憧れの地 満州~滋賀縣満洲報國農場を舞台に

平成 26 年(2014 年)
1月20日発行
編集・発行
第4号
滋賀県平和祈念館(東近江市下中野町431番地)
第 7 回企画展示
「憧れの地 満州~滋賀縣満洲報國農場を舞台に~」
が始まりました!
1月8日(水曜日)から6月22日(日曜日)まで、第7回企画展示「憧れの地
満州
滋賀縣満州報国農場を舞台に」を開催しています。ぜひお越しください。
昭和19年(1944年)2月、食糧増産を目的に満州東北部の琿春に滋賀県満州報国農場
が開設され、報国農場勤労奉仕隊が派遣されました。開拓団とは異なり、報国農場勤労奉仕隊
は勤労奉仕が目的のため、青年学校などから選ばれた若い隊員は無休で約半年間の農作業に従
事しました。無限の可能性があり、素晴らしいところだと聞かされていた青年たちにとって、
満州は憧れの地でもありましたが、現実は厳しい自然環境の中での辛い作業が続きました。そ
んな暮らしも、昭和20年(1945年)8月9日のソ連参戦によって大きく変わっていきま
した。今回の企画展示では、憧れを抱きながら満州へ渡り、時代の流れに翻弄された隊員の体
験から、戦時の出来事をふりかえります。
戦争体験者お話会
ピースメッセージコンクール表彰式
昨年の11月3日(日曜日・祝日)に平和
を願う子どもピースメッセージコンクール
表彰式を行いました。今年度は、県内小・中・
特別支援学校30校から776作品の応募
があり、入賞された6名の皆さんに、館長か
ら賞状と副賞を贈呈しました。
昨年の11月27日(水)と12月5日
(火)に収蔵展示「昭和の子ども」で展示
している土人形を制作された正野雄三さん
をお招きして、お話会を開催しました。こ
の両日には、東近江市内の小学校の子ども
たちが校外学習で来館しており、正野さん
は子どもたちに対して、土人形を通しての
応募作品はすべて当館1階地域交流室に
ご自身の戦争体験について語ってください
て12月下旬まで展示し、子ども達の平和を
ました。機銃掃射の音、昆虫なども食べた
願う思いを表現したピースメッセージを多
ことなど、当時のことを具体的に分かりや
くの方に見ていただきました。
すくお話しいただき、子どもたちも滋賀県
での戦争中の様子を理解できたようです。
原田先生による平和学習講座
昨年の12月14日(土曜日)に、佛教大学歴史
学部 教授 原田敬一先生をお招きして、平和学習
講座(全4回中の最終回)を開催しました。
原田先生からは「戦争の終わらせ方」をテーマに、
第一次世界大戦後の世界の動き(ベルサイユ平和条約が日本国憲法第九条につながること
や国際労働機関(ILO)の創設と平和な社会との関連など)についてご講義いただきま
した。受講者からは、
「“戦争”についてのまとまった学習は初めてで大変興味深く拝聴し
た。
」などの感想をいただきました。原田先生には、連続講座のために詳しい資料をご準備
いただき、受講者からの質問に丁寧にお答えいただくなど、戦争や平和について深く学ぶ
きっかけを与えていただきました。
滋賀県平和祈念館のホームページでは、
「こんなことがありました」の
コーナーで当館の日々の取り組みを紹介しています。