秋田県南部地域雇用開発計画

秋田県南部地域雇用開発計画
平 成 28 年7 月
秋
田
県
目
はじめに
1
2
3
4
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
雇用開発促進地域の区域
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
(1)
対象地域
(2)
秋田県南部地域の地域の概況
(3)
雇用開発促進地域とする要件の該当状況
(4)
地域雇用開発のための助成・援助等の措置を講じる必要性
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・
1
2
3
雇用開発促進地域における労働力の需給状況その他雇用の動向に関する事項
・・・・・・・・
4
(1)
労働力需給状況
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)
雇用保険の受給状況等
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
雇用開発促進地域の地域雇用開発の目標に関する事項
4
6
・・・・・・・
7
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
雇用開発促進地域の地域雇用開発を促進するための方策に関する事項
・・・・・・・
8
(1)
地域雇用開発の目標
(2)
計画期間
(1)
地域雇用開発の促進に資する基盤整備に関する措置
・・・・・・
8
(2)
地域雇用開発の促進のための措置
・・・・・・・・・・・・・・
11
はじめに
我が国の経済情勢は、「アベノミクス」の下、経済の好循環が動き始める中、穏やかな回
復基調が続いており、これを受けて雇用情勢は、有効求人倍率が平成26年度平均で1.11倍、
平成27年度平均で1.23倍となるなど、直実に改善が続いている。
本県においては、有効求人倍率が平成27年度平均で1.07倍となり、電子部品・デバイス製
造業における製造拠点の再編などの影響から多くの離職者が生じた平成23年の水準からは大
きく改善をみせている。しかしながら、全国平均とは依然として0.16ポイントの乖離がある
ほか、正社員の有効求人倍率は0.64倍に止まるなど、東京など大都市圏と比べ、景気回復へ
の実感に乏しく、経済の好循環が広く波及しているとは言い難い状況にある。
この計画の対象地域である秋田県南部地域は、県内有数の農業地帯として本県農業の主力
を担い、輸送機械・電子関連産業の集積が進んでいるものの、若年層の人口流出に伴う人口
減少・少子高齢化により地域経済は伸び悩んでおり、雇用機会の確保が喫緊の課題である。
このため、秋田県南部地域を地域雇用開発促進法に定める雇用開発促進地域とし、同法で
定める地域雇用開発指針を踏まえて地域雇用開発計画を策定し、この計画に沿って、地域に
おける安定的な雇用機会の確保を促進するための施策を推進していくものとする。
なお、計画の策定に当たっては、県政運営指針「第2期ふるさと秋田元気創造プラン」と
人口減少の克服と秋田の創生の実現に向けた「あきた未来総合戦略」を基本とし、秋田の可
能性を見据え、厳しい経済・雇用情勢の克服、産業構造の成長分野へのシフトや新産業の育
成、新たな農業・農村施策の展開など、雇用開発の促進のための措置を講じることにより、
当該地域の雇用機会の増大に努めることとする。
1
雇用開発促進地域の区域
(1) 対象地域
秋田県南部地域の対象は、次の3公共職業安定所が管轄する4市2町1村とする。
地 域
仙北地域
平鹿地域
雄勝地域
(2)
公共職業安定所名
大曲公共職業安定所
横手公共職業安定所
湯沢公共職業安定所
市 町 村 名
大仙市、仙北市、美郷町
横手市
湯沢市、羽後町、東成瀬村
秋田県南部地域の概況(面積及び人口)
対象地域の面積は4,046.85㎢で、県全体の34.8%を占めている。人口は287,349人(平
成27年国勢調査人口速報)で県全体の28.1%を占めているが、平成17年の国勢調査と
比較すると41,298人、12.6%減少しており、県全体の減少率10.7%を上回っている。
秋田県南部地域の人口と面積
(単位:人、%、k㎡)
人
口
増減率
面積
平成17年
平成22年
平成27年
(H17/H27)
仙北地域
148,258
139,543
130,583
▲11.9
2,128.67
平鹿地域
103,652
98,367
92,214
▲11.0
692.80
雄勝地域
76,737
70,513
64,552
▲15.9
1,225.38
地域内合計
328,647
308,423
287,349
▲12.6
4,046.85
県内合計
1,145,501
1,085,997
1,022,839
▲10.7
11,637.54
対県内構成比
28.7%
28.4%
28.1%
34.8
資料:人口は総務省「国勢調査」 但し、平成27年は「国勢調査」人口速報
面積は国土交通省国土地理院「平成27年全国都道府県市区町村別面積調」
- 1 -
(3) 雇用開発促進地域とする要件の該当状況
ア 自然的経済的社会的一体性
本地域は、秋田県の内陸南部に位置し、田沢湖・角館や栗駒国定公園など、美しい
自然や歴史、文化などに恵まれた地域となっている。
奥羽山脈と出羽山地に囲まれ、南北を縦断する雄物川の流域には、仙北平野や横手
盆地が形成され、農業が基幹産業となっているほか、輸送機械・電子関連企業等の立
地も進んでいる。
また、秋田新幹線、JR奥羽本線、田沢湖線、北上線、秋田内陸縦貫鉄道の鉄道網、
秋田自動車道、湯沢横手道路、国道13号、46号、105号、107号、108号、341号、342
号、398号などと幹線道路を軸に交通ネットワークが形成され、経済的・社会的にも
一体性を有している。
イ
労働人口に対する地域求職者の割合
本地域の労働力人口(平成22年国勢調査)に対する最近3年間の一般有効求職者数
の月平均の割合は、大曲公共職業安定所管内で3.8%、横手公共職業安定所管内で3.8%、
湯沢公共職業安定所管内で3.5%、南部地域内合計で3.8%となっており、いずれも全
国平均の3.3%を上回る状況となっている。
ウ
最近3年間及び最近1年間における求人倍率の状況
本地域の最近3年間の月平均の有効求人倍率は、大曲公共職業安定所管内では、一
般で0.77倍、常用で0.70倍、横手公共職業安定所管内では、一般で0.88倍、常用で0.
69倍、湯沢公共職業安定所管内では、一般で0.66倍、常用で0.56倍、南部地域内合計
では、一般で0.77倍、常用で0.66倍となっている。
また、平成27年度の月平均の有効求人倍率は、大曲公共職業安定所管内では、一般
で0.93倍、常用で0.85倍、横手公共職業安定所管内では、一般で1.03倍、常用で0.81
倍、湯沢公共職業安定所管内では、一般で0.78倍、常用で0.66倍、南部地域内合計で
は、一般で0.93倍、常用で0.80倍となっている。
全国の最近3年間の月平均の有効求人倍率に2/3を乗じた数値(基準数値)は、一般
で0.73倍、常用で0.67倍、全国の平成27年度の月平均の有効求人倍率に2/3を乗じた
数値(基準数値)は、一般で0.82倍、常用で0.67倍となっており、南部地域の最近3
年間の月平均の有効求人倍率は、一般では基準数値を上回っているが、常用では基準
数値(0.67)を下回っている。
(
秋田県南部地域 各公共職業安定所における有効求人倍率等の状況
(大曲公共職業安定所)
有効求人 求人倍率 労働力 労働力人口
労働力人口 有効求職者数 有効求人数
倍率 2/3(全国) 人口割合 割合(全国)
平成25年度
71,966
36,510
22,118
0.61
4.2%
3.5%
一 平成26年度
71,966
33,057
25,689
0.78
3.8%
3.2%
般 平成27年度
71,966
30,264
28,080
0.93
0.82
3.5%
3.1%
最近3年間平均
71,966
33,277
25,296
0.77
0.73
3.8%
3.3%
平成25年度
-
24,417
13,161
0.54
ト常
を用
平成26年度
-
21,501
15,108
0.70
除
平成27年度
-
19,179
16,393
0.85
0.67
くパ
最近3年間平均
-
21,699
14,887
0.70 0.60(0.67)
ー
)
- 2 -
(横手公共職業安定所)
労働力人口 有効求職者数 有効求人数
一
般
(
ト常
を用
除
くパ
ー
)
平成25年度
平成26年度
平成27年度
最近3年間平均
平成25年度
平成26年度
平成27年度
最近3年間平均
50,804
50,804
50,804
50,804
-
-
-
-
24,912
23,306
22,165
23,461
16,691
14,863
13,977
15,177
18,570
20,119
22,862
20,517
9,388
10,370
11,340
10,366
有効求人 求人倍率 労働力 労働力人口
倍率
2/3(全国) 人口割 割合(全国)
0.75
4.1%
3.5%
0.86
3.8%
3.2%
1.03
0.82
3.6%
3.1%
0.88
0.73
3.8%
3.3%
0.56
0.70
0.81
0.67
0.69 0.60(0.67)
-
(湯沢公共職業安定所)
労働力人口 有効求職者数 有効求人数
一
般
(
ト常
を用
除
くパ
ー
)
平成25年度
平成26年度
平成27年度
最近3年間平均
平成25年度
平成26年度
平成27年度
最近3年間平均
35,688
35,688
35,688
35,688
-
-
-
-
16,941
14,584
13,845
15,123
11,995
10,294
9,583
10,624
8,748
9,897
10,809
9,818
5,327
5,996
6,336
5,886
有効求人 求人倍率 労働力 労働力人口
倍率
2/3(全国) 人口割 割合(全国)
0.52
4.0%
3.5%
0.68
3.4%
3.2%
0.78
0.82
3.2%
3.1%
0.66
0.73
3.5%
3.3%
0.44
0.58
0.66
0.67
0.56 0.60(0.67)
-
(南部地域内合計)
労働力人口 有効求職者数 有効求人数
平成25年度
平成26年度
平成27年度
最近3年間平均
常
平成25年度
を用
平成26年度
除
くパ
平成27年度
ト 最近3年間平均
資料:秋田労働局
一
般
(
ー
)
158,458
158,458
158,458
158,458
-
-
-
-
78,363
70,947
66,274
71,861
53,103
46,658
42,739
47,500
49,436
55,705
61,751
55,631
27,876
31,474
34,069
31,140
有効求人 求人倍率 労働力 労働力人口
倍率 2/3(全国) 人口割合 割合(全国)
0.63
4.1%
3.5%
0.79
3.7%
3.2%
0.93
0.82
3.5%
3.1%
0.77
0.73
3.8%
3.3%
0.52
0.67
0.80
0.67
0.66 0.60(0.67)
-
注①労働力人口は、公表された直近(平成22年)の国勢調査における労働力人口
②求人倍率2/3は、求人倍率の全国の月平均値の2/3。(なお、( )内数値は、法施行規則及び指針改正
後の基準数値【暫定措置数値を含む】。)
③労働力人口割合は、地域(全国)の労働力人口に対する地域(全国)における求職者数の月平均値の割合
(4)
地域雇用開発のための助成・援助等の措置を講じる必要性
本地域は、県内有数の農業地帯であるが、農家数の減少や高齢化等により、地域農
業を支える担い手の確保・育成が急務となっているほか、農業経営の複合化、市場競
争力の強い産地づくりなどに取り組んでいく必要がある。
また、輸送機械や電子関連企業の立地が進んでいるが、雇用の拡大に向け、県と市
町村が連携した企業誘致の促進や企業間取引の拡大、地域の特色をいかしたものづく
り産業の振興のほか、豊かな観光資源や人材を活用した観光・交流の拡大も進めてい
く必要がある。
そのため、地域雇用開発促進法第3章に定める事業所の設置・整備に伴う地域求職
者の雇い入れに対する支援、当該雇い入れた者への職業能力開発の実施に対する支援
等の措置を講じる必要がある。
- 3 -
2
雇用開発促進地域における労働力の需給状況その他雇用の動向に関する事項
(1) 労働力需給状況
ア 労働力人口、完全失業率
平成22年の国勢調査での本地域の労働力人口は158,458人で、県全体の29.3%を占
めるが、平成17年と比較すると15,227人、8.8%の減少となり、県全体の減少率7.7%
を上回っている。
労働力人口の構成比を年齢別でみると、15歳~29歳で13.0%、30歳~44歳で27.1%、
45歳~59歳で36.9%、60歳以上で23.0%となっており、45歳以上が60%近くを占めてい
る。
一方、完全失業者数は10,300人で、平成17年と比較すると、実数にして1,288人の
増加となっている。
秋田南部地域 労働力人口等の動態
(単位:人)
労働力人口
平成17年
仙北地域
78,962
平鹿地域
55,041
雄勝地域
39,682
地域内合計
173,685
県内合計
585,921
対県内構成比
29.6%
資料:総務省「国勢調査」
完全失業者数
平成22年
増減率
71,966
50,804
35,688
158,458
540,842
29.3%
▲8.9%
▲7.7%
▲10.1%
▲8.8%
▲7.7%
▲0.3%
平成17年
平成22年
4,171
271
2,131
9,012
35,927
25.1%
4,782
3,408
2,110
10,300
37,736
27.3%
増減率
14.6%
25.8%
▲0.1%
14.3%
5.0%
2.2%
秋田県南部地域 年齢層別労働力人口の推移
平成17年
労働力人口
割合
15~29歳
26,620
15.3%
30~44歳
46,032
26.5%
45~59歳
65,843
37.9%
60歳以上
3,519
20.3%
合計
173,685
資料:総務省「国勢調査」
イ
(単位:人、%)
平成22年
労働力人口
割合
20,640
13.0%
42,932
27.1%
58,476
36.9%
36,410
23.0%
158,458
就業構造
平成22年の国勢調査での本地域の就業者数は148,158人で、県全体の29.4%を占める
が、平成17年と比較すると16,515人、10.0%の減少となっている。
就業者数を産業別に見ると、第一次産業が15.4%、第二次産業で28.1%、第三次産業
で56.3%となっており、県平均に比べ、第一次産業及び第二次産業の構成比が高く、
第三次産業の構成比が低くなっている。
産業分類別従業者数の構成比率では、卸売・小売業が21.0%と最も高く、次いで製
造業の21.2%、医療・福祉の13.1%、建設業12.0%、飲食店・宿泊業の8.0%などとなっ
ている。
これを県全体の構成比と比較すると、農林漁業、建設業、製造業などで比率が高く、
運輸業、金融・保険業、サービス業などで比率が低くなっている。
また、平成24年の経済センサス‐活動調査における本地域の民営事業所数及びその
従業者数を平成18年と比較すると、事業所数は8.2%の減少となっているが、従業者数
は5.3%の減少となっている。
- 4 -
秋田県南部地域 就業者数の推移
平成17年
仙北地域
74,791
平鹿地域
52,331
雄勝地域
37,551
地域内合計
164,673
県内合計
549,994
対県内構成比
29.9%
資料:総務省「国勢調査」
平成22年
67,184
47,396
33,578
148,158
503,106
29.4%
(単位:人)
増減率
▲10.2%
▲9.4%
▲10.6%
▲10.0%
▲8.5%
▲0.5%
秋田県南部地域 産業別就業者の状況(平成22年)
(単位:人)
第一次産業
就業者数
構成比
仙北地域
10,038
14.9%
平鹿地域
7,951
16.8%
雄勝地域
4,899
14.6%
地域内合計
22,888
15.4%
県内合計
50,473
10.0%
45.3%
対県内構成比
資料:総務省「国勢調査」
産業別就業者数
第二次産業
第3次産業
就業者数
構成比
就業者数
構成比
18,084
26.9%
38,883
57.9%
12,270
25.9%
27,145
57.3%
11,226
33.4%
17,423
51.9%
41,580
28.1%
83,451
56.3%
123,957
24.6%
321,378
63.9%
33.5%
26.0%
分類不能の産業
就業者数
構成比
179
0.3%
30
0.1%
30
0.1%
239
0.2%
7,298
1.5%
3.3%
秋田県南部地域 民営事業所の産業分類別従業者数(平成24年)
(単位:人)
農林漁業
仙北地域
平鹿地域
雄勝地域
合計
南部地域
構成比(%)
合計
県内
構成比(%)
鉱業
1,509
876
561
2,946
2.6
6,831
1.6
126
0
88
214
0.2
524
0.1
学術研究、専
建設業
製造業
7,006
3,814
2,835
13,655
12.0
43,048
10.3
生活関連
不動産業 門・技術サー サービス業・
ビス業
仙北地域
523
929
平鹿地域
427
512
雄勝地域
257
273
合計
1,207
1,714
南部地域
構成比(%)
1.1
1.5
合計
5,887
7,857
県内
構成比(%)
1.4
1.9
資料:総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」
電気・ガス・
熱供給・水道 情報通信業
業
娯楽業
2,358
1,817
1,058
5,233
4.6
19,272
4.6
9,214
7,876
7,054
24,144
21.2
71,147
17.0
188
84
14
286
0.3
1,671
0.4
126
154
48
328
0.3
3,857
0.9
運輸業
卸売・
小売業
1,895
1,821
997
4,713
4.1
21,340
5.1
10,474
8,652
4,795
23,921
21.0
88,505
21.1
医療・福祉
4,382
3,033
1,761
9,176
8.0
35,400
8.5
6,896
5,026
3,008
14,930
13.1
59,128
14.1
教育・学習 複合サービ
(他に分類さ
支援業
ス事業 れないもの)
401
300
198
899
0.8
9,257
2.2
1,078
954
217
2,249
2.0
5,106
1.2
(単位:人)
仙北地域
平鹿地域
雄勝地域
地域内合計
県内合計
平成18年
7,551
5,439
3,930
16,920
56,493
増減率
▲7.1%
▲7.9%
▲10.6%
▲8.2%
▲7.4%
841
1,051
655
2,547
2.2
11,548
2.8
サービス業
飲食店・
宿泊業
秋田県南部地域 民営事業所数と従業者数の状況
事業所数
平成24年
7,016
5,008
3,512
15,536
52,285
金融・
保険業
平成18年
54,772
39,095
26,572
120,439
436,237
従業者数
平成24年
50,783
38,381
24,856
114,020
418,749
増減率
▲7.3%
▲1.8%
▲6.5%
▲5.3%
▲4.0%
資料:総務省「事業所・企業統計調査」(平成18年)、総務省・経済産業省「経済センサス‐活動調査」(平成24年)
※「事業所・企業統計調査」と「経済センサス‐活動調査」は調査対象は同様ですが、調査手法が異なる
ことから、差数が全て増加・減少を示すものではありません。
- 5 -
2,837
1,984
1,037
5,858
5.1
28,371
6.8
合計
50,783
38,381
24,856
114,020
100.0
418,749
100.0
ウ
求人求職の状況
本地域の有効求職者数は、平成27年度の月平均値で5,523人で、平成25年度と比較
すると1,007人、15.4%の減少となっている。有効求人数は、平成27年度の月平均値で
5,146人で、平成25年度と比較すると、1,026人、24.9%の増加となっている。
最近3年間の有効求人倍率は、平成25年度の0.63倍から、平成26年度には0.79倍に、
平成27年度には0.93倍となるなど大きく回復しているが、全国平均を大きく下回る
状況が続いている。
秋田県南部地域 求人求職状況
1 有効求職者数
平成25年度
(A)
平成26年度
平成27年度
(B)
(単位:人、%)
増減率
(B/A)
大曲公共職業安定所管内
36,510
33,057
30,264
▲ 17.1
横手公共職業安定所管内
24,912
23,306
22,165
▲ 11.0
湯沢公共職業安定所管内
16,941
14,584
13,845
▲ 18.3
地域内合計
78,363
70,947
66,274
▲ 15.4
月平均値
6,530
5,912
5,523
▲ 15.4
2 有効求人数
平成25年度
(A)
平成26年度
平成27年度
(B)
(単位:人、%)
増減率
(B/A)
大曲公共職業安定所管内
22,118
25,689
28,080
27.0
横手公共職業安定所管内
18,570
20,119
22,862
23.1
湯沢公共職業安定所管内
8,748
9,897
10,809
23.6
地域内合計
49,436
55,705
61,751
24.9
月平均値
4,120
4,642
5,146
24.9
3 有効求人倍率
平成25年度
(A)
平成26年度
平成27年度
(B)
(単位:倍)
増減
(B-A)
大曲公共職業安定所管内
0.61
0.78
0.93
0.32
横手公共職業安定所管内
0.75
0.86
1.03
0.29
湯沢公共職業安定所管内
0.52
0.68
0.78
0.26
地域内合計
0.63
0.79
0.93
0.30
月平均値
0.63
0.79
0.93
0.30
資料:秋田労働局
(2)
雇用保険の受給状況等
本地域の各年度末における雇用保険被保険者数は、平成25年度で69,591人であった
が、平成27年度では70,380人となり、789人、1.1%の増加となっている。
一方、各年度末における雇用保険受給者実人員は、平成25年度で1,271人であった
が、平成27年度では1,151人となり、120人、9.4%の減少となっている。
また、雇用保険資格喪失者のうち倒産や解雇等の理由で離職した事業主都合離職者
- 6 -
数は、平成25年度で1,310人であったものが、平成27年度では1,102人と208人、15.9%
の減少となっている。
秋田県南部地域 雇用保険被保険者数(年度末)の推移
(単位:人)
大曲公共職業
安定所管内
横手公共職業
安定所管内
湯沢公共職業安
定所管内
地域内合計
(A)
平成25年度
30,358
23,534
15,699
69,591
平成26年度
31,024
23,441
15,942
70,407
平成27年度
資料:秋田労働局
31,111
23,416
15,853
70,380
秋田県南部地域 雇用保険受給者実人員(年度末)の推移
(単位:人)
大曲公共職業
安定所管内
横手公共職業
安定所管内
湯沢公共職業安
定所管内
地域内合計
(A)
平成25年度
629
388
254
1,271
平成26年度
486
383
273
1,142
平成27年度
資料:秋田労働局
486
323
342
1,151
秋田県南部地域 雇用保険資格喪失者のうちの事業主都合離職者の状況
大曲公共職業安定所管内
横手公共職業安定所管内
408
2.3
394
▲ 3.4
267
湯沢公共職業安定所管内
250
▲ 33.2
271
8.4
333
22.9
1,310
▲ 20.6
1,138
▲ 13.1
1,102
▲ 3.2
4,890
▲ 22.2
4,434
▲ 9.3
3,872
▲ 12.7
地域内合計
県内合計
資料:秋田労働局
3
(単位:人、%)
平成25年度
平成26年度
平成27年度
事業主都合
対前年度増 事業主都合離 対前年度増 事業主都合離 対前年度増
離職者
減率
職者
減率
職者
減率
652
▲ 25.7
473
▲ 27.5
502
6.1
▲ 32.2
雇用開発促進地域の地域雇用開発の目標に関する事項
(1) 地域雇用開発の目標
ア 秋田県南部地域の既存の産業基盤として、次のような特徴があげられる。
・国内有数の米作地帯であり、農業経営の大規模化や多角化が進行している。
・樺細工、漆器、仏壇など伝統的工芸品等の地場産業が集積している。
・自動車製造関連企業がある程度集積している。
・中心市街地活性化のためのまちづくり活動が行われている。
・国立公園や温泉、歴史的建造物、伝統行事など観光資源が豊富で、観光産業も重要な
位置を占めている。
・秋田新幹線や地域内の秋田自動車道は既に整備されており、秋田自動車道に連結する
東北中央自動車道の延伸工事が進められているなど、交通ネットワークの形成が進ん
でいる。
- 7 -
イ
このような地域特性を生かし、今後、次のような産業基盤整備や雇用開発のための
支援対策に取り組んでいく。
・地域の経済活動の基盤となる東北中央自動車道や国道・県道の道路網の整備
・「十和田八幡平国立公園」、「栗駒国定公園」に代表される自然や歴史、文化など、地
域の資源を有効に活用した観光産業の振興
・誘致済企業に対するフォローアップの強化と多様な地域資源を活かした産業集積を基
本した成長産業の企業誘致の促進
・ものづくり産業の裾野拡大に有効な自動車製造関連産業の振興
・商店街を中心とした賑わい創出や魅力向上の取組など商業・サービスの活性化
・伝統的工芸品等地場産品の販路拡大、商品開発、人材育成支援による地場産業の振興
・企業の各段階に応じた助成、設備貸与、助言等支援による新産業、新事業の創出
・企業の新エネルギー関連産業分野への参入促進
・農業分野の多様な担い手の確保・育成と新たなアグリビジネスの推進
・地域雇用開発助成金などの雇用開発のための助成措置の有効活用した雇用創出
・地域の職業能力開発に対するニーズを踏まえた産業人材の育成
・地域内企業の人材確保や雇用の安定等に向けた取組の促進
・市町村及び地域の経済団体等が行う独自の雇用創出に向けた取組の促進
ウ
以上のような取組を推進することで地域内の立地の利便性、優位性を高めるととも
に、地域産業の高度化、活性化及び新産業の創出を促進し、地域内の雇用開発を図る。
エ
計画期間における地域内の新規雇用創出人数は、上記の産業基盤の整備等や雇用開
発助成金等の活用を図ることにより、530人以上を目標とする。
計画期間における新規雇用創出目標数
雇用創出目標数(人)
大曲公共職業安定所管内
215
横手公共職業安定所管内
175
湯沢公共職業安定所管内
140
(2)
計画期間
厚生労働大臣の同意を得た日から平成31年8月末日までとする。
ただし、計画期間中における地域内の経済、雇用情勢の変化や外的な状況の変化に対
応するため、必要に応じて本計画の修正を検討することとする。
4
雇用開発促進地域の地域雇用開発を促進するための方策に関する事項
(1) 地域雇用開発の促進に資する基盤整備に関する措置
ア 道路網の整備
地域の経済活動の基盤となる高速道路については、秋田自動車道及び東北中央自動
車道の横手~雄勝こまち間が既に整備されている。残る東北中央自動車道の雄勝こま
ち以南についても、国において「院内道路」及び「横堀道路」の整備が進められてい
る。
また、観光道路にもなっている国道398号の稲庭バイパスをはじめ、国道107
号・大沢バイパス、県道神岡南外東由利線・南外下袋工区など、国道・県道の道路整
備も着実に進めており、今後とも、県内外の交流促進や観光振興等に寄与する道路網
の整備を進めていく。
- 8 -
イ
観光の振興
本地域は、十和田八幡平国立公園や栗駒国定公園などの自然公園、奥羽山脈に帯状
に連なる玉川・乳頭・小安・秋の宮などの温泉、「角館の武家屋敷」や「増田のまち
なみと内蔵」等の歴史的建造物、横手の「かまくら」や湯沢の「犬っこまつり」など
の伝統的な祭りや大曲の全国花火競技大会といった集客力の高いイベントなど、多彩
な観光資源に恵まれている。
しかしながら、団体型旅行から個人型旅行へのシフトや体験型観光のニーズの高ま
り、外国人旅行者の増加など、消費者ニーズが多様化する中で、他地域との差別化を
図った魅力づくりが必要となっている。
このため、本県観光をリードする田沢湖・角館と横手・湯沢地域を対象に二次アク
セスをはじめとした受入体制の整備に向けた取組を支援するとともに、仙台圏・盛岡
圏等近隣県からの誘客を促進するほか、受入態勢の整備や観光地のブラッシュアップ、
新たな観光資源の創出など地域の意欲ある取組を促進し、継続・成長していく観光産
業の形成による雇用の確保に取り組んでいく。
ウ
企業誘致の促進
経済のグローバル化や為替の急激な変動、国内市場の縮小などにより、企業誘致を
取り巻く環境は厳しい状況が続いている。
このような中で、これまでの誘致活動に加え、誘致済企業による新たな設備投資や、
系列企業や取引のある企業への働き掛けが重要であると考える。
このため、県内の誘致済企業のフォローアップを積極的に展開するとともに、設備
投資に対する補助金の対象業種の拡大、国が進める企業の地方拠点強化促進施策と連
動した独自の支援策の創設や、工業団地の分譲価格の引き下げ、小規模分譲に対する
柔軟な対応など、時代の変化に応じて制度の見直しを行ってきた。
今後も引き続き、県内企業の多様な地域資源を活かした産業集積を図ることを基本
とし、成長が期待できる新エネルギー関連企業や輸送機関連企業、医療・医薬品関連
企業、農業県の特質を活かした食品関連企業などに対して積極的に誘致活動を展開す
るとともに、誘致済企業に対するフォローアップを強化するなど新たな投資案件の発
掘に努め、県内経済の活性化と雇用の拡大を目指す。
特に、企業立地促進法に基づき国の同意を受けた、県央・県南の電子・輸送機関連
産業や南部地域の食品産業の集積に係る基本計画に沿いながら、新事業の創出や産業
の高度化、雇用拡大に資する企業集積の拡大を図ることで、当地域の雇用の維持・拡
大を進めることとする。
エ
自動車関連産業の振興
我が国の自動車関連産業は、リーマンショックにより、生産は一時大幅に落ち込ん
だが、平成24年以降、円安や国内業績の回復により、生産は増加傾向にある。こう
した中、平成24年には、トヨタ自動車東日本が設立され、東北からの現地調達強化
の取組が活発化しており、県内企業にとっても取引拡大の好機となっている。
県内の自動車関連産業においても、平成24年以降、生産は増加傾向にあり、本地
域においても、平成27年には自動車関連企業の工場進出や増設が決まるなど、雇用
の増加に加え、地場企業への発注増加等の好影響が期待されていることから、今後伸
長が見込まれる次世代自動車の普及に合わせた地域内企業の開発力強化、競争力強化
による事業拡大、新規参入を促進していく必要がある。
- 9 -
このため、各自動車メーカー等をターゲットにした展示商談会を継続する他、自動
車メーカー出身のアドバイザー等によるマッチング支援や生産現場の改善指導を実施
するなど、地域内企業の取組段階に応じ、多方面からの支援を展開していく。有望な
技術シーズを有する企業に対しては、製品開発から設備投資まで集中した支援を行い、
地域経済を牽引する中核企業の育成を行うことにより、本地域での自動車関連産業の
振興を図っていくこととする。
オ
商業・サービス業の活性化
本地域において、中核的な市街地を形成する旧大曲市、旧横手市、旧湯沢市や旧町
村の中心部等は、周辺圏域住民を対象とした商業地区として発展してきたが、消費性
向の変化や大型店の郊外立地など、中小小売商業を取り巻く環境が大きく変化したこ
とにより、いずれの地域でも中心市街地の空洞化が進行し、既存商業者の経営環境は
一層厳しさを増している。
このため、商店街を核とする中心市街地における賑わい創出事業や商店街等の魅力
向上に向けた取組に対し、市町村と協力して支援を行うとともに、地域を越えて先駆
的な取組を進める商業者のネットワーク形成を図ることなどにより、商業活動の活性
化を促進する。
また、地域課題解決や社会のニーズに対応した新たなサービス業への参入支援を行
うとともに、商工団体と連携し、若者や女性、高齢者など、幅広い層を対象とした起
業支援を行い、地域経済の活性化や新たな雇用の創出を図っていく。
カ
地場産業の振興
本地域には、国指定の伝統的工芸品である樺細工、川連漆器を始めとする伝統的工
芸品産地があり、秋田ならではの文化的価値の高い工芸品を生産する産業群を構成し
ている。しかしながら、生活様式の変化や嗜好の多様化、量産品の市場への流入によ
り、売り上げの減少が続き、加えて作り手の高齢化や後継者不足など困難な状況に直
面している。
こうした状況への対応として、県が策定した「新あきた伝統的工芸品等振興プラン」
に基づき、伝統的工芸品の販路拡大や商品開発への支援のほか、普及啓発事業等を通
じて人材育成を行い、産地の魅力アップや技能向上により産業の振興を図る。
また、「あきた産業デザイン支援センター」において、産業デザインやマーケティ
ング等についての専門的助言と指導等を行う。
キ
新産業・新事業創出に向けた支援
① 県では、(公財)あきた企業活性化センター(秋田市)を中小企業に対する中核的支
援機関(ワンストップセンター)として、創業・起業、相談・経営指導、設備導入、
販路開拓・取引拡大、新商品開発・技術開発等の支援に取り組んでおり、活性化セ
ンターは企業の各段階に応じた助成、設備貸与、助言等により、県内中小企業者等
の経営基盤の強化及び創業支援に関する事業を総合的に実施することにより、経営
の安定と発展に貢献し、新産業・新事業の創出に寄与している。
また、県の産業技術センターに設置された技術イノベーション部では、研究開発
コーディネーターが企業への技術支援や競争的研究開発資金の獲得支援を行ってお
り、県の産業振興を技術面からサポートしている。
今後とも、県内商工団体などの中小企業支援機関と連携を密にしつつ、総合的な
支援体制の充実・強化に努め、新産業の創出を図っていくこととする。
- 10 -
②
ク
地球温暖化対策が進み化石燃料からの脱却が図られる中、再生可能エネルギーの
活用や低炭素型社会に資する新エネルギー関連産業分野は、成長産業として期待さ
れている。
本地域における既存の産業基盤から、企業の同分野への参入を支援するとともに、
本県の有する多様で豊富な再生可能エネルギーのポテンシャルを活用して、その導
入促進の取組を通じ、新エネルギー関連産業の育成・創出に努めるものとする。
農業分野の多様な担い手の確保・育成と新たなアグリビジネスの推進
本地域は稲作を中心として野菜や果実の生産が盛んな地域であるが、一方で、農家
数の減少や高齢化等により、地域農業を支える担い手が不足しており、農業法人等の
担い手の確保・育成が急務となっている。また、効率的な農業経営や戦略作物の産地
化に向けた生産基盤の整備や、地域の資源を活用し地域全体で付加価値を高め、雇用
を創出する取組等を進める必要がある。
このことから、地域農業を担う経営体を確保・育成するため、技術指導や販路開拓、
複合化・多角化に必要な機械・施設の導入などソフト・ハード両面からの総合的な支
援を実施する。
また、農家の後継者のみならず、農外からの参入者など、より多様なルートからの
新規就農者を確保するため、市町村や農業団体等と連携しながら、就農支援制度の充
実・強化等を図り、きめ細かな支援を行う。
さらに、付加価値を高め、雇用と所得を生み出す“地域の6次産業化”を促進する
ため、生産者自らによる加工や流通・販売、農家レストラン等の取組を支援するとと
もに、農外からの多様なアグリビジネスの進出・展開を積極的に支援する。
(2) 地域雇用開発の促進のための措置
ア 地域雇用開発助成金等を活用した雇用創出
企業誘致の推進や成長が期待される「輸送機械」「新エネルギー関連」「農工連携」
「医工連携」などの産業分野を中心とした新規創業及び既存企業の新事業進出の支援
に当たっては、雇用開発促進地域の同意を受けることによって南部地域の全市町村が
対象地域となる国の地域雇用開発助成金を有効に活用するほか、県関係補助金等も活
用して、雇用開発を図るものとする。
イ
産業人材の育成
① 地域内における公共職業訓練施設としては、県立大曲技術専門校(大仙市)があり、
電気工事、機械加工、木造建築、建築塗装等の分野で、新規学卒者等に対する職業
訓練を実施するとともに、技能労働者の技能の向上を図っている。
また、民間職業訓練施設としては、各地域の職業訓練法人が設置する認定職業訓
練施設が2カ所あり、それぞれ地域産業に密着した職業訓練が行われている。
これら各施設内での訓練のほかに、県立大曲技術専門校や(独)高齢・障害・求
職者雇用支援機構(ポリテクセンター秋田)では、民間の専修学校等に委託して、
ITや介護福祉を中心とする地域のニーズに即した訓練科目を設定し、機動的かつ
弾力的な職業訓練を行いながら求職者の早期就職を支援している。
今後とも、秋田労働局、公共職業安定所及び地域の事業主団体等と十分な連携を
図りながら、職業訓練に係る地域ニーズを踏まえつつ、地域の実情に応じた効果的
な職業能力開発を推進し、企業進出、地域の企業の事業展開等に際して必要となる
- 11 -
労働力の確保・育成に努めることとする。
なお、技術革新や産業構造の変化に伴う労働移動が進展する中にあっては、適切
な企業内教育訓練の促進に努めることに加えて、労働者自身の自発的な職業能力開
発を促進することも重要であることから、教育訓練給付制度などの国の施策展開と
相まって、地域内労働者の自主的なキャリア形成を積極的に支援していくものとす
る。
ウ
②
科学技術を基盤とした新事業・新産業の創出に向け、公設試験研究機関が行う研
修や技術指導を通じて、県内企業が技術力や研究開発力向上のために必要とする人
材を育成する。
③
高等教育機関では、各校が教育研究機能を高め、それぞれの特色を生かして、産
業振興に寄与できる技術系人材を育成する。また、小・中・高校の児童・生徒を対
象とした授業や実験講座などを開催するほか、小学校から高校までの体系的な取組
により、科学技術の次代を担う人材を育成する。
④
早い段階からキャリア教育を実施することで、確かな職業観・勤労観を醸成する
ほか、高校生の企業理解度の向上、保護者や教員が県内企業を理解することで、確
かな職業指導の充実を図り、若年者の企業への職場定着を促進する。
労働力需給の円滑な結合の促進に関する事項
① 各公共職業安定所は、地域の労働市場の状況や雇用・職業等に関する情報の積極
的な提供を行うとともに、求職者に対する職業指導・相談や事業主に対する指導・
援助をきめ細かく行うように努めるものとする。
②
県は、地域内企業の人材確保や雇用の安定等のための取組を次のとおり行うもの
とする。
○学卒者の県内就職の促進
高校生については、秋田労働局や教育機関等との連携のもと、求人の早期提出の
要請や掘り起こしを行うとともに、企業との合同就職面接会を開催するなど採用機
会の拡充に努める。また、大学生等については、企業との合同就職面接会・説明会
及び大学・企業合同就職協議会の開催などマッチング機会の提供に努めるほか、県
内就職希望登録や就活サイトの活用による求人動向などの情報提供、特に首都圏の
大学生等に対しては、Aターン(移住・就職)相談員と大学との連携による県内企
業情報の提供などにより、本県出身大学生等の県内就職の促進を図る。
○離職者や未就職者等に対する就業支援の充実
就職希望の学校卒業予定者や若年無業者、離職者等の求職者に対して、 若年者ワ
ンストップセンターとしてフレッシュワークAKITA(秋田市)及びサテライト(横手市)
を設置し、きめ細かな個別カウンセリングを通じて、職業情報の提供や希望職種への就職
に向けた職業能力開発、職場定着などを支援し、若年者の県内就職を促進する。
さらに、地域若者サポートステーションにおいて、課題を抱えた若者へのカウンセリング
やジョブトレーニングなどをとおして職業意識の啓発を図り、職業的自立を目指すほか、
高校や大学等を中退した若者に対して、学び直しや個別訪問などの集中的な支援を行
- 12 -
い、進路決定に結びつけていく。
○中高年齢者等雇用対策事業
フレッシュワークAKITAでの職業相談や職業訓練を活用することによって、
再就職ができるよう支援するとともに、雇用労働アドバイザーの事業所訪問の機会
を通じ、65歳まで働ける雇用環境の整備等に向けた周知啓発を行うなど、高年齢
者の雇用の安定を図る。
○Aターン就職と移住交流の推進
県全体を上回る労働力人口の減少に対応するため、地域内3地域振興局に雇用労
働アドバイザーを配置し、公共職業安定所や(公財)秋田県ふるさと定住機構と連
携し、Aターン希望者の受け入れ企業の掘り起こしや、Aターン希望者の情報提供
を行い、企業が必要とする人材の確保を進めるとともに、県内産業の振興を図る。
また、東京のAターンプラザ秋田において、Aターン(移住・就職)相談員によ
るきめ細やかな情報提供や面接リクエストの取次ぎ、首都圏における面接会の開催
などマッチングを図るとともに、有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」内の
Aターンサポートコーナーにおいては、移住情報の提供や就職相談の実施などAタ
ーン希望者に対するワンストップサービスの充実を図る。
さらに、県出身者にとどまらず県外出身者や団塊の世代をもターゲットにした県内定
住の促進のため、移住者の受入れ先である市町村やNPO法人、民間団体を支援する。
○障害者雇用対策事業
地域の障害者雇用の拠点である、障害者就業・生活支援センターを充実し、福祉
と雇用の一体的な就職支援を行うとともに、企業や民間教育訓練機関などを活用し
た職業訓練を実施することによって、就職を促進し、障害者が社会的に自立できる
よう支援する。
エ
各種支援措置の周知徹底に関する事項
地域雇用開発を促進するために講じられる各種支援措置については、秋田労働局や
関係機関と連携をとりながら、事業主に対するパンフレットの配布や県、市町村の広
報媒体を活用した広報・啓発活動を行う。
また、市町村との連携を密にし、地域雇用開発助成金や実践型地域雇用創造事業な
ど、地域の雇用開発に資する各種支援措置等について周知の徹底を図り、その効果が
十分に発揮されるよう努める。
- 13 -
秋田県の地図
(南部地域)
大仙市、仙北市、美郷町
横手市
湯沢市、羽後町、東成瀬村
- 14 -