インド:新技術にて石炭火力発電会社 速やかに電源切り替え 2016 年 9 月 29 日掲載 9 月 13 日付けの地元報道によると、石炭火力発電所の起動には、現状では 24 時間を要するが、新技術 にて 1 時間以内の起動が可能になるかもしれない。これにて、現在主として石炭にて機能している国内発 電システムに、再生可能エネルギーの可能性が高まる。 新技術にて石炭火力発電所を改造すると、日照減にて太陽光発電が減少した際、石炭火力発電を開始す ることで、電力送電網が安定する。現状では、石炭火力発電所の起動には 24 時間を要するため、この様な 柔軟な対応は不可能であり、短い間隔で停止する太陽光発電の代替とはならない。 インド電力公社(India Power Corporation Ltd : IPCL)は、ドイツの Uniper 社と合弁会社 India Uniper Power Services を設立。同社は、Uniper 社の技術を入手し、火力発電所に提供する。IPCL の会長は、英 国 Ratcliffe の Uniper 石炭火力発電所で当技術は成功し、毎日、再生可能エネルギー発電に応じて、運転・ 停止されており、EU では、石炭・ガス火力発電の両方にて、普通に利用されているとした。 政府は、100 GW 発電能力の太陽光発電目標を追加、しかし、町や市への電力供給としては未だ活用さ れていない。その理由は、太陽光発電が継続的には稼動しないためだが、もし、電池に蓄電できれば、太 陽光発電は、コストが下がり、経済的になる。中央電力庁(Central Electricity Authority)とその他の政府 機関は、解決法を求めており、この新技術は、僅かな追加コストで済む。 国営火力発電公社(National Thermal Power Corporation : NTPC)は、火力発電設備の大手製造会社で あるバーラト重電機(Bharat Heavy Electricals)社製の発電設備にて、この技術が使えるかどうか確かめる 必要があるとした。IPCL は、この技術は、石炭とガス両方の火力発電設備にて改造できるだろうとした。 この新技術は、石炭火力発電所の補助として活用でき、再生可能エネルギーの供給の増加につながる。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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