第Ⅱ章 平成28年度 堺市教育重点目標 学校園のチーム力による新たな学びの創造 平成23年度に『未来をつくる堺教育プラン』が策定され、各学校では、言語活動の充実や 「堺版 授業スタンダード」を活用した問題解決的な学習による授業改善、読書習慣や家庭学 習習慣の定着などの様々な取組を、学校・家庭・地域が協働する「地域とともにある学校づく り」の中で進めてきました。 しかしながら、学校園をとりまく課題が複雑化・多様化している今、さらなるマネジメント 力の向上が求められています。このことを全教職員がともに意識し、校園長が示す明確なビジ ョンを共有したうえで、学年や学級、教科等の単位を超えた組織的な取組を強化しなければな りません。 各学校園においては、 「子どもたちにどのような力を身に付けさせるのか」 、 「その力をどの ような方法で、どのように育成していくのか」について、組織としての目標・取組を明確にし、 子どもの主体的・自律的な学びを創造していくことが重要です。子どもたちが自ら学びを創造 しようとする態度と能力をはぐくむためには、教職員一人ひとりが、子どもの活動や考えを価 値づけ、勇気づけ、自尊感情を高めるなど、日々の取組が不可欠です。 また、校外学習先の選定や教科の壁を越えた授業研究・協議、教材選定、ノート指導など、 これまで担任・教科・学年任せで行われてきた学校の組織文化を見直し、 「チームとしての学 校」に変容させてください。 教職員一人ひとりが学校園の一員として、真摯に子どもの学びと向き合い、専門家や関係機 関等と連携を図り、 学校園の運営に保護者・地域住民等による参画を得て、 チーム力を発揮し、 課題解決に向けて取り組んでください。教育委員会においても、様々な施策や学校支援の取組 等により、 学校園のマネジメント力を高め、 子どもたちの生活や体験に基づく 「総合的な学力」 の育成に取り組んでまいります。 そこで、平成28年度堺市教育重点目標を 学校園のチーム力による新たな学びの創造 と定め、 『第2期未来をつくる堺教育プラン』のもと、9つの重点項目によりその達成に取り 組むこととします。 校園長のマネジメントとリーダーシップにより、学校園がチーム力を発揮することにより、 自律的・主体的に学びに向かう子どもたちが育つことを期待しています。 4 それぞれの世界へはばたく“堺っ子” 1「総合的な学力」の育成 (1)「堺版授業スタンダード」等に基づき、 学びの質や深まりを重視した授業改善 (2)少人数指導等の充実による個に応じたきめ細かな指導 (3)適正な教育課程の編成と指導・評価の確実な実施 (4)自律的に学ぶ力の育成に資する家庭学習習慣 2 育ちと学びが連続する 「つながる教育」の推進 (1)小中一貫した指導体制の確立 (2)幼児期から小学校への円滑な接続 (3)つながり・開かれた高等学校教育の推進 3 自立をはぐくむ 特別支援教育の推進 (1)教員の専門性や指導力の向上 (2)授業のユニバーサルデザイン化の推進 (3)支援体制・相談機能の充実 4 堺の地域資源を 活用した教育の推進 (1)「(仮称)さかいの時間」を取り入れた子ども堺学の推進 (2)堺の地域資源を活用したキャリア・環境・防災教育の推進 5 豊かな心と 健やかな体の育成 (1)豊かな人権感覚を育てる教育の推進 (2)組織的・計画的な道徳教育の実施 (3)体力向上のための取組の充実 (4)食育・保健指導の推進 6 秩序と活気のある 学びの場づくり (1)学校の基本方針に基づくいじめの防止 (2)規範意識の醸成と静謐な教育環境づくり (3)チーム力を生かした不登校等の防止 7 信頼される 教職員の育成 (1)学校力・教師力を高める校内研修の充実 (2)人権問題や人権教育に関する認識の深化と 教職員の指導力の向上 (3)教職員としての自覚の高揚と責務の遂行 (4)体罰の根絶 (5)個人情報の適正な取扱いと管理の徹底 8 学校力の向上・ 「ひろがる教育」の推進 (1)「堺版 コミュニティ・スクール」の推進 (2)社会に開かれた学校運営の推進 (3)「チームとしての学校」による学校機能の強化 9 安全・安心な 学びの場づくり (1)学校園における事故の未然防止 (2)安全教育の充実 (3)災害発生を想定した危機管理体制の構築 第2期「未来をつくる堺教育プラン」の実現 5
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