U.S.Indicators マクロ経済指標レポート 米国 下振れ 下振れも悪天候の 悪天候の影響 (16 (16年8月住宅着工件数 住宅着工件数) 件数) 公表日: 公表日:2016 016年9月20日 20日(火) ~緩やかな回復基調 回復基調は 基調は変わらず~ 第一生命経済研究所 経済調査部 主任エコノミスト 桂畑 誠治 0303-52215221-5001 住宅着工・許可件数(Housing Starts and Building Permits) 住宅着工 住宅許可 一戸建て 2~4戸 5戸以上 北東部 中西部 南部 16/01 16/02 16/03 16/04 16/05 16/06 16/07 16/08 16/09 1128 1213 1113 1155 1128 1195 1212 1142 775 845 751 764 737 763 768 722 8月住宅着工件数は 万戸と 114.2 万戸 と前月比 5.8% ▲5.8 % 18 12 9 13 5 18 11 17 335 356 353 378 386 414 433 403 148 80 154 119 81 113 131 141 155 211 159 203 191 190 162 171 579 612 540 596 587 589 637 543 西部 246 310 260 237 269 303 282 287 一戸建て 2~4戸 5戸以上 北東部 中西部 南部 1188 1162 1077 1130 1136 1153 1144 1139 727 733 725 741 731 738 711 737 35 33 34 32 28 29 29 32 426 396 318 357 377 386 404 370 87 125 101 103 96 108 98 103 208 186 183 195 177 172 189 197 576 566 540 558 545 585 587 567 西部 317 285 253 274 318 288 270 272 モーゲージ 住宅市場 金利 指数 4.04 3.86 3.91 3.84 3.83 3.74 3.65 3.66 3.67 61 58 58 58 58 60 58 59 65 16年8月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は、悪天候の影響を受け114.2 万戸と前月比▲5.8%市場予想中間値の119.0万戸(前月比▲1.7%)を下回った(6、 7月合計で+1.0万戸上方修正)。変動の大きい「集合住宅の着工件数」が42.0万戸と 前月比▲5.4%減少したうえ、着工の基調を示す「一戸建て住宅着工件数」は72.2万戸 と前月比▲6.0%減少した。もっとも、集合住宅は、強い賃貸需要や低い空室率等を背 景に、住宅バブル期を含む00年~07年の平均的な水準である約32万戸を大きく上回って いる。また、一戸建ては販売の増加傾向や少ない在庫水準、許可件数の増加を考慮すれ ば、緩やかな回復基調に変化はない。8月の住宅着工件数の下振れは、悪天候による一 時的な動きと判断される。 月住宅建設許可 建設許可件 8月住宅 建設許可 件 数は 113.9 万戸と前 月比▲ 0.44% 月比 ▲0. 8月の住宅建設許可件数(季節調整済み、年率換算)は、113.9万戸(前月比▲0.4%) と減少し、市場予想中間値116.5万戸(前月比+1.8%)を下回った(6、7月合計で 0.8万戸下方修正)。許可件数が着工件数の水準を下回っているが、人手不足等による 建設中の件数の増加による影響とみられ、住宅着工のピークアウトを示すものではない。 一戸建て住宅は、73.7万戸と前月比+3.7%増加した。一戸建て住宅は、家計の住宅購 入意欲が強く、住宅建設業者の見通しが楽観的となっており、回復基調を維持している。 一方、集合住宅は40.2万戸と前月比▲7.2%減少したが、建設中の物件の増加による影 響とみられ、需要の強さを映じて高い水準を維持している。 7―9月期の住宅 住宅建 7―9月期の 住宅 建 需要は 設需要 は拡大 四半期では、住宅着工件数は、7、8月に117.7万戸(4-6月期比年率+6.2%)と 4-6月期115.9万戸(前期比年率+2.8%)から加速した。また、許可件数は114.2万 戸(4-6月期比年率+0.6%)と4-6月期114.0万戸(前期比年率▲0.9%)から拡 大に転じており、7-9月期の住宅建設需要の拡大を示している。 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内 容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 1 年中は 16 年中 は緩やかな改 善傾向を辿ると予想 今後についても、雇用・所得の改善持続、低金利の継続、融資基準の緩和等を背景に 住宅販売が回復傾向を辿ると見込まれるほか、9月にかけて建築業者の景況感を示す住 宅市場指数が、現状販売や販売見込みの改善により高い水準を維持していること等から、 年内の一戸建ては回復傾向を辿ると予想される。また、集合住宅は強い賃貸需要等より、 今後も現在の水準を維持すると見込まれる。住宅着工件数、許可件数は、11年4-6月 期から続く緩やかな増加トレンドを16年中も維持すると予想される。 (千戸) (図表)住宅着工・許可件数の動向(四半期) (ヶ月) (図表)住宅在庫率 2400 13 2200 12 2000 11 住宅着工(左) 1800 10 住宅許可 中古 1600 9 1400 8 1200 7 1000 6 800 5 600 4 新築 400 3 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 848586878889909192939495969798990001020304050607080910111213141516 16 (出所)米商務省 (出所)米商務省、全米不動産業者協会 (千戸) (千戸) 住宅着工戸数と新築住宅販売件数の推移 (3ヶ月移動平均) (戸) 全米建設業者住宅市場指数(HMI) と住宅着工の推移 85 2400 1400 2400 住宅着工(左) 2200 2200 75 HMI指数(右) 1200 2000 2000 65 1800 1800 1000 55 1600 1600 1400 1400 45 800 1200 1200 35 600 1000 1000 25 住宅着工(左) 800 800 400 600 新築住宅販売(右、 2ヶ月先行) 15 600 400 400 200 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (出所)米商務省 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内 容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。 2 5
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