報道資料 (PDF 370.3KB)

資 料 提 供
担 当 課 人事課 都市整備課
担 当 者
平成28年9月28日
細井・上田
電
話 (073)435 -1019
内
線
内 2564
市営駐車場の指定管理に係る調査結果と処分について
和歌山市営駐車場については、指定管理者制度を導入して民間事業者による管理を行っていると
ころですが、当該指定管理に係る協定の遵守状況や事務手続き等について調査を行った結果を踏ま
え、以下の通り処分等を行いましたのでお知らせします。
1 事案の調査結果について
平成28年1月ごろ、外部からの情報提供があり、以下のとおり調査を行い取りまとめいたし
ました。
(1)平成23年度から平成26年度までの市営駐車場指定管理について(資料1-1)
(2)平成27年度からの市営駐車場指定管理の公募手続きについて(資料1-2)
2 平成23~26年度の指定管理者制度の不適切な運用について
市と指定管理者の間で締結している管理に係る協定等により、業務総括責任者を専任で設置す
ることとなっていたところ、協定書を遵守すべき指定管理者が、県の施設管理に従事する者を兼
任させていたこと及び協定書の遵守を指導すべき市が適切な指導を怠ったこと等が確認された
ことから、本日以下の処分等を行いました。
(1) 当時の指定管理者である大揚興業株式会社(代表取締役
の遵守と再発防止を指導しました。
村田 弘至)に対して、協定
(2) 上記の事案の他、事務手続きの不備等も確認されたため当時の関係職員に対して、以下
の処分を行いました。
<処分対象者及び処分内容>
・産業まちづくり局 課長
・福祉局
副課長
・財政局
班長
・福祉局
企画員
56歳
54歳
54歳
46歳
男性
男性
男性
男性
【訓告】
【訓告】
【訓告】
【訓告】
<処分理由及び事件概要>
処分理由等は、資料2のとおり
3 公表理由
今回の事案については、特に市政への透明性及び信頼を確保するために必要があると判断する
ため公表するものです。
(和歌山市職員の懲戒処分の基準等に関する要綱 第8条2項)
問合せ先 人事課 電話 (073)435-1019
2-(1)については、
都市整備課 電話(073)435-1082
資料1-1
平成23年度から平成26年度までの市営駐車場指定管理について(施設:けやき・大新・城北 管理者:大揚興業 期間4年間)
調査項目
問題点
おもな調査事項
調査結果の概要
平成28年9月28日
まとめ
【平成25年6月23日事故】
①平成25年6月事故報告書を ①和歌山市駐車場の管理に関する基本協定「仕様書 4業務内容 (1)②カ」臨時報告に事故報告書を作成し、該当
受理した経緯
日から一週間以内に提出することとなっており事業者は提出している。
【平成25年6月25日決裁】
②事故報告書受理後の取扱い ②和歌山市事務決裁規則5条に基づく別表第1 「61事故等の報告を確認すること」では市長決裁となっているが課
長決裁となっていた。【事務決裁規則違反】
1
平成25年度けやき 特定事業者との契約解除を回避する目
駐車場内での事故 的で事故の隠蔽や処分の先延ばしを
報告の取扱いにつ 行ったのではないか。
いて
【平成25年6月24日現場調査】
③和歌山市駐車場の管理に関する基本協定第16条(緊急時の対応)では、市は業者と協力して事故原因等の原因調 【事故報告書決裁過程等に
査にあたるものとしており、そのとおり調査を行われている。
おいて、事務決裁規則等例
規違反が認められるが隠
【平成27年2月24日再提出決裁】
蔽や処分を先延ばしにした
④平成27年2月 追加の事故 ④和歌山市駐車場の管理に関する基本協定「仕様書4業務内容(1)②カ」臨時報告に依頼日より一週間以内に提出す 事実は確認できなかった。】
報告書を受理した経緯
ることと記載されている。本市からの依頼により、平成27年2月に、顛末書、事故報告書、図面、写真等を追加提出させ
局長決裁をしている。
③事故調査の実施の有無
⑤当該事故に係る処分等
①業務総括責任者設置義務に
ついての指導
業務総括責任者設 特定事業者との契約解除を回避する目
的で、協定違反の事実を隠蔽したのでは
2
置義務について
ないか。
⑤ 大揚興業㈱及び同社の現場責任者は労働安全衛生法違反で書類送検された(後に罰金刑となった)。
これを受けて和歌山市物品等調達業者指名停止要綱及び和歌山市建設工事等指名停止基準に基づき処分を行っ
た。
物品等調達 平成26年2月3日から平成26年3月2日まで指名停止
建設工事等 平成26年2月18日から平成26年5月17日まで指名停止
【平成27年2月頃指摘】
①平成27年2月頃に指摘された総括責任者の選任ついて、和歌山市駐車場の管理に関する基本協定仕様書3(9)につい
て、届け出た従業員の中から業務総括責任者を選任し市に届け出ること、責任者は「専任」とすることと規程してるが、県の
施設管理を行っている者が市営駐車場の総括責任者を兼務していた。
また担当、班長、課長は協定書を熟知しておらず、是正させるなどの指導を行っていない。【協定違反】
【基本協定書を習熟してお
らず、業者への是正指導を
怠ったが、隠蔽や処分を先
延ばしにした事実は確認で
②業務総括責任者届受理後の取 ②業者からの文書の受理について、和歌山市文書規程第14条(文書の収受)において、文書はすべて閲覧し、文書整理簿へ
きなかった。】
扱い
の記載並びに課受付印の押印と規程されているため、平成27年4月より、課長への報告決裁を起案するなどの是正を図っ
た。
【平成27年12月頃廃棄】
①平成23年度に事業者から提 ①和歌山市文書規程第40条(完結文書の編集)(3)表紙及び背表紙の添付がされておらず、第41条(文書の保存)
【文書保存において、文書
出させた月次報告書の編集方 に基づく保存年限、到来前の文書を廃棄した。【文書取扱規程違反】
の取扱規程等例規違反が
公文書の保存管理 特定事業者にとって不都合な文書を廃 法及び文書の取扱い
棄し、事故発生要因の証拠を隠蔽したの
認められるが隠蔽や処分を
3
について
ではないか。
②中央駐車場内倉庫への公文 ②和歌山市文書規程第41条(文書の保存)に規程する、所管が管理する書庫に該当することから違反にあたらない。 先延ばしにした事実は確認
できなかった。】
書の保管
資料1-2
平成27年度からの市営駐車場指定管理の公募手続きについて(施設:けやき・城北・中央・京橋 管理者:大揚興業 期間:5年間) 調査項目
問題点
おもな調査事項
調査結果の概要
平成28年9月28日
まとめ
【平成26年10月30日決裁】
①分割公募を一括公募に変更 ①大新駐車場の休止に伴い、一括化により経費削減か見込める等、効果的・効率的と考えられることから、「指定管理 【決定過程において、例規
した経緯
制度運用の手引き」の「複数の施設の一括公募」に該当すると判断し局長決裁で決定
等に基づき組織的な判断
公募の一括化につ 大規模で実績のある事業者が長期にわ
4
たり業務を実施できるよう公募条件を設
がなされており、特定事業
いて
②平成24年度に改正された「公の施設に係る指定管理者の手続きに関する条例施行規則」4条(指定期間)に基づき 者を利する意図は確認でき
定したのではないか。
②指定期間を延長した経緯
局長決裁で決定
なかった。】
①選定委員の選任手続
②採点基準を設定した経緯
5
指定管理者選定手 特定の事業者が有利となるよう選定委員
の選任、採点基準の設定、採点を行った ③公募手続きを中断した経緯
続について
のではないか。
④選定委員による採点
【平成27年1月30日決裁】
①決定過程において、和歌山市公の施設に係る指定管理者の手続きに関する条例16条から第24条、和歌山附属機
関の運営に関する要綱に基づき、委員数、有識者の分野別構成男女比等を勘案の上判断し、市長決裁で委嘱及び任
命
【平成26年10月30日決裁】
②作成過程において、特定の事業者に合わせて作成したものではなく、指定管理制度の手引きを基に作成、選定基準
の項目例は(別紙)「指定管理者の候補者選定のための基準(参考例)」を参考にしたもので特定事業者を利する意図
はなく組織的な判断がなされており、局長決裁で決定
【選定手続きにおいて、特
定事業者を利する確認でき
【平成26年11月25日説明会延期】
③決定過程において、説明会の日程変更については、和歌山市文書取扱規程第3条事務の処理は、原則として文書 なかった。】
によって行うと規程しており、事務決裁規則6条(専決事項)に基づき、局長決裁(一般33)で決定すべきところ、課長が
判断し専門監に口答で報告、すぐにホームページ等の変更を行なった。
【平成27年2月19日決裁】
④採点過程において、特定業者に利する意図はなく、各委員の公平な判断がなされ、厳正に採点した結果を集計し、
市長決裁で決定
⑤大揚興業による業務総括責
任者設置義務違反の事実の採 ⑤選定後の2月末に指摘されたため公募時の採点には反映していない。
点への反映の有無
資料 2
平成25年度の市営駐車場指定管理について
都市整備課
専門監
A氏
(59歳)
当 時 所 属
当 時 職 名
該 当 者
年 齢
処分該当項目
事
平成25年度けやき駐
件
1 車場内での事故報告の
概
取扱いについて
要
事故報告書受理後の取扱い
決裁段階
6/25に起案したが、事務決裁規則に基づき市長とすべきところ、課長決裁で済ませた。
【平成25年6月25日決裁】
和歌山市事務決裁規則5条に基づく別表第1 「61事故等の報告を確認すること」では市長決裁となってい
るが課長決裁となっていた。【事務決裁規則違反】
都市整備課
課長
B氏
(56歳)
都市整備課
副課長
C氏
(62歳)
都市整備課
班長
D氏
(54歳)
平成28年9月28日
都市整備課
都市整備課
班長
企画員
E氏
F氏
(54歳)
(46歳)
決裁段階の是 決裁段階の文
起案者として
処 決裁段階の是
正指導を怠っ (事故当時
正指導を怠っ 書審査を怠っ (事故当時
決裁権者の確
分
た。
H25・6には在 た。
た。
H25・6には在 認を怠った。
理
籍していない)
籍していない)
由
平成23年度から平成26年度までの市営駐車場指定管理について
都市整備課
専門監
A氏
(59歳)
当 時 所 属
当 時 職 名
該 当 者
年 齢
処分該当項目
都市整備課
課長
B氏
(56歳)
業務総括責任者設置義務につての指導
1 事故発覚段階
平成25年6月23日の事故発覚時、協定書では、業務総括責任者を専任で設置することとなっていたが、
県の施設管理に従事する者が兼任で従事していることを認識すべきであったが、その確認を怠った。
都市整備課
副課長
C氏
(62歳)
1 事故発覚段
階において、確
1 事故発覚段 2 違反発覚段
認・是正指導を
2 違反発覚段階
階において、確 階において、是
事 平成27年2月ごろ市議からの情報提供により協定では、業務総括責任者を専任で設置することとなって
処 認・是正指導を 正指導を怠っ 怠った。
2 違反発覚段
業務総括責任者設置義 件 いたが、県の施設管理に従事する者が兼任で従事していることが発覚したが指定管理業者への是正指導を 分 怠った。
た。
2
階において、是
概 怠った。
理 務について
正指導を怠っ
要 【平成27年2月頃指摘】
由 た。
平成27年2月頃に指摘された総括責任者の選任ついて、和歌山市駐車場の管理に関する基本協定仕様
書3(9)について、届け出た従業員の中から業務総括責任者を選任し市に届け出ること、責任者は「専任」
とすることと規程してるが、県の施設管理を行っている者が市営駐車場の総括責任者を兼務していた。
また、担当、班長、課長は協定書を熟知しておらず、是正させるなどの指導を行っていない。【協定違反】
事
公文書の保存管理につ 件
3
概
いて
要
平成23年度に事業者から提出させた月次報告書の編集方法及び文書の取扱い
1 廃棄段階【平成27年12月頃廃棄】
保存年限未到来の平成23年度の各駐車場の月報を廃棄
和歌山市文書規程第40条(完結文書の編集)(3)表紙及び背表紙の添付がされておらず、第41条(文書
の保存)に基づく保存年限、到来前の文書を廃棄した。【文書取扱規程違反】
処
分
理
由
都市整備課
班長
D氏
(54歳)
都市整備課
企画員
F氏
(46歳)
1 事故発覚段
階において、確
1 事故発覚段 2 違反発覚段
認・是正指導を
階において、確 階において、是
怠った。
認・是正指導を 正指導を怠っ
2 違反発覚段
怠った。
た。
階において、是
正指導を怠っ
た。
廃棄段階にお
(事前相談がな
(H27・12に在
(H27・12に在 (H27・12に在 (H27・12に在 いて保存義務
かったため指
籍していない)
籍していない) 籍していない) 籍していない) 対象文書の確
導の機会がな
認を怠った
かった)
処分対象者6名の内4名を和歌山市職員の懲戒処分の基準等に関する要綱第3条第1項第2号に基づき訓告とする。
A氏
B氏
C氏
D氏
E氏
F氏
都市整備課
班長
E氏
(54歳)
現所属
事故当時、和歌山県から和歌山市に出向していた職員については、和歌山県知事宛に伝達いたします。
産業まちづくり局 課長 56歳 男性
退職者については、同基準に該当しないため処分できず、人事課から口答注意とします。
福祉局 副課長 54歳 男性
財政局 班長 54歳 男性 福祉局 企画員 46歳 男性