福祉医療費助成制度の一部自己負担金の 拙速な引き上げに反対する意見書(ひな形) 大阪府は、大阪府市長会・大阪府町村長会とともに「福祉医療費助成制度に 関する研究会」を立ち上げ、平成28年2月に報告書を取りまとめ公表した。 現在この報告書をもとに、福祉医療費助成制度の再構築における大阪府の考え 方の整理が行われているところであり、このうち、一部自己負担の在り方等利 用者負担の在り方については、院外調剤についての一部自己負担の導入、一医 療機関当たりの月額上限の撤廃、現行1回500円の自己負担を維持する場合 には現行月額2500円の負担上限額を6000円程度に引き上げること、な どが焦点となっている。 福祉医療費助成制度は、言うまでもなく、障害者や高齢者、ひとり親世帯や 子どもたちのいのちと健康を守るうえで欠かせない制度であり、府下市町村に おける重要度の高い施策として機能してきた。そのため、この制度の変更、わ けても一部自己負担金の引き上げ等に関しては、地域住民への影響を最大限に 考慮した上で、慎重に検討されなければならない。 しかし大阪府は、この制度の改定方向を庁内で定めたのち、早ければ来年度 大阪府予算で改定方向をふまえた予算措置を講じ、平成29年11月から実施 を行うこととしている。 本来、関係団体からの意見等を十分にくみ上げて準備すべき制度の大幅な変 更にもかかわらず、極めて拙速な対応と言わざるを得ない。あわせて市町村に おいては、同制度に係る条例改正が必要となり、議会における十分な審議時間 が保障されないことも懸念される。 よって当議会として、大阪府に対して下記事項を強く求めるものである。 記 1.福祉医療費助成制度の一部自己負担金の引き上げ等、利用者負担の強化を 拙速に行わないこと。 以上、地方自治法第 99 条の規定により意見書を提出する。 平成 年 月 日 大阪府 大阪府知事 松井 一郎 殿 市(町・村)議会
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