材料生産工場を新設

ニュースリリース
2016 年 9 月 26 日
メルク株式会社
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット 9 月 7 日発表英文ニュースリリースの抄訳です。
メルク、ドイツ・ダルムシュタットに
有機 EL(OLED)材料生産工場を新設
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新生産工場により、有機 EL(OLED)材料事業におけるリーダーの地位を強化
約 3,000 万ユーロを投資
生産能力が 5 倍に増強
ディスプレイ材料におけるリーダーとしての地位を長期的に確保することを目指す
2016 年 9 月 7 日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業
である Merck(以下メルク)は本日、有機 EL(OLED)材料の新たな生産工場をドイツ・ダルムシュタットに開
設したことを発表しました。14 カ月間の工期を経て完成した床面積約 3,600 ㎡の工場では、最先端のディ
スプレイや照明システムに使用される高純度 OLED 材料を製造します。総投資額は約 3,000 万ユーロで、
近年メルクがダルムシュタットにて行った単独投資としては最大規模となります。これにより生産能力は 5
倍に増強され、今後、段階的に生産能力を拡大していくことも可能になります。メルクは、2018 年までに
OLED 材料のリーディングサプライヤーの 1 社となり、OLED ディスプレイに必要なあらゆる化学材料の供
給を一手に手がける体制を整備することを目指しています。また、メルクはグローバルリーダーの地位をす
でに築いている液晶事業から得た経験も活かしており、新工場への投資は、ディスプレイ材料におけるリー
ダーの地位を長期的に確保していくためのメルクの戦略に沿っています。
本日開催された新工場の開所式には、ドイツ・ヘッセン州の経済・エネルギー・運輸および地域開発大臣タ
レック・アルワジール(Tarek Al-Wazir)氏、ダルムシュタット市長ヨヘン・パルシュ(Jochen Partsch)氏をは
じめ、約 200 人の来賓が出席しました。メルクの経営執行委員兼パフォーマンスマテリアルズ・ビジネス
CEO であるヴァルター・ガリナートは開所式にて、「OLED 技術は、ディスプレイや照明の将来を担っていく
可能性のある技術です。メルクは早い段階から OLED 技術に多くのリソースを投じており、業界において非
常に良いポジションを占めています。このような投資は、メルクの OLED 材料の開発・製造拠点であるダル
ムシュタットのほか、応用研究施設のある日本や韓国、中国にも向けられており、これらの研究施設ではお
客様と密接な連携を図りながら研究開発を行っています」と述べています。
アルワジール氏はメルクの投資について、「ヘッセン州およびライン-マイン地域が OLED のような未来技術
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の開発・製造拠点として長期的に強化されることに寄与するものです。新工場はこの地域の強みである優
れた革新性を反映していると言えます」と歓迎しました。
また、パルシュ市長はスピーチの中で、科学都市ダルムシュタットにとって研究開発志向型の企業であるメ
ルクがいかに重要な存在であるかを強調するとともに、「OLED 材料の新たな生産工場は、メルクのダルム
シュタットへのさらなるコミットメントを示すものであり、この地区が最先端の研究・開発・製造拠点であること
を知らしめるものです」と述べています。
有機 EL(OLED)材料を用いて作製される有機発光ダイオードは電圧をかけることで発光するデバイスで、
最先端のディスプレイや照明の材料として優れた適性を有しています。OLED ディスプレイはあらゆる角度
で明るく鮮明な画像を実現し、また、耐用年数が長く省エネルギー性に優れています。さらに、薄く柔軟で
従来とは全く異なる形状に加工することができるため、全く新しいアプリケーションの可能性が開かれます。
フレキシブル OLED ディスプレイにおける最新技術の進歩は、新たな形状のユニークなスマートフォンの開
発を可能にするもので、消費者の高い関心を集めています。将来は地下鉄の車両やオフィス、アパートの
天井を情報パネルに変えたり、青空を映し出したりすることもできるようになるかもしれません。こうしたビ
ジョンを実現するために、メルクは超薄型で印刷可能な OLED ディスプレイのための技術開発に取り組ん
でいます。これにより、例えば大型分割テレビスクリーン(ビデオウォール)やビデオウィンドウ向けに、曲げ
たり、巻いたりすることが可能なディスプレイを製造できるようになります。また、OLED 技術は自動車業界
や医薬品業界、教育業界でも新たな可能性を生み出します。OLED テールライト搭載の初の自動車は、す
でに販売が開始されています。詳細についてはこちらをご覧ください。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノ
ロジーの企業です。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システ
ム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約 5 万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層
の進歩を目指しています。2015 年は 66 カ国で 128 億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは 1668 年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの
株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、ドイツのダルムシュタットに本社を置く
メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では EMD セローノ、ミリポアシグマ、EMD パフォーマンスマテ
リアルズとして事業を行っています。
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立。液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・分析
機器などバイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬にかかわるライフサイエンス関連製品・サービスを手がけています。
2011年に日本ミリポア株式会社を吸収合併、2014年にはグループ傘下にAZエレクトロニックマテリアルズを統合。パフォー
マンスマテリアルズとライフサイエンスの両分野で高付加価値製品とソリューションを幅広く提供しています。
メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jpをご覧ください。
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