食 事 編

骨粗しょう症
予防のポイント
食事編
骨折リスクを抑える食生活5つのポイント
今日から改善できる食事のポイントをご紹介します。
ポイント 1
適正なカロリーと適度なたんぱく質を摂取
近年、高齢者では体重減少が骨の量と筋肉の量の低下をもたらして、
※1
骨折はもちろん、心身虚弱性の増大につながると懸念されています。
そこで、年代・性別ごとの基礎代謝・日常活動量に応じたカロリー摂取が大切になります。
⇒身体活動レベルが普通の女性の推定エネルギー必要量は50∼69歳の場合で1,900(kcal/日)、
70歳以上で1,750(kcal/日)
です。
また、たんぱく質摂取も骨の量と筋肉の量を維持するために重要です。
(ただし、とりすぎには注意しましょう。)
※2
⇒たんぱく質の1日の推定平均必要量は、成人女性で40g(推奨量は50g)です。
※1 葛谷雅文; 日老医誌, 2011, 48, 44-46. (中村利孝; わかる!できる!骨粗鬆症リエゾンサービス,93, 医薬ジャーナル社, 2013.より引用・一部改変)
※2 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)
」より
ポイント 2
毎日200mgのカルシウムを乳製品でプラス
MIL
骨粗しょう症予防のためには1日平均800∼1000mgのカルシウムの摂取が求められます。
牛乳や乳製品を毎日の食習慣に組み込んで、カルシウムの摂取量をアップしましょう。
※乳製品が苦手な人は、大豆製品や小魚、野菜をうまくとり入れてください。
ポイント 3
K
ビタミンD、Kで骨をたくましく
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。
ビタミンKは骨代謝に不可欠なビタミンです。
■ビタミンD:1 日摂取目安量:5.5μg
ビタミンDを
多く含む食材
ポイント 4
●さんま・焼き・中1尾(16)
●ぶり100g(8)
●めじまぐろ・生100g(12)●まいわし・
生100g(10)●さば・焼き100g(11)
●かれい1尾200g(13) などの魚類。
●卵1個(3)●乾燥キクラゲ4g
(17.4)
●干しシイタケ2個(1.4)
などにも
■ビタミンK:1 日摂取目安量:150μg
ビタミン Kを ●納豆50g(435)
多く含む食材 ●モロヘイヤ1/2袋(640)
●ほうれん草小1/4束(270)●春菊小1/2
袋(250)●小松菜小1/4束(210)
●のり中1枚(210) などにも
※表内の単位:μg 1日摂取目安量は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より。
食材の栄養素は石橋英明; 骨粗鬆症の最新治療, 116-119, 主婦の友社, 2014.より。
ビタミンB群&Cの摂取で骨の劣化を防ぐ
ビタミンB群とCは、骨の強度を支える栄養素のひとつである
コラーゲンの合成に役立ちます。
ビタミンB群
(ビタミンB6、B12、葉酸)
不足すると、全身のコラーゲンを劣化させるホモシステインが増加。
骨質が劣化して、骨折リスクが高まります※1。
ビタミンC
骨の形成やコラーゲンの合成に寄与すると考えられています。
他に、豆類や穀類、根菜に多いマグネシウム、果物、野菜、根菜に多いカリウムも骨代謝に必要な
ミネラルです※2。つまり、野菜、根菜をたっぷりとるのが予防の基本です。
※1 斎藤 充 他; 日本臨床, 2013, 71(Suppl2), 462-465.
※2 鈴木 敦詞; Osteoporosis Jpn, 2013, 21(1), 134-135.
ポイント 5
喫煙、飲酒、カフェイン摂取に要注意
喫煙、過度の飲酒、カフェイン摂取は、骨折のリスクを高めてしまうので、
とりすぎないように注意しましょう。
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