保護機能付き電圧モニタIC MW3790 Series

MITSUMI
保護機能付き電圧モニタIC MW3790 Series
保護機能付き電圧モニタIC
MW3790 Series
概要
MW3790はリチウムイオン電池保護ICの機能を含む電圧モニタICです。
充電回路を含めたソリューションにおいて、電池パック側のMW3790により電池電圧が正確に測定できます。
このソリューションによって、充電側のCC(定電流)充電モードを最長化することで充電時間の短縮が可能となります。
また、通信インターフェースには国際的な機関MIPI® Allianceにより開発された電池のためのインターフェースである
MIPI® BIFを採用しています。
特長
(特記なき場合、Topr=+25℃)
(1)0V電池への充電許可/禁止機能
(2)高精度電圧検出回路
●過充電検出電圧
●過放電検出電圧
●放電過電流検出電圧
●充電過電流検出電圧
●短絡検出電圧1
禁止
1.50V
精度±0.10V
4.425V
2.450V
34.0V -22.0mV
80.0mV
精度±0.020V
精度±0.035V
精度±5.0mV
精度±3.3mV
精度±9.0mV
(3)低消費電流
(4)保護状態ラッチ機能
●過充電
●過放電
●放電過電流
●充電過電流
なし
なし
なし
あり
(5)EEPROM搭載
(6)通信方式
MIPI® BIF準拠
用途
電圧モニタ、Li-ion電池保護
パッケージ
Top view
PLP-8G
1
8
2
7
3
6
4
5
端子番号
名称
入出力
1
2
3
4
5
6
7
8
VREG
VSS
VDD
CS
V‒
COUT
DOUT
BCL
OUT
機能
レギュレータ出力端子
VSS端子
IN
VDD端子
IN
電流検出端子
IN
充電器マイナス電位入力端子
OUT
充電FET制御端子
OUT
放電FET制御端子
IN/OUT BIF通信用BCL端子
• 記載された製品は改良などにより、 外観及び記載事項の一部を予告なく変更することがあります。
• 記載内容は実際にご注文される時点での個別の製品の仕様を保証するものではありませんので、ご使用にあたりましては、必ず製品仕様書・製品規格をご請求の上、確認して頂きますようお願い致します。
• Any products mentioned in this catalog are subject to any modification in their appearance and others for improvements without prior notification.
• The details listed here are not a guarantee of the individual products at the time of ordering. When using the products, you will be asked to check their specifications.
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ブロック図
Battery Monitoring Block
Internal
Temperature
Sensor
Digital
Filter
ADC
VDD
POR
OSC
OTP
EEPROM
Register
Sequencer
VREG
VREG
BIF
BCL
Protection Function Block
CS
DOUT
Protection
Function
Block
COUT
VSS
V−
製品ラインナップ
短絡検出電圧
短絡検出電圧
充電過電流検出電圧
パッケージ
放電過電流検出電圧
過放電復帰電圧
過放電検出電圧
過充電復帰電圧
過充電検出電圧
製品名
1
2
Vdet1
V
Vrel1
V
Vdet2
V
Vrel2
V
Vdet3
V
Vdet4
V
Vshort1
V
Vshort2
V
MW3790MT1RRE
PLP-8G
4.425
4.225
2.450
2.800
0.034
-0.022
0.080
VDD-0.9
MW3790MT4RRE
PLP-8G
4.475
4.275
2.450
2.800
0.034
-0.028
0.080
VDD-0.9
MW3790MT5RRE
PLP-8G
4.425
4.225
2.450
2.800
0.035
-0.035
0.080
VDD-0.9
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応用回路図
B+
P+
R1
R5
VDD
VREG
C1
R6
BCL
BCL
V−
RNTC
C5
VSS
COUT
C2
R2
C4
CS
R7
DOUT
DFET
DZ
R4
CFET
B−
P−
R3
記号
R1
R2
R3
R4
R5
R6
R7
RNTC
C1
C2
C3
C4
C5
DZ
部品
Resistor
Resistor
Resistor
Resistor
Resistor
Resistor
Resistor
Thermistor
Capacitor
Capacitor
Capacitor
Capacitor
Capacitor
Zener Diode
DFET
CFET
Nch MOS FET
C3
最小値
推奨値
10Ω
1.0kΩ
16kΩ
100Ω
100Ω
1MΩ
10kΩ
1.0μF
0.1μF
0.1μF
0.1μF
0.1μF
6.8V
5mΩ
最大値
1.0kΩ
4mΩ
100Ω
100Ω
1MΩ
目的
電源電圧変動対策、ESD対策
充電器逆接電流制限
電流検出抵抗
識別抵抗
ESD対策
ESD対策
プルダウン抵抗
サーミスタ
電源電圧変動対策
ノイズ対策
ノイズ対策
ノイズ対策
内部電源電圧変動対策
ESD保護ダイオード
充放電制御
本回路例および定数は、
動作を保証するものではありません。実際のアプリケーションで十分な評価を実施の上、
定数を設定してください。
• 記載された製品は改良などにより、 外観及び記載事項の一部を予告なく変更することがあります。
• 記載内容は実際にご注文される時点での個別の製品の仕様を保証するものではありませんので、ご使用にあたりましては、必ず製品仕様書・製品規格をご請求の上、確認して頂きますようお願い致します。
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保護機能付き電圧モニタIC MW3790 Series
使用上の注意点
· R1、C1によってICの電源変動を抑えています。しかし、R1を大きくするとICの消費電流により保護動作の検出電圧と
電圧モニター機能の電圧センサ誤差が大きくなります。R1は10Ωにしてください。また、安定動作させるために、C1の
値は1.0μFにしてください。
· R1、R2は電池パックを逆充電した時や、ICの絶対最大定格以上の電圧の充電器を接続した時の電流制限抵抗に
なります。しかし、R1、R2を小さくすると許容損失を超える場合がありますので、R1とR2の和は1kΩ以上にしてください。
またR2は1.0kΩにしてください。
· 過放電状態ではV-端子はRpuによりVDD端子へにプルアップされます。充電器が接続されると、P-端子はDFETの
寄生ダイオードによって約-0.7Vに引き下げられます。また、P+端子からP-端子へ電流Iv-が流れ、R1には⊿Vの電圧
降下が生じます。したがって過放電復帰時の電池電圧Vrel2'は次の式で表されます。
Vrel2' = Vdet2 +⊿VR1
= Vrel2 + R1 *Iv‒
= Vrel2 + R1 (Vdet2
*
+ 0.7)
/(R1 + Rpu + R2)
· C2、
C3は、
電圧変動や外来ノイズに対する耐量を向上させシステムを安定化させる効果があります。挿入の要否、
位置、
容量値は特性をご確認の上、選定してください。
· R3を大きくすると電力ロスが多くなります。また、過電流により抵抗の許容損失を超える場合がありますので電池、
システムの仕様をご確認の上選定してください。
· C4の容量は、CS端子の外来ノイズに対する耐量を向上させ過電流の誤検出を防ぐ効果があります。
CS端子、VSS端子の近傍に配置してください。
· 放電過電流検出、短絡検出の電流閾値
(Idoc1、Ishort1、Ishort2)
は以下の式で表されます。
Idoc=Vdet3 / R3
Ishort1 = Vshort1 / R3
Ishort2 = Vshort2 /(R3 + 2Ron)
*Ron : CFET、DFETのON抵抗
· 充電過電流検出の電流閾値
(Icoc)
は以下の式で表されます。
Icoc=‒Vdet4 / R3
· R4, RNTCはセット向けのID抵抗およびサーミスタです。
· C5はMW3790の内部レギュレータ動作を安定化させる容量です。MW3790のセンサ、AD変換器、論理回路は、内蔵
レギュレータが1.8Vを精確にそれらに供給することを前提として設計されています。このため電圧センサ、温度センサの
精度を保証するために、内蔵レギュレータ電圧の出力端子であるVREG端子に容量を接続する必要があります。
C5の値は0.1μFにしてください。
· R5はツェナーダイオード(DZ)およびMW3790へ入力されるESDサージの制限抵抗です。ESDサージが印加された際に、
R5によって電流制限をかけています。
· R6はMW3790へ入力されるESDサージの制限抵抗です。ESDサージが印加された際に、ツェナーダイオード(DZ)で
除去できなかったサージに対して、R6によって電流制限をかけています。
· DZは通信端子をESD破壊から保護するための素子です。
· R7はオプションのプルダウン抵抗です。電池パックがホスト機器に接続されていない場合などBCLが外部回路により
プルアップされていない場合、この抵抗がBCLをGNDにプルダウンします。RNTCとRIDがBCLとGND間に接続されて
いる場合、RNTCとRIDがプルダウン抵抗として機能するため、R7は不要です。
• 記載された製品は改良などにより、 外観及び記載事項の一部を予告なく変更することがあります。
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