平成28年度 道路GIS 第2号 道路台帳管理システム改修委託業務 特 記 仕 様 書 平成28年9月 高 知 県 土 木 部 道 路 課 第1条 適用 本特記仕様書は、高知県土木部道路課が発注する「道路台帳管理システム改修委 託業務」(以下「本業務」という。)に適用する。本業務の履行にあたり、本特記仕 様書に明示なき一般的事項は、共通仕様書によるものとする。 第2条 履行範囲 本業務の履行場所は、高知県土木部道路課及び各出先機関とする。 第3条 履行期間 本業務の履行期間は、契約の翌日から平成29年3月25日までとする。 第4条 管理技術者 管理技術者とは、本業務の履行について技術上の管理を行うもので、受託者が定 め委託者に報告した者をいう。 管理技術者は、下記に定める要件を満たすものとする。 (1)技術者資格等 次の①及び②を有すること。但し②については、同等の担当技術者を配置する ことにより代えることができる。 ①技術士(総合技術監理部門) (建設(道路)、情報工学(情報システム・デー タ工学))、技術士(建設部門(道路)、情報工学部門(情報システム・データ 工学))のいずれか ②情報処理技術者 ※ ここでいう情報処理技術者とは「共通キャリア・スキルフレームワーク 第一版」(経済産業省・独立行政法人 情報処理推進機構)の対象資格の有 資格技術者で、具体的には独立行政法人情報処理推進機構が実施している 情報処理技術者試験の試験合格者のことを指す。 (2)業務実績 平成15年度以降に完了した業務において、下記の実績を有すること。 ・国土交通省(内閣府沖縄総合事務局開発建設部を含む)及び地方公共団体が 発注した、道路台帳及び道路施設台帳(橋梁台帳を含むこと)を扱う情報シ ステム(GIS 機能を有するもの)の構築を行った業務 第5条 業務計画書作成 受託者は本業務の履行に先立ち、本業務の目的・趣旨を把握した上で本特記仕様 書に示す業務内容を確認し、業務計画書を作成し、担当職員に提出するものとする。 1 第6条 業務の目的 高知県では、道路の維持管理の効率化・高度化、ならびに各種統計対応の効率化 を目的として「道路台帳管理システム」 (以下「当該システム」という)を運用して いる。本業務は、当該システムについて次の対応を行うものである。 (1)背景地図の精度向上に関するデータ補正 当該システムの道路台帳附図は平成13年時点で位置合わせされたものであり、 近年のGPS座標値による施設管理や点検結果管理において、位置精度の向上が 必要である。以下の背景を踏まえ、道路台帳附図の位置精度のデータ補正を行う。 ① 平成27年度の改修業務により、背景図が平成 13 年精度→平成 27 年精度 (地理院地図:国土地理院提供)の精度に向上した。併せて、道路中心線に 相当する道路骨格データ(走行軌跡)の整備を行った。 ② 国及び地方自治体において、地理院地図を背景図とする GIS の整備が進ん でおり、利用者側のワンストップサービスや防災・災害対応の観点からも、 道路台帳附図の精度の向上をさせて、パトロール・施設点検・苦情などをス ムーズに集計・分析できるデータ精度にする事が必要になっている。 ③ 道路台帳附図は、道路種別や路線が正確であり、道路管理者の視点では業 務利用との整合性が最も高い。他の行政機関の地図は道路利用の観点で作製 されているため、山間部などでは更新されていない等で便宜上正確でない場 合が散見される。 (2)施設管理及び点検結果データの修正 当該システムに登録されている位置情報を持ったデータに関しては、附図と連 動しているデータ、住宅地図を基準に登録されているデータ、附図と見た目で合 わせているデータがある。附図の修正に伴い、その後に登録されている施設管理 や点検結果データの位置のデータ補正を行う。 2 (3)数量表 データ修正対象となる当該システム及び関連データ数量を下表に示す。 番号 関連システム 対象情報 ① 平面図管理 道路台帳補正 附図の画像データ 附図のCADデータ ② パトロール 異常個所の位置 ③ 橋梁台帳 橋梁の位置 ④ トンネル台帳 トンネルの位置 ⑤ 道路照明台帳 照明の位置 現在のデータ精度基準と データ修正方法の分類 平成13年に2500-25000精度 で位置合わせを実施。 数値地図と中心線(走行軌跡)を参考に、目視にて、 附図の位置の修正を行う。連続性に留意して作業実施。 1)附図のCADテキストと連動 附図の位置修正に合わせて自動で位置修正が可能。 自動移動後に確認を行い、不整合があれば修正する。 道路占用 位置修正は不要のはずだが、附図位置修正後に確認を行 い、問題のある路線に関しては、修正などを行う。 占用物の位置 12,092 2015年データ 3,420 全12,604件中、恒久占用 850 (ガス上下水地下通信電 気)データ ①の作業にて附図の位置を.修正した後に目視にて、 支柱構造物位置の修正を行う。 4,666 支柱数 ①の作業にて附図の位置を.修正した後に目視にて、 道路に被っている等の標識画像データの修正を行う。 9,611 地図上に表示されている 標識写真データ 15 地図上に表示されている データ 標識台帳 標識 標示板の位置 ⑧ 備考 4,249 標識 支持構造物の位置 ⑦ 件数 268 2)住宅地図に目視配置 ⑥ 作業方法 工事台帳 3)附図に目視配置 工事資料 施工場所 ①の作業にて附図の位置を.修正した後に目視にて、 工事資料データの修正を行う。 (4)システム構成 1)システム機能構成 改修や業務対象となる当該システムの機能構成を下記に示す。 図 道路台帳管理システムの機能構成 3 2)庁内クラウドの仮想サーバ及び機器配置 改修対象となる当該システムのクラウド環境のハードウェア構成を下記に示す。 <アプリケーションサーバ1及び2:計2台> CPU 4vCPU RAM 16GB HDD 100GB OS Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1 Citrix XenApp 6.5 ソフト Oracle 11g Standard クライアント(32bit 版) ドーン社 GIS エンジン GeoBase 9 道路台帳管理システム 本体 McAfee VirusScan Enterprise 8.8 <データベース及びファイルサーバ:1台> CPU 4vCPU RAM 24GB HDD 1.5TB 以上 OS Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1 ソフト Oracle 11g Standard Edition サーバ(64bit 版) McAfee VirusScan Enterprise 8.8 <Web サーバ:1台> CPU 1vCPU RAM 8GB HDD 160GB OS Microsoft Windows Server 2008 R2 SP1 Microsoft Windows TS-CAL ソフト Citrix ライセンスサーバ Citrix WebInterface McAfee VirusScan Enterprise 8.8 庁内クラウドサーバ アプリケーション サーバ1 データベース 及びファイル サーバ アプリケーション サーバ2 Web サーバ 10Gbps バ プッ 環ク 境ア ッ 2Gbps 高知県情報 ハイウェイ システム 専用端末 職員端末 職員端末 ・・・・・ 県庁LAN 図 1Gbps システム 専用端末 職員端末 各事務所 庁内クラウドの仮想サーバ及び機器配置 4 ・・ 第7条 前提条件 本業務の実施において、次の条件に従うこと。 (1)操作性の保持 本業務の実施にあたっては、道路維持管理業務への支障や効率低下が生じるこ との無いよう、現有機能の操作性を保ち、画面構成や操作手順を変更しないこと。 (2)交付税関連帳票への影響とプログラム開発 本業務によるデータ修正に関しては、道路台帳補正業務の機能を利用して修正 を行うと、全区間が各種交付税帳票に改修/改良等の補正実施区間として計上され てしまうが、これは誤計上となる。 この状況を避ける為にデータ修正に関しては、道路台帳補正業務の機能を利用 せずに、別途に修正データをシステムに反映するプログラムを開発の上で、デー タ修正作業を行うこと。 道路台帳補正システムは各種統計調査の集計処理を行うものであり、本業務の 実施にあたっては、集計値等の整合性の確保を図ること。本業務によって、集計 値や図面表示等の不整合が生じた場合は、受託者の責任によりその原因調査やデ ータの修復を行うこと。 (3)各事務所発注の道路台帳補正業務との調整 当該システムでは、道路台帳補正業務や道路パトロールデータ業務、また施工 時には各種施設データ登録業務により随時データを更新中である。 また道路台帳補正業務は随時更新を各事務所から行っており、関連業務に手戻 り等の影響を与えないよう配慮すること。 本業務の実施にあたっては、補正業務の対象区間のデータに不整合が生じない よう、関連業務の工程等に必要な調整を行うこと。 5 第8条 業務内容 本業務における業務項目は次のとおりとする。 (1)計画準備 本業務の目的・趣旨を把握したうえで、の実施方針及び工程計画を立案する。 (2)背景地図の精度向上に関するデータ補正 背景図の見直しに伴い、当該システムの「平面図管理システム」 「データ補正 システム」について次のデータ補正を行う。修正にあたっては、附図の連続性 と他路線との接続部分に関しては、可能な限り配慮を行う。併せて、データ更 新に必要なプログラムの開発を行う。 1)道路台帳附図の位置精度補正 平成 27 年度のシステム改修にて整備された数値地図(国土基本情報)及び道 路中心線(軌跡)データを利用して、道路台帳附図の位置精度の修正を行う。 ①データ修正手法の検討 既存の平面図管理システムで管理している道路台帳附図の位置修正方法に 関して、作業手順の検討を行う。 ②道路台帳補正業務との調整手法と随時更新手法の検討 平行して実施されている道路台帳補正業務との業務調整方法に関して、補 正不可能期間の設定や通知方法など、影響を抑える手法の検討を行う。 路線単位の補正不可能期間に関しては最長3カ月程度とし、修正された附 図データを随時更新していく手法にて本業務を実施するものとする。 ③修正データ反映プログラムの開発検討 補正システムの機能を利用してデータ修正を行うと、データ修正区間に関 して修正の記録が残ってしまい、改良・改修・移管など交付税での補正要因 を集計している帳票に影響を与えてしまう。 位置修正した附図データを補正システムの機能を利用しないでシステムに 反映する為のプログラム開発を行う。なお、②で定めた様に修正データの反 映は随時行う方針とする。 ④修正データ反映プログラムの設計及びプログラム開発 道路台帳管理システムのデータが、修正データ反映プログラムにて正常に 更新される様に設計を行う。また、設計に基づき、プログラムの開発を行う。 ⑤システムテスト 上述で開発したプログラムについて、開発した機能及びその影響範囲につ いて動作検証を実施する。また、開発による影響の対象外とした機能及び各 種サブシステムにおいても、動作に不整合が生じていないことを確認する。 なお、動作確認が必要となるサブシステムは次の通りである。 ・ 平面図管理システム ・ 道路台帳補正システム 6 ⑥補正業務との調整とデータの随時更新 補正業務と調整を行うと供に、開発プログラムにて、データの随時更新を 行う。データ更新時にはデータ修正が正常に行われた事の確認を行う。 (3)施設管理及び点検結果データの修正 (2)で補正した道路台帳附図の位置を基準として、各種サブシステムの登 録データで、位置情報を所持しているデータに関して移動等の座標修正を行う。 1)附図と連動しているデータの修正等 防災パトロール・橋梁・トンネルの位置情報は、 「附図と連動しているデー タ」である。 これらの位置情報は、附図の修正に対応して自動で位置修正が行われる予 定だが、位置情報が正しく更新されているかの確認を行い、自動更新が上手 く行われていない部分に関しては、原因の究明及び位置の修正等を行う。 ①データ修正手法の検討 既存の防災点検データ管理システム・橋梁台帳管理システム・トンネル台 帳管理システムで管理している点検結果や施設の位置情報の修正方法に関し て、作業手順の検討を行う。 ②修正データ反映プログラムの開発検討 附図の位置座標修正に応じて、一括で位置座標を更新する為のプログラム 開発を行う。 ③修正データ反映プログラムの設計及びプログラム開発 対象サブシステムのデータが、修正データ反映プログラムにて正常に更新 される様に設計を行う。また、設計に基づき、プログラムの開発を行う。 ④システムテスト 上述で開発したプログラムについて、開発した機能及びその影響範囲につ いて動作検証を実施する。また、開発による影響の対象外とした機能及び各 種サブシステムにおいても、動作に不整合が生じていないことを確認する。 なお、動作確認が必要となるサブシステムは次のとおり。 ・ 防災点検データ管理システム ・ 橋梁台帳管理システム ・ トンネル台帳管理システム ⑤データの随時更新 データの随時更新を行う。データ更新時にはデータ修正が正常に行われた 事の確認を行う。 7 2)住宅地図基準データの修正等 照明・占用物の位置情報は、 「住宅地図を基準に登録されているデータ」で ある。 これらの位置情報は、背景図の見直しの影響を受けない予定だが、位置情 報が正しく表示されているかどうかの確認を行い、位置情報が正常に継承さ れていない部分に関しては、原因の究明及び位置の修正等を行う。 ①データ修正手法の検討 既存の照明台帳管理システム・道路占用物管理システムで管理している照 明及び工事資料の位置情報の修正方法に関して、作業手順の検討を行う。 ②データ確認と修正 対象のデータの位置情報を添付位置図等を利用して確認を行い、正しい位 置にデータが表示されていない場合は、位置情報の修正を行う。 ③データの随時更新 データの随時更新を行う。データ更新時にはデータ修正が正常に行われた 事の確認を行う。 3)附図に目視配置データの修正等 工事・標識の位置情報は、「附図と見た目で合わせているデータ」である。 これらの位置情報は、附図の修正に対応して目視修正を行う必要がある。 なお、標識に関しては、支柱位置情報の更新は必須とするが、標識画像の再 配置に関しては、道路に被る等の問題があるデータを優先的に修正する方針 とする。 ①データ修正手法の検討 既存の工事台帳管理システム・標識台帳管理システムで管理している施設 の位置修正方法に関して、作業手順の検討を行う。 ②データ確認と修正 対象のデータの位置情報を添付位置図等を利用して確認を行い、正しい位 置情報に修正を行う。 標識台帳管理システムは、地図上に画像データが配置されており、支柱位 置情報の修正に併せて、画像位置情報の修正も行う。 占用物のデータ対象は、恒久占用データ(ガス・上水道・下水道・通信・ 電気)を対象として、一時占用物などは対象としない。 ③データの随時更新 データの随時更新を行う。データ更新時にはデータ修正が正常に行われた 事の確認を行う。 8 第9条 打ち合わせ協議 業務に関する打ち合わせ協議は下記のとおり実施する。打ち合わせ記録の整理は 受託者が行うものとし、打ち合わせ後速やかに提出するものとする。業務着手と業 務完了時には管理技術者が出席するものとする。 ・第1回(着手時) ・第2回(道路台帳附図の位置精度補正の手順等のレビュー) ・第3回(成果品確認、業務完了時) 第10条 成果品 本業務の成果品(電子媒体・正副2部)は以下のとおりとする。 ・ファイルフォーマットは、ワード・エクセル・パワーポイント・PDF 対応 できるデータ形式とする。 ・提出する電子媒体については、ウィルス等のチェックを実施しておくこと 第11条 個人情報の保護について 個人情報の保護について 受注者は、この契約による業務を処理するための個人情報の取扱いについては、 別記 「個人情報取扱特記事項」を守らなければならない。 参考)個人情報保護制度に関するアドレス: http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/112701/joko-kojin-index.html 別記 個人情報取扱特記事項 (基本的事項) 第1 受注者は、個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人を識別する ことができると認められるもの。以下同じ)の保護の重要性を認識し、この契約に よる業務の実施に当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう、個人情 報の取扱いを適正に行わなければならない。 (秘密の保持) 第2 受注者は、この契約による業務に関して知り得た個人情報を他に漏らして はならない。この契約が終了し、又は解除された後においても同様とする。 (収集の制限) 第3 受注者は、この契約による業務を行うために個人情報を収集するときは、 その業務の目的を明確にし、目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正 な手段により行なわなければならない。 (適正管理) 第4 受注者は、この契約による業務に関して知り得た個人情報について、漏え い、滅失及びき損の防止その他の個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じ なければならない。 (目的外利用及び提供の禁止) 9 第5 受注者は発注者の指示又は承諾がある時を除き、この契約による業務に関 して知り得た個人情報を契約の目的以外に利用し又は第三者に提供してはならない。 (複写又は複製の禁止) 第6 受注者は発注者の承諾がある時を除き、この契約による業務を行うため発 注者から提供を受けた個人情報が記録された資料等を複写又は複製してはならない。 (再委託の禁止) 第7 受注者は、発注者が承諾した時を除き、この契約による個人情報を取り扱 う業務については、自ら行い、第三者に委託してはならない。 (資料等の返還) 第8 受注者は、この契約による業務を行うため発注者から提供を受け、又は受 注者自らが収集し、若しくは作成した個人情報が記録された資料等は、この契約の 終了後直ちに発注者に返還し又は引き渡すものとする。ただし、発注者が別に指示 したときはその指示に従うものとする。 (従事者への周知) 第9 受注者は、この契約による業務に従事している者に対して、在職中及び退 職後においても当該業務に関して知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は 目的以外に使用してはならないこと等、個人情報の保護に関し必要な事項を周知さ せなければならない。 (調査) 第10 発注者は、受注者がこの契約による業務を行うに当たり、取り扱ってい る個人情報の状況について、随時調査することができる。 (事故報告) 第11 受注者は、この契約に違反する事態が生じ、又は生じるおそれのあるこ とを知ったときは、速やかに発注者に報告し、発注者の指示に従うものとする。 第12条 その他 受託者は、本業務の実施中に疑義を生じた場合には、遅滞なく担当職員と協議を 行うものとする。また、本特記仕様書に定めない事項は別途、担当職員と書面にて 協議して定めるものとする。 10
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