採択事業の事業例

別 添
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採択事業の事業例
☆おおさか地域創造ファンド(Active Osaka Promotion Fund)の概要
①基金総額 200億円(国160億円、府2億円、金融機関38億円)
②運用期間 10 年間(平成19年度~平成28年度)
③運用主体 公益財団法人大阪産業振興機構
☆8 地域の事業例
地 域
中 央
事業内容及び事業者名
①大阪中央地域人材のデザイナーを活用した病理検査用拡大鏡の開発
及び販路開拓事業
【ゼク・テック株式会社】
わが国の病理・解剖の現場では、常に「検体の取り違え」
「菌の感染」といったリス
クや、厳しい作業環境に起因する人材確保難が課題となっています。
このたび同社では、病理医による微小な組織・検体の取り扱いや「良性か悪性(癌)
か」の診断の際に発生しうるあらゆるリスク(切除間違い、判断ミス、紛失等)を縮
減し、切除やパラフィン包埋の操作性を飛躍的に高めることのできる新型拡大鏡を開
発します。従来品にはなかった「彎曲・色収差補正の大口径レンズ」や「調光機能」
等といった特徴を有する本製品により、職場環境の「安心・安全」と精度の高い病理
診断を可能にします。ターゲットは、医学部を有する全国 86 大学、300 床以上を有
する全国約 900 の総合病院、司法解剖を行う監察医務院等です。
「病理検査用拡大鏡」の開発を機に、全国的知名度を高め、大阪発の医療・解剖機
器のリーディングカンパニーとして、大阪の発展に寄与していきます。
豊
能
②池田市の無添加手作りジャム専門店「タツタジャム」による
世界的ブランド化戦略と販路開拓
【株式会社エムティシステム】
創業者夫婦が長年に渡り工夫や改良を重ね、身近な人々に配り続けてきた夏みかん
の自家製マーマレード。これが「タツタジャム」の原点です。その技術とレシピを娘
(姉妹)が受け継ぎ、
「地球とカラダにやさしい五感で楽しむ季節ごとの美味しい無添
加手作りジャム」をスローガンにして、平成25年にジャム事業をスタート。平成 28
年 3 月に英国で開催されたマーマレードの世界大会で、600 件中トップ5に選出され
ました。素材と製法はもちろん、タツタジャムが一番こだわっている「美味しさ」が
評価された結果です。
このタツタジャムをさらに進化させるため、容量、ラベル、パッケージなどにおい
て既存商品よりワンランク上のギフト用プレミアム商品を開発し、現地メディアを巻
き込んだ「タツタジャムお披露目イベント」をニューヨークで開催して、無添加手作
りジャムの世界的なブランド化をめざします。
地 域
三 島
事業内容及び事業者名
③大阪と京都の境目の島本町を歴史継ぐ宿場町として世界へ
町整備と国際化のために、空き家・古民家を有効活用するための事業
【株式会社松下建設】
島本町の「離宮の水」は大阪府唯一の名水百選であり、それを活用した日本ウィス
キー発祥の地、
サントリー山崎蒸溜所には2015 年で年間約 14 万人が訪れています。
また、島本町は京都と大阪の中間に位置する宿泊拠点に適した立地だが宿泊施設が
ありません。一方で、利用されていない空き家・古民家が存在しています。
本事業は使用されていない空き家や古民家などを管理し、シェアリング・エコノミ
ーによる需要と供給のマッチングシステムを構築します。具体的には空き家をリフォ
ームした民泊、観光案内、民泊施設の掃除代行、空きスペース活用、IT サポートを行
います。これにより、島本町の活性化。町内飲食店の来店客増加、特産物・観光地・
史跡の整備、島本町民への雇用創出をめざします。
北河内
④ ~ブランド「原田屋」シリーズ 大阪地場産として~
地場の素材を活かした中華惣菜の新商品開発及び販路開拓による事業化
【株式会社原田食品】
粉もんの街「大阪」
、その大阪の交野市で創業して40年以上の原田食品は、地元で
愛された「華ちゃん生ぎょうざ」がロングセラー商品として人気を博し、平成28年
4月には「原田屋 大阪産犬鳴豚餃子」が「惣菜・お弁当グランプリ 地域部門」で
入選したのを契機に、次なる地場産の食材を活用した新しい中華惣菜を商品開発する
ことで、地場産業の活性化、地域振興の推進、雇用創出等に貢献したいと考えました。
具体的には、地場産の最大課題である生産量・生産時期が限定される状況を踏まえ、
四季を通して主に北河内地域で収穫される地場産の食材<例えば、
(春)タケノコ・玉
ねぎ、
(夏)神宮寺ブドウ・枚方すもも・紫蘇・万願寺唐辛子、
(秋)門真レンコン、
(冬)
九条ネギ・白菜・酒粕等>を旬の収穫時期に合わせて、添加物を一切使わない“ヘル
シー・安心・安全”にこだわった中華惣菜の提供を行います。
この事業で、工場直売会等の来場者やライン会員による試作品評価を繰り返し、魅
力ある商品開発を顧客とともに創出します。販売は工場直売会、直売会、催事等で直
接販売し、その評価と売れ行きを踏まえて、スーパー、百貨店、飲食店、ネット販売
等に販路開拓を行います。これにより、北河内地域の中華惣菜の大阪地場産:原田屋
ブランドの価値向上による地域貢献をめざします。
地 域
中河内
事業内容及び事業者名
⑤扉用丁番のデザイン性向上・省資源化を実現させる「スリム丁番」の
開発及び販路開拓
【株式会社ニシムラ】
同社は、昭和 25 年の創立以来、八尾市で丁番及び扉用関連製品を製造しており、
「3
次元調整丁番」を他社に先駆けて開発・量産化し、一般住宅向けの扉用丁番ではシェ
ア 60%以上を維持しています。
このたび、3 次元調整機能や耐久性はそのままに、丁番の板厚を薄型化・回転芯棒
を小径化したスリム丁番を開発します。丁番をスリム化することで、扉を閉めた時に
外側に飛び出す丁番の回転軸部分が細くなり、扉全体を含めた建具としてのデザイン
性向上・付加価値アップを図ります。また、板厚を薄くすることで製品の省資源化・
コスト削減をめざします。業界トップシェアの企業として競争力のある新製品を開発
し続け、今後も長く地域の発展に貢献していきます。
南河内
⑥南河内の土とベンガラで染色した“アース・ギフト”創作・販売事業
【ミドリスウィッチ】
同社の代表者は、一級建築士やガーデンデザイナーの有資格者で、これまでも施工
物件にベンガラ(土の中の酸化鉄を原料とする顔料)等の伝統素材を建築塗料などに
使うなかで、古来より伝わる伝統的な技術と素材の素晴らしさを感じてこられました。
南河内地域の中でも羽曳野市にはベンガラを使った建築の歴史があり、また、大阪狭
山市には須恵器が発掘されるなど、良質な土による土器製造文化がありました。
これまでの経験を活かし、自然から生まれ自然に返すことができる環境に配慮した
ベンガラの魅力や地域が持つ歴史的な文化や特性を広く普及啓蒙するため、本事業で
は建築以外の日常生活用品分野において、地域から産出される土を染色素材として使
用した“アース・ギフト”
(※アース=土、ギフト=贈りもの・才能)というブランド
を立ち上げ、泉州タオルをベースにギフト用製品やノベルティ用製品を地域在住のデ
ザイナーと協働で創作し、販売します。さらに、工房とアンテナショップを開設し、
製造工程の体験などを通じて素材の持つ魅力を広く発信する事業をめざします。
地 域
泉 北
事業内容及び事業者名
⑦泉州地域の地場産業であるタオルに抗ウイルス・抗菌技術を付加した
新商品『泉州おしぼり』の開発・生産・販路開拓事業
【 有限会社ホワイトサービス 】
現在、飲食店やアミューズメント施設で使われるおしぼりは海外産で溢れ、大阪地
域では単価が頭打ちになっています。
こうした中、泉州地域は、繊維産業が盛んで、特にタオルは泉佐野市を中心に生産
され、吸水性の良さと柔らかさにその特徴があります。
そこで、おしぼり製造技術に、大阪では同社が唯一使えるVB仕様(抗ウイルス・
抗菌[他社特許])を活用し、泉州産・高付加価値の新商品『泉州おしぼり』を開発し
ます。
質の高いおもてなしを求める大企業等をターゲットにした高級おしぼりを生産し、
新しい販売・リースルートの確保につながるとともに、国産、ひいては泉州地域の繊
維業界のもつ技術力・ブランド力を全国に発信、知名度を向上させ、地域活性化へ貢
献します。
泉
南
⑧岬町の里山・里海の魅力と歴史・文化を活かした体験型観光
『ルーラルツーリズム・週末みさき人』の開発・提供
【特定非営利活動法人Re―Live】
大阪湾で唯一残る自然の海岸美や田園風景の中に古墳が点在するといった歴史ロマ
ンあふれる岬町の農山漁村風景と町並み、また高齢事業者が多い小規模な農漁業をメ
リットとして活かした体験交流型観光を実現させていくものです。
主に京阪神などの都市部に住む人を対象に「週末みさき人」で訴求し、海や山の幸
を様々な収獲や味覚体験などを気軽に年中楽しめ、仲間とシェアできるサービスとシ
ステムを提供し、リピーターや会員など岬町ファンを獲得していきます。
これには町の課題である、耕作放棄地や空き家などを資源として活かすとともに、
地域の障がい者がそれらサービス提供の場に従事する仕組みを構築し、
「訪問者と住民
ともに互いが高まり合う観光ビジネス」を実現します。