2016年度計測制御工学 第7回資料 1

2016年度 計測制御工学 第7回資料
[ 外乱 ]
第 5 章 サーボシステムの設計
目標値:
5.1 フィードフォワードを利用した目標値追従制御
外乱:
フィードバック
フィードフォワード
のとき
のとき
キーワード : フィードフォワード,可制御性,極配置
学習目標 :状態フィードバックにフィードフォワードを付加
することで目標値追従できることを理解する。
目標値から 40 % のずれ
目標値からの誤差が 1 % 以内
1
[ 特性変動 ] 特性が 30 % 劣化:
9. 2自由度制御系
( 電流 1 [A] に対して,速度 1.4 [m/s]に劣化 )
フィードフォワード
2
9.1 フィードフォワードとフィードバックの役割
フィードバック
d
r 

のとき
K (s )
u


y
P(s )
図 9.1 フィードバック制御系
のとき
フィードバックの利点
a. 外乱の影響を抑制
b. 特性変動の影響を低減
c. 不安定系を安定化
目標値から 30 % のずれ
[ 例 9.1 ]


K (s )
u


y
図 9.1 フィードバック制御系
制御対象
1
P(s) 
s 1
a:外乱の影響を抑制
1
2
t
3
4
5
1.5
y (t )
0
OK
1
P(s) 
s 1
コントローラ
4s  6
K (s) 
s
0 .5
 0.5
u


y
P(s )
1
2
3
4
t
図 9.2 (a)ステップ外乱応答
5
5
K (s ) は r を情報として使わず
e  r  y のみ用いている!!
(不安定系)
1.5
1
(PI補償)
b. 特性変動の影響を低減 OK
0
変動
20
( s  1)( s  20)
オーバーシュート大
制御対象
0
1
4s  6
(PI補償)
s
K (s )
P  P~ (s ) 
d
図 9.1 フィードバック制御系
0
(不安定系)


0.5
 0.5
コントローラ
K (s) 
r
1
P(s )
4
[ 例 9.1 ]
1.5
d
d (t )
r
d. 目標値応答の整形?
3
c. 不安定系を安定化 OK
y (t )
目標値からの誤差が 1 % 以内
0 .5
変動前
0
変動後
 0 .5
0
1
2
t
3
4
5
図 9.2 (b)目標値応答 ( r  1)
6
1
2016年度 計測制御工学 第7回資料
フィードフォワードの利点
GM ( s )
P( s )
r
GM (s ) :望ましい目標値応答を
有するモデル伝達関数
u
9.2 2 自由度制御系の構造と設計法
y
P(s )
図 9.3 フィードフォワード制御系
GM ( s )
r ( s ) : r のみ用いる
P(s)
u (s) 
u
C (s )
y
P(s )
フィードフォワード制御
u ff ( s) 
 y ( s)  GM ( s)r ( s )
F ( s)
r (s)
P( s)
図 9.4 2自由度制御系 (一般系)
F (s ):設計パラメータ
d: 目標値応答の整形 OK
a. 外乱の影響を抑制
b. 特性変動の影響を低減
r
y ( s )  P ( s )u ( s )
r
u
C (s)
(望ましい目標値応答 r  y )
y
P(s )
u  u ff
NG
c. 不安定系を安定化
図 9.4 2自由度制御系 (一般系)
y  P
2 自由度制御系へ
7
F
r  Fr
P
8
モデル化誤差がない場合
y  Fr より
フィードバック制御
u fb ( s )  K ( s )( F ( s )r ( s )  y ( s ))
以上より
とすれば
u fb  K ( Fr  Fr )  0
r
F (s)
P(s)
u ( s )  u ff ( s )  u fb ( s )
u ff

u fb
u
モデル化誤差がある場合
y  Fr より
r
フィードバック K の効果
F (s)
u ff ( s ) 
r ( s)
P(s)
F (s)

F ( s)
r (s)
P( s)
P(s)

K (s)
とおく
u fb ( s )  K ( s)( F ( s )r ( s)  y ( s))
u ff ( s ) 
 G yr ( s )  F ( s )
y
u ( s )  u ff ( s )  u fb ( s )

F (s)
P (s)
・ F (s) :目標値応答を指定
図 9.5 2自由度制御系 (一般系)
u ff u

u fb 
y
P (s)
K (s)
・ K (s ):フィードバック特性を指定
F (s)
・互いに独立
条件付きフィードバック構造


図 9.5 条件付きフィードバック構造
9
1.5
~
P (s) 
変動
20
( s  1)( s  20)
F ( s) 
(  0.3)
[ 例 9.1 ] と比べてみると,
a ~ c OK & d OK
~
P ( s) 
15
s ( s  25)
変動前
P( s) 
0
変動後
変動
コントローラ K ( s )  K 0 (定数)
0
1
2
t 3
4
5
( r  1)
図 9.2 (b)目標値応答
y (t )
1
s  1
1
s
0 .5
 0 .5
フィードバックコントローラ
4s  6
K ( s) 
s
フィードフォワードコントローラ
制御対象
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
y (t )
1
s 1
y (t )
P( s) 
[ 例 9.3 ]
1
制御対象
変動前
2自由度 F ( s ) 
0
1
2
t
3
4
5
図 9.6 2自由度制御系の
11
目標値応答例
変動前
変動後
システムの低感度化が
不十分
8
10
2
4 t 6
図 9.7 (a) フィードバック系
コントローラの条件
フィードバックのみ K 0  1 (制限)
変動後
1
0 .8
0.6
0 .4
0 .2
00
K 8
1
,
s 1
y (t )
[ 例 9.2 ]
10
1
0 .8
0 .6
変動前
変動後
0 .4
0 .2
00
2
4 t 6
8
10
図 9.7 (b) 2自由度制御系
12
2
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制御系の安定条件
2 自由度制御系の設計手順
(I) F (s ) が安定, P 1 ( s) F ( s ) が安定
(II) P (s ) と K (s ) からなる閉ループ系が安定
r
F (s)
P (s)

u

[ステップ1] 目標値応答の観点から, F (s ) を安定条件の
範囲内で選ぶ.
y
P (s)
[ステップ2] フィードバック特性の観点から, ループ整形法等
K (s)
F (s )

を用い, K (s ) を内部安定性を満たす範囲で設計する.

F (s)
P (s)
r
F (s)


K (s)

u

[ステップ3] 上記の
y
P (s)
図 9.5 条件付きフィードバック構造
F ( s ), K ( s ) を, 図 9.5 のように
組み合わせる.
13
14
5 サーボシステムの設計
5.1 フィードフォワードを利用した目標値追従制御
5 サーボシステムの設計
5.1 フィードフォワードを利用した目標値追従制御
システム
システム
:状態変数
:操作量
:制御量
:観測量
:状態変数
:操作量
:観測量
:制御量
目標値からのフィードフォワードを付加したコントローラ
状態フィードバック
フィードフォワード
目標値からのフィードフォワードを付加したコントローラ
状態フィードバック
フィードフォワード
15
フィードバックコントローラ
16
[ 例5.1 ]
目標値からのフィードフォワードを付加したコントローラ
は観測可能
状態方程式
17
18
3
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目標値
とおく
定常値なので
コントローラ
制御量が
となる(台車2が
で静止する)ような
の定常値
よって
が存在するか調べる。
19
20
定常値からの偏差
は正則(逆行列が存在する)
の固有値の実部がすべて負になる
21
を設計
22
[ MATLAB演習 ]
5.3.1 追従制御
23
24
4
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第 5 章 サーボシステムの設計
5.1 フィードフォワードを利用した目標値追従制御
キーワード : フィードフォワード,可制御性,極配置
学習目標 :状態フィードバックにフィードフォワードを付加
することで目標値追従できることを理解する。
25
5