sc01 社会貢献活動|基本的な考え方 社会貢献活動 sc01_01 社会貢献活動に対する基本的な考え方 トヨタの「社会貢献」は創業の原点。クルマづくりを通じた社会貢献に加え、 さまざまな領域で「いい町・いい社会」の実現に向け活動しています トヨタは、 「クルマづくりを通じて社会に貢献する」という理 分野を加え、トヨタの持つ技術やノウハウといったリソーセス 念を創業の原点としており、社会の発展に寄与できるように努 を活用しながら、積極的に活動を進めています。さらに「ボラ めてきました。 ンティア活動支援」 「自動車文化・モノづくり文化の継承」へも 1989 年には、社長を委員長とする「社会貢献活動委員会」 力を注いでいます。 を設置し、1995 年、 「社会貢献活動理念」を制定。2006 年に は、社会貢献推進部を立ち上げ、着実に社会貢献活動が実施可 能な体制を整え、グローバルに連携を進めてきました。 2011 年 3 月に発表した「トヨタグローバルビジョン」では、 「いい町・いい社会」を「もっといいクルマ」とともに事業の目 的そのものに位置付け、 「豊かな地域社会づくりの貢献」に向け 活動の取り組み分野としては、本業を通じた社会貢献に加え 「環境」 「交通安全」 「人材育成」をグローバル重点 3 分野とし、 て、そして地域の皆様に感謝の気持ちを持って、地域課題に取 り組んでいます。 それに各国各地域の社会ニーズに応じて「社会・文化」などの 社会貢献活動の取り組み分野 社会課題 環 境 社会・文化 地域(各国)ニーズ 自主プログラム* 交通安全 人材育成 地域(各国)ニーズ グローバル重点3分野 ボランティア 寄付・協賛 国際交流・ スポーツなど 文化・展示施設の運営 財団を通じた助成 トヨタの社会貢献活動の手法 * 企業自らが、企画、立案し、場合によっては実施までを行う社会貢献活動 トヨタ基本理念と社会貢献活動の基本方針 トヨタ基本理念抜粋(1992 年制定) 1. 内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、国際社会から信頼される企業市民をめざす 2. 各国、各地域の文化、慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する 社会貢献活動の基本理念(1995 年制定) 目的 取り組み姿勢 トヨタ自動車株式会社と関連子会社(以下トヨタ)は、豊かな社会の実現と、その持続的発展のため、 積極的に社会貢献活動を推進します トヨタは、社会の幅広い層と力を合わせ、持てる資源を有効に活用しながら、次の世代を担う人材の育成と 社会的課題の解決に向けた社会貢献活動に取り組みます 社員の参加 トヨタは、社員が一市民として主体的に行う社会貢献活動を支援します 情報開示 トヨタは、社会貢献活動の成果を開示し、広く社会と共有し、社会の発展に寄与することを目指します グローバル展開 トヨタは、社会貢献活動基本理念をグローバルに共有し、各国・各地域の実情に合わせた社会貢献活動を展開します 106 Sustainability Data Book 2016 社会貢献活動 社会貢献活動|基本的な考え方 コラム 原点は、人々の幸福を願う豊田佐吉の「想い」 トヨタの社会貢献活動の歴史は古く、原点は豊田佐 死後、自動車産業を興した喜一郎らにより「産業報国」 吉に遡ります。1925 年、トヨタ創業者 豊田喜一郎の 「報恩感謝」という言葉で受け継がれ、その後「豊田綱 父、豊田佐吉が「人々の生活を豊かにする発明を支援 領」や「トヨタ基本理念」、 「トヨタグローバルビジョ したい」との想いから、画期的な「蓄電装置」の発明を ン」に織り込まれ、現在も脈々と受け継がれています。 促すため、帝国発明協会に当時の金額で百万円の寄付 を約束しました。 そのきっかけは、前年の米軍航空隊のダグラス機が 成功した初の世界一周であり、佐吉は、自動車や飛行 機の原動力となるような大容量の移動用蓄電装置の発 明を夢見ていたと言われています。 結局、佐吉が願ったような蓄電装置の発明は大変困 難であり、今も完成していませんが、その後のこの分 野の進歩は、産業や人々の暮らしに大きな影響を与え ました。そして、こうした人々の幸福を願う佐吉の想 いがトヨタの「社会貢献活動」の原点となり、佐吉の 豊田佐吉 豊田綱領 sc01_02 推進体制・仕組み 社会貢献推進部を中心とする推進体制 社会貢献活動の専門部署である「社会貢献推進部」が中心と なって活動を展開しています。 な社会課題を踏まえて成長戦略・事業戦略を検討しています。 社会貢献活動への取り組みは、同会議において、事業戦略と 2015年4月より「コーポレート企画会議」において、さまざま ともに議論を行います。 推進体制 取締役会 コーポレート企画会議 社会貢献活動 [関連推進部署] [社会貢献推進部] ●社会貢献自主プログラム活動(環境、交通安全、人材育成、社会・文化) ●環境部 〈環境分野の助成・教育活動〉 ●従業員ボランティア活動の推進(トヨタボランティアセンター) ●総務部 〈地域渉外対応〉 ●NPO、NGOなどへの活動支援(寄付・協賛など) ●東京総務部 〈日本自動車工業会関係〉 ●自動車文化・企業文化の理解活動 [関連法人/関連施設] 〈関連法人〉 ●トヨタグループ各社 ●トヨタ販売店 ●トヨタ財団 ●豊田工業大学 ●トヨタ・モビリティ基金 〈関連施設〉【 環 境 】●トヨタの森 ●トヨタ白川郷自然學校 ●トヨタ三重宮川山林 【交通安全】●トヨタ交通安全センター モビリタ 【文化施設】●トヨタ博物館 ●トヨタ産業技術記念館 ●豊田佐吉記念館 ●トヨタ鞍ヶ池記念館 ●トヨタ会館 ●MEGA WEB 107 Sustainability Data Book 2016 社会貢献活動 社会貢献活動|基本的な考え方 [ 海外 ] 地域統括会社を核とした海外の推進体制 北米 - 欧州 - アジア - 中国の地域統括会社とトヨタ本社を結ぶネットワークを構築し、その強化を進めています。地域統括会社を 核に、トヨタ本社と連携をとりつつ、地域方針・活動計画を審議します。 海外推進体制 米 国 北米エグゼクティブコミッティー下の社会貢献委員会にて社会貢献活動の戦略、その他必要事項を決定 欧 州 TFfE * 1 役員会(年 2 回程度)にて、社会貢献活動の方向性決定や個別プロジェクトを審議 アジア TMAP * 2 を事務局に、各国事業体が参加する社会貢献会議で活動の横展開や方向性を検討 中 国 TMCI * 3 が関連事業体と連携し、現地ニーズに応じた活動を推進 * 1 TFfE:TOYOTA FUND for Europe * 2 TMAP:TOYOTA MOTOR ASIA PACIFIC * 3 TMCI:TOYOTA MOTOR (CHINA) INVESTMENT sc01_03 過年度実績および本年度の主な取り組み 2015年度の主な取り組み(実績) 社会貢献 2016年度の主な取り組み •「環境」 「交通安全」 「人材育成」 「社会・文化」など、 •「環境」 「交通安全」 「人材育成」 「社会・文化」など、 さまざまな分野で活動を推進 さまざまな分野で活動を推進 •「MIRAIへつなぐ『夢の教室』in豊田」を愛知県豊田市内22小学校 •スペシャルオリンピックス日本の活動への、 51クラスで開催。トヨタ運動部からアスリート20人派遣 従業員ボランティアや、トヨタ運動部アスリートの •ベトナム交通警察と共同で安全運転インストラクター養成 参加による支援・応援 プログラムを実施し、8人の「安全運転インストラクター」が •グローバルでのトヨタのノウハウを生かした活動の 活動を開始 普及・拡大を目指した連携強化 東日本大震災 •岩手県にて、トヨタグループ・関係会社16社による •被災地での自主プログラムの開催や 復興支援 従業員ボランティア活動を計6回を実施し、延べ149人が参加 従業員ボランティア派遣を通じた、 •「トヨタコミュニティコンサート in 福島こおりやま」において、 復興支援活動の継続実施 福島県出身の小林研一郎氏を指揮者に迎え、 「音楽が伝えるふくしま復興祭」を開催 2015 年度 社会貢献活動費 交通安全 その他 社会・文化 環境 2015年度 253億円 約 * 人材育成 *トヨタ単体と主要子会社の連結ベース海外事業体の実績は、 2015年度平均為替レートで円換算 108 Sustainability Data Book 2016 社会貢献活動
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