最新の労働統計 ちょっと気になるデータ 53 「医療,福祉」に従事する者 6月 29 日に総務省から「平成 27 年 産業別就業者の割合 国勢調査」の抽出速報集計結果が公表 サービス業 (他に分類されな いもの) 6.3% された。抽出速報集計とは、主要な統 計表について、全世帯の約 100 分の1 を抽出して行われた集計である。この 産業大分類 産業中分類 その他27.0% 宿泊業, 飲食サービス業 5.7% 抽出速報集計結果で産業別の就業者の 状況をみる。 711万2千人 医療業 351万8千人 15 才以上就業者は 5814 万1千人で、 産業大分類別に割合をみると、 「卸売業, 小売業」16.5 %(959 万1千人)と最も 医療,福祉 12.2% 卸売業, 小売業16.5% 高く、次いで「製造業」は 15.7 %(914 万6千人) 「医療, 、 福祉」 は12.2% (711 万2千人)などとなっている。 「医療, 運輸業, 郵便業5.2% 福祉」の割合は前回平成 22 年調査注1 と比べると 2.0 ポイントの上昇となっ ている (平成 22 年調査 10.3 %、 612 万8千人)。 抽出速報集計結果では、 産業中分類、 産業小分類と 製造業15.7% 保健衛生 社会保険・ 11万5千人 社会福祉・ 介護事業 347万9千人 建設業7.6% 農業,林業3.7% 近くを占めている。 さらに産業小分類別注2では、 「医療業」は「病院」な 「保健衛生」は「保険所、健康相談施設」と いうさらに詳しい産業分類の統計も公表されている。 ど5つに、 「その他の保健衛生」 の2つに、 「社会保険・社会福祉・ 「医療, 福祉」 についてより詳しくみる。 産業中分類別では、 「医療業」351 万8千人、 「保健 介護事業」は「社会保険事業団体,福祉事務所」など6 347 万9千人となっており、 「医療業」と「社会保険・ 業者数は、 「病院」201 万9千人、 「老人福祉・介護事 衛生」11 万5千人、 「社会保険・社会福祉・介護事業」 社会福祉・介護事業」がそれぞれ「医療,福祉」の半数 つに分かれている。これら 13 の産業小分類別の就 業(訪問介護事業を除く) 」179 万人などとなってい る。平成 22 年調査注1 と比較すると、 「老人 医療・福祉の就業者数 (産業小分類) 万人 福祉・介護事業(訪問介護事業を除く)」で 45 万5千人増、 「児童福祉事業」で 17 万5千人 250 平成22年 増、 「病院」で 15 万6千人増などとなってい 平成27年 200 る。この5年間における「医療,福祉」の就業 者の増加分の約半数は「老人福祉・介護事業 150 (訪問介護事業を除く) 」の増加によるもので あり、老人福祉や介護に従事する者が大きく 100 増加していることがみてとれる。 50 その他の社会保険・ 社会福祉・介護事業 訪問介護事業 障害者福祉事業 老人福祉・介護事業 ( 訪問介護事業を除く) 児童福祉事業 保健衛生 社会保険事業団体、 福祉事務所 その他の保健衛生 保健所、健康相談施設 その他の医療業 医療業 療術業 歯科診療所 一般診療所 病院 0 注1 平成22年の産業大分類の結果は産業等基本集計結 果、産業中分類及び産業小分類の結果は抽出詳細集 計結果によるもの。 注2 日本標準産業分類を国勢調査に適合するように集 約して編成されたもの。 (調査・解析部) 社会保険・社会福祉・介護事業 Business Labor Trend 2016.9
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