生活保護業務等に係る不適切な事務処理について

記 者 発 表 資 料
平成28年9月20日
(担当)健康福祉局保護自立支援課
(内線)700-3090(直通)214-8696
(担当)宮城野区保護課
(内線)702-6330(代表)291-2111
(担当)泉区保護課
(内線)705-6330(代表)372-3111
(担当)青葉区保護第一課
(内線)701-6330(代表)225-7211
生活保護業務等に係る不適切な事務処理について
宮城野区、泉区の生活保護業務において、不適切な事務処理が行われ、保護費の未払いや過払
い、および業者への費用の未払いなどが発生していたことが判明しました。
泉区については、既に事務処理済みですが、宮城野区の未処理分については、早急に該当世帯
へ個別に説明し、未払い分の支給や過払い分の返還請求を行います。
既に宮城野区と泉区では先行して再発防止策を講じておりますが、生活保護業務での不適切な
事務処理が続いたことを重く受け止め、全市的な再発防止の取り組みを進めていきます。
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宮城野区の事案
(1)不適切な事務処理の概要
平成28年3月まで宮城野区保護課に在籍した職員が、平成23年度から平成27年度
までの間に不適切な事務処理を行ったもの。
① 保護世帯に対する収入認定替え※1や一時扶助※2申請等の未処理(112件)
未払い:38世帯82件(861,955円)
うち6世帯6件(167,420円)は5月20日までに支払い済
過払い:22世帯30件(2,559,205円)
うち1世帯1件(1,000円)は5月16日に返還済
② 葬祭業者等業者への支払いの未処理(2件)
未払い:2件(213,826円)5月2日までに支払い済
③調査中案件(15件)
・年金遡及受給、交通事故示談金などの収入認定において、診断書料等控除すべき額の
精査の後、保護費との調整をする必要があるもの
過払い:15世帯15件(約620万円。必要経費等控除前額)
※1
収入認定替え
保護世帯の収入額を認定し、最低生活費に対する不足額(保護費)を決定すること
※2
一時扶助
通院移送費や高齢者等の紙おむつ代、葬祭費など、特別な需要に対して支給するもの
(2)判明した経過
平成28年4月に、後任の職員が平成24年9月になされた葬祭業者からの請求が未処
理であることを発見した。このため、前任者が担当していた全世帯(574世帯)につい
て、不適切な処理がないかどうかの確認を行い判明したもの。
裏面につづく
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(3)原因
被保護世帯の生活ニーズに応じて必要な給付を行う上で、担当者は収入に関する書類や
一時扶助申請書等の収受から起案、決裁までを一貫して取り扱う。今回、担当者が収受し
た申請書の一部を後回しにして処理を怠り、未処理のものが生じた。
担当者一人で抱え込んだため、上司は申請自体を把握できなかったことに加え、組織と
して担当者の業務進捗管理を徹底できなかったことが、不適切処理の規模を大きくした。
(4)今後の対応
対象となる保護世帯に説明の上、未払いについては追給し、過払いについては返還請求
を行う。
(5)再発防止策
①係長が一時扶助等の申請書の収受から完結までの進捗管理を行うことで、遅滞のない事
務処理と適切な文書管理の徹底を図る。
②係長が、収入認定替え未実施世帯の一覧を定期的に担当者に示し、遅滞なく処理するよ
う指導するほか、6カ月以上状況報告のない世帯のファイル一覧を示すことで、事務処
理遅滞の防止を図る。
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泉区の事案
(1)不適切な事務処理の概要
泉区保護課に在籍している職員が、平成27年度に不適切な事務処理を行ったもの。
①保護世帯に対する収入認定替えや一時扶助申請などの処理遅延(51件)
未払い:15世帯47件(348,126円)6月20日までに全て支払い済
過払い:4世帯4件(190,582円)
うち1件(17,526円)は返還済、3件は納付依頼中
②保護申請書の処理遅延(2件)
平成27年4月と12月の申請について処理していなかったもの。それぞれ平成28
年6月と8月に却下および廃止処理済
(2)判明した経過
平成28年4月に担当替えによる引き継ぎを受けた職員が書類の不足に気づき、前任担
当が保管していた書類を確認したところ、未処理の書類を発見した。
(3)原因
当該職員は、施設入所や入院等のケースを担当していたため、収入や生活状況等の変化
による施設等の書類提出が多い状況であったことに加え、他の業務も抱え対応が困難にな
った。また、組織として日常的な進捗管理を徹底できなかったことにより、不適切処理と
なった。
(4)再発防止策
①保護申請書受理後は、担当係長と面接担当で二重に進捗管理を行うこととし、マニュア
ルに反映。
②未処理の状況が確認できるよう、受け付けた申請書等を一時保管するための専用トレー
を設置。
3 全市的な点検および再発防止策
(1)今回の事案では、申告・申請を受理した後に適切に処理が行われていなかったことから、
9月14日までに全区において緊急に、全保護世帯について収入申告及び一時扶助に係る
保護課内の事務処理状況の一斉点検を行った結果、次のとおり21件の事務処理ミス等が
判明した(すでに是正に着手済)。
・収入認定関係 16件(未認定:3件、誤認定:13件)
・一時扶助関係 5件(未認定:4件、誤認定:1件)
次頁につづく
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(2)全保護世帯について、世帯構成に応じた認定や各種加算の認定状況等の詳細に関し、
10月中を目途に全区で総点検を行う。
(3)全市的な再発防止策として、関係職員による検討の場を設け、12月中を目途に再発防
止策をまとめるとともに、その後も継続的に検討し、適切な事務処理に向けた取り組みを
進める。
生活保護業務以外の事案(行旅死亡人※3事務)
なお、前述3(1)の一斉点検において生活保護業務以外に下記の不適切な事務処理が判明し
た。
(1)不適切な事務処理の概要
青葉区保護第一課に在籍している職員が平成25年度の行旅死亡人取扱い業務において
不適切な事務処理を行ったもの。
①葬祭費用支払い未処理(3件)
未払い:3件(691,626円)
②官報掲載料支払い未処理(1件)
未払い:1件(27,405円)
※現在、上記4件の支払い処理を進めている。
(2)原因
行旅死亡人の事案について、まとめて処理を行うことで省力化を図ろうとした結果、
業務処理を失念してしまい未処理となった。
また、組織として担当者の業務の進捗管理が適切に行われなかったことにより、今回
の事態が発生したものである。
(3)再発防止策
担当係長等が各業務の進捗、処理状況の確認できる仕組みを構築し、職員個人で仕事
を抱え込む状況をつくらないようにする。
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※3
行旅死亡人(こうりょしぼうにん)
身元不明の死体が発見された場合に、市町村が火葬などの対応を行うもの
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