最低賃金額の大幅な引上げを求める会長声明

最 低 賃 金 額 の 大 幅 な 引 上 げ を求 め る会 長 声 明
愛 媛 地 方 最 低 賃 金 審 議 会 は ,本 年 8月 5日 ,平 成
28年 度 の 愛 媛 県 最 低 賃
21円 引 き 上 げ て 717円 とす る とい う答 申 を行 っ た 。これ に よ
り愛 媛 県 にお け る最 低 賃 金 が 初 め て 700円 を超 え た も の で あ るが ,以 下 に
金 を時 間 額
述 べ る とお り,依 然 と して 十 分 な金 額 とは い え ず 大 幅 な 引 き 上 げ の 必 要 性 は
高 い。
717円 とい う金 額 で は ,フ ル タイ ム (1日 8時 間 ,週 40時 間
年 間 52週 )で 働 い て も ,月 収 約 12万 4000円 ,年 収 約 149万 円 に し
まず ,
,
か な らず ,労 働 者 が 経 済 的 に 心 配 な く暮 らせ る水 準 に は程 遠 い 。先 進 諸 外 国
67ユ ー ロ (約 1219円 ),イ
ギ リス は 7.2ポ ン ド (25歳 以 上 。約 1151円 ), ドイ ツ は 8.5ユ ー
ロ (約 1071円 )で あ り,ア メ リカ で も , 15ド ル (約 1688円 )ヘ
の 最 低 賃 金 と比 較 して も ,フ ラ ンス は
9。
の 引 上 げ を決 め た ニ ュー ヨー ク州 や カ リ フ ォ ル ニ ア 州 を は じめ 最 低 賃 金 を
大 幅 に 引 き上 げ る動 き が 広 が っ て い る の に封 し,
い 水 準 に と どま っ て い る (円 換 算 は 平 成
日本 の 最 低 賃 金 は なお 低
28年 4月
上 旬 の 為 替 レー トで 計
算 )。
さ らに ,日 本 国 内 に お け る最 低 賃 金 の 地 域 間格 差 が 依 然 と して 大 き い こ と
も 問題 で あ る。本 年 度 の 東 京 都 の 最 低 賃 金 は ,932円
され て お り,愛 媛 県 の 最 低 賃 金 との 差 は
215円
とす る と の 答 申 が な
に もな る。 こ れ は ,昨 年 度
の 差 額 で あ る 211円 よ りも大 き く,格 差 是 正 どこ ろ か 格 差 が 拡 大 す る結 果
とな つ て い る。ま た ,大 都 市 の み な らず 同 じ四 国 の 香 川 県 に つ い て も ,本 年
23円 引 き上 げ て 742円
県 との 差 は 25円 に広 が っ た 。これ は ,1日
度 の最 低 賃 金 を
年 間で
とす る とい う答 申 が な され ,愛 媛
当た り 200円 の 差 を生 じ させ
4万 円以 上 の 収 入 格 差 を生 じ させ る も の で あ る。 この よ うな格 差 は
,
,
都 市 部 や 県 外 へ の 人 口流 出 に よ る労働 供 給 の 減 少 に 拍 車 を か け る も の で あ
り,直 ち に 是 正 され る べ き で あ る。
最 低 賃 金 周 辺 の 賃 金 水 準 で 働 く労働 者 層 の 中 心 は非 正 規 雇 用 で あ る。非 正
規 雇 用 は ,全 雇 用 労働 者 の 4割 に ま で 増 加 し,特 に ,女 性 の 割 合 が 多 く,若
年 層 で 急 増 して お り,し か も ,家 計 の 補 助 で は な く,主 に 自 らの 収 入 で 家 計
を維 持 す る必 要 の あ る非 正 規 労働 者 が 大 き く増 加 した 。貧 困 率 が過 去 最 悪 の
16。 1パ ー セ ン トに ま で 悪 化 し,女 性 や 若 者 な ど全 世 代 で深 刻 化 して い る
貧 困 問題 を解 決 し,ま た ,男 女 賃 金 格 差 を解 消 す るた め に も ,最 低 賃 金 の 大
幅 な底 上 げ が 図 られ な けれ ば な らな い 。
27年 11月 ,最 低 賃 金 を毎 年 3パ ー セ ン ト程 度 引 き 上 げ
全 国 加 重 平 均 が 1000円 程 度 とな る こ とを 目指 す との 方 針 を示 した が ,方
政 府 は ,平 成
針 どお り,毎 年
000円
,
3パ ー セ ン
に達 す る に は
トず つ 引 き 上 げ た と して も ,愛 媛 の 最 低 賃 金 が 1
10年 以 上 か か る。そ の 間 ,上 記 の 地 域 間格 差 は さ ら
に広 が っ て 行 く。
以 上 の よ うな状 況 を 踏 ま えれ ば ,愛 媛 地 方 最 低 賃 金 審 議 会 は ,今 後 ,地 域
間 の 賃 金 格 差 を是 正 し,地 域 経 済 の 健 全 な発 展 を促 す と とも に ,労 働 者 の 健
康 で文 化 的 な生 活 を確 保 す るた め に も ,中 央 最 低 賃 金 審 議 会 の 答 申 に過 度 に
縛 られ る こ とな く大 幅 な賃 金 引 き上 げ を 図 る べ き で あ る。
以
2016(平
成
9月 23日
28)年
愛媛弁護 士 会
会長
宮
部
高
上