(核燃料施設等) 資料1 原子力科学研究所(JRR-3) 敷地の地質・地質構造について (コメント回答) 平成28年9月16日 国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構 コメント及び回答の骨子一覧(敷地の地質・地質構造について) コメント 1 原科研の東西方向の地質断面図において埋没 谷を境に東側のM2段丘堆積物基底面が西側に対 して東側が下がっている。M2段丘堆積物の連続 性について、再確認すること。 (ヒアリング,平成27年5月12日) 2 久米層中の鍵層の連続性について、対比した凝 灰岩に関する分析結果を提示すること。 鍵層の連続性について、 ・原子炉建家を囲むような断面図等の作成し て、その連続性を検討すること。 ・浅部にも凝灰岩が確認されているのでその連 続性についても検討を行うこと。 回答骨子 • • 該当頁 地表地質調査及び既往ボーリング調査結果を用いて、M2段丘堆積物の連続性を再 確認を行った。 敷地では、M2段丘堆積物の基底面は海側に向かって高度を減じながら分布して P19~ いることが確認された。埋没谷を境に認められるM2段丘堆積物基底面の標高差は、 基底面の標高変化と調和的であり、敷地外においても段丘堆積物基底面の標高は 敷地内と調和的であることを確認した。 ・ボーリングコアの再観察を行い鍵層の連続性を検討した。なお、鍵層の対比にあ たっては、層相及び層序に加えて、火山灰分析を実施。 ・層相等の検討の結果から、6層の軽石密集部・凝灰岩(②、⑦、Kt-2、Kt-3、 Kt-4、Kt-5)について、連続性の良い鍵層と判断した。 ・また、層相等から対比した鍵層について、火山灰分析を行い、対比の妥当性につい て確認した。 ・原子炉建家周辺においては、いずれの鍵層も水平に分布していることを確認した。 P23~ (第61回審査会合,平成27年6月19日) 3 久米層中の凝灰岩について、敷地内だけでなく 周辺のデータ等と対比するなどし、震源断層と なるような構造の有無に関する検討を行うこと。 (第61回審査会合,平成27年6月19日) 4 ボーリング柱状図のうち、№7孔で記載されて いる「亀裂」、(3)-1孔で記載されている「岩片 状のコア」がどういったものか、詳細に説明す ること。 ・久米層中の鍵層について、JAEA核燃料サイクル工学研究所(敷地南方)及び日本 原子力発電所(株)東海第二発電所(敷地北方)への連続性検討を行った。 ・原子力科学研究所に分布する鍵層のうち、深部の4層が、核燃料サイクル工学研究 所の敷地に分布する4層の鍵層と対比され、連続してほぼ水平に分布していること が確認された。 ・東海第二発電所とは、2層の鍵層と対比され、連続してほぼ水平に分布しているこ とが確認された。 ・ボーリングコアの再観察等を行い、ボーリングコア形状等の確認を実施。 ・「亀裂」と記載される箇所は、長柱状から砂状のコア形状を呈しており、コアには 破砕帯(断層)の存在を示唆する鏡肌や条線は認めらないことを確認した。 P36~ P56~ (第61回審査会合,平成27年6月19日) 2 目 次 1. 検討フロー ・・・・ 4 2. 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 ・・・・ 6 3. 敷地の地質・地質構造 ・・・・ 18 3.1 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性 ・・・・ 18 3.2 久米層(鮮新統)内の凝灰岩(鍵層)の連続性 ・・・・ 22 3.3 敷地外における凝灰岩(鍵層)の連続性 ・・・・ 35 4. まとめ ・・・・ 46 5. 補足資料 ・・・・ 48 6.参考文献 ・・・・ 67 3 1. 検討フロー 4 1. 敷地の地質・地質構造について 検討フロー 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 1.検討の目的 (1)敷地における断層の有無及びその活動性を明らかにする。 (2)敷地の詳細な地質・地質構造を把握し、設計上必要な地盤の物性を検討 するための基礎資料を得る。 青字:審査会合(H27.6.19)の指摘を 踏まえ追加した評価 ☑敷地の地質・地質構造の詳細な調査を実施 文献調査 変動地形学的調査 地表地質調査 地球物理学的調査 地質調査 • ボーリング調査 • 火山灰分析 粒子組成分析、火山ガラス屈折率測定 微化石分析 参照 敷地近傍(敷地から半径5㎞)の地 質・地質構造に関する調査結果を参 照(「敷地周辺及び近傍の地質・地 質構造」にてご説明) ☑調査結果から断層の有無及び活動性を検討 ボーリングコアの観察 地質構造図の作成 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性の確認 • 露頭調査結果を加えて、 M2段丘堆積物の連続性を検 討 久米層(鮮新統)内の凝灰岩(鍵層)の連続性の確認 • 鍵層の連続性について、コア再観察並びに火山灰分析 結果も含めて検討 詳細な地質・地質構造の把握 「将来活動する可能性のある断層等」の有無の把握 5 2. 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 6 敷地周辺及び敷地の地形の概要 第61回審査会合 資料1-1 再掲 30km 試験研究の用に供する原子炉等の位 置、構造及び設備の基準に関する規 則第三条及び第四条の対象となる「耐 震重要施設」を内包する建家 拡大図 久慈川 原子力科学研究所 那珂台地 JRR-3原子炉建家 拡大範囲 東茨城台地 鹿 島 台 地 行 方 台 地 敷地位置図 ・原子力科学研究所は、 久慈川と那珂川に挟 まれた那珂台地東縁 付近に位置する。 この地図は、国土地理院長の承認を得て、同 院発行の数値地図200000(地図画像)及び 数値地図25000(地図画像)を複製したもので ある。 (承認番号 平26情複、第337号) 及び (承認番号 平26情複、第540号) 本図面を第三者がさらに複製する場合は国 土地理院の長の承認を得なければならない。 敷地内配置図 0 200m 7 敷地周辺の地質・地質構造の概要 第133回審査会合 資料1 再掲 Knv Ag Sp Cc Sr Ym Hk Tg Sch Ls Kn tr al Hi Ych 原子力科学研究所 那珂台地 tr d al tr Yg 大洗研究開発センター 鹿 島 台 地 記号凡例 8 敷地周辺の地形及び地質・地質構造の概要 (活構造に関する文献調査結果) 活断層研究会編「新編 日本の活断層(1991)」 中田・今泉編「活断層詳細デジタルマップ(2002)」 原子力科学研究所 産業技術総合研究所「活断層データベース(2015)」 50万分の1活構造図「新潟(1984)」 50万分の1活構造図「東京(1997)」 原子力科学研究所 原子力科学研究所 地震調査委員会「関東地域の活断層の 長期評価 (2015)」 原子力科学研究所 原子力科学研究所 5km 5km 5km 5km 5km 30km 30km 0 凡例 30km 30km 5 0 10 km 凡例 : 推定断層 5 0 10 km 30km 5 凡例 10 km 0 5 10k m 凡例 : 活動セグメント 凡例 原子力科学研究所の敷地及び敷地近傍において,活構造の存在を指摘する文献はない。 9 敷地周辺の地形及び地質・地質構造の概要 (文献調査結果 20万分の1地質図幅「水戸」(2001)) 地質調査総合センター 「20万分の1地質図幅 水戸(2001)」に加筆 5km 原子力科学研究所 30km 20万分の1地質図幅「水戸」において,本図幅の範囲に活断層は確認され ていないとしている。 20万分の1地質図幅「水戸」(2001)説明書に加筆 10 敷地周辺及び敷地近傍の地質・地質構造 (文献調査結果 5万分の1地質図幅「那珂湊」(1972)) 第133回審査会合 資料1 再掲 地質調査総合センター 「5万分の1地質図幅 那珂湊(1972)」に加筆 多賀層 竹貫 原子力科学研究所 白河 原子力科学研究所 5万分の1地質図幅「那珂湊」(1972)説明書に加筆 凡 例 那珂湊 拡大範囲 石岡 見和層 磯浜 水戸 :文献調査の対象とした図幅(5万分の1) :文献調査の対象とした図幅(20万分の1) 平磯層 :5万分の1地質図幅が発行されている範囲 殿山層 大洗層 築港層 那珂湊港 磯崎の海岸付近には,白亜系の平磯層と中新統の殿山層を境するNNW-SSE方向の断層及び白亜系~古第三系の大洗層と東側に分布する白亜系との間にNNE-SSW方向 の断層が推定されているが,いずれも上部更新統の見和層上部層に覆われるとされている。なお, 「20万分の1地質図幅「水戸」 (2001) 」にこれらの断層は図示されていない。 日立市付近には,中新統の多賀層にNNW-SSE方向の断層が図示されている。地質断面図では,断層の両側の多賀層の上位に分布する見和層上部層には断層を挟んで分 布高度に差は認められない。 上記に加えて,地形判読結果においても,周辺に広く分布するM1面にもリニアメントが判読されないことから,後期更新世以降の活動は無いと判断される。 敷地に断層は示されていない。 11 敷地周辺及び近傍の変動地形学的調査結果 (15) (1) (4) (9) (2) (8) (11) (5) (12) (7) (13) (14) (1) 棚倉破砕帯⻄縁断層(の⼀部) (2) 棚倉破砕帯東縁付近の推定活断層 (3) 関口-⿊磯リニアメント (4) (6) 那珂台地 名称 (3) (10) 原子力科学研究所 5km (16) 東茨城台地 30km 第133回審査会合 資料1 再掲 関口-米平リニアメント (5) 宮⽥町リニアメント (6) 下大門町リニアメント (7) ⻑⾕町リニアメント (8) 竪破山リニアメント (9) 小中町リニアメント (10) 北富⽥リニアメント (11) 氷之沢リニアメント (12) 入本郷リニアメント (13) 高根リニアメント (14) 福⽥南方リニアメント (15) 大那地リニアメント (16) 吾国山断層 :既往文献に記載されているものに相当するリニアメント :既往文献に記載されていないリニアメント 空中写真判読の結果、 敷地および敷地近傍には リニアメントは認められない。 ※(2) 、(3)及び(15)は図示範囲外に延びる。 12 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 5㎞ 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 この地図は、国土地理院長の承認を得て、 同院発行の数値地図200000(地図画像) 及び数値地図25000(地図画像)を複製し たものである。 (承認番号 平26情複、第337号) 及び (承認番号 平26情複、第540号) 本図面を第三者がさらに複製する場合は 国土地理院の長の承認を得なければなら ない。 敷地の地質・地質構造は、敷地 及び隣接する核燃料サイクル工 学研究所のボーリングデータ等 を用いて総合的に評価している。 LineA 原子力科学研究所 No.1 No.7 拡大範囲 No.15 No.20 原子力科学研究所 (3)-1 反射法地震探査測線 ボーリング位置 ※No.15,No.20は鍵 層検討用に新たに加 えたボーリング孔。 核燃料サイクル工学研究所 Line2 敷地境界 Rp-3 RP-1 De-3 De-1 ※RP-1,Rp-3,Pu-1, TW-9,De-1,De-2, De-3は申請書記載 以外のボーリング孔。 De-2 Pu-1 敷地境界 TW-9 核燃料サイクル工学研究所 0 敷地近傍陸域の地質図 500m 調査位置図(概要) 13 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 M1 M4 5km M2 Ds M2 M1 写真範囲 M1 第61回審査会合 資料1-1 再掲 敷地は、久慈川河口の南側で、那珂台地東端 の太平洋に面しており、海岸砂丘に覆われて いる。 敷地の大部分は、標高約20mでほぼ平坦な面 を呈している。 空中写真判読の結果、敷地を含めた敷地近傍 にはリニアメント及び地すべり地形は認めら れない。 この地図は、国土地理院長の承認を得て、 同院発行の数値地図200000(地図画像)及 び数値地図25000(地図画像)を複製したも のである。 (承認番号 平26情複、第337号) 及び (承認番号 平26情複、第540号) 本図面を第三者がさらに複製する場合は 国土地理院の長の承認を得なければなら ない。 原子力科学研究所 M2 M1 Ds M2 敷地境界 M2 M2 M2 M2 M2 M2 M2 M2 M2 M2 M1 Ds JRR-3建設前の空中写真(1952年撮影) ※)撮影時点において、敷地は、耕作地、林 地等であり、著しい地形改変はされていない。 M2 敷地近傍陸域の変動地形調査結果図 14 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 敷地の地質層序表 地層名 年代層序区分 完新統 第 四 系 新 生 界 更 新 統 上部 主な層相 備考 敷地全域に広く分布 礫・砂 敷地の低地部に分布 砂 し、細粒砂から中粒 ・シルト する。 砂より成る。 ~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~ 下位の久米層を不整合に覆い、敷地にM2 面を形成して分布するが、砂丘砂層に広く 覆われている。敷地周辺のM2段丘堆積物 と対比される。 M2段丘堆積物(M2) 礫・砂・シルト 本層上部に分布する風成火山灰層に含まれるテフラの年代 沖積層(al) 砂丘砂層(d) ・赤城鹿沼テフラ (約4.5万年前;町田・新井,2003) ・赤城水沼1テフラ (約6.0万年前~約5.5万年前;町田・新井,2003) ~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~ 中部 下部 新 第 三 系 鮮新統 ~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~ 久米層(Km) 砂質泥岩を主体とし、 軽石質凝灰岩・細粒凝 灰岩を挟在 建家の基礎地盤であり、敷地全域の標高約 10m以深に分布する。 :整合 ~~~~ :不整合 :地層欠如 敷地には、下位から新第三系鮮新統の久米層(砂質泥岩)が全域にわたって分布し、これを覆って、第四系の上部更新 統で礫・砂・シルトからなるM2段丘堆積物、第四系完新統で礫・砂・シルトからなる沖積層及び細粒砂・中粒砂からな る砂丘砂層が分布する。 15 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 Ⅰ 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 標高 (m) 標高 (m) Ⅰ’ Ⅰ 07-3 07-8 07-13 07-19 Ⅱ JRR-3 原子炉建家 No.1 No.21 07-23 P-09001 No.4 Ⅱ’ P-08009 No.15 No.5 (3)-1 (3)-12 Ⅱ R-07001 標高 (m) Ⅱ’ 標高 (m) S-07001 Ⅰ’ 0 500m 敷地内配置図 【コメント№1】 埋没谷を境に東側のM2段丘堆積物基底面 が西側に対して東側が下がっている。M2 段丘堆積物の連続性について、再確認する こと。 (破線は投影) 16 敷地の地形及び地質・地質構造の概要 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 C N-05001 O-06030 N-05011 N-05002 O-06005 №8 №23 №1 N-06017 O-06001 O-06004 O-06016 O-06031 O-06034 P-07001 P-06020 №4 №7 P-06041 №2 P-06008 P-06025 №24 P-06029 №22 P-06011 JRR-3 原子炉建家 P-07002 P-07004 Q-08003 Q-08007 No.15 Q-08010 (2)-3 (3)-1 Q-08017 (3)-5 0 C’ 久米層中で確認される軽石質凝灰岩及び細粒凝灰岩は、鍵層としてボーリング孔間で追跡できる。 鍵層は、ほぼ水平(2°程度の傾斜)で連続的に分布している。 久米層に断層は認められない。 久米層の上位にはM2段丘堆積物がほぼ水平に分布しており、その基底面もほぼ水平に連続してい る。 C’ 200m [コメント№2] 久米層中の鍵層の連続性について、対比し た凝灰岩に関する分析結果を提示すること。 鍵層の連続性について、 ・原子炉建家を囲むような断面図等の作成 して、その連続性を検討すること。 ・浅部にも凝灰岩が確認されているのでそ Dg の連続性についても検討を行うこと。 Dc1 Dl As As Ap As Dl Ds3 Dg2 Dc1 Dg2 Ag2 Dc3 Dc1 As As1 Ag Ac2 Km Km Kt2 Kt3 Kt4 Kt5 C-C’断面 0 100m 17 3. 敷地の地質・地質構造の概要 3.1 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性 18 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性 [コメント№1] • 原科研の東西方向の地質断面図において埋没谷を境に東側のM2段丘堆積物基底面が西側に対して東側が下がっている。M2段丘堆積物の 連続性について、再確認すること。 [検討結果] • 地表地質調査及び既往ボーリング調査結果を用いて、M2段丘堆積物の連続性を再確認を行った。 • 敷地では、M2段丘堆積物の基底面は海側に向かって高度を減じながら分布していることが確認された。埋没谷を境に認められるM2段丘堆 積物基底面の高度差は、その分布傾向と調和的であり、敷地外においても段丘堆積物基底面の標高変化は敷地内と調和的であることを確認し た。 ① ② d ① d´ ② JRR-3 原子炉建家 露頭② 阿漕ヶ浦 露頭① c c´ a a´ 露頭③ 露頭④ 0 JRR-3原子炉建家 2km 全体図 0 露頭位置 100m 断面位置 敷地断面位置 0 100m 露頭詳細位置 19 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性 d d´ c c´ a a´ M2段丘堆積物は敷地西方に広く分布する。一部にM2段丘を削り込む埋没谷が分布し、沖積層が埋積して いる。また、それらを覆うように砂丘堆積物が分布する。 d-d´断面では、M2段丘堆積物が連続的に分布し、その基底面標高は海側に向かって緩やかに高度を減じ る。 • c-c´及びa-a´ 断面では、埋没谷が認められ、その両側でM2段丘堆積物基底面に標高差が認められる。 この標高差は、M2段丘堆積物基定面の標高の変化と調和的である。 JRR-3原子炉建家 断面位置 調査位置図 敷地外 d 敷地 標高+9.8m 標高+6.7m 標高+3.4m d´ 全体的に海側に向かって高度を減じる 埋没谷 敷地 敷地外 c 標高+10.1m c´ 標高+8.8m 標高+7.7m 標高-2.6m 埋没谷 敷地外 敷地 a a´ 標高+9.5m 標高+9.5m 標高+9.6m 標高+9.6m 標高+6.3m 標高+6.3m 20 M2段丘堆積物(上部更新統)の連続性 ① ② ① ② JRR-3 原子炉建家 0 2km 阿 漕ヶ 浦 露頭① 周辺の露頭調査を行い、M2段丘堆積物基底面の分布 標高を確認。 M2段丘堆積物の基底面は標高約10mに分布してお り、これらは敷地内のM2段丘堆積物基底面の標高と 調和的である。 露頭② a 露頭③ 露頭④ 0 露頭位置 a´ JRR-3原子炉建家 100m 0 断面位置 100m 調査位置図 段丘堆積物基底面標高約10m 埋没谷 敷地外 a 敷地 標高+9.5m 標高+9.5m 標高+9.6m 標高+9.6m 標高+6.3m 標高+6.3m a ´ ※標高スケールを25倍拡大 して表示 段丘堆積物基底標高 露頭①標高+10.1m 露頭②標高+10.1m 露頭③標高+10.5m 露頭④標高+10.4m 21 3.2 久米層(鮮新統)内の凝灰岩(鍵層)の連続性 22 久米層(鮮新統)内の凝灰岩(鍵層)の連続性 [コメント№2] • 久米層中の鍵層の連続性について、対比した凝灰岩に関する分析結果を提示すること。 • 鍵層の連続性について、原子炉建家を囲むような断面図等の作成して、その連続性を検討すること。 • 浅部にも凝灰岩が確認されているのでその連続性についても検討を行うこと。 [検討結果] • ボーリングコアの再観察を行い鍵層の連続性を検討した。なお、鍵層の対比にあたっては、層相及び層序に加えて、火山灰分析を実施。 • 層相等の検討の結果から、6層の軽石密集部・凝灰岩(②、⑦、Kt-2、Kt-3、Kt-4、Kt-5)について、連続性の良い鍵層と判断した。 • また、層相等から対比した鍵層について、火山灰分析を行い、対比の妥当性について確認した。 • 原子炉建家周辺においては、いずれの鍵層も水平に分布していることを確認した。 b e No.1 No.7 JRR-3原子炉建家 No.15 B´ f f’ (3)-1 e’ No.20 b´ 0 断面位置 200m 断面位置図 23 鍵層の連続性(e-e’断面) e 原子炉建家 久米層中で確認される軽石密集部及び細粒凝灰岩は、鍵層としてボーリング孔間で追跡できる。 鍵層は、ほぼ水平で連続的に分布している。 NO. 1 NO. 7 NO.15 0 200m NO.20 (3)-1 e’ 新たに対比した鍵層 24 鍵層の連続性(b-b’断面) b 原子炉建家 久米層中で確認される軽石密集部及び細粒凝灰岩は、鍵層としてボーリング孔間で追跡できる。 鍵層は、ほぼ水平で連続的に分布している。 NO. 1 NO. 7 NO.15 0 200m NO.20 (3)-1 b’ 新たに対比した鍵層 25 鍵層の連続性(f-f’断面) 久米層中で確認される軽石密集部及び細粒凝灰岩は、鍵層としてボーリング孔間で追跡できる。 鍵層は、ほぼ水平で連続的に分布している。 NO. 1 原子炉建家 NO. 7 NO.15 f 0 200m NO.20 (3)-1 f’ 新たに対比した鍵層 26 鍵層の連続性(層相の特徴) 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 連続する鍵層(軽石密集部・凝灰岩層)について、コア観察から特徴を整理した。 代表部コア写真 名称 拡大写真 (No.1孔) 上端 G.L.-36.50~-38.60m/T.P. - 17.24~- 19.34m 特徴 拡大写真範囲 ② 10cm 軽石密集部 【軽石密集部】 ・白色を呈する。 ・明瞭な層理面を持たず、軽石が散 在する層相を呈する。 ・所々に軽石が層状に密集する。 写真範囲:G.L.-36.00m~-39.00m 下端 (No.1孔) G.L.-99.65~-101.75m/T.P.- 80.39~- 82.49m ①(上部)軽石密集部 上端 拡大写真範囲 ① ⑦ 軽石密集部 ②(下端部)細粒凝灰岩 10cm ② 写真範囲:G.L.-99.00m~-102.00m 下端 (No.1孔) G.L.-164.65~-166.05m/T.P.- 145.39~- 146.79m 上端 拡大写真範囲 凝灰岩 Kt-2 10cm 【(上部)軽石密集部・(下端部)細粒凝 灰岩】 ・上部に白色の軽石密集部が層 状に分布する。 ・下端部に灰白色の凝灰岩が分 布する。 砂質泥岩 葉理の認められる凝灰岩 【細粒凝灰岩】 ・灰白色を呈する。 ・全体に葉理が認められる。 ・上端境界は不明瞭であるが、下端 境界は明瞭である。 互層状の凝灰質部と泥質部 【細粒凝灰岩】 ・灰~灰白色を呈する。 ・下部では凝灰質部と泥質部が互層 状を呈する。 ・上端境界は不明瞭であるが、下端 境界は明瞭である。 拡大写真範囲 写真範囲:G.L.-164.00m~-167.00m 下端 (No.1孔) G.L.-180.90~-183.55m/T.P - 161.64~- 164.29m 上端 Kt-3 10cm 写真範囲:GL-180.00m~-184.00m 拡大写真範囲 下端 (No.1孔) G.L.-193.65~-193.90m/T.P.- 174.39~- 174.64m 上端 Kt-4 凝灰岩 拡大写真範囲 砂質泥岩 【凝灰岩】 ・灰色を呈する。 ・上端境界は不明瞭であるが、下端境界は 明瞭である。 ・層厚は薄い。 10cm 下端 写真範囲:GL-192.00m~-195.00m (No.1孔) G.L.-200.85~-201.30m/T.P.- 181.59~- 182.04m 砂質泥岩 上端 拡大写真範囲 Kt-5 ① 拡大写真範囲 ② 写真範囲:GL-200.00m~-202.00m 凝灰岩 ①上端部 ②下端部 10cm 下端 【細粒凝灰岩】 ・灰白~白色を呈する。 ・葉理が認められる。 ・上・下端境界が明瞭である。 凝灰岩 砂質泥岩 27 鍵層② 層相対比 b 原子炉建家 e NO. 1 e e’ b NO. 7 鍵層② b’ 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 鍵層② NO.15 0 名称 200m 種類 NO.20 (3)-1 e’ 孔名 深度 No.1 標高 G.L.-36.50~-38.60m T.P.-17.24~-19.34m 写真:G.L.-36.00~-39.00m 軽石密集部 ② (3)-1 36.70m G.L.-47.57~-49.80m No.7 T.P.-39.42~-41.65m GL.-35.50~-36.00m T.P.-16.28~-16.78m 写真:G.L.-47.00~-50.00m 柱状図に記載された凝灰岩の分 布深度、層準から対比 コア写真 分析試料採取深度:35.96m 名称 種類 層相 明瞭な層理面を持たず、深度36.5~38.6m間には白色の軽石片 明瞭な層理面を持たず、深度47.57m、47.70~47.90m、 47.97~48.60m、49.10~49.80mは軽石を多く含む。 が多く混入している。最大径2㎝の軽石が層状に濃集する。 層厚2.23m 層厚2.10m 凝灰質 層厚は0.5m 層序 鍵層②-⑦層間距離63.15m -(鍵層⑦が認められない) 孔名 深度 No.15 標高 G.L.-47.50~-49.60m 写真:G.L.-47.00m~-50.00m 軽石密集部 ② 鍵層②-⑦層間距離53.83m T.P.-36.27~-38.37m 47.53m No.20 G.L.-46.90~-48.78m T.P.-23.54~-25.42m 写真:G.L.-46.00~-50.00m 鍵層 48.76-48.78m コア写真 火山灰分析 実施孔 分析試料採 取位置 明瞭な層理面を持たず、軽石粒が散在。 軽石は一部で密集する。 上端部に淡灰~白灰色の凝灰岩が分布する。 層厚2.10m 層相 層序 鍵層②-⑦層間距離53.08m 明瞭な層理面を持たず、軽石粒が散在 下端部に灰白色の軽石混じり細粒凝灰岩が分布。 層厚1.88m -(鍵層⑦は調査深度以深に分布) 28 鍵層⑦ 層相の対比 e’ e 原子炉建家 e NO. 1 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 NO.15 鍵層⑦ 0 名称 種類 上部軽石密集部・下部細粒凝灰岩 ⑦ 孔名 名称 種類 No.1 深度 標高 G.L.-99.65~-101.75m (3)-1 T.P.-80.39~-82.49m G.L.-101.44~-103.59m T.P.-93.29~-95.44m 軽石密集部 写真:G.L.-99.00~-102.00m 写真:G.L.-101.00~-104.00m 軽石密集部 コア写真 細粒凝灰岩 101.73m 層相 層序 上部軽石密集部・下部細粒凝灰岩 ⑦ (3)-1 e’ 200m 孔名 深度 標高 細粒凝灰岩 深度99.50~100.00m間には白色の軽石を含む。 深度99.65mに白色の軽石密集部が認められる。 下端部が凝灰質である。 層厚2.10m 鍵層⑦,Kt-2層間距離64.65m 深度101.44~101.70m、102.32mでφ0.1~0.8㎝に白色の軽石を含む。 下端部が凝灰質である。 層厚2.15m 鍵層⑦,Kt-2層間距離69.69m No.15 G.L.-99.90~-101.65m T.P.-88.67~-90.42m 軽石密集部 写真:G.L.-99.00~-102.00m 鍵層 火山灰分析 実施孔 コア写真 分析試料採 取位置 101.62-10.64m 細粒凝灰岩 層相 層序 深度99.90~100.00m、100.05m、100.25~100.38m、φ5~15m mの軽石密集部が認められる。 深度101.60~101.65mにおいて灰白色の細粒凝灰岩で、塊状である。 層厚1.75m -(鍵層Kt-2は調査深度以深に分布) 29 鍵層Kt-2 層相の対比 e’ e 原子炉建家 e NO. 1 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 NO. 7 凝灰岩Kt-2 0 名称 (3)-1 e’ 200m 種類 孔名 深度 標高 No.1 G.L.-164.65~-166.05m T.P.-145.39~-146.79m (3)-1 No.7 G.L.-172.07~-172.34m T.P.-163.92~-164.19m G.L.-167.0m付近 T.P.-147.78m付近 写真:G.L.-164.00~-167.00m 写真:G.L.-171.00~-173.00m 165.76m 細粒凝灰岩 Kt-2 柱状図に記載された凝灰岩の分布 深度、層準から対比 コア写真 分析試料採取深度:166.97m 層相 灰白色の細粒凝灰岩 全体に葉理が発達し、下底面はほぼ水平である。 層厚1.40m 灰白色の細粒凝灰岩 全体に葉理が発達し、下底面はほぼ水平である。 層厚0.27m 凝灰質 層序 Kt-2,Kt-3層間距離16.88m Kt-2,Kt-3層間距離18.26m Kt-2,Kt-3層間距離15.65m 鍵層 火山灰分析 実施孔 分析試料採 取位置 30 鍵層Kt-3 層相の対比 e’ e 原子炉建家 e NO. 1 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 NO. 7 凝灰岩Kt-3 0 名称 (3)-1 e’ 200m 種類 孔名 No.1 (3)-1 No.7 深度 標高 G.L.-180.90~-183.55m T.P.-161.64~-164.29m G.L.-189.61~-191.31m T.P.-181.46~-183.16m GL.-180.00~-185.30m T.P.-160.78~-166.08m 写真:G.L.-180.00~-184.00m 写真:G.L.-189.00~-192.00m 細粒凝灰岩 Kt-3 柱状図に記載された凝灰岩の分布 深度、層準から対比 コア写真 183.51m 層相 層序 横灰~灰色の細粒凝灰岩 下部では細粒部と泥質部が互層状を呈する。 下底面ほぼ水平。 層厚2.65m Kt3-Kt4層間距離11.55m 分析試料採取深度:182.08m 灰白色の凝灰質泥岩 細粒部と泥質部が互層状を成す。 下底面ほぼ水平。 層厚1.70m Kt3-Kt4層間距離11.64m 凝灰質 層厚5.30m Kt3-Kt4層間距離12.85m 鍵層 火山灰分析 実施孔 分析試料採 取位置 31 鍵層Kt-4 層相の対比 e’ e 原子炉建家 e NO. 1 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 NO. 7 鍵層Kt-4 0 名称 200m 種類 (3)-1 e’ 孔名 No.1 (3)-1 No.7 深度 標高 G.L.-193.65~-193.90m T.P.-174.39~-174.64m G.L.-202.00~-202.20m T.P.-193.85~-194.05m G.L.-195.00~-196.00m T.P.-175.78~-176.78m 写真:G.L.-193.00~-194.00m 凝灰岩 Kt-4 193.87m 写真:G.L.-201.00~-202.00m 柱状図に記載された凝灰岩の分布 深度、層準から対比 コア写真 分析試料採取深度:195.22m 層相 淡灰色の凝灰岩 上位の泥岩に漸移する。下底面ほぼ水平。 層厚0.25m 灰色の凝灰質泥岩 上位の泥岩に漸移する。下底面ほぼ水平。 層厚0.20m 層序 Kt-4, Kt-5層間距離7.30m Kt-4, Kt-5層間距離6.75m 凝灰質 層厚1.00m Ktー4, Kt-5層間距離6.78m 鍵層 火山灰分析 実施孔 分析試料採 取位置 32 鍵層Kt-5 層相の対比 e’ e 原子炉建家 e NO. 1 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 NO. 7 0 (3)-1 e’ 200m 鍵層Kt-5 名称 種類 孔名 No.1 深度 標高 G.L.-200.85~-201.30m T.P.-181.59~-182.04m 写真:G.L.-200.00~-202.00m G.L.-208.34~-209.35m 写真:G.L.-208.00~-210.00m 201.25m 柱状図に記載された凝灰岩の分布 深度、層準から対比 凝灰岩 層相 層序 白色の細粒凝灰岩 黒色鉱物を含む。 ほぼ水平方向の葉理が発達する。 上端境界が明瞭であり下底面はほぼ水平。 層厚0.45m Kt-4,Kt-5層間距離7.30m G.L.-202.15~-202.40m T.P.-182.93~-183.18m T.P.-200.19~-201.20m コア写真 Kt-5 No.7 (3)-1 灰白色の凝灰岩 上端境界が明瞭であり下底面はほぼ水平。 層厚1.01m Kt-4,Kt-5層間距離6.75m Kt-4,Kt-5層間距離6.78m 灰白色の凝灰質 層厚0.25m 鍵層 火山灰分析 実施孔 分析試料採 取位置 33 原子力科学研究所 火山灰分析結果 鍵層② 鍵層名 対比した鍵層は火山灰分析結果も概 ね一致している。 鍵層⑦ 鍵層名 鍵層Kt-2 鍵層名 鍵層Kt-3 鍵層名 鍵層Kt-4 鍵層名 鍵層Kt-5 鍵層名 34 3.3 敷地外における凝灰岩(鍵層)の連続性 35 敷地外における鍵層の連続性 [コメント№3] • 久米層中の凝灰岩について、敷地内だけでなく敷地周辺のデータ等と対比するなどし、震源断層となるような構造の有無に関する検 討を行うこと。 • 久米層中の鍵層について、JAEA核燃料サイクル工学研究所(敷地南方)及び日本原子力発電所(株)東海第二発電所(敷地北方) への連続性検討を行った。 • 原子力科学研究所に分布する鍵層のうち、深部の4層が、核燃料サイクル工学研究所の敷地に分布する4層の鍵層と対比され、連続 してほぼ水平に分布していることが確認された。 • 東海第二発電所とは、2層の鍵層と対比され、連続してほぼ水平に分布していることが確認された。 東海第二 発電所 D-0-0 ⑥ D-3-0 D-4-0 ② C-7 D-5-0 TSK-1 C-1 No.15 C-5 C-6 C-4 C-3 C-2 (3)-1 De-1 原子力科学研究所 Rp-1 Rp-3 No.1 凡 例 :反射法地震探査解析測線 (赤丸の番号:CDP番号) :東海第二発電所敷地 :JAEA敷地 :ボーリング位置 De-2 No.20 No.7 ボーリング柱状図 Pu-1 TW-9 De-3 核燃料サイクル工学研究所 凝灰岩鍵層 0 1km 調査位置図 久米層基底 反射法解釈断面図(Line-A) H:V=1:1 36 核燃料サイクル工学研究所との対比 • 原子力科学研究所で確認される鍵層のうち、4つの鍵層(Kt-2、 Kt-3、 Kt-4、 Kt-5 )について、核燃料サイクル工学研究所で確認される鍵層 のうち、4つの鍵層(c-①、c-④、 c-⑤、 c-⑥ )と対比され、各鍵層の分布標高も概ね整合している。 凡 例 :反射法地震探査解析測線 (赤丸の番号:CDP番号) :東海第二発電所敷地 :JAEA敷地 :ボーリング位置 ボーリング柱状図 凝灰岩鍵層 電 No.15 C-1 TSK-1 C-5 C-2 C-4 (3)-1 C-3 De-1 原子力科学研究所 Rp-1 Rp-3 No.1 De-2 No.20 Pu-1 TW-9 De-3 No.7 核燃料サイクル工学研究所 凡例 0 1km :ボーリング柱状図 :凝灰岩 :久米層基底 Kt-2/c-① c-① c-④ Kt-3/c-④ Kt-2 Kt-3 Kt-4 c-⑤ c-⑥ Kt-5 Kt-4/c-⑤ Kt-5/c-⑥ 原子力科学研究所 核燃料サイクル工学研究所 37 核燃料サイクル工学研究所で確認される鍵層(層相の特徴) • 核燃料サイクル工学研究所においては、層相、層序及び分析結果から、 4つの軽石密集部・凝灰岩(c-①、c-④、 c-⑤、 c-⑥ )を連続性の良い鍵 層と判断している。 代表部コア写真 名称 拡大写真 特徴 (TW-9孔) G.L.-113.60~-116.06m/T.P.-86.63~-89.09m 【凝灰岩】 ・灰~灰白色を呈する。 ・上部は塊状を呈するものの、下部は 葉理が認められる。 ・上端境界が不明瞭であるが、下端境 界は明瞭である。 上端 c-① 拡大写真範囲 葉理が認められる凝灰岩 10cm 写真範囲:G.L.-113.00m~-117.00m 下端 (TW-9孔) G.L.-145.69~-146.18m/T.P.-118.72~-119.21m 上端 c-④ 凝灰岩 10cm 砂質泥岩 【凝灰岩】 ・灰~灰白色を呈する。 ・下部では凝灰質部と砂質部 が互層状を呈する。 ・上端境界が不明瞭であるが、 下端境界は明瞭である。 拡大写真範囲 写真範囲:G.L.-145.00m~-147.00m 下端 (TW-9孔) G.L.-149.16~-149.33m/T.P.-122.19~-122.36m 【凝灰岩】 ・灰白~白色を呈する。 ・上端境界が不明瞭であるが、 下端境界は明瞭である。 ・層厚が10~20cmと薄い。 上端 c-⑤ 拡大写真範囲 下端 10cm 凝灰岩 砂質泥岩 写真範囲:G.L.-149.00m~-150.00m (TW-9孔) G.L.-151.70~-152.18m/T.P.- 124.73~-125.21m 上端 【凝灰岩】 ・灰白~白色を呈する。 ・葉理が認められる。 ・上端境界が不明瞭であるが、下 端境界は明瞭である。 c-⑥ 下端 拡大写真範囲 凝灰岩 写真G.L.-151.00m~-153.00m 10cm 砂質泥岩 38 核燃料サイクル工学研究所敷地内における鍵層の分布状況 Ⅳ Ⅳ’ 久米層中で確認される軽石質凝灰岩及び細粒凝灰岩は、鍵層としてボー リング孔間で追跡できる。 鍵層は、ほぼ水平で連続的に分布している。 C-① C-① C-④ C-④ C-⑤ C-⑥ C-⑥ Ⅳ’ Ⅲ De-1 Rp-1 Pu-1 TW-3 TW-9 R-1 De-2 Rp-3 Ⅲ’ 0 200m De-3 Ⅳ Ⅲ’ Ⅲ C-① C-① C-④ C-⑤ C-⑥ C-④ C-⑥ 39 鍵層の対比(核燃料サイクル工学研究所と原子力科学研究所) • 原子力科学研究所で確認された鍵層のうち、下記に示す4層については、層相、層序及び分析結果から、核燃料サイクル工学研究所の鍵層と対比可 能と判断される。 核燃料サイクル工学研究所 コア写真 (TW-9孔) G.L.-113.60~-116.06m/T.P.-86.63~-89.09m 原子力科学研究所 コア写真 (No.1孔) G.L.-164.65~-166.05m/T.P.- 145.39~- 146.79m 上端 c-① 特徴 【凝灰岩】 ・灰~灰白色を呈 する。 ・葉理が認められ る。 ・上端境界が不明 瞭であるが、下端 境界は明瞭である。 上端 Kt-2 下端 下端 写真範囲:G.L.-164.00m~-167.00m 写真範囲:G.L.-113.00m~-117.00m (No.1孔) G.L.-180.90~-183.55m/T.P.- 161.64~- 164.29m (TW-9孔) G.L.-145.69~-146.18m/T.P.-118.72~-119.21m 上端 上端 c-④ Kt-3 下端 写真範囲:G.L.-145.00m~-147.00m 写真範囲:G.L.-180.90m~-184.00m 下端 【凝灰岩】 ・灰白~白色を呈 する。 ・上端境界が不明 瞭であるが、下端 境界は明瞭である。 ・層厚が薄い。 (No.1孔) G.L.-193.65~-193.90m/T.P.- 174.39~- 174.64m (TW-9孔) G.L.-149.16~-149.33m/T.P.-122.19~-122.36m 上端 上端 Kt-4 c-⑤ 下端 下端 写真範囲:G.L.-149.00m~-150.00m 【凝灰岩】 ・灰~灰白色を呈す る。 ・下部では凝灰質部 と泥質部または砂質 部が互層状を呈する。 ・上端境界が不明瞭 であるが、下端境界 は明瞭である。 写真範囲:GL-192.00m~-195.00m (No.1孔) G.L.-200.85~-201.30m/T.P.- 181.59~- 182.04m (TW-9孔) G.L.-151.70~-152.18m/T.P.- 124.73~-125.21m 上端 上端 Kt-5 c-⑥ 下端 写真G.L.-151.00m~-153.00m 下端 【凝灰岩】 ・灰白~白色を呈 する。 ・葉理が認められ る。 写真範囲:GL-200.00m~-202.00m 40 鍵層の対比(核燃料サイクル工学研究所と原子力科学研究所) (火山灰分析結果) 対比した鍵層は火山灰分析結果も概 ね一致している。 Kt-2 / c-① 鍵層名 Kt-3 / c-④ 鍵層名 Kt-4 / c-⑤ 鍵層名 Kt-5 / c-⑥ 鍵層名 41 鍵層の対比(東海第二発電所と原子力科学研究所) 東海第二発 電所 Ⅰ-5及び鍵層② D-0-0 ⑥ D-3-0 D-4-0 C-7 D-5-0 ② C-6 TSK-1 C-5 C-4 C-3 久米層 基 底 No.15 C-1 C-2 De-1 (3)-1 原子力科学研究所 Ⅴ-1及びKt-5 Rp-1 Rp-3 No.1 凡 例 :反射法地震探査測線 (CDP №) :東海第二発電所敷地 :JAEA敷地 :ボーリング位置 分布位置 東海第二発電所 JAEA (原子力科学研究所) 分布位置 東海第二発電所 JAEA (原子力科学研究所) No.20 De-2 Pu-1 TW-9 De-3 No.7 核燃料サイクル工 学研究所 Br位置案内図 鍵層No. 粒子組成 コア写真 重鉱物 ho ガラス spg>>fib 重鉱物 ho ガラス spg>>fib 上 C-2孔 標高:-21.66~-21.71m,深度:32.80~32.85m Ⅰ-5 10cm 上 No.1孔 標高:-17.24~-19.34m,深度:36.50~38.60m ② 鍵層No. 10cm 粒子組成 コア写真 重鉱物 - ガラス bw>>spg 重鉱物 - ガラス bw>spg 上 C-2孔 標高:-213.84~-213.86m,深度:224.98~225.00m) Ⅴ-1 10cm 上 No.1孔 標高:-181.59~-182.04m,深度:200.85~201.30m Kt-5 10cm ・東海第二発電所の敷地で確認された鍵層について,日本原子力研究開発機構の敷地で確認された鍵層との対比を行った。 ・対比にあたっては,層相,粒子組成,火山ガラスの形態等の類似性に加え,火山ガラスの屈折率測定を実施した。 ・その結果,東海第二発電所のⅠ-5と原子力科学研究所の鍵層②及び東海第二発電所のⅤ-1と原子力科学研究所のKt-5が対比されることを確認した。 42 鍵層の対比(東海第二発電所と原子力科学研究所) I-5(東海第二発電所)と鍵層②(原子力科学研究所)の鉱物組成,火山ガラス屈折率測定結果 < Ⅰ-5 (東海第二発電所) > Br孔名 試料名 テフラ名 粒子組成 火山ガラスの屈折率(nd) (300粒子カウント) C-2 32.80~32.85 Ⅰ-5 C-4 29.30~29.40 Ⅰ-5 < 鍵層②(原子力科学研究所) > 鍵層名 Ⅰ-5(東海第二発電所)と鍵層②(原子力科学研究所)の鉱物組成と火山ガラス屈折率の分布範囲は概ね一致 する。 43 鍵層の対比(東海第二発電所と原子力科学研究所) Ⅴ-1 (東海第二発電所)とKt-5(原子力科学研究所)及びC-⑥(核燃料サイクル工学研究所)の鉱物組成,火山 ガラス屈折率測定結果 < Ⅴ-1(東海第二発電所) > Br孔名 試料名 テフラ名 粒子組成 火山ガラスの屈折率(nd) (300粒子カウント) C-2 224.98~ 225.00 Ⅴ-1 < Kt-5(原子力科学研究所)及びC-6(核燃料サイクル工学研究所)> 鍵層名 Ⅴ-1(東海第二発電所)とKt-5(原子力科学研究所)及びC-⑥(核燃料サイクル工学研究所)の鉱物組成と火山ガ ラス屈折率の分布範囲は概ね一致する。 44 敷地及び敷地周辺の久米層の分布 凡 例 :久米層の分布範囲(地表) :反射法地震探査解析測線 :久米層層理面の走向傾斜 5km 東海第二発電所 原子力科学研究所 核燃料サイクル工学研究所 ・ 地表付近で確認された久米層は,敷地近傍から久慈川沿いに約20km,幅約8kmの範囲に分布している。 ・ 久米層の層理面の傾斜は10°程度と非常に緩く,敷地で確認した久米層の構造と整合している。 45 4. まとめ 46 まとめ 文献調査の結果,敷地及び敷地近傍に活構造の存在を指摘する文献はない。 空中写真判読の結果,敷地及び敷地近傍にはリニアメント及び地すべり地形は認められない。 敷地には試験研究炉建家等の基礎地盤である久米層が全域にわたって分布しており、これを覆って第四系更新 統のM2段丘堆積物及び第四系完新統の沖積層並びに砂丘砂層が分布する。 ボーリング調査の結果、久米層中には複数の鍵層が確認され、いずれの鍵層も概ね水平に分布する。 原子力科学研究所敷地の地質・地質構造を把握すると共に、敷地には、「将来活動する可 能性のある断層等」の存在は認められない。 47 補足資料 48 補足資料1. 核燃料サイクル工学研究所の鍵層の対比 49 鍵層c-① 層相の対比 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 Ⅳ’ Ⅲ De-1 Rp-1 Pu-1 TW-3 TW-9 Ⅲ’ Ⅲ Ⅳ´ Ⅳ 鍵層 R-1 De-2 鍵層c-① 火山灰分析 実施孔 鍵層c-① Rp-3 0 200m 分析試料採 取位置 De-3 Ⅲ’ Ⅳ 名称 種類 孔名 深度 標高 TW-9 G.L.-113.60~-116.06m T.P.-86.63~-89.09m Pu-1 G.L.-140.35~-142.62m T.P.-113.30~-115.57m 写真:G.L.-113.00~-117.00m 写真:G.L.-140.00~-143.00m De-2 G.L.-153.00~-157.70m T.P.-126.66~-131.36m 写真:G.L.-140.00 ~-143.00m 142.50m コア写真 凝灰岩 c-① 116.00m 層相 層序 名称 種類 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 上部は塊状で下部は葉理が発達する。 下端に薄い砂岩層を挟む。 層厚2.27m 凝灰質泥岩主体で、最下部5㎝は灰白色の凝灰岩 上端境界は漸移的で、下端面はやや明瞭である。 上部は塊状を呈するものの、下部は葉理が発達する。 層厚4.70m 緑灰色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 上部は塊状で下部は葉理が発達する。 上部は泥質凝灰岩主体、下部は凝灰岩主体で、中部と下端部に薄い砂岩層を挟む。 φ5㎜の軽石粒を含む。 層厚2.46m c-①, c-④層間距離31.11m c-①, c-④層間距離31.67m c-①, c-④層間距離32.99m 孔名 深度 標高 Rp-1 G.L.-138.98~-141.18m T.P.-133.01~-135.21m Rp-3 G.L.-138.35~-143.82m T.P.-130.98~-136.45m 写真:G.L.-138.00~-142.00m 名称 凝灰岩 c-① 種類 写真:G.L.-138.00~-144.00m コア写真 142.20m 140~141m 層相 灰~灰白色の凝灰岩 上端境界は上部層が削り込み凸凹する。下端境界は比較的明瞭である。 上部は塊状で下部は葉理が発達する。 φ2~20㎜の軽石を混入する。層厚2.20m 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 下部には葉理が発達する。 層厚5.47m 層序 c-①, c-④層間距離33.80m c-①, c-④層間距離36.52m 孔名 深度 De-3 標高 G.L.-139.00~-140.75m De-1 T.P.-131.66~-133.41m G.L.-145.10~-147.10mT.P.-139.08~-141.08m 写真:G.L.-138.00~-141.00m 凝灰岩 c-① 写真:G.L.-145.10~-148.00m コア写真 層相 層序 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 上部は塊状を呈するものの、下部は葉理が発達する。 層厚1.75m 灰~灰白色の凝灰岩 上下端の境界は明瞭である。 砂~細礫状の凝灰岩を挟み、下位には径2~5mmの軽石が密集する。 上部は塊状を呈するものの、下部は葉理が発達する。 層厚2.00m -(凝灰岩c-④は認められない。) c-①, c-④層間距離31.95m 50 鍵層c-④ 層相の対比 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 Ⅳ’ Ⅲ De-1 Rp-1 Pu-1 TW-3 TW-9 Ⅲ’ Ⅲ Ⅳ´ Ⅳ 鍵層 R-1 De-2 火山灰分析 実施孔 鍵層c-④ Rp-3 0 鍵層c-④ 200m 分析試料採 取位置 De-3 Ⅲ’ 名称 種類 孔名 TW-9 Pu-1 De-2 深度 標高 G.L.-145.69~-146.18m T.P.-118.72~-119.21m G.L.-172.90~-173.40m T.P.-145.85~-146.35m G.L.-188.25~-188.42m T.P.-161.91~-162.08m 写真:G.L.-172.00~-174.00m 写真:G.L.-145.00~-147.00m 写真:G.L.-187.00~-189.00m コア写真 凝灰岩 c-④ 名称 種類 173.2m 146.00m 188.25~188.26m 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 下部には葉理が発達する。 薄い砂岩層を複数、挟在する。 層厚0.50m 層相 淡緑灰~灰白色の凝灰岩 上端境界はやや不明瞭、下端境界は明瞭である。 層相変化が著しく泥質部~砂質部から構成され、部 分的に葉理が認められる。 層厚0.49m 層序 c-④,c-⑤層間距離3.31m c-④,c-⑤層間距離3.95m 孔名 Rp-1 深度 標高 G.L.-173.63~-174.13m 写真:G.L.-173.00~-175.00m 灰白色の凝灰岩 一部葉理が発達する。 c-④,c-⑤層間距離3.89m Rp-3 T.P.-167.66~-168.16m G.L.-177.16~-178.05m 写真:G.L.-177.00~-179.00m 173.9m De-1 T.P.-169.79~-170.68m G.L.-177.10~-179.00mT.P.-171.08~-172.98m 写真:G.L.-177.00~-179.00m 177.9m 178.85~178.90m コア写真 凝灰岩 c-④ 灰~灰白色の泥質凝灰岩 下端境界は明瞭である。 上部は塊状でφ1~2㎝の砂質泥岩礫を含む。 下部は火山砂岩で石英粒に富む。 層厚0.50m 層相 層序 c-④,c-⑤層間距離5.06m 緑灰色の凝灰質泥岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 最下端には火山砂が主体となる。 層厚0.89m -(凝灰岩c-⑤は認められない。) 暗緑灰色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界はやや明瞭である。 下端部に砂の薄層を挟む。 層厚0.17m c-④,c-⑤層間距離5.23m 51 鍵層c-⑤ 層相の対比 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 Ⅳ’ Ⅲ De-1 Rp-1 TW-3 Pu-1 TW-9 Ⅲ Ⅲ´ Ⅳ´ Ⅳ 鍵層 R-1 De-2 火山灰分析 実施孔 鍵層c-⑤ Rp-3 0 200m 鍵層c-⑤ 分析試料採 取位置 De-3 Ⅲ’ 名称 種類 孔名 TW-9 Pu-1 De-2 深度 標高 G.L.-149.16~-149.33m T.P.-122.19~-122.36m G.L.-177.05~-177.15m T.P.-150.00~-150.10m G.L.-192.15~-192.30m T.P.-165.81~-165.96m 写真:G.L.-177.00~-178.00m 写真:G.L.-149.00~-140.00m 192.28~192.30m 写真:G.L.-192.00~-193.00m コア写真 凝灰岩 c-⑤ 149.3m 名称 種類 177.1m 暗緑灰~灰白色の凝灰岩 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭,下端境界は明瞭である。 上端境界はやや不明瞭、下端境界は明瞭である。 上端境界はやや不明瞭、下部は塊状凝灰岩である。 層厚0.10m 層厚0.17m 層相 層序 c-⑤-⑥層間距離2.69m 孔名 深度 標高 c-⑤-⑥層間距離3.22m De-3 G.L.-178.85~-179.03m T.P.-172.88~-173.06m G.L.-177.80~-177.95m T.P.-170.46~-170.61m 178.8m 写真:G.L.-177.00~-178.00m 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 下部に灰色細砂を挟む。 層厚0.15m c-⑤-⑥層間距離3.67m Rp-1 写真:G.L.-178.00~-179.00m De-1 G.L.-183.20~-183.37m 177.87~177.90m T.P.-177.18~-177.35m 写真:G.L.-183.00~-183.00m コア写真 凝灰岩 c-⑤ 183.26~183.33m 層相 灰~灰白色の凝灰岩 上端境界はやや不明瞭、下端境界は明瞭である。 上部は泥質凝灰岩、下部は凝灰岩で弱い葉理が認めら れる。 層厚0.18m 層序 c-⑤-⑥層間距離3.33m 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は不規則な形状。 下端部に細礫を挟む。 層厚0.15m c-⑤-⑥層間距離3.68m 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界はやや明瞭でほぼ水平。 下端部に砂の薄層を挟む。 層厚0.17m c-⑤-⑥層間距離3.60m 52 鍵層c-⑥ 層相の対比 対比した鍵層の層相及び層序は概ね一 致している。 Ⅳ’ Ⅲ De-1 Rp-1 Pu-1 TW-3 TW-9 Ⅲ Ⅲ´ Ⅳ´ Ⅳ 鍵層 R-1 De-2 鍵層c-⑥ Rp-3 0 200m 鍵層c-⑥ 分析試料採 取位置 De-3 Ⅲ’ 名称 火山灰分析 実施孔 種類 孔名 深度 標高 TW-9 G.L.-151.70~-152.18m T.P.-124.73~-125.21m Pu-1 G.L.-180.15~180.50m T.P.-153.10~-153.45m G.L.-195.70~-196.10m 写真:G.L.-151.00~-152.00m De-2 T.P.-169.36~-169.76m 写真:G.L.-195.00~-191.00m 写真:G.L.-180.00~-181.00m コア写真 名称 凝灰岩 c-⑥ 種類 180.45m 152.05m 層相 暗緑灰~灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 下部は砂質で葉理が発達する。 生痕化石が認められる。 層厚0.48m 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 葉理が発達し、生痕化石が認められる。 層厚0.35m 灰白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 ほぼ水平な葉理が発達する。 層厚0.40m 層序 c-⑤,c-⑥層間距離2.69m c-⑤,c-⑥層間距離3.22m c-⑤,c-⑥層間距離3.67m 孔名 深度 標高 Rp-1 G.L.-182.20~-182.35m T.P.-176.23~-176.38m Rp-3 G.L.-186.00~-186.40m T.P.-178.63~-179.03m 写真:G.L.-185.00~-186.00m 写真:G.L.-181.00~-183.00m 名称 凝灰岩 c-⑥ 種類 コア写真 182.30~183.35m 186.20m 層相 白色の凝灰質泥岩 上端境界は不明瞭,下端境界は明瞭である。 層厚0.15m 層序 c-⑤,c-⑥層間距離3.33m 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭,下端境界は明瞭である。 ほぼ水平な葉理が認められる。 層厚0.40m -(凝灰岩c-⑤は認められない。) 孔名 De-3 De-1 深度・標高 G.L.-181.25~-181.85m T.P.-173.91~-174.51m G.L.-186.50~-187.28m T.P.-180.48~-181.26m 写真:G.L.-186.00~-187.00m 写真:G.L.-181.00~-182.00m 凝灰岩 c-⑥ コア写真 層相 層序 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭でほぼ水平。 ほぼ水平な葉理が発達する。 層厚0.60m 白色の凝灰岩 上端境界は不明瞭、下端境界は明瞭である。 ほぼ水平な葉理が発達する。 層厚0.78m c-⑤,c-⑥層間距離3.68m c-⑤,c-⑥層間距離3.60m 53 核燃料サイクル工学研究所 火山灰分析結果 対比した鍵層は火山灰分析結果も概ね一致している。 鍵層c-① 鍵層名 鍵層c-④ 鍵層名 鍵層c-⑤ 鍵層名 鍵層c-⑥ 鍵層名 54 補足資料2. ボーリング柱状図の記載について 55 ボーリング柱状図の記載について e 原子炉建家 [コメント№4 ] • ボーリング柱状図のうち、№7孔で記載されている「亀裂」、(3)-1孔で記載されている「岩片状のコ ア」がどういったものか、詳細に説明すること。 NO. 1 • ボーリングコアの再観察等を行い、ボーリングコア形状等の確認を実施。 • 「亀裂」と記載される箇所は、長柱状から砂状のコア形状を呈しており、コアには破砕帯(断層)の 存在を示唆する鏡肌や条線は認めらないことを確認した。 NO. 7 0 200m (3)-1 e’ ※コア形状を区分する際には、(財)日本建設 情報総合センターのボーリング柱状図作成 要領(案)のコア形状判定表を参考にした。 56 柱状図(№7) コア写真 G.L.-130.00~-135.00m T.P.-110.78~-115.78m 拡大写真 特徴 ・低角度の割れ目が卓越する。コア は一部短柱状が認められるが、概 ね岩片状を呈する。 ・割れ目面に鏡肌や条線・挟在物は認 められない。 ① ① ① コア写真 G.L.-145.00~-150.00m T.P.-125.78~-130.78 拡大写真 ・深度133.50~147.80mはコアは 岩片状を呈する。 ・割れ目面に鏡肌や条線・挟在物は 認められない。 ・岩片の周囲には細粒物は認めら れない。 ② ② ② 特徴 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 57 柱状図(№7) コア写真(全体) G.L.-180.00~-185.00m T.P.-160.78~-165.78m 拡大写真 特徴 ① • ① • 10㎝ 羽毛状構造 写真撮影方向 高角度の割れ目が認 められ、コアは短柱状 を示す。 割れ目面はねじれて おり、一部に羽毛状構 造が認められる。 ① 割れ目面のねじれ G.L.-185.00~-190.00m T.P.-165.78~-170.78m ② • • ② 羽毛状構造 • ② G.L.-190.00~-195.00m T.P.-170.78~-175.78m ③ • ③ • ③ • 鉛直な割れ目が認め られ、コアは短柱状を 呈する。 割れ目面はねじれて おり、一部に羽毛状構 造が認められる。 下端は水平な割れ目 で止まっている。 高角度の割れ目が認 められ、コアは岩片状 を呈する。 割れ目面には羽毛状 構造が認められる。 上・下端とも水平な割 れ目で止まっている。 羽毛状構造 G.L.-206.00~-217.00m T.P.-186.78~-197.78m ④ • • 5㎝ 割れ目面のねじれおよび羽毛状構造 割れ目面には羽毛状構造に沿った割れ凹凸が認め られる。 ④ ④ 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 • 水平な割れ目が卓越 し、一部高角度の割れ 目が認められる。コア は一部岩片状を示す ものの、概ね長柱状・ 短柱状を呈する。 割れ目面には鏡肌や 条線が認められない。 深度215.65~215.85m では角度の割れ目が 認められる。割れ目面 はねじれており、羽毛 状構造が認められる。 58 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 ① 特徴 • 水平な割れ目が卓越し、 一部岩片状が認めら れるが、概ねコアは短 柱状~長柱状を呈する。 • 深度268.60~268.80m では、高角度の割れ目 が認められ、コアは短 柱状を呈する。割れ目 の下端はコアの中で止 まり、変位は認められ ない。 • 水平な割れ目は、コア 全体に認められる。 割れ目面には凹凸があ り、一部堆積構造に 沿った割れ目も認めら れる。 G.L.-263.00~-286.55m T.P.-243.78~-265.78m ① 割れ目の下端はコアの中で止まる。 割れ目による変位は認められない。 ② ③ 水平な割れ目の割れ目面の例 ② ③ 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 59 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 特徴 • G.L.-295.00~-300.00m T.P. -275.78~-280.78m • 深度295.45~295.90mに おいてコアは砂状を呈す る。 粘土等の細粒物は認めら れない。 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 60 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 ① 特徴 • • G.L.-300.00~-305.00m T.P.-280.78~-285.78m ① ① • ② ② ② ① • ② • • ③ ④ コアは岩片状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条 線・挟在物は認められ ない。 岩片の周囲には粘土 等の細粒物は認めら れない。 高角度の割れ目が認 められ、コアは短柱状 を呈する。 割れ目はコアの中で 止まる。 割れ目面はねじれて おり、鏡肌や条線・狭 在物は認められない。 ⑤ G.L.-305.00~-310.00m T.P.-285.78~-290.78m ③ コアは岩片状を呈する。 割れ目面には鏡肌や 条線・挟在物は認めら れない。 • 岩片の周囲には粘土 等の細粒物は認めら れない。 ③ • • ④ • ④ ⑤ • 羽毛状構造 ⑤ 「亀裂」の記載の範囲 • • 高角度の割れ目が認 められ、コアは短柱状 を呈する。 割れ目面はねじれて おり、羽毛状構造が認 められる。 コアは岩片状を呈する。 岩片の周囲には粘土 等の細粒物は認めら ない。 拡大写真範囲 61 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 特徴 ① • G.L.-310.00~-315.00m T.P.-290.78~-295.78m • ① • ② 上端部は水平な割れ目で止まる。 • • ② • • ① G.L.-315.00~-320.00m T.P.-295.78~-300.78m 鉛直な割れ目を含み、 コアは岩片状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条 線・挟在物は認められ ない。 上端はほぼ水平な割 れ目で止まる。 岩片の周囲には粘土 等の細粒物は認めら ない。 鉛直な割れ目を含み、 コアは岩片状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条 線・挟在物が認められ ない。 岩片の周囲には粘土 等の細粒物は認めら ない。 ③ • • コアはれき状を呈する。 れきの周囲には粘土 等の細粒物は認めら れない。 ④ • 高角度な割れ目が認 められ、コアは岩片状 を示す。 割れ目面はねじれてお り、羽毛状構造が認め られる。 上端は水平な割れ目 で止まっている。 ② ③ ③ G.L.-325.00~-330.00m T.P.-305.78~-310.78m • ④ 写真撮影方向 • 羽毛状構造 ④ 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 割れ目面はねじれている。 62 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 ① 特徴 • G.L.-335.00~-340.00m T.P.-315.78~-320.78m • ① • ② • ② • ① • ② ③ • • G.L.-340.00~-345.00m T.P.-320.78~-325.78m ③ ③ • ④ • ④ ④ • • 上端・下端とも水平な割れ目で止まる • ⑤ 高角度の割れ目が認めら れ、コアは短柱状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条線・挟 在物は認められない。 上端・下端ともほぼ水平な 割れ目で止まっている。 高角度及び水平な割れ目 が認められ、コアは岩片状 を呈する。 割れ目面は鏡肌や条線・挟 在物は認められない。 岩片の周囲に粘土等の細 粒物は認めらない。 コアは岩片状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条線・挟 在物は認められない。 岩片の周囲に粘土等の細 粒物は認めらない。 高角度の割れ目が認めら れ、コアは岩片状を呈する。 割れ目面に鏡肌や条線・挟 在物は認められない。 上端・下端ともほぼ水平な 割れ目で止まる。 岩片の周囲には粘土等の 細粒物は認めらない。 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 ⑥ 63 柱状図(№7) コア写真(全体) 拡大写真 ⑤ 特徴 • • G.L.-350.00~-354.00m T.P.-330.78~-334.78m ⑤ • ⑥ 鉛直な割れ目が認められ、 コアは短柱状を示す。 上端・下端とも水平な割れ 目で止まっている。 割れ目面はねじれており、 鏡肌や条線・挟在物は認め られない。 上端・下端とも水平な割れ目で止まっている。 ⑥ • • • ① 5㎝ ② 鉛直な割れ目が認められ、 コアは短柱状を示す。 上端・下端とも水平な割れ 目で止まっている。 割れ目面はねじれており、 鏡肌や条線・挟在物は認め られない。 ③ ④ ⑤ 「亀裂」の記載の範囲 拡大写真範囲 ⑥ 64 柱状図((3)- 1 ) コア写真(全体) G.L.-83.00~-88.00m T.P. -74.85~-79.85m 拡大写真 ① ① G.L.-92.00~-97.00m T.P. -83.85~-88.85m ② ② 記事 • 水平方向の割れ目が卓 越し、一部鉛直・中角度 の割れ目が認められ、コ アは短柱状を呈する。 • 水平方向の割れ目が卓 越し、一部中角度の割れ 目が認められ、コアは岩 片状を呈する。 ① 「亀裂」の記載の範囲 ② 拡大写真範囲 65 柱状図((3)- 1 ) コア写真(全体) 拡大写真 記事 ① • 水平方向の割れ目が認 められる。コアは岩片状 を呈する。 ② • 水平方向の割れ目が認 められる。コアはれき状 を呈する。 G.L.-250.00~-255.00m T.P.-241.85~246.85m ① ① G.L.-265.00~-270.00m T.P.-256.85~261.85 ② 「亀裂」の記載の範囲 ② 拡大写真範囲 66 6. 参考文献 第61回審査会合 資料1-1 加筆修正 • 坂本亨・田中啓策・曽屋龍典・野間泰二・松野久也(1972):那珂湊地域の地質,地域地 質研究報告(5万分の1図幅),地質調査所 • 坂本亨(1975):磯浜地域の地質,地域地質研究報告(5万分の1図幅),地質調査所 • 坂本亨・相原輝雄・野間泰二(1981):石岡地域の地質,地域地質研究報告(5万分の1図 幅),地質調査所 • 貝塚爽平・松田磐余編(1982):首都圏の活構造・地形区分と関東地震の被害分布図 解 説,内外地図株式会社 • 町田洋・ 新井房夫(2003):新編 火山灰アトラス[日本列島とその周辺],東京大学出 版会 • 地質調査所(2001):20万分の1地質図幅「水戸」(第2版),地質調査所 • 活断層研究会編(1991):[新編] 日本の活断層-分布図と資料,東京大学出版会 • 中田高・今泉俊文編(2002):活断層詳細デジタルマップ,東京大学出版会 • 産業技術総合研究所(2015):活断層データベース 2015年8年11日変更 • 地質調査所(1984):50万分の1活構造図 新潟 • 地質調査所(1982):50万分の1活構造図 東京 • 地震調査委員会(2015):関東地域の活断層の長期評価(第一版),地震調査推進本部 67
© Copyright 2024 ExpyDoc