。いいねとシェア
をお願いします!
ことができるかもしれないのです。
もちろん、少人数の会社・事務所でも同
様のことはあり得るでしょう。しかし、よ
り可能性が高いのは、多様な人たちが様々
に活動している大きな士会という組織の中
であるのは、ほぼ間違いないでしょう。
大げさに考えなくても、多くの人と出会
えるのが建築士会会員であることの大きな
価値だということに異を唱える人は少ない
でしょう。たとえ、中に反面教師がいたと
しても。
■終わりに
現状のまま放置すると限界集落ならぬ 「限界団体」に近づきそうな、いや既にそ
うなっているかもしれない士会。会長の提
唱している「2020・2020計画」は
それへの挑戦でしょう。容易な道ではあり
ませんが、その歩みを「もし士会が消滅し
たら」と会員個々が自問することから始め
てみてもよさそうです。(渡邊 速)