平成28年9月台風16号による桑野川 の出水状況

平成28年
9月21日(水)
四国地方整備局
な か が わ
那賀川河川事務所
くわのがわ
平成28年9月台風16号による桑野川の出水状況について(速報)
~堤防整備(引堤)や掘削により65cm水位を低下させ浸水被害を軽減~
くわ の が わ
あらたの
きゅうでん
たにぐち
◇桑野川流域では、激しい豪雨に見舞われ、特に、阿南市新野町 久 田 の谷口雨量
観測所における9月20日15時までの累計雨量は298mmを記録しました。
くわのがわ
◇この豪雨により、桑野川は、大原水位観測所(基準地点)の氾濫危険水位(無堤)
くわのがわ
を超える出水となり、桑野川沿川を中心に内水等による浸水被害が発生しましたが、
くわのがわ
お お つ だ
家屋、道路等の浸水被害軽減に向けて、桑野川沿川に設置している大津田排水機場
などのポンプを運転するとともに排水ポンプ車3台を出動し、排水作業を行い内水
被害の軽減に努めました。
くわのがわ
◇また、桑野川では、これまでの堤防整備(引堤)や掘削により流下能力の増大を
図り、過去の同様な規模の洪水と比べて、水位を65cm 下げることが可能となり、
堤防からの漏水を防ぐとともに浸水被害を軽減させることができました。
※本資料は、9月20日20時 時点でとりまとめた資料です。
※本資料における数値は、現時点の速報値であり、今後修正される可能性があります。
問い合わせ先
国土交通省
な か が わ
四国地方整備局 那賀川河川事務所
副 所 長
◎調査課長
電話(0884)22-6461
福島 奨 (内線 204)
梶本 泰司(内線 351)
◎主な問い合わせ
桑野川の出水状況
桑野川流域では、豪雨により、阿南市長生町の大原水位観測所(基準地点)において、20日11時
10分に水防団待機水位、同11時50分に氾濫注意水位、同12時30分に氾濫危険水位(無堤)、同13
時30分に避難判断水位(有堤)
、同14時00分には最高水位(5.55m)に到達しました。
また、台風16号のピーク水位は、平成11年6月洪水、平成10年5月洪水、平成10年9月洪水につ
ぎ観測史上4番目となりました。
■大原地点の水位トップ10
10.00
大原観測所の最高水位上位10
8.00
H.W.L 6.275m
5.54
5.4
5.26
5.22
5.16
5.01
H26.8.10
台風11号
5.55
H22.4.27
低気圧
(参考値)
H2.9.19
台風19号
5.61
H16.10.20
台風23号
5.88
4.00
2.00
S47.7.6
梅雨前線
H26.8.2
台風12号
H28.9.20
台風16号
H10.9.22
台風7号
H10.5.17
低気圧
0.00
H11.6.29
梅雨前線
水位(m)
6.19
6.00
引堤事業後の最高水位を記録
台風16号豪雨により、桑野川流域の谷口雨量観測所(阿南市新野町)では、降り始めから9
月20日15時までの累加雨量は、298㎜を記録しました。
この洪水規模は、計画高水位(6.275m)に迫る6.19mを記録し、桑野川沿川で激甚な浸水
被害を発生させた平成11年6月洪水及び平成26年8月台風12号と同規模と推定されます。
桑野川では、平成11年6月洪水を契機として、再度災害による浸水被害を軽減させるため、平
成11年度から平成20年度において、緊急的な河道改修(引堤、河道掘削)を行い流下能力を向
上させました。
その結果、同規模の洪水で大原地点の水位を65㎝低下させることが可能となり、堤防からの漏
水を防ぐとともに、浸水被害を軽減させることができました。
(河道改修区間における桑野川左岸
地区での浸水戸数H11.6洪水254戸、H26.8洪水112戸、H28.9洪水調査中)
■大原地点における水位比較
大原観測所地点断面(9.0k付近)
計画高水位
引堤により
65㎝水位を低減
平成11年6月洪水実績最高水位(6.19m)
平成26年台風12号実績最高水位(5.54m)
平成28年台風16号実績最高水位(5.55m)
※本資料の数値等は速報値であるため、今後の調査で変わる可能性があります。