看護専門学校を選択するとは

看護師を目指す
~専門(専修)学校か大学か~
大阪府看護学校協議会
全国の看護師養成施設数
大
学
短期大学(3年制)
統合カリキュラム含(4年制)
専門学校(4年制)
専門学校(3年制)
専門学校(2年課程)
准看護課程
(2015年度)
250↑急増!
25↓
13↓
12↑
530↑
152 ↓
218 ↓
教育内容と学位の
違い
看護師資格取得のための単位と時間・内容は
法律で⼤学も専修学校で同様の規定
管轄の違い
専門学校(専修学校)
専門士・高度専門士
厚生労働省・文部科学省管轄
大学・短期大学
学士・準学士
文部科学省管轄
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専門(専修)学校
(医療専門士)
●実践力を養う教育に比重
●学校設置母体や系列病院との関係
実習先が系列の医療機関が多く、実習体制が安定
●卒業必修単位:97単位
3000時間以上
*卒業時:看護師国家試験受験資格
保健師国家試験受験資格(4年の統合カリキュラム)122単位
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大
学
(看護学士)
●4年間:幅広い視野・一般教養が充実、
理論・研究・思考力を養う
●大学院進学し、専門的な学問・研究に取り組める
●卒業必修単位数:124単位
3400時間
*卒業時:看護師国家試験受験資格
*所定単位履修により養護教諭2種/
保健師・助産師国家試験受験資格も可能
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短期大学
(看護準学士)
●3年で看護師国家試験の受験資格取得
●卒業必修単位:97単位以上
(一般の3年制の短大は93単位)
*卒業時:看護師国家試験受験資格
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専門(専修)学校 4年制
(⾼度医療専門⼠)
高度な実践力を養う
大学院入学資格取得:研究できる基礎力も付ける
全国で12校程度
近畿では京都・大阪各1校
●卒業必修単位:124単位以上3400時間(大学と同様)
*卒業時:看護師国家試験受験資格・大学院入学資格
就職も大学と同等が多い
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准看護師
●准看護師養成所(2年間)に入学(入学資格:中学校卒業)
准看護師の法的時間1890時間
卒業時:准看護師免許受験資格★免許:都道府県知事★
●准看護師の仕事(医師・歯科医師・看護師の指示のもと)
療養上の世話や診療の補助
2年課程の進学コース(短大・専修学校)に進み看護師へ
10年経験→通信制専門学校
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助産師・保健師希望者の場合
●看護師養成所または大学卒業後
助産師専門学校・大学の助産・保健の専攻科(1年)
*卒業時:助産師・保健師国家試験受験資格
●大学の4年の中で内部選考を受け助産師の科目履修5%程度
保健師の科目履修も可能
●2年間の大学院で助産学
(国公立大学に多い)
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就職状況について
 看護師︓ほぼ100%就職
⼤学と専門との差はない=就職試験(筆記・論⽂・⾯接等)
給与は1年の昇給分程度差がある
 准看護師︓⼤⼿の病院は採⽤なし ⺠間病院、外来、診療所等
給与は看護師より低いが働きながら進学可能
 助産師︓募集⼈数少ないが100% 売り⼿市場 給与は高い
 保健師︓就職は難しい。看護師として病院就職が⼤半

給与は同じか資格⼿当がつく病院もある
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学校の選択
大学か?専門学校か?
大
教育方針
特徴
学
特徴をよく理解して選択し
ないと、こんなはずじゃな
かった・・・となる危険性!
専門学校
学問色が強い
独自の付属病院を持たない
実践者の育成
付属病院・関連病院を持つ
経済面
費用が高いことが多い
大学より概ね安価である
奨学金の多様性
給 与
働き方
大学≧3年課程
看護師としての評価は同様
3年課程>2年課程>准看護課程
看護師と准看護師は業務差あり
就職の選択が自由だが就職活動
の労力が高い
就職試験が厳しくなる傾向
就職せず大学院の受験が可能
専門看護師等学歴アップや資格
取得可
病院付属では就職に有利
実習先での就職も有利
就職
キャリアップ
実績や研究等 大学院や、認定看護
師等学歴アップや資格取得可
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国家試験合格率(第105回)
受験者数
合格者数
大学
17405
16951
合格率(%)
専門
1856
24234
1754
23430
97.4
94.5
96.7
全体
62157
55585
89.4
短大
専門学校と大学での国家試験の合格率は、ほぼ差はない
国家試験に向け予備校等に行かずとも合格できる個別指導を実施
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総費用については確実に専門学校は少なくて済む
初年度納入金
総支払額
80万円程度
200万円程度
300万円程度
700万円程度
短大
150万円程度
450万円程度
専門(専修学校)
70~100万円
程度
250万円程度
国公立大学
私立大学
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学校の選択
オープンキャンパスやHP・卒業生の反応等で情報を収集
学校の教育理念・教授陣の専門領域、公開されているシ
ラバス、国家試験の合格率や国家試験対策
実際に施設・設備・教職員や学生の雰囲気
卒後の就職も想定した選択を
病院も合わせて見学・体験に行くのは必須!
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奨学金の紹介
病院の奨学金制度は
●病院は・・・就職を期待しマンパワー不足を解消
有能な人材を確保・採用の先行投資
●貸与は施設(病院)と学生間の契約で学校は関与
はできない。
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パターンA
奨学金を病院から受ける(インターンシップや学校入学後の案内)
期間は、1~4年
年額や月額支給あり
(2万~5万)
返却義務がある
場合も・・・
額は病院によって違う
卒業後、既定の年数を勤務すると返却義務なし。
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パターンB
3~4年次、就職活動後内定後
病院から修学資金として支給(1年分や修学年数分と様々)
一定期間就職により返済なし
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パターンD
成績、席次優秀者、生活困窮者
学校や設置主体の病院が奨学金を出す
★給付型で返済不要
★利子なしで返済
★勤務義務あり(奨学金を受けた年数勤務)
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病院からの貸与奨学金の返済の場合
●諸事情による退学、退職、
★学校卒業できない、
★卒業後、別の施設に勤務する場合
★国家試験不合格
返済義務発生
「お金を返せば辞めてもいいでしょう」×
●奨学金は借りた本人と貸した側(公私とも)との契約
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パターンC
病院経営の学校の場合、
修学にかかる費用をほぼ病院が負担するケース (准看護師養成に多い)
殆ど経費不要
一応希望制
卒後、奨学金を受けた病院で一的期間勤務で返済不要
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他の奨学金利用の場合
【入学時】入学前申し込み
①国の教育ローン:日本政策金融公庫(固定金利)
入学金、授業料、施設協力金等利用可(学費以外の、一人暮
らしの初期費用や学習用PC購入等1人350万円まで利用可)
【入学後】
②日本学生支援機構の利用(親等の収入により金利選択制)
高校在学中に予約・入学後申請
(総借入額480万円)
③大阪府の奨学金・大阪府下の200床未満の病院
老人ホーム等に就職すれば返済なし・定員あり
精神病院
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●病院奨学金を考えている生徒指導や本人が気をつけること
①生徒と保護者で借りる前に相談理解する
②奨学金の額以外に勤務する義務・返済方法等理解し、
可能かを考える
③退学する事態も考え、責任と義務を負える奨学金を選ぶ
卒業後のイメージと、病院奨学金の性質もわかったうえで
選択をしていただければ良いと思います。
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入学試験の動向
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専門学校の入試の傾向は?大学増加で変わる?
・入試科目の出題基準は高等学校の指導要領に基づき学校独自で実施
・推薦条件や試験科目は特に変わっていない
(指定校・公募推薦、専願は、優秀な学生を早期に確保が目的)
【男子学生】学校差はあるが増加傾向. (40人中0人~20人程度)
母性実習等の関係で受け入れに制限もある。
就職は非常に良好
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専門学校における社会人入試の増加について
【近年の動向】
★大学より社会人比率が高いところが多い。
社会人は多様な経験を持ち意欲も高くリーダー的役割
★社会人入試は試験科目に違いがある。
面接点も重要視されることが多い
★倍率には、学費・経費や交通の便、カリキュラムに特徴
があるなどが影響している。
★入学前の学位等の単位の認定も増加傾向
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受験者には
2016年度の入試傾向は
★入学試験の時期が早まる傾向。
★社会人の受験生に負けない学力が必要。
★大学か専門か選択する学生が増加。
併願者が減少傾向(行きたい学校を選ぶ)
(併願者が多く、入学辞退により補欠、繰り上げ合格を多く出
す学校もある。)
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最後に・・・
お願いしたいこと
★他職種の学校に比べると学習の課題が多い
時間がない
アルバイトもできにくい
覚悟がいる
★自分がどういう教育を受け、どんなフィールドで活躍する
のか、就職・進学先も合わせ、看護師になった先まで考えて
おく。
看護学生で望む人:コミュニケーションがとれる、意見が言える、
場の雰囲気が読める、文章読解力・分析力がある人
やさしいだけではダメ!!
入学してから多大な努力を要し、適応障害でリタイアもある
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夢をもち、新しいことへのチャレンジを待っています︕
ご静聴ありがとうございました
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