放射線医学総合研究所 平成27年度 資料集 3-3. 分子イメージング研究センター 1.薬剤合成業務 平成 27 年度に製造した短寿命放射性薬剤は、腫瘍診断(メチオニン、S-dThd、FDG)、脳機能測定 (PBB3、BTA、TASP457、WAY,ABP688、ラクロプライド、MPPF、FMeNER、AMPBB3)等の 臨床利用、サル、ラット、マウスなどの動物実験(PBB3、ABP688、AC5216、15O-H2O、Altanserin、 AMPBB3、64Cu 水溶液、211At 水溶液など) 、校正用ファントム線源(F-など)等へ提供した。また、 サイクロトロン棟の大型サイクロトロンを利用して 64Cu 水溶液、67Cu 水溶液、211At 水溶液などの金 属核種の製造を行うと共に 28Mg 水溶液、74As 水溶液などを 1 研究機関に 7 回の譲渡を行った。 設備関係では、高品位の臨床薬剤を提供するため、サイクロトロン棟、画像診断棟で日本核医学会 GMP 準拠施設認定を受けた。サイクロトロン棟では治験提供を 24 回行い、画像診断棟では無菌アイ ソレーターを用いた FDG 注射液製造を行っている。また、サイクロトロン棟第 1 ホットラボ室に 18F有機合成装置(1 台) 、画像診断棟に 18F-有機合成装置(1 台)、液相法 11C 合成装置(2 台)を導入し たことによって、多種多様な薬剤合成が可能となり、臨床提供や新規薬剤合成を行っている。 なお、平成 27 年度に製造した標識化合物および生産量を表 1 に示した。 表1.平成27年度に製造した標識化合物および生産量 核種 11 15 O 18 28 C F Mg Sc 64 Cu 67 Cu 74 As 124 I 186 Re 211 At 43 176 化合形 PBB3 BTA RAC FLB SCH ABP688 WAY MNPA TASP457 MET S-dThd DASB HMS011 Ro1788 PE2I PK11195 Ac5216 BF227 CH3I その他 H2O FDG FMeNER AMPBB3 Altanserin MPPF FEDAC FEtPE2I FLT Fその他 水溶液 水溶液 水溶液 水溶液 水溶液 水溶液 水溶液 水溶液 生産量 GBq (回数) (110) 208.064 (79) 155.019 (12) 33.698 (1) 2.3 (3) 10.226 (47) 94.331 (15) 38.305 (2) 3.454 (37) 111.43 (150) 1025.03 (19) 60.179 (8) 28.46 (4) 9.549 (4) 8.41 (1) 5.55 (7) 3.804 (28) 63.693 (1) 1.724 (22) 2.074 (702) 943.5401 (13) 53.77 (57) 475.635 (12) 14.721 (6) 8.353 (8) 8.761 (17) 14.063 (3) 2.677 (1) 0.926 (3) 3.756 (18) 59.246 (93) 98.464 (6) 0.02882 1.475 67.085 0.37 0.0006 0.814 0.035 3.64085 (3) (19) (10) (1) (3) (1) (19) 診断供給量 (回数) (80) 85.125 (71) 95.52 (8) 13.399 GBq 8.699 19.7439 1.33 36.22 527.272 25.166 2.332 1.482 (9) (14) (1) (24) (170) (18) (1) (2) (人数) (83) (76) (8) (9) (14) (1) (24) (280) (18) (1) (2) 150.349 7.09 4.124 (59) (6) (5) (108) (6) (5) 9.295 (13) (13) 動物供給量 GBq (回数) (53) 30.056 (3) 1.036 1.05 (1) 37.399 1.889 (37) (3) 34.184 (13) 3.567 (4) 0.2 26.925 0.675 (1) (28) (1) 75.735 45.31 2.146 1.321 (122) (10) (4) (2) 4.347 (8) 0.612 42.117 8.606 (1) (14) (26) 0.1964 44.821 0.37 (2) (29) (10) 0.804 (3) 2.5555 (18) 譲渡 GBq (回数) 0.02882 (6) 0.00037 (1) 放射線医学総合研究所 National Institute of Radiological Sciences 放射線医学総合研究所 平成27年度 資料集 2. 臨床研究支援業務 臨床研究支援室は、質の高い臨床研究を円滑に実施するための支援体制として、臨床研究コーディネ ーター(看護師) 、事務担当者、放射線技師(併任)で構成されている。研究者とともに臨床研究計画 の策定、書類の作成支援や情報の管理、被験者のケアや検査スケジュールの調整、所内関係各部署との 調整、共同研究機関との連絡など、臨床研究の中継点としてあらゆる研究に関与している。最近 3 年 間の実績を表 2 に示す。さらに、健常ボランティア募集システムを 2009 年 4 月より構築し、2016 年 3 月末の登録者数は 917 名である。現在、健常者を対象とする臨床研究はほぼ全てこのシステムを利 用している。また、2014 年度からは、治験の実施の支援や多施設連携研究事務局支援も実施している。 表 2. 臨床研究支援実績 被験者数 年度 患者 健常者 検査件数 総数 PET MRI 研究倫理審査委員会資料件数 心理 新規 変更 継続 終了・ 中止 11 2013 130 256 386 360 181 263 7 27 15 2014 90 147 237 263 147 153 11 37 13 6 2015 142 142 284 350 155 156 4 34 19 10 放射線医学総合研究所 National Institute of Radiological Sciences 177
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