局長表彰(業務)(PDF形式)

北海道開発局
局長表彰 1
急流河川河道計画手法検討外業務
(一財)北海道河川財団
札幌市北区北7条西4丁目5-1
代表者 関
博之
技術者 山本 太郎
業務概要
本業務は、道内急流河川で課題となっている「河道内の横断的な比高の拡大」について、現象の機構解明や
河道変化に関する評価指標を検討し、今後の河道計画・管理の基礎資料等のとりまとめを行うものです。
表彰理由
本業務は、道内の急流河川を対象に各河川で多く生じている河道内の比高拡大の要因分析について、河道条
件の異なる各河川の河道の特徴を踏まえた幅広い知識と技術力が求められる業務でありましたが、全道の各河
川の比高拡大の要因を分析し、プロセスを類型化した成果は整理も含め満足出来るものでした。
また、検討にあたり、堆積の進行過程が不明瞭な河道に対して、既往河道遷移及び河床変動計算に加えて、
現地で試掘を行い地層断面の評価を加えて分析を行う等の創意工夫がみられ、堆積の進行過程を明らかにした
検討結果は、今後の河道計画及び対応策を検討する上で他河川への適用が期待でき、優れた成果品を納めたこ
とは、他の模範となるものでありました。
局長表彰 2
札幌開発建設部
三笠ぽんべつダム施工設備詳細設計外業務
(株)ドーコン
札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4番1号
代表者 佐藤 謙二
技術者 菊地
耕
業務概要
計画準備 1式
施工設備設計 1式
数量計算 1式
概算工事費 1式
照査 1式
報告書とりまとめ
1式
本業務は、三笠ぽんべつダム本体の施工計画設計に基づき、本体工事発注に必要な施工設備の詳細設計を行い、施工設備
設置に必要な資料を作成することを目的とするものです。
表彰理由
本業務は、三笠ぽんべつダム本体施工に伴う、各施工設備の施工能力、規模、配置計画の検討、構造計
算、数量計算等、その設計内容は多岐にわたる困難なものでありましたが、厳しい履行期間にも関わらず、
課題等の整理も含め優れた内容の成果でした。
また、限られた施工設備ヤードでの設備配置、堤体規模、施工工程計画、リフトスケジュール等に対応し
た最適な施工設備能力の選定にあたっては独自の工程管理システムを活用し、施工性、経済性にも配慮し、
高い技術力を持って的確に成果の取りまとめがなされました。さらに、新桂沢ダムの骨材製造関係業務と
の連携調整が適切に図られるなど、業務目的を十分満足する優良業務としての評価に値するものです。
札幌開発建設部
局長表彰 3
嶮淵川樋門予備設計外業務
(株)建設技術研究所
東京都中央区日本橋浜町3-21-1
代表者 村田 和夫
技術者 伊藤
豊
業務概要
樋門予備設計 1式
軟弱地盤解析 1式
樋門修正設計 1式
樋門改築方針検討 1式
築堤修正設計 1式
本業務は、石狩川水系千歳川河川整備計画に基づき、堤防整備に伴う施設改築に必要な検討等を行い、
今後の工事実施に必要な基礎資料を作成することを目的とするものです。
表彰理由
本業務は、千歳川・嶮淵川の堤防嵩上げ、拡幅に伴い必要となる樋門の予備設計や修正設計、樋門改築
方針検討、築堤修正設計及び軟弱地盤技術解析など多岐にわたる困難な検討でありましたが、千歳川流域
の軟弱地盤の特性をよく理解し、沈下量や法面の安定性に十分留意するとともに施工性、経済性、維持管
理等にも配慮し、高い技術力をもって取りまとめられました。
また、自社独自の照査システムにより社内照査も確実に実施され、成果品の品質向上が図られるととも
に、施設管理者との協議等も迅速・的確に行われ、円滑かつ効率的な事業推進に向け十分満足出来る成果
であり、他の模範となる優秀な業務でありました。
局長表彰 4
札幌開発建設部
西12線揚排水機場外改築設計業務
(株)リブテック
札幌市東区北18条東1-3-3
代表者 川村
治
技術者 川原 友和
業務概要
揚排水機場詳細設計 1式
揚排水機場撤去設計 1式
光ケーブル移設設計 L=0.62km
内水排除施設詳細設計 1式
樋門部分改築詳細設計 1式
堤内排水路設計 1式
樋門耐震性能照査 1式
本業務は、石狩川水系千歳川河川整備計画に基づく千歳川の堤防整備に伴い、施設改築が必要な樋門を含む揚排水機場等に
ついて、用地条件や背後施設等を総合的に考慮した詳細設計を行い、工事実施に必要な資料を作成することを目的とするも
のです。
表彰理由
本業務は、大学排水機場の部分改築設計、西12線揚排水機場における旧施設撤去や関連施設を含む詳
細設計等であり、用地条件や背後施設等への影響及び現況機能を保持しながらの施工計画検討が必要とな
りますが、複雑かつ困難な状況の中、現地の的確な条件把握や関係機関協議等に必要な資料を迅速・的確
に取りまとめ、施設管理者からの要望や制約条件等を踏まえた総合的な検討が精力的に実施されました。
更に透水性の砂礫層と泥炭性の軟弱地盤が重なった複雑な地質条件での仮設構造物設計においては、施
工性、経済性に配慮し高い技術力をもって業務を進められ、良好な成果が得られました。
局長表彰 5
札幌開発建設部
一般国道12号 美唄市 峰延道路実施設計外一連業務
北海道道路エンジニアリング(株)
札幌市白石区中央3条2丁目1番40号
代表者
赤代 惠司
技術者 六ツ崎 直樹
業務概要
施工計画検討 一式
標識、安全施設基本設計 一式
路詳細設計 一式
実測線測量 一式
交差点照明施設詳細設計 一式
道
本業務は、一般国道12号峰延道路事業(4車線拡幅)において、施工計画検討等を行い円滑な事
業実施に必要となる設計及び資料作成を行うものです。
表彰理由
本業務は、峰延道路の4車線拡幅事業の円滑な推進を目的として、課題解決に向けた提案を多角的な
視点で行うものです。跨線橋架替に必要となる仮道の設計では、交差物件としてJR函館本線、函渠工
2箇所、市道交差点があり、かつ用地取得難航箇所がある中で、設計条件やコントロールポイントの再
整理を綿密に実施し、関連業務との調整も積極的に行いながら、業務成果に反映しました。仮道設計で
は、日交通量が1万台を超えることや、直近に市道交差点があることから、路線の重要度や交通量を十
分に考慮しながら、交通規制を最小限とするように設計及び施工計画検討を行いました。以上のことか
ら、優良業務としての評価に値するものです。
局長表彰 6
札幌開発建設部
一般国道36号 千歳市 交通事故対策検討外一連業務
日本データーサービス(株)
札幌市東区北16条東19丁目1番14号
代表者 石原 知樹
技術者 和田 次郎
業務概要
道路詳細設計 N=1式
交差点詳細設計 N=3箇所
本業務は、一般国道36号及び一般国道337号の「事故危険区間リスト」箇所の交通事故対策を実施するにあたり、道
路設計を行うことを目的に、交通事故対策工設計(単路・3区間)L=3.9km、及び交通事故対策工設計(交差点)N
=2箇所を実施する業務です。
表彰理由
本業務は、一般国道36号及び一般国道337号の事故危険区間において、交通事故対策工設計を行う
ものです。千歳市錦町の事故危険区間では、市街地に架かる千歳橋を架け替えるにあたり、交通・沿道施
設・河川等多方面への影響が懸念される困難な検討でありましたが、架橋環境を踏まえた多角的な検討を
実施し施工計画を立案し、各事故危険区間の事故発生状況や対策工(案)等を簡潔にまとめた一覧表とし
て整理する工夫を凝らし、発注者や関係機関との意思疎通を図ることで、業務を円滑に遂行しました。以
上のことから、優良業務としての評価に値するものです。
局長表彰 7
札幌開発建設部
恵庭北島地区西6線幹線排水路設計等業務
(株)フロンティア技研
札幌市中央区北3条西3丁目1番25
代表者 蒲原 直之
技術者 鈴木 和志
業務概要
排水路実施設計 1式
測量 1式
地質調査 1式
本地区の排水施設は、老朽化や凍上に伴う護岸の傾倒及び崩落が進行すると共に、土地利用や降雨形態の変化に伴う流
出量の増加等により排水能力が不足し、湛水被害が発生していることから、国営かんがい排水事業「恵庭北島地区」によ
り、排水施設の整備を行っています。
本業務は、
「恵庭北島地区」の主要排水路である西6線幹線排水路において、軟弱地盤の技術解析、排水路実施設計(函
渠工、合流工を含む)を行うものです。
表彰理由
本業務の対象区間には、国有防風林、ガスパイプライン、市道、家屋等が隣接しており、協議調整の対象
者が多く困難な条件の中で、高い技術力により最適な改修計画を取りまとめました。
特にガスパイプライン横断部では、近接する施設間の施工上の制約を踏まえた適切な改修計画を提案す
ることでガスパイプラインの移設が不要となり、大幅なコスト縮減となったことは大きな成果でありまし
た。また、防風林区間では伐採範囲を最小限に抑える提案がなされ、環境にも配慮した設計を行いました。
本業務は、次年度以降に行う排水路の実施設計において、改修計画の方向性を明確にする優れた成果
でありました。
局長表彰 8
函館開発建設部
函館江差自動車道 北斗市外 茂辺地木古内間土工計画検討外一連業務
パシフィックコンサルタンツ(株)
東京都千代田区神田錦町3丁目22番地
代表者 高木 茂知
業務概要
計画準備 N=1式
現地踏査 N=1式
既存資料整理 N=1式
掘削土対策検討 N=1式
対策の妥当性検証 N=1式 掘削土対策の施工時における対応 N=1式
モニタリング結果の評価および計画作成 N=1式
関係機関協議資料作成 N=1式
報告書作成 N=1式
本業務は、函館・江差自動車道茂辺地木古内道路から発生が見込まれる掘削土の対策工法を検討するものであり、過年度の検討
結果及び施工計画を踏まえて、柔軟な施工計画及び施工が可能な掘削土対策工を検討することを目的とするものです。
表彰理由
函館・江差自動車道茂辺地木古内道路では、トンネル掘削ずりの発生や、酸性硫酸塩土の掘削土が発生してお
り、それらの対策を確実かつ円滑に施工する必要があります。このため、掘削土対策施工マニュアルを作成して
発注者・施工業者・関連コンサルタント合同のマニュアル説明会を開催し、共通認識を図るとともに、施工条件
に合った対策を確認し実施方法について提案しました。また、社内の専門技術者(トンネル・道路等)による支
援体制を取り、現地状況の変化による設計条件の変更に対しての迅速な対応や、これに伴う工事施工業者との連
絡調整を密に行うなど、会社を上げた取り組みを評価でき、非常に品質の高い成果となっていました。
函館開発建設部
局長表彰 9
函館港施設整備検討業務
北日本港湾コンサルタント(株)
札幌市中央区南2条東2丁目8番地1
代表者 上原 泰正
技術者 市川 克己
業務概要
対象施設:豊川ふ頭地区、若松地区、西ふ頭地区、浅野町防波堤
資料収集整理(ヒアリング調査を含む)1式
港湾の現況把握(港湾の能力検討、安全機能の検討等)1式
事業期間、概算事業費の検討(施設の概略構造検討を含む) 1式
函館港は、1859年横浜、長崎と共に我が国最初の国際貿易港として開港した後、1951年に南北海道唯一の重要
港湾に指定され、本州と北海道を結ぶ物流拠点として発展し、フェリーを中心に一般の貨物船をはじめ定期外貿コンテナ
船や国内外の旅客船に利用されています。
本業務は、函館港の抱える課題である施設の老朽化について、施設の利用状況等を踏まえた上で、事業コストを勘案し
つつ、効果的かつ効率的に整備を進めるための方策を検討するものです。
表彰理由
本業務の履行については、長寿命化計画の作成や施設の詳細設計など、施設構造や規模、利用面での課題、まちづくりと
の連携、大規模地震への対応など、多面的な検討を必要とします。検討に必要な港湾施設の構造把握においては、若松地区
では詳細不明な旧国鉄時代の施設でありましたが、綿密な資料収集を基に解決し、また、想定される発生土の処分について
も、環境に配慮し、港内での処分場を検討しました。若松地区の検討については、既存構造の有効活用を行い、耐震化する
とともに大型クルーズ船対応を可能な構造としました。
また、港湾の能力、安全機能による計画、老朽化対策事業の策定の検討手法について、港湾計画との整合を意識するなど、
本業務成果は函館港整備において将来的な活用が図られるよう検討され取りまとめられており、他の模範となる素晴らしい
成果でありました。
局長表彰10
小樽開発建設部
一般国道229号 島牧村 道路防災対策検討業務
(株)構研エンジニアリング
札幌市東区北18条東17丁目1-1
代表者 竹田 俊明
技術者 牛渡 裕二
業務概要
計画準備
一式
降雨量と災害事象との関係整理 一式
穴澗トンネルの劣化状態の検討 一式
各種資料作成 一式
落石シミュレーション(DEM)による解析 一式
現道の対策優先度判定 一式
対策工の検討 一式
報告書作成 一式
本業務は、一般国道229号島牧村原歌~栄浜間において、岩盤崩壊等の危険箇所の解消を図り、災害発生時における沿線集落
の孤立化の解消及び道路の安全な通行等を確保するため、地表地質調査結果から落石シミュレーション解析やトンネルの劣化状態
を解析し、道路防災対策検討を行うことを目的とするものです。
表彰理由
業務対象のうち落石シミュレーション解析(DEM)の実施にあたり、現地の斜面形状や落石形状の違いによる減衰効果、
落石高さや落石痕を踏まえた再現解析を実施しました。その解析結果の妥当性確認にあたり、有識者による現地確認を行い
落下地点と最終エネルギーの精度向上に努めました。
また、穴澗トンネルの安定度を検討するため、周辺岩盤の亀裂を3次元による可視化を行い、崩落の可能性がある亀裂を
抽出し、かつ、トンネルに影響を与える断面においてFEM解析を実施しました。これら検討の結果、岩盤崩落による穴澗
トンネルの危険性が明らかとなり、別線ルートの必要性が明らかとなりました。
これら岩盤崩壊等の危険箇所の解消を図り、災害発生時における沿線集落の孤立化を解消するための検討内容は、他の業
務の模範となるものでありました。
局長表彰11
小樽開発建設部
ニセコ地区 黒川工区区画整理設計等業務
(株)農土コンサル
札幌市北区北7条西6丁目2-5
代表者 堀井 健次
技術者 三上 弘樹
業務概要
測量 土地資料調査 A=42ha 調査 地質調査ボーリング 2孔
ほ場実施設計(畑) A=8ha
受益者打合せ 1式
設計 ほ場実施設計(水田)A=16ha
橋梁補強工法検討 1橋
本業務は、国営緊急農地再編整備事業ニセコ地区で整備する黒川工区のほ場整備の実施設計及び客土材の運搬路にかかる既
設橋梁補強工法の検討を行うものです。
表彰理由
ほ場整備の実施設計にあたり、将来の営農や維持管理を鑑みたうえで、水田と畑が混在したブロック内において効率的な
ほ場区画及び用排水施設等の配置計画に配慮した設計に努めるとともに、受益者への説明には透視図(パース図)を用いる
ことにより、仕上がりのイメージがわかりやすいと好評を得ています。更に、ほ場周辺の状況調査として、支障物件(電柱、
水道管)の確認結果及び植物の保全対象種(カタクリ)に係る生育環境保全措置(移植)が整理されています。また、橋梁
補強工法の検討については、築造年数(S47年築造)の古い橋梁の設計条件や上水道位置の情報把握に努め、各工法の構
造特性、施工性、維持管理及びコスト面についても、複数年にわたって展開される事業の特質を踏まえた視点で比較検討が
解りやすく整理され、業務の遂行にあたり事業の趣旨や現場状況に配慮していることが伺える業務の成果でありました。
局長表彰12
旭川開発建設部
石狩川流域圏地域連携検討業務
(一財)石狩川振興財団
札幌市中央区南1条東1丁目5番地
代表者 森田 康志
技術者 船木 博康
業務概要
計画準備 1式
河川を対象とした地域連携の事例調査 1式
サイクルネットワークの検討 1式
流域防災連携の検討 1式
河川空間を活用した地域活性化の事例調査 1式
報告書作成 1式
本業務は、石狩川水系の市町村で構成される「石狩川流域圏会議」の活動を踏まえ、流域自治体間の地域連携及び河川空
間を活用した地域活性化に資するため、サイクルネットワークの構築及び流域防災連携の可能性について検討するもので
す。
表彰理由
履行途中で発生した鬼怒川決壊を機に、急遽天塩川流域での初めての防災研修を実施しましたが、短い準備期間で調整が
困難な状況の中、豊富な実績により迅速・的確な対応によってさらなる防災意識の向上が実現しました。また、石狩川並び
に天塩川の両流域における研修では、各自治体防災担当の人数や経験年数等を把握した上で研修の難易度を設定し、近年の
特異な気象状況を踏まえたシナリオ作成や経験バランスを考慮したグループ設定を行うなどの創意工夫が見られました。さ
らに各市町村防災担当者どうしの連携・コミュニケーションを充実させるため、組織連携に対するサポートとして研修時に
名前入り写真を配布する等、顔と名前が早期に一致できる手段が提案・実施されました。研修後のアンケート結果からも、
連携強化に対する大きな成果を確認しており、他の模範となる優秀な業務でありました。
局長表彰13
旭川開発建設部
一般国道239号 下川町 音根平橋詳細設計外一連業務
(株)北未来技研
札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4-1
代表者 安江
哲
技術者 小杉 勝則
業務概要
橋梁詳細設計 1式
上部工 単純PCプレテンションホロー桁 1橋
下部工 逆T式橋台 4基
箱形函渠設計 1基
本業務は、一般国道239号下川町二の橋工区及び上名寄工区において橋梁及びボックスカルバートの設計を行い、工事に必要な詳細構
造を経済的かつ合理的に設計し、工事発注に必要な図面・報告書を作成することを目的としています。
表彰理由
本業務は河川改修計画の無い河川を跨ぐ橋梁を含めた道路全体の設計を総合的に検討する難易度の高い業務です。河川計
画流量を早期に検討し、関係機関と協議を完了させる必要がありましたが、気象・水文データの解析等多くの検討項目を短
時間で確実に実施することで協議を円滑に進めました。また、予備設計が無い設計でコストを考慮すべく、PCポータルラ
ーメン橋などの最新技術を含めた幅広な比較検討を高い技術で実施しました。さらに、損傷しやすい橋座面に2次排水構造
を設計に盛り込むなど、将来的な劣化に備えた斬新な提案を行うなど創意工夫が見られました。そのほか、旧橋の撤去にあ
たっては、近接する牛舎への影響に配慮し、騒音・振動レベルを計算してダイヤモンドワイヤーソーによる撤去工法を採用
するなど周辺環境に配慮した設計としました。また、本業務の関連業務として、地質調査、測量調査、道路設計が並行して
行われていましたが、本業務がイニシアチブを取って調整会議を実施し全体をマネジメントするなど、他の模範となる優秀
な業務でありました。
局長表彰14
旭川開発建設部
上川地域 農業用ダム耐震性能照査検討等業務
(株)三祐コンサルタンツ
愛知県名古屋市東区代官町35-16
代表者 久野 格彦
技術者 竹内 国雄
業務概要
・ダム耐震性能照査 1式(ペーパンダム)
・安全評価委員会資料作成 1式(神居ダム、日新ダム、しろがねダム)
本業務は、国営造成農業用ダム「ペーパンダム」
、
「しろがねダム」
、
「日新ダム」
、
「神居ダム」において、大規模地震時
におけるダムの挙動を再現しながら定量的に安全性を確認するため、資料の収集、現地調査及び資料の分析を行い、耐震
性能照査を含めたダムの安全性照査を行い、農業用ダム安全性評価委員会へ照査内容取りまとめ結果の諮問に向けた資料
の作成を行うものです。
表彰理由
ダムの安全性評価を行う上では、ダム建設当時の設計内容の把握や施工データの収集及び分析を行うことが重要ですが、
建設年次の古いダムにおいては十分な施工データ等の収集が困難となっていました。このため、現地試験により必要な基礎
データの収集を行い、各施設の構造を詳細に把握するとともに等価線形化法等による動的解析によって耐震性能診断を実施
し、高度な技術力をもってダムの安全性の評価を行いました。
また、農業用ダム安全性評価委員会へ諮問する資料については、各委員が分かりやすいようにグラフ・写真などを工夫し、
見やすくまとめたほか、不足していた基礎データを補完する現地調査についても調査位置・調査深度・調査項目など適切な
試験方法を提案しました。更に、現地調査(ボーリング等)を行う際には、滑落防止のための斜面足場を設置し、安全面に
配慮するなど他の模範となる優秀な業務でありました。
局長表彰15
室蘭開発建設部
苫小牧河川事務所管内地質調査外業務
大地コンサルタント(株)
旭川市4条西2丁目1番12号
代表者 千葉 新次
技術者 木本 智久
業務概要
機械ボーリング:土質ボーリング L=142m
地下水観測孔
サウンディング及び原位置試験: 標準貫入試験 N=52回
地下水観測孔内パイプ設置
現場透水試験 N=4回
屋内土質試験 N=1式
本業務は、苫小牧河川事務所管内において、工事実施に必要な設計業務及び検討業務の基礎資料となる現地調査を行うものです。業務遂行中の平成2
8年1月7日に、樽前山火山砂防工事の内覚生川工事用道路整備外工事において、工事用道路建設中に掘削土の落とし込み運搬を行っていたところ、
法面に堆積していた土砂が崩落し、油圧ショベルを操作中のオペレータ1名が巻き込まれ死亡する事故が発生しました。早急に土砂崩落原因等を究明
するため、高度な地質調査を高い精度管理の下で迅速かつ安全に実施する必要があり、当該業務において対応したものです。
表彰理由
当該事故は厳冬期に発生し、油圧ショベルのオペレータ1名が死亡する重大な事故があり、早急に土砂崩落原因等を究明する必要がありました。
当会社は土砂崩落原因究明に重要な現地でのほぼ全ての地質調査(ボーリング・分析・試験)を担当しました。厳冬期の厳しい寒さの現場条件である
他、崩落斜面に残存する不安定な落とし込み土砂や崩落土砂上での現場作業は非常に危険である条件でありました。現地調査においては地質調査機械を
本業務箇所に導入することを最優先として、社内のスケジュルール調整を図り、休日を返上して調査を実施しました。また、高品質ボーリングを迅速に
実施すると共に、安全対策として抜き板により崩落箇所の変位管理を行うとともに、送水掘削の際はホースによる崩落箇所外への排水を実施するなど十
分な安全管理に努めました。しかも、別途実施された原因究明の検討業務と綿密な連携を図り、検討スケジュールに遅滞なく地質調査結果を報告してい
たことは、十分満足できるものであり、優良業務として評価に値します。
局長表彰16
室蘭開発建設部
一般国道37号 室蘭市 白鳥大橋維持管理検討業務
(株)ドーコン
札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4番1号
代表者
佐藤 謙二
技術者 菅原 登志也
業務概要
業務計画・準備 1式
橋梁補修設計 1式
白鳥大橋橋梁点検 1式
維持管理計画検討会運営 1式
橋梁補修調査検討 1式
維持管理マニュアル改訂検討 1式
本業務は、国際拠点港湾である室蘭港を横架している一般国道37号白鳥大橋に対して、橋梁構造の点検、詳細調査、及び白鳥大橋維持管理計画検討
会を運営し、その調査・検討内容から補修計画立案など安全で円滑な交通の確保と白鳥大橋の長寿命化に資する検討を行うものです。
具体的には、吊り橋部の橋梁点検、ハンガーロープ腐食対策工法の現地試験、メインケーブルの塗装調査を踏まえた健全性評価と対策検討、及び各種
維持管理基準との整合化に向けた維持管理マニュアル改正の検討を行うものです。
表彰理由
本業務では、積雪寒冷地に架かる白鳥大橋の長寿命化の検討項目の一つのハンガーロープの腐食対策検討において、防錆材をロープ内に圧入するための器
具の改良や、最適な被覆材及び注入材料を比較選定するなど、高度な技術力を発揮しました。また、業務期間中に3度実施される学識者による検討会の審議
結果による調査項目の変更や追加などに迅速かつ適切に対応し、検討会での各種審議テーマに関する資料作成においては、長大吊橋の維持管理点検結果の整
理や重点課題に関する検討、関連情報等の収集を的確に行い、円滑に会議を運営しました。また、安全管理において、室蘭港を跨ぎ、風が強く、船舶の往来
や通行する車両も非常に多い状況下での現地作業時には、海上や路面上への落下、墜落防止対策として、確実に作業前ミーティングを実施し、服装・携行品
等の落下防止点検を行うなど、安全作業に十分配慮し、無事故で業務を終えました。このように積雪寒冷地の港湾に架かる厳しい条件下の吊り橋の、今後の
適切な維持管理手法について貴重な成果をあげるなど、業務全般にわたり優れた実施状況で他の模範となるものでありました。
局長表彰17
室蘭開発建設部
苫小牧港漂砂調査解析検討業務
(一社)寒地港湾技術研究センター
札幌市北区北11条西2丁目2番17号
代表者 佐伯
浩
業務概要
計画準備
現地調査(流況、濁度等)
資料収集整理
漂砂解析
検討会及び検討ワーキングの開催
成果報告
本業務は、苫小牧港西港区において流況調査、濁度調査、粒径・粒度分布調査等の現地調査を行い、これら現地調査及び
深浅測量結果を踏まえた漂砂モデルを設定し、数値解析を行うとともに、現地調査及び数値解析結果をもとに有識者による
検討会を開催し、漂砂モデルや漂砂機構について検討を行い、今後の港湾整備の基礎資料とするものです。
表彰理由
漂砂機構の解明には、現地調査結果を踏まえた漂砂特性の把握及び漂砂モデルの検討が必要であり、こ
の検討は複雑で高い技術力を要するものです。この条件下において、粒径・粒度分布調査箇所の追加を提
案し、これによりシルト系浮遊砂の性状を広範囲で把握するとともに、漂砂モデルの検討においては、検
討事例が少ない吹送流を考慮したモデルを構築し、数値解析結果の現地再現性向上を図りました。また、
検討会においては、各委員の指摘事項を的確に反映し、要点を分かりやすく整理した資料を作成し、漂砂
機構について取りまとめを行うなど、本業務は有益な提案及び創意工夫ある検討により貴重な成果が得ら
れました。
局長表彰18
釧路開発建設部
釧路開発建設部管内 ロードキル対策検討業務
(一社)北海道開発技術センター
札幌市北区北11条西2丁目2番17号
代表者 本多
満
技術者 阿部 正明
業務概要
計画準備
ロードキル発生傾向の分析
エゾシカの誘導方法の検討
既往ロードキル対策の効果検証及び改善策の検討
聞き取り調査
報告書作成
本業務は、釧路開発建設部管内におけるロードキル発生状況を把握し、発生傾向の分析等を行うものです。このうち、一般国道
44号における既往ロードキル対策の効果検証を行うとともに、対策施設の配置状況や道路周辺環境を踏まえた問題点を抽出し、
改善策を検討することを目的とするものです
表彰理由
本業務の実施にあたっては、これまで行ってきた対策施設の配置状況等を確認するため、広範な区間を調査す
る必要がありましたが、社内の体制を拡充し、迅速に調査結果が提出されました。また、侵入防止柵等の対策を
進めているところではありますが、周辺の地形状況等により最大限の対策効果が発揮できていない箇所も確認さ
れたことから、それらを踏まえたロードキル対策工の施工及び維持管理に関する簡易マニュアル作成を提案する
とともに、より確実に効果を発揮する工事が実施されるよう、道路事務所職員及び工事受注者と調整を行い現地
講習を開催するなど豊富な経験と高い調整能力を発揮しました。さらに、改善策の検討に際しては、環境負荷が
大きいハード対策だけではなく、ソフト対策も検討するなど、他の業務の模範となるものでした。
局長表彰19
釧路開発建設部
羅臼漁港施設整備検討業務
北日本港湾コンサルタント(株)
札幌市中央区南2条東2丁目8番地1
代表者 上原 泰正
技術者 戸松 真介
業務概要
計画準備 1式
資料収集、整理 1式
現地ヒアリング(羅臼町・羅臼漁協・羅臼海上保安署)1式
特定計画資料(案)の作成 1式
業務打合せ 1式
本業務は、羅臼漁港における地域水産業及び漁港の現状を踏まえ、最新の課題や要請などを整理するとともに、水産物流
通拠点漁港としての機能を果たすべく、新たな整備方針及び施設配置(案)の検討を行い、検討結果に基づく次期特定計画
(案)の策定を行うものです。併せて、これらに対応した特定計画資料及び事業評価資料の作成を行うものです。
表彰理由
本業務は、近年の厳しい漁業情勢の変化や、地元関係者の意向を十分に把握し、国の施策など考慮して
流通拠点漁港の位置づけを整理するため、高い技術力が必要です。計画(案)策定時は、漁業経営環境の
安定化や当漁港を基地港とする巡視船の安全確保に留意しました。また、地元関係者との合意形成にあた
釧路開発建設部
り、円滑に進めるための工夫がありました。さらに、評価資料は、根拠の補足やチェック表によるミスの
回避を行いました。このように各資料を作成するにあたり、漁港事業や漁港の利用に精通しており、適切
かつ具体的に根拠を整理したことから、本業務は、他の業務の模範となるものでした。
局長表彰20
帯広開発建設部
札内川ダム施設検討業務
(株)開発工営社
札幌市中央区北4条西5丁目1番地
代表者 植田 健二
技術者 横山
篤
業務概要
ダムまでの最適な移動経路及び電源確保の概略検討 1式
本業務は、札内川ダム管理支所に至る道道111号線が雪崩等により長期間の通行止めになった場合でも、適切なダム管
理を継続するため、職員が管理支所に安全に登庁するための方策のほか、電力供給設備が雪崩等により被災し、ダム管理用
の電源が喪失した場合なども想定した業務継続計画を検討するものです。
表彰理由
札内川ダムの業務継続計画を策定するもので、検討項目が多岐にわたり、なおかつ高度な技術力が必要な業務でありました。
①札内川ダム管理支所職員等の安全な登庁を考慮して落石調査の提案があり高く評価できます。
②現地の雪崩の発生状況を把握するため、厳冬期の急斜面という困難な状況のなかで現地観測を実施するとともに、無人
機による空撮を取り入れるなど調査方法の工夫により迅速に業務を遂行したことは高く評価できます。
③多岐に渡る関係機関(帯広建設管理部、十勝西部森林管理署、北海道電力(株)、電源開発(株))との調整のための資料が
円滑に作成されたことは高く評価できます。
帯広開発建設部
局長表彰21
北海道横断自動車道 陸別町 分線道路設計外業務
北王設計コンサルタント(株)
札幌市白石区菊水元町1条2丁目4-24
代表者 山
秀一
技術者 尾崎 陽介
業務概要
道路設計(側道・付替道路) L=3km
本業務は、十勝圏、オホーツク圏など主要な生活経済圏相互を結ぶとともに、千歳、苫小牧などの重要拠点、地方の中心都
市を効率的に連絡する高速ネットワークを形成し、観光の振興、農水産物等の輸送、緊急搬送の支援等、広域的な連携と交流
を促進させる、北海道横断自動車道・足寄~北見間のうち、本線構築に伴い分断される町道・民地への通行を確保すべく機能
補償道路の詳細設計及び工事用道路・維持管理用道路の機能を併せ持つ道路詳細設計を行うものです。
表彰理由
本業務を遂行するにあたっては、関連業務である測量・地質・道路詳細等と各段階において必要となる資
料の作成期限を設けたうえで、相互の共有を行うなどの工程調整を十分行い、次年度以降の用地測量や区域
変更等の手続きに支障が出ないよう成果を収めるなど、工程管理能力が極めて優れていました。
また、業務執行についても、町道・機能補償道路・工事用道路・維持管理用道路等、多岐に及ぶ機能を併
せ持つ道路の構造条件を、過年度設計及び当年度の同種設計との整合を積極的にとりまとめ、さらに設計段
階で新たな課題となった高盛土区間の安定解析を行うなど、その業務執行能力や技術力・提案力は高く評価
でき、発注者や関連機関への説明も十分に理解できるよう工夫され、他の模範となるものでありました。
局長表彰22
網走開発建設部
旭川紋別自動車道 遠軽町 豊里道路詳細設計修正外業務
(株)ドボク管理
北見市春光町1-24-3
代表者 加藤 和雄
技術者 坂上 琢也
業務概要
道路詳細設計修正 1式
交差点詳細設計修正 1式
函渠詳細設計修正 1式
補強土壁詳細設計 1式
雪氷作業路詳細設計 1式
本業務は、旭川紋別自動車道の遠軽町豊里地区において、関係機関協議に伴う遠軽IC接続線及び国道交差点、付帯構造物の
修正設計等を行い、併せて、瀬戸瀬地区における維持管理の効率化を目的として雪氷作業路の詳細設計を行うものです。
表彰理由
本修正設計業務は過年度の設計成果を踏まえ、遠軽町が進めるIC周辺施設や上下水道の設計業務と同時並行に行うものであ
り、これらの業務の進捗を考慮し、綿密な連携調整を必要とする高い技術力を要するものであります。
その様な条件下、関係機関協議資料の作成、平面・縦断線形の再設定、構造物検討及び排水系統の修正等を迅速かつ適切に実
施しました。また、修正設計を進めるなかで必要となる路線測量及びボーリング調査の追加提案がありました。
局長表彰23
網走開発建設部
北見地区 営農計画策定業務
(株)地域計画センター
札幌市中央区南1条西8丁目1番地1
代表者 平見 康彦
技術者 宮本 治英
業務概要
営農計画調査 1式
効果調査 1式
本業務は、国営施設機能保全事業「北見地区」における事業計画策定のため、営農計画の策定及び費用対効果の算定を行
うものです。
表彰理由
本業務における、営農計画の策定にあたっては、地域の最新の営農振興方向を踏まえ、農家の減少や戸当たり規模の拡大と
いった地域農業の変化を適正に把握するとともに将来を見据えた検討を行うといった困難を伴うものでありましたが、地元関
係機関の考え方の確認とその検証を丁寧に行うとともに、将来を見通した適切な営農類型の設定や営農改善の検討を行った結
果、営農計画が適切に策定されました。また、費用対効果の算定にあたっては、前歴事業にて整備された施設の老朽化につい
て的確に把握した上で、対象施設を細分化して耐用年数や工事費等を設定するといった創意工夫により、適正な費用対効果を
算定しました。さらに、限られた用水を最大限に活用した導入作物の選定に関する提案もあり、今後の国営事業計画における
営農計画策定等について他の模範となるものでありました。
局長表彰24
留萌開発建設部
留萌開発建設部管内 道路整備計画検討業務
(株)開発工営社
札幌市中央区北4条西5丁目1番地
代表者 植田 健二
技術者 石川 由憲
業務概要
一般国道40号の整備効果検討 N=一式
一般国道232号道路防災対策方針検討 N=一式
本業務は、留萌開発建設部管内において基幹ネットワークとしての道路機能を有する一般国道40号(中川~幌延間)の課
題や整備効果の検討及び同じく管内において地域住民生活、産業等を支える重要な役割を果たす一般国道231、232号
に関する課題整理やそれに対する整備方針等の検討を行うことを目的とした業務です。
表彰理由
本業務は、管内全域の各地域や各路線の特性を適切に把握した上で業務を遂行する必要があります。国道232号の検討に
あたっては、これまで定量的な把握ができていなかった越波の現状について、平成27年10月に発生した越波災害時のCCT
Vを活用した画像分析による把握手法を提案・実施し、対策検討に必要となる有益なデータを効率的に取得、さらにその対策検
討においても新技術の活用を提案するなど効率的な事業推進に向けた的確な成果のとりまとめがなされました。また、管内各地
域及び各国道の課題把握を行うにあたり、地元住民やプロドライバーの意見を収集することにより道路ユーザーの実感・実態に
あった課題の把握手法を提案・実施し、住民とプロドライバーとでは課題認識箇所等に違いがあることなどを把握、各ユーザー
に応じた道路整備方針検討に向けた貴重かつ有益な分析データの取得がなされました。
これらの取り組み及び成果は他の模範と
なるものでした。
局長表彰25
稚内開発建設部
一般国道238号 稚内市 恩頃間内橋補修設計外一連業務
(株)アサヒ建設コンサルタント
旭川市8条通15-左4
代表者 竹林 恭介
技術者 梅野 恵二
業務概要
恩頃間内橋補修設計 一式(橋梁補修設計、外観変状調査、健全度評価)
追久間内橋補修設計 一式(橋梁補修設計、外観変状調査、健全度評価)
本業務は、一般国道238号の海岸線に位置する供用年数約50年経過の老朽化橋梁2橋について、長寿命化を目的と
した予防保全のための橋梁補修設計を行うものです。
補修設計は、海岸地域に架設されたPCコンクリート橋梁が対象のため、コンクリート橋梁特有の損傷を把握するため
に必要な詳細調査を計画実施し、その結果から損傷度合いを評価したうえで長寿命化に資する対策を検討し設計を行うも
のです。
表彰理由
詳細調査では、調査による部材の損傷を最小限とする非破壊検査(電磁波レーダー)の提案、その測定
結果を有効活用し他の原位置試験の最適位置検討など、調査に多くの配慮や工夫があり、正確なコンクリ
ート部材の損傷評価につながりました。
長寿命化対策では、PC橋は内部の鋼材に腐食が至ると致命的となることから新技術を活用したLCC
ミニマムなCo表面処理対策を検討し長期に渡り有益な対策の提案を行いました。
さらに、工事施工の検討においてはトレードオフとなる経済性と安全性について新技術を活用したCo
材料の検討により最適化され、交通規制期間の短縮による安全性の向上、並びに工期短縮による経済性の
向上にも資する有益な提案がなされました。