難病講演会「神経難病における緩和ケア」を開催しました(PDF:160KB)

☆ 難病講演会「神経難病における緩和ケア」を開催しました
7 月 15 日(金)
、南多摩保健所では、圏域 5 市(八王子市、町田市、日野
市、多摩市、稲城市)の居宅介護支援事業所、訪問看護ステーション、市役
所等の職員を対象に、難病講演会を多摩市のベルブホールにて開催し、76 名
の参加がありました。
講師に、東京都立神経病院脳神経内科部長の清水俊夫医師を迎え、
「神経難
病に関する緩和ケア※1」についての基本的な知識と具体的内容、患者が自身
の医療処置を選択される際の支援のポイント等について、講演していただき
ました。
神経難病の緩和ケアは、病気の早い段階に適用することが重要であり、難病の一つである筋萎縮性側索硬化症
(ALS)に関して、胃瘻※2 造設(PEG)の意義や人工呼吸器装着の有無による療養生活経過の違い等を詳しく御説
明いただきました。
また、インフォームドコンセントの原則について説明を頂き、患者や家族に“後悔をさせない”支援が大変重
要であるとの話を頂きました。
参加者からは講演の中で心に残った内容として、
「緩和ケアの意義」
、
「インフォームドコンセントの大切さ」
、
「患者や家族から相談があった時、どう向き合ったらいいか」等が挙げられ、今後の活動の参考になったとの感
想を頂きました。
当保健所では、今後も在宅難病患者の療養生活の質の向上のため、地域関係者の援助技術の向上及び地域ネッ
トワークの強化に取り組んでいきます。
※1 緩和ケア:生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問
題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処(治療、処置)を行う
ことによって苦しみを予防し、和らげることで、クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。
【2002
年 WHO 緩和ケアの定義(日本ホスピス緩和ケア協会訳)
】
※2 胃瘻:お腹に小さな穴を開けて直接胃に管を通して栄養剤等を注入する方法。