港則法の一部が改正されます

港則法の一部が改正されます
佐世保海上保安部
平成28年11月
から「雑種船」が
「汽艇等」に
変わります
【要約】 平成28年11月1日施行
「海上交通安全法等の一部を改正する法律案」として「港則法」と「航路標識法」の一部も平成28年5月12日に審議され、成立。
港則法における「雑種船」と「汽艇等」の対象範囲について
推進機関を用いない船舶
雑種船
第3条第1項
改 正 前
改 正
汽艇(推進機関を用いる船舶で比較的小型のもの)
「雑種船」とは、汽艇、はしけ及び端舟その他ろかいのみをもって運転し、又は主とし
てろかいをもって運転する船舶をいう。
汽艇等
第3条第1項
改 正 後
「汽艇等」とは、汽艇(総トン数20トン未満の汽船をいう)、はしけ及び端舟その他ろ
かいのみをもって運転し、又は主としてろかいをもって運転する船舶をいう。
港則法における「雑種船」と「汽艇等」の対象範囲について
汽艇(機関を用いて推進する船舶で比較的小型のもの)
推進機関を用いない船舶
改正後、「汽艇等」と「汽艇等以外」の船舶
に適用されるルール等
雑種船
改 正 前
第3条第1項
「汽艇等」以外となる船舶のルール
・港に出入する際の
航路航行義務(法第12条)
・移動の制限(法第7条)
・修繕、係船届の
届出義務(法第8条)
「雑種船」とは、汽艇、
はしけ及び端舟その他ろかいのみをもって運転し、又は主としてろかいをもって運転する船舶をいう。
平成28年11月1日施行
改 正
汽艇等
第3条第1項
改 正 後
「汽艇等」とは、汽艇(総トン数20トン未満の汽船をいう)、
はしけ及び端舟その他ろかいのみをもって運転し、又は主としてろかいをもって運転する船舶をいう。
ポイントは、20総トン以上か未満か?
港内にある場合か港外か?
「汽艇等」となる船舶のルール
・港内での避航義務
(港則法第18条)
・みだり係留の禁止
(港則法第9条)
【解説】 この改正により、主として港外で活動していた総トン数20トン未満の動力船(プレジャーボート、漁船等)が、港内を航行するときは、「汽艇等」となります。
また、主として港内で活動していた総トン数20トン以上の動力船(タグボート、遊覧船等)が、港内を航行するときは、「汽艇等」以外の船舶となります。
● なお、義務・免除規定(ルール)の内容については、これまでと変更はありません。
佐世保港での適用ポイント
平成28年11月1日施行
「汽艇等以外の船舶」のルール(イメージ)
(例:改正前までは、雑種船扱いとな
る場合もあった20総トン以上のタグ
ボート(曳船)や20総㌧以上の油タン
カー(港内給油船)など
佐世保海上保安部
1区
【航路航行義務】
佐世保港では、地勢的な関係から入出港
の際に航路を航行しており、改正後も変
化はありません。
【移動の制限】
佐世保港では、平成17年の法改正により
移動許可申請は不要となっています。
【修繕、係船届の届出義務】
2区
該当しますので、ご不明な場合は窓口に
お尋ねください。
3区
・港に出入する際の航路航行義務(法第12条)
・移動の制限(法第7条)
・修繕、係船届の届出義務(法第8条)
航路
法第12条:汽艇等以外の船舶は、特定港に出入し、又は特定港を通過するには、国土交通省令で定める航路(港毎に定めている航路)によらなければならない旨の規定です。
法第7条第1項:汽艇等以外の船舶は、港長の許可を受けなければ同法第5条第1項の規定により停泊した一定の区域以外に移動し、又は指定された錨地から移動してはならないとする規定です(本規定
の「移動」とは、ある一定の港区から別の港区に錨泊又は係留しなおす状態を指します。従って、港内タグ作業のため定係する港区から別の港区で作業して定係港区にもどる場合は該当しません。)
法第8条第1項:特定港内においては、汽艇以外の船舶を修繕し、又は係船しようとする者は、その旨を港長に届け出なければならないとする規定です。
佐世保港での適用ポイント
平成28年11月1日施行
佐世保海上保安部
「汽艇等」のルール(イメージ)
(例:20㌧未満の船でも、改正前までは雑種船扱いにならな
い場合もあったような港外で活動する汽船が港内にあるとき)
・港内での避航義務
・みだり係留の禁止
(港則法第18条)
(港則法第9条)
港内(※)では進路を避けること
※ 適用港内すべてのことです。
【解説】 法第18条第1項:汽艇等は、港内においては汽艇等以外の船舶の進路を避けなければならないとする規定です。
法第 9条:汽艇等は、港内においては、みだりにこれを係船浮標若しくは他の船舶に係留し、又は他の船舶の交通の妨となるおそれのある場所に停泊させ若しくは停留させてはなら
片島水道中ノ瀬東
ないとする規定です。