堺市美原区歴史ゾーン駐車場利活用にかかる 来訪者サービス施設整備

堺市美原区歴史ゾーン駐車場利活用にかかる
来訪者サービス施設整備管理運営事業
募集要項(公募型プロポーザル方式)
はじめに
1.歴史ゾーン及び本件駐車場について
堺市美原区の歴史は古く、24領の鉄製甲冑が出土した黒姫山古墳をはじめ、中世の
鋳造技術者集団「河内鋳物師」のふるさととしても知られています。
とりわけ、黒姫山古墳と河内鋳物師の発祥の地である大保(だいほ)地区を中心とす
る地域は「歴史ゾーン」と位置づけられており、堺市・美原町合併新市建設計画から堺
市マスタープラン、美原区まちづくりビジョンへと受け継がれています。同ビジョンで
は、歴史ゾーンは「歴史と暮らしが調和した活気に満ちあふれる地域整備」をめざすゾ
ーンとして位置付けられており、歴史・古代を体験でき、歴史と暮らしが調和する中で、
多世代が集い交流できるよう、歴史・古代体験機能をはじめ飲食・物販機能などを整備
していく計画もつくられています。
黒姫山古墳の直近に位置する本件駐車場は、この一環として整備されたものです。
2.これまでの検討経過
整備の経過を踏まえ、本件駐車場が「美原区の歴史・文化・産業に触れる交流拠点」
としての役割を十分果たせるよう、歴史文化の発信機能の強化策や、みはら歴史博物館
入館者及び観光ビジターの集客増などの活性化策について、文化観光局及び美原区役所
等関係所管で議論を進めてきましたが、この度、駐車場としての利活用だけではなく、
歴史ゾーンにふさわしい飲食機能を持った来訪者サービス施設を駐車場内に新たに整備
することにより更なる活性化を図ろうとするものです。
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第1 事業内容に関する事項
1.事業名称
堺市美原区歴史ゾーン駐車場利活用にかかる来訪者サービス施設整備管理運営事業
(以下「本事業」という)
2.事業用地の概要
所在地
面 積
地 目
法規制
備 考
堺市美原区黒山563番3 565番1 566番 567番1
568番 569番
2,574.41㎡(別紙資料「平面図」参照)
宅地
1.市街化調整区域
2.埋蔵文化財包蔵地「太井遺跡」内
物件に関する情報は必ず応募者で確認してください
事業用地の位置図
みはら歴史博物館
向陵多治井線
国道 309 号
事業用地
黒姫山古墳
泉大津美原線
3.整備する施設の内容及び条件
(1)整備施設の内容
事業者は堺市(以下「市」という)から事業用地を借り受け、来訪者サービス施設
として、
歴史ゾーンの来訪者が利用しやすい飲食機能と駐車場を備えた施設を整備し、
管理運営するものとします。
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なお、施設の整備にあたって、次に示す設備に関しては事業者の負担により改変可
能とします。
①入口の扉部分
②フェンス(ただし、2か所ある法面階段への出口機能は維持すること)
③駐車場内の舗装・車止め・駐車区画割
④既に敷設されている排水路(ただし、排水機能は維持すること)
(2)禁止する用途
次に定める用途に使用することができません。
①居住の用に供する用途
②スーパーマーケット、家電量販店、ガソリンスタンド、浴場、住宅展示場等歴史ゾ
ーンの目的に合致しない用途
③政治的または宗教的用途
④風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号)第2条
第1項に規定する風俗営業、同条第5項に規定する性風俗関連特殊営業その他これ
らに類する用途
⑤青少年に有害な影響を与える興行、物販、サービスの用途
⑥暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成 3 年法律第 77 号)第2条第
2号に定める暴力団その他の反社会的団体及びこれらの構成員がその活動のために
利用する用途
⑦公序良俗に反する用途
(3)整備・管理運営条件
事業者は来訪者サービス施設の整備・管理運営にあたり、次の①から⑨に示す条件
をすべて満たすこととします。
①全体計画に関する条件
ア 来訪者サービス施設の整備・管理運営事業の全体について、関係法令に基づい
た計画とすること
イ 高齢者や身体障碍者等の利用に配慮した計画(ユニバーサルデザイン)とする
こと
②歴史ゾーンとの関係に関する条件
ア 歴史ゾーンの景観と調和した施設設計、とりわけ近接する黒姫山古墳の借景に
配慮した平家建ての施設とすること
イ 堺市が主催又は後援する歴史ゾーンにおける地域活性化イベントの開催に積極
的に協力すること
ウ みはら歴史博物館内ミュージアムレストランとの共存に配慮した飲食サービス
の提供を行うこと
③駐車場に関する条件
ア 駐車場の具体的な位置は事業用地の範囲で事業者が提案できることとするが、
すべて平面駐車とすること
イ 観光バス2台分の駐車場所を確保し、駐車について申し込みがあったときは、
市と調整のうえ、優先使用させること。
ウ 人や車等の動線や安全性に十分配慮すること
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④営業時間に関する条件
ア 深夜時間帯(午後11時以降から翌朝午前7時未満まで)については、周辺地
域の住環境への配慮から実施しないこと
⑤管理運営に関する条件
ア 事業用地内の樹木等の維持管理及び清掃は事業者の責任で行うこと
イ 運営において、地域活性化、地域雇用、防犯等の地域貢献について具体的配慮
を行うこと
⑥サイン計画に関する条件
ア 来訪者サービス施設の名称を示す看板を敷地外部の道路に面して設置する場合、
サイン図を市に提出しその承諾を得ること
イ サインは歴史ゾーン全体の景観との調和に配慮すること
⑦景観・環境計画に関する条件
ア 歴史ゾーンの景観と調和した施設設計、とりわけ近接する黒姫山古墳の借景に
配慮した平家建ての施設とすること(再掲)
イ 照明など周辺環境に与える影響に十分配慮した計画とすること
⑧安全性の確保及び警備に関する条件
ア 夜間等における不法侵入防止のために、事業用地及び施設の保安・管理に留意
すること
イ 事業者は必要に応じて夜間照明など適切な防犯設備を整えること
⑨その他の条件
ア 事業用地を対象に来訪者サービス施設の整備に必要な許認可等の手続きを行う
こと
イ 事業者は来訪者サービス施設の設計段階で市と協議をして承認を得ること
4.事業方式
(1)事業手法
①契約形態
市は借地借家法(平成 3 年法律第 90 号)第23条に基づく事業用定期借地権によ
り、事業用地を事業者に貸し付けます。
②権利
借地権利は賃借権とします。
③貸付期間
貸付期間は10年以上20年未満の期間内で事業者の提案によるものとします。
なお、貸付期間には、建物の建設工事及び解体撤去工事期間を含みます。
④貸付料
基準貸付料は、月額365,000円(消費税抜きの額)とし、応募者が提案す
る土地貸付料は、当該基準貸付料以上とします。なお、実際の貸付料は消費税込み
の額となります。
(2)事業者の業務範囲
事業者が実施する業務の範囲は次のとおりとします。
①来訪者サービス施設の整備・管理運営業務
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ア 来訪者サービス施設の整備にかかる設計、建設及び工事監理業務を行うこと
イ 設計及び建設にあたって必要となる各種調査、関係機関との協議、近隣住民へ
の説明、各種認定申請手続き等の関連業務を行うこと
ウ 来訪者サービス施設の管理運営業務を行うこと
②事業用地の維持管理及び返還
ア 事業用地全体(樹木等含む)の維持管理を行うこと
イ 来訪者サービス施設の管理運営期間終了時に、事業者は事業用地及び改変部分
を原状回復し、市に返還すること。また、建設工事等により境界票を毀損した
場合はこれを原状回復すること。ただし、市が原状に回復することが適当でな
いと認めたときは、この限りではない。
5.事業スケジュールについて
本事業については、契約締結後は速やかに整備に着手し、平成29年度(2017 年 4
月~)の早期開設をめざすようにしてください。
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第2 事業者の募集及び選定に関する事項
1.事業者選定の方法
事業者選定の方法は、民間事業者の有する能力及びノウハウを総合的に評価して選定
するため、公募型プロポーザル方式によるものとし、最も優れた提案を行った応募者を
優先交渉権者(事業予定者)として選定します。
2.選定の手順及びスケジュール
平
成
28
年
度
日程
9 月 30 日
9 月 30 日~
10 月 6 日
10 月 12 日~
10 月 12 日~
10 月 18 日
10 月 25 日
10 月 25 日~
11 月 14 日
11 月 21 日
11 月下旬
内容
(1)募集要項等の公表
(2)募集要項等に関する質問の受付(7 日間)
(3)質問に関する回答の公表
(4)参加表明書及び参加資格確認書類の受付(7 日間)
(5)参加資格確認結果の通知
(6)事業提案書の受付(21 日間)
(7)選定結果を優先交渉権者等へ通知
(8)基本協定締結
3.応募手続き等
(1)募集要項等の公表
募集要項等は、次のとおり市の公式ホームページで公表します。
○公表開始、平成28年9月30日(金)午前9時から
○ホームページアドレス
http://www.city.sakai.lg.jp/kanko/hakubutsukan/index.html
(2)募集要項等に関する質問の受付
募集要項等に記載された内容に関する質問は次の要領で受け付けます。これ以外に
よる質問の提出は無効とします。
○提出方法 市のホームページにより、
募集要項等に関する質問書のファイルを入手、
必要事項を記入の上、
電子メールにファイルを添付し、
下記提出先に送信すること。
なおメールタイトルは「募集要項等に関する質問(企業名)
」と明記すること
○提 出 先 博物館学芸課
○期
限 平成28年10月6日(木)午後5時まで【必着】
(3)募集要項等に関する質問に対する回答の公表
受け付けた質問及び質問に対する回答は次のとおり市のホームページで公表します。
このときに、すべての回答のほか、募集要項で修正があった事項についても掲載しま
す。なお、この修正をもって、募集要項の補完、追加とします。
○公表開始 平成28年10月12日(水)午前9時から
○ホームページアドレス (1)に同じ
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○留意事項 ア 受け付けた質問に対する回答は個別に行わない
イ 質問を行った企業名は公表しない
ウ 意見の表明と解される質問及び本業務に関係ない事項等の質問に関
しては回答しない
(4)
「参加表明書」及び参加資格確認書類の受付
応募者は、
「参加表明書」
「参加資格確認申請書兼誓約書」
、その他参加資格審査に
必要となる提出書類を提出し、審査を受けなければなりません。
なお、提出する書類の詳細は「提案様式集」を参照してください。
○受付期間 平成28年10月12日(水)から同年10月18日(火)までの
午前9時から午後5時まで
○提出方法 堺市博物館まで持参すること。郵送による提出は受け付けない
○「参加表明書」提出後の辞退 速やかに「応募参加辞退届」を提出すること。提出
資料は返却しない
(5)参加資格確認の結果の通知
市は参加資格確認書類の受領後、参加資格の確認を行い、その結果は次の時期を目
途に応募者ごとに「参加資格確認結果通知書」として通知します。
なお、当該資格がないと認めたものに対しては、その理由を付して通知します。
○通知時期 平成28年10月25日(火)午後5時発送
○参加資格確認の取消し 市長は参加資格があると認めたものが「4.参加資格に関
する事項」に定める参加資格を喪失したときは、上記の通知を取消し、改めてその
旨を通知するものとする
(6)事業提案書の受付
応募者は、次のとおり、事業提案書(提案貸付料など来訪者サービス施設の事業計
画に関する提案)を提出するものとします。
なお、応募者が提出した提案貸付料が基準貸付料を下回っている場合は失格としま
す。
○受付期間 平成28年10月25日(火)から同年11月14日(月)までの
午前9時から午後5時まで
○提出方法 堺市博物館まで持参すること。郵送による提出は受け付けない
○提出書類 詳細は「提案様式集」を参照のこと
4.参加資格に関する事項
(1)応募者の定義
応募者は市の求める条件を満たした来訪者サービス施設を整備し管理運営すること
ができる企画力、資力、社会的信用度、技術能力、施設運営能力及び実績を有する単
独の会社法人とします。
(2)応募者の参加資格要件
応募者は、次のいずれにも該当しない者とします。
①地方自治法施行令(昭和 22 年政令第 16 号)第 167 条の 4 の規定に該当する者
②本募集要項に基づく公募型プロポーザル参加表明書提出日締切日から優先交渉権者
決定日までの間に、堺市入札参加有資格者の入札参加停止等に関する要綱(平成 11
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年制定)に基づく入札参加停止又は入札参加回避の措置を受けている者及び入札参
加有資格者でない者にあっては当該措置要件に該当する行為を行っている者
③暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成 3 年法律第 77 号)第 2 条第
6 号に規定する暴力団員又は堺市暴力団排除条例施行規則
(平成 24 年規則第108 号)
第 3 条各号に規定する暴力団密接関係者
④会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)に基づく更生手続き開始の申立てをなされて
いる者。ただし同法に基づく更生計画認可の決定を受けている場合を除く
⑤民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)に基づき再生手続き開始の申立てをなされて
いる者。ただし、同法に基づく再生計画認可の決定を受けている者を除く
⑥会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律 (平成 17 年法律第 87 号) 第
64条による改正前の商法(明治 32 年法律第 48 号)第381条第1項の規定によ
る会社整理の開始の申立て又は同条第2項の規定による通告がなされている者
⑦募集要項の公表日において、法人税、所得税、消費税及び地方消費税並びに市が課
税する市税の滞納があること
⑧募集要項の公表日から起算して過去 1 年以上営業を行っていると認められない者。
ただし、会社法人の合併及び分社等により新しい法人に移行し、当該法人が1年以
上の実績がない場合は、以降前の法人から業務を1年以上継続している旨を確認で
きる場合は参加資格を有するものとする
5.選定及び審査に関する事項
(1)選定
市は、優先交渉権者の決定にあたり、事業提案書の審査を行い、優先提案順位を決
定します。また、市は、優先交渉権者及び次点交渉権者(以下、優先交渉権者と次点
交渉権者を合わせて「優先交渉権者等」という。
)を決定し、次のとおり通知します。
○通知時期 平成28年11月21日(月)正午発送
(2)審査の内容
優先交渉権者の決定にあたっては、事業提案書に記載された提案内容による「定性
的事項」と事業用地の提案貸付料による「定量的事項」について総合的な評価を行い
ます。
優先交渉権者等の決定方法の具体的内容は、事業者選定基準を参照してください。
(3)優先交渉権者等の公表
市が優先交渉権者等を決定した場合は、すべての応募者に対して当該応募者の審査
結果について文書で通知するとともに、優先交渉権者等を決定した旨を市のホームペ
ージにより公表します。
(4)評価結果の公表
市は優先交渉権者の決定後に、審査の経過及び審査の結果を記載した評価結果を市
のホームページにより公表します。
(5)提案書等の取扱い
①著作権
事業提案書の著作権は応募者に帰属します。ただし、市は本事業に関する報告等
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のために必要とする場合には、
事業提案書の内容を無償で使用できるものとします。
②特許権等
提案内容に含まれる特許権、実用新案権、意匠権及び商標権等、日本国の法令に
基づいて保護される第三者の権利の対象となっている工業材料、施工方法及び維持
管理方法等を使用することにより生じる責任は、原則として応募者が負うこととし
ます。
③応募に伴う費用負担
応募者の応募に係る費用については、すべて応募者の負担とします。
④応募書類の返却
事業提案書その他応募者から提出された書類は返却しません。
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第3 事業者の責任の明確化等事業の適正かつ確実な実施の確保に関する事項
1.責任分担の考え方
市と事業者の責任分担のうち、主要なものは次のとおりとします。
なお、詳細な責任分担は、基本協定及び事業用定期借地権設定契約(以下「協定等」
という。
)によるところとします。
また、協定等に示されていない場合は、双方の協議により定めるものとします。
(1)埋蔵文化財の保存に関するリスク・責任等の分担
①事業用地は、周知の埋蔵文化財包蔵地「太井遺跡」内に位置していますので、工事
着手の60日前までに文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号)第93条に基づく届
出を本市文化財課に提出のうえ、埋蔵文化財の保存について文化財課と協議をお願
いします。
②市は、既に埋蔵文化財の試掘調査を実施済みであり、TP+40.90m 以下の地
点で埋蔵文化財の存在が確認されています。工事は、TP+41.20m までの掘
削にとどめ、
埋蔵文化財の保存に努めてください。
これ以上の掘削が及ぶ場合には、
工事に先立ち発掘調査が必要になる場合がありますので、
市と協議をお願いします。
この場合、市は、事業者の提案に基づき、事業者の施設整備に先立ち、市の負担と
費用で埋蔵文化財調査を行いますので、事業者は、調査の期間を想定して事業行程
の構築を行うものとします。
③発掘調査により、
工事着工の遅延による費用増大や開業時期が遅れた場合における、
逸失利益等の損害は、事業者の負担とします。
(2)施設の企画、設計、建設、運営に係るリスク・責任等の分担
①事業者の提案内容に起因する損害については、事業者がすべての責任を負うことと
します。
②計画内容及び建設工事に係る近隣への説明は事業者が行うものとし、事業者がこれ
らに関する責任を負うこととします。
④法令変更及び不可抗力等により設計変更、工期延長、建設費用の増加等の生じた場
合は、事業者が責任を負うこととします。
⑤提案設計に瑕疵があることが判明した場合、事業者が責任を負うこととします。
⑥事業者は、施設の安定的・継続的運営について責任を負うこととします。
2.市による来訪者サービス施設の経営状況のモニタリング
(1)市は来訪者サービス施設の整備・管理運営事業について、確実な業務履行を確保する
ことを目的に、次のとおり経営モニタリングを行います。
①6か月ごとに、事業者の業務実施状況(経営改善のための投資を含む)
、施設利用状
況、収支状況など本業務に係る事業実績報告書を作成し、期日までに提出すること
②事業者の決算終了後、遅滞なく事業者の決算報告書を提出すること
③市が必要あると認めた資料等の提出及び報告を求めた場合は、対応すること
(2)市は事業者が経営モニタリングを拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は報告及び資料等
の提出を怠ったときは、その違反 1 回につき、違約金として、月額貸付料の 1 か月分
相当額を事業者に請求することができるものとします。
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第 4 契約の考え方
1.契約の形態
市は、優先交渉権者との間で、基本協定を締結します。その後、市は当該基本協定に
基づき、事業者と事業用定期借地権設定契約を締結します。
2.契約手続き
(1)基本協定
①協定の目的
市は、提案内容の適正かつ円滑な実現を図るため、市及び事業者の双方の協議事
項、権利義務等について基本的事項を定めることを目的に、優先交渉権者の決定後
速やかに、募集要項と合わせて公表する基本協定書(案)をもとに優先交渉権者と
基本協定を締結するものとします。
②次点交渉権者との契約交渉
基本協定を締結できない場合、次点交渉権者と契約交渉を行います。
③地位の第三者譲渡
基本協定締結後に協定上の地位を第三者に譲渡することは、
原則不可としますが、
来訪者サービス施設の運営開始後は、市の承諾を条件に、協定上の地位を第三者に
譲渡することを可能とします。ただし、事業を継続するために定めた権利義務関係
は、譲受者が承継するような契約内容としなければなりません。
④契約の解除
事業者が基本協定の各条項に違反する事実があり、市の催告にもかかわらず、こ
れを是正しないときは、市は基本協定を解除することができるものとします。
この場合、事業者は市に対して、事業用地の年間貸付料の 100 分の 25 に相当する
金額を違約金として支払うとともに、別途、市が被った損害を賠償しなければなら
ないものとします。
(2)事業用定期借地権設定契約
①契約の締結
市は、事業者による手続き等の完了後速やかに、募集要項と合わせて公表する事
業用定期借地権設定契約書(案)に基づき、事業者と事業用定期借地権設定契約を
締結します。
②土地の引き渡し
土地は、事業用定期借地権設定と同時に事業者に引き渡すものとします。
③契約期間
契約期間は、貸付期間満了の 1 年前までに市及び事業者の協議のうえ、延長する
ことができるものとします。
④建物の買取
貸付期間満了時において事業者から建物の買取を請求できないものとします。
⑤契約書
事業用借地権設定契約書は公正証書にて作成し、それに要する費用は事業者が負
担するものとします。
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3.貸付料の決定及び変更
(1)貸付料の決定
事業者が事業提案書において提案した貸付料をもって事業者が市に支払うべき貸付
料とし、事業用定期借地権設定契約書にてこれを約定するものとします。
(2)貸付料の支払い
①貸付料の支払義務は、事業用定期借地権設定契約日から事業用定期借地権設定契約
終了日まで発生します。
②貸付料の支払いは原則として、3か月分をまとめての事前支払いとします。第1回
目の支払期限は、建設工事開始前とします。第2回目以降の支払期限は、各分割期
間の開始前までに支払うものとします。
③事業用定期借地権設定契約日又は事業用定期借地権設定契約終了日の属する月で、
貸付期間が 1 月に満たない場合、それぞれの当該月の貸付料の額は、月額に使用日
数を乗じて得た額を365で除して得た額
(当該額に1円未満の端数があるときは、
当該端数を切り捨てた額)とします。
④支払いが遅れた場合、原則として、支払期日の翌日から支払日までの日数に応じ、
堺市財産規則(昭和 39 年規則第 6 号)第32条第4項に定める遅延利息の特例とし
て附則に定める割合により計算した金額(100円未満の端数があるとき、又は当
該金額が1,000円未満であるときは、その端数金額又は当該金額を切り捨てた
金額)の遅延利息を支払わなければなりません。
(3)貸付料の改定
貸付料(月額)は、原則として、次の算定式のとおり、3 年ごとに当該年度以降の
貸付料の見直しを行うものとします。見直しにあたっては、双方又はいずれかの申し
出があれば、改定に関する協議を行うことができるものとします。
[貸付料の算定式]
※改定後の貸付料(円止め。小数点以下四捨五入)=従前の貸付料×変動率
※変動率=貸付料改定日の属する年の前年の「向陵多治井線」固定資産税路線価÷
従前の貸付料決定日の属する年の前年の「向陵多治井線」固定資産税路
線価
※改訂前後の貸付料の増減額が1,000円未満であるときは、この限りではない
(4)建設工事中の貸付料
来訪者サービス施設の建設工事期間中の貸付料は、減額しないものとします。
4.保証金
(1)保証金は、貸付料(月額)の 6 か月分または整備施設の解体に必要な額のいずれかの
うち高い方の額を市が決定します。
(2)保証金は、定期借地契約終了時にともない、土地の返還が完了したのちに、事業者か
らの請求に基づき、預託した保証金から市に対する未払い債務等を差し引いた金額を
返還します。ただし、保証金に利子は付さないものとします。
6.原状回復義務
賃貸借期間満了時又は賃貸借契約解除時には、建物等をすべて撤去し、土地及び改変
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部分を原状に回復して市に返還するものとします。また建設工事等により境界標を毀損
した場合はこれを原状回復することとします。市が認めた場合を除き、原状に回復され
ない場合は、原状回復に必要な費用相当額及び原状回復義務を履行しないことによって
市が被る損害につき賠償しなければならないものとします。
7.市の承諾事項
次に掲げる事項については、あらかじめ市の書面による承諾が必要です。
(1)借地権(賃借権)を譲渡または転貸しようとするとき
(2)土地の現状を変更しようとするとき
(3)建物等について所有権を移転しようとするとき
8.地質調査の実施に係る条件
事業者は基本協定締結後の手続き等の期間において、書面により市の承諾を得て、地
質調査など敷地の掘削を必要とする事前調査を実施することができます。なお、実施す
る場合は、調査報告書の写しを市に提出することとします。
9.市の契約解除権に係る条件
(1)市は、事業者が事業用定期借地権設定契約に定める契約条件等に違反したとき、催
告によらず事業用定期借地権設定契約を解除することができるものとします。
(2)事業者の契約違反等の理由により、市が事業者との事業用定期借地権設定契約を解
除したときは、事業者は市に対して、月額貸付料の 12 か月分相当額の違約金を支払
うこととします。
10,中途解約に係る条件
事業者は、借地期間中であっても、1 年前までに市に書面での申し入れを行い、貸
付期間が 10 年未満の場合は、貸付料(月額)の 6 か月相当額を、また貸付期間が 10
年を超えた場合は貸付料(月額)の2か月相当額の違約金を解約終了する日の 6 か月
前までに支払ったときは、借地権を解約することができます。
11.不当介入に関する措置
(1)応募者は、この契約(基本契約及び費用負担等に関する協定を含む)の履行にあた
り、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団を利することになるような社会通
念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下「不当介入」という)を
受けたときは、直ちに市に報告するとともに、警察に届け出るものとします。
(2)市は、応募者が市に対し、前項に定める報告をしなかったときは、堺市暴力団排除
条例に基づく公表を行うことができるものとします。
12.その他
契約手続きに関し優先交渉権者側に発生する費用については、優先交渉権者の負担
とします。
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