A Personalized Approach to Cancer Treatment

A Personalized Approach to Cancer
Treatment: How Biomarkers Can Help
Michael J. Duffy1,3,a and John Crown2
1
Department of Pathology and Laboratory Medicine and
2
Department of
Medical Oncology, St Vincent’s University Hospital, Dublin;
3
UCD School
of Medicine and Medical Science, Conway Institute of Biomolecular and
Biomedical Research, University College Dublin and Dublin Molecular
Medicine Institute, Dublin, Ireland.
a
Address correspondence to this author at: Department of Nuclear Medicine,
St Vincent’s University Hospital, Elm Park, Dublin 4, Ireland. Fax 353–12696018; e-mail [email protected]
.
Clin Chem 2008;54:1770-1779
テーラーメイド医療の癌治療へのアプローチ:バイオマ
ーカーはどのような手助けができるか?
概要
背景: 癌治療へのアプローチは、現在までほとんど「試行錯誤」に頼った方法
で行われてきている。従って、「ある一つの方法が、他のすべての症例に適用さ
れる」傾向にあり、これにより非効率的で、かつ不適当な治療、つまりそれによ
り高い確率で副作用が認められている。それと対照的に、患者個別のテーラーメ
ード治療は有効性を高め、かつ副作用を軽減させる可能性が考えられる。
内容:われわれは、無作為的に計画された臨床試験、ならびに専門家パネルによ
って示されたガイドライン等を注意深く検討し、癌治療の予後ならびに予知(予
測)に関連する血液マーカー、および毒性関連のマーカーの文献を系統的に調査
した。 癌の個別化された治療法を確立するために、われわれは、病態の予後を
確定し、治療に対する反応を予測し、治療に伴う重篤な副作用を予測しうるマー
カーを必要としている。現在測定可能な最も有効な予後のマーカーとして、非精
上皮腫胚細胞腫瘍患者のための -フェトプロテイン(AFP)、ヒト絨毛性ゴナドト
ロピン(hCG)および乳酸脱水素酵素(LDH)の血清濃度、ならびに乳癌患者のた
めの組織中のウロキナーゼ・プラスミノゲン・アクチベータ(uPA)およびプラス
ミノゲン・アクチベータ・インヒビター1(PAI-1)が 日常臨床に用いられている。
臨床で現在使われている予知マーカーとしては、その乳癌患者が内分泌治療の対
1
象であるかどうかを識別するエストロゲンおよびプロゲステロン受容体と、
trastuzumab(Herceptin)治療の対象乳癌患者であるかどうかを識別する、ヒ
ト上皮成長因子受容体 2(HER-2)がある。また薬剤の副作用の識別に使用する
ことが可能なマーカーとしては、急性リンパ性白血病におけるチオプリン
(thiopurines)の毒性を th チオプリン・メチルトランスフェラーゼ(TPMT)、
ならびに結腸直腸癌の治療に用いられる irinotecan の毒性を予測するおよび
ウリジン二リン酸グルクロ二ルトランスフェラーゼ(uridine diphosphate
glucuronyltransferase)が含まれている。
結語:有用性の確立したな癌の予後、予知マーカーおよび副作用毒性マーカーは、
現在の試行錯誤的な癌治療法から、よりテーラーメイド化(個別化)された癌治
療法に移行するための、積極的な手助けになるべきである。
序文
現在の癌患者への全身性の治療のアプローチは、大部分が経験から得られたもの
である。 従って、進行癌のような重篤な患者には過小治療かもしれないし、病
状が軽い患者には過剰治療かもしれない。さらに、治療を受けるほとんどの患者
にとって、おおむねわずかな恩恵しか与えられず、反対に副作用はほとんどすべ
ての症例に与えられている。これらの中でも最も懸念しなければならないことは、
少数ではあるが重篤な副作用に苦しみ、かつまれではあるが致死的になることを
避けることである。
遺伝子解析、標的治療ならびに分子生物学的診断技術の最近の進歩で、癌治療は、
従来の「試行錯誤」的アプローチから、個別化されたアプローチへと変化し始め
ている。つまり、個々の患者により適切な治療を処方するために、われわれは以
下のようなことを行う必要がある。
•
重篤な患者と比較的軽い症状の患者を分けることができる、有力な独立し
た予後のマーカーを確立する。比較的軽い症状の癌患者には、補助的化学
療法を行わないで済むかもしれない。しかし、重篤な癌患者は、そのよう
な治療の積極的な対象である。
•
しかるべき患者が適切な治療を受けられるために、その将来の効果ないし
は抵抗性を予知、予測しうるマーカーを確立する。
•
特定の癌治療法による重篤な副作用を起こしやすい患者を、識別するマー
カーを見出す。
この総説の目的は、癌患者の病態の予後、予知および毒性の診断マーカーの進歩
が、どのように癌患者のテーラーメイド治療へのアプローチに結びついているか
を調査することである。
予後マーカー
2
従来病態の予後を示すマーカーは、全身性の補助治療を行わない状況のもとで、
病状を予測する因子として定義されてきた。しかしながら最近、新たに癌と診断
された患者でもすでに補助的全身治療を受けた患者が多くなっているため、この
ような症例もふくめて病状を予測する因子というように修正された。Sargen ら
(1)によれば、予後のマーカーとは、全身的な治療を行わない状況下での病態
を予測する因子か、あるいはどのような経験的な治療にもかかわらず、マーカー
のない患者の病態と異なる病態を予測する因子として定義することができる。つ
まり結果としてその治療法を受けないという治療のオプションもあり、予後のマ
ーカーはそのような患者を適切に処置するサブグループに区別することができる
(1)。
従来の予後因子としては、患者の年齢、腫瘍サイズ、腫瘍等級、転移した局所の
リンパ節の数のような、臨床病理学敵検査の基本に基づいている。これらの因子
は過去数十年の間予後の診断として用いられているが、一定の制限の範囲内での
予測因子として使用されている(2)。従って、近年、数多くの新しい生物学的
予後マーカーの研究が行われ、最近の 2∼30 年間に 何百もの予後のマーカーは
提案されたが、そのほとんどが臨床使用にまで進まなかった(以下を参照)。
以下のような問題点の多い、多数の癌の生物学的予後因子に関する論文が、報告
された(3)(4)。
•
ほとんどの研究は、適切な臨床例から選ばれた代表的な症例を用いたもの
ではなく、容易に検討可能な後ろ向き試験ないしはその試験で使用された
過去の標本を用いている。
•
ほとんどの研究は症例数が少なく、真実の臨床の結果を見るのにはパワー
不足であった。
•
多くの研究において、特に独立した患者集団や前向き試験において、有効
な結果が得られなかった。
•
多くの研究において、それらの予後マーカーは推定されたインパクトはな
く、既存のマーカー以上の有効性が示されなかった、
•
ほとんどの研究は、プロトコルの作成、適格な基準、前もって定義した到
達点あるいは研究仮説なしで行なわれた。
•
いくつかの研究では、統計的に有意な結果を示すために、多数の到達点お
よび多部分解析が使用された。
•
Kyzas ら (5)は、癌の生物学的予後因子に関するメタ分析法を用いた研究
論文の検討結果から、公表された研究の多くが実験デザインや報告の質が
低く、信頼性が乏しいと結論した。
しかしながら癌の予後マーカーとして、もし以下のようであれば潜在的にきわ
めて有用である (6)。
3
•
従来の予後因子に、あるいはその予後因子と無関係に、新たな付加的な予
後の情報を提供する。
•
従来の因子より、的確な予後の情報を提供する。
•
従来の基準によって定義された特定のサブグループ内の、予後の情報を提
供する。例えば、リンパ節に転移のない乳癌、あるいはステージ Ⅱ 結腸
癌患者において、予後のマーカーは補助的化学療法を施すべきか、保留す
るべきかの決定に関与する可能性がある。
上記の基準がすべて満たされたとしても、もしその予後マーカーの臨床成績が多
くの独立した研究者の間でその有用性が認められなければ、新しい予後のマーカ
ーは恐らく臨床目的に使用されないであろう。理想的には前向き試験の結果も必
要である。更に、技術的に十分に評価されており、従来法よりも有意に優れてお
り、標準化され、コスト効率の良い測定法であるべきであろう。最も重要なこと
には、このマーカーの血中濃度ないし存在が、患者の治療の管理に確実に関与す
るものでなければならない。従って例えば、小さなリンパ節のホルモン受容体は
陽性であるが、乳癌組織には陰性のような場合、乳癌再発の危険性が非常に低い
ので、補助的化学療法を受ける必要がない。このような患者を識別することがで
きたならば、そのマーカーは臨床的にきわめて有用と考えられる。同様に、ステ
ージⅡ結腸癌において,進行を伴う重篤な癌では、補助的化学療法を行うことに
より恩恵を得るかもしれない患者を、選ぶことができるマーカーが求められてい
る。現在使用可能な最も有効な癌の予後マーカーのうち、いくつかを以下に示し
た。
血清中のマーカー
最も有用と考えられている血清の癌マーカーは、転移性非セミノーマ性胚細胞腫
瘍(NSGCT)を持った患者の、 - フェトプロテイン(AFP)(1)ヒト絨毛性ゴナドト
ロピン(hCG)、および乳酸脱水素酵素(LDH)である。国際生殖細胞癌共同研究グ
ループは、5000 人以上の患者から集めたデータを分析した結果、AFP、hCG お
よび LDH の治療前の血清濃度が、転移性 NSGCT 患者の独立した予後因子であ
ることを証明した(7)。 これらの 3 つのマーカーの治療前血中濃度と、既存の
臨床のパラメーター(原発巣および転移巣の部位)を併用して、NSGCT のための
新しい予後の分類法が確立された。
この分類法は現在、NGGCT 患者の治療法の決定に広く使用され、かつ臨床治験
の患者の選定にも使われている。更に、それは米国癌合同委員会(AJCC)
(8)と国際癌研究会議(UICC) (9)の両方の NSGCT のための分類システムに
採用されている。現在、ヨーロッパ腫瘍マーカーグループ(EGTM) (10)また
は米国国立アカデミー(11)の臨床生化学(NACB)の NS のような数多くの専門家
パネルが、患者の予後の予測に AFP、hCG および LDH の使用を推薦している。
4
予後を予測するのに役立つ他の血清マーカーとして、前立腺癌の前立腺特異抗原
(PSA)(12)、結腸直腸癌の癌胎児性抗原(CEA) (13)、卵巣癌の癌抗原
(CA)125(14)、また乳癌中の CA 15-3(15)などが認められている.
癌組織由来のマーカー
乳癌の HER-2
血清マーカーは腫瘍組織診断より容易に利用可能であるが、癌予後マーカーのほ
とんどの研究は血清ではなく、組織で行われてきた。特に乳癌において、このよ
うな研究が盛んに行われてきた。乳癌組織において最も広く研究された予後マー
カーのうちの 1 つは、ヒト上皮成長因子受容体 2(HER-2)である。2003 年に
Ross ら(16)による 81 の文献調査で、HER-2 が 27000 人以上の患者で病態
と明らかに関連することが示された。 ほとんどの論文は、HER-2 を測定するの
に標準化されていない免疫組織化学法を使用したが、ウェスタンブロット、サザ
ンブロット法および蛍光イン・サイチュウ・ハイブリダイゼーション(FISH)を
含めて、様々な他の分析法も使用された。このように異なる研究からのデータを
いろいろと組み合わせる試みは、それ以前は誰もしていなかった。
確認された 81 の研究の解析の結果、一変量あるいは多変量解析のいずれかによ
って、73 研究(90%)では HER-2 遺伝子の増幅あるいは HER-2 タンパク質の過
剰発現のいずれかが、患者の病態を予測できることが示された。多変量解析を行
った 73 研究(71%)のうちの 52 研究において、HER-2 の悪い予後因子としての
インパクトは、従来の予後因子とは異なる結果となった。しかしながら少数の研
究グループから、HER-2 と患者の病態には何ら関係がないという報告もなされ
た。
それらの論文調査で Ross ら(16)は、乳癌患者のリンパ節組織の HER-2 陽性、
陰性の違いは区別しなかった。 それはほとんどの論文でリンパ節陽性の患者に
おいて、HER-2 と患者の病態の正の相関を報告されたが、全身治療を受けてい
ないリンパ節陰性患者の、プロト癌遺伝子の予後のインパクトは、それほど明ら
かでなかった(17)。
このような限界があるにもかかわらず、St Gallen コンセンサス会議(18)
EGTM (19)また NACB (11)パネル等の多くのエキスパートのグループは、
新しく診断された乳癌患者のリスク分類に、他の要因と一緒に HER-2 が使用さ
れるように勧めた。 しかしながら、米国臨床腫瘍学会(ASCO)は、新しく診断
された乳癌患者の予後の予測に、HER-2 の使用を推薦しなかった(20)。
乳癌組織のウロキナーゼ・プラスミノゲン・アクチベータおよび PAI-1
乳癌で最も有効な予後のバイオマーカーの 2 つは、セリン・プロテアーゼ、ウ
ロキナーゼ・プラスミノゲン・アクチベータ(uPA)およびその内因性抑制因子で
ある PAI-1(プラスミノゲン・アクチベータ・インヒビター1)である。 リンパ節
転移なし乳癌患者において、これらの 2 つのタンパク質の予後マーカーとして
5
のインパクトは、無作為化された複数研究機関のプロスペクティブ・スタディ
(前向き試験)および生データの集計分析の両方により、有用性が確認された
(21)(22)。 uPA および PAI-1 は、2 つの最高水準を備えた臨床研究(証拠タ
イプ 1 のレベル)にて、乳癌の最も有用な予後マーカーとして確認された(23)。
uPA および PAI-1 は、リンパ節転移のない乳癌患者を選択するのに非常に有用
であり、補助的化学療法の副作用およびその費用を回避することができるであろ
う。現在 EGTM(19)、NACB (11)また ASCO (20)の専門家たちは、新
しく診断された乳癌患者で、リンパ節転移陰性の患者の予後を予測するうえで、
uPA および PAI-1 の使用を積極的に進めている。 ASCO ガイドラインによれ
ば、新しく診断された乳癌患者のうち血中 uPA および PAI-1 濃度の低い患者で、
ホルモン療法が可能なホルモン受容体陽性患者においては、再発リスクが低いこ
とが示されている(20)。 これらの患者では、化学療法があまり効果のないこと
がすでに知られている。
多種遺伝子サインの解析
癌患者の最も有力な予後の情報のいくつかは、多種類の遺伝子パラメーター分析
法により得られている。例えば、遺伝子発現アレイや RT-PCR のいずれかを使
用して多種の mRNA を測定する。 確かに、ほとんどのタイプの癌の多種遺伝子
サインが、予後の情報として報告されている。しかしながら、これらの発見の多
くは疑問視されている(24)。 Dupuy ,Simon および Saimon(24)は、今まで
報告されたマイクロアレイによる研究を再検討した結果、遺伝子発現発と患者の
病態との関係は、統計解析の際生ずる方法論のエラーに関連した基本的な欠陥が
原因であったと結論した。 特に比較的少数の患者を使用して、多くの変数を分
析する場合、そのような問題点はより普遍的に生じる。将来これらの問題点を最
小化するために、著者らはマイクロアレイによる臨床試料の分析に関係する、統
計分析法のガイドラインを提案した(24)。
多種の遺伝子発現、遺伝子発現マイクロアレイおよび多重 PCR 測定のために、
2 つの主要な方法が使用されてきた。
遺伝子発現マイクロアレイ
最も詳しく研究された遺伝子サインの 1 つに、van’t Veer ら(25)によって最初
に検討された、新たに乳癌と診断された患者の病態を予測する 70 種の遺伝子プ
ロフィールがある。 パイロット・スタディで著者らは、78 人の55歳以下でリ
ンパ節転移のない乳癌患者の、保存してある腫瘍組織を用いて、およそ 25000
の遺伝子の発現 DNA マイクロアレイを使用して調べた。そのうちの 231 の遺
伝子の発現は、5 年間の罹病期間内の遠隔転移の形成と著しく関連していた。こ
れらの遺伝子のうちの 70 種の核になる遺伝子群は、これらの患者のうちの 65
人(83%)に高い転移の確率を予測させた。これらの中で、不正確に分類されたも
のは、わずか 5 つの悪い予後の遺伝子サインと、8 つのよい予後の遺伝子サイン
6
のみであった。19 人の別々のグループの乳癌患者に遺伝子サイン分析法を用い
た所、わずか 2 例しか間違った判定がなかった。
この遺伝子サイン分析法による予後診断の確立は、同じ研究機関で引き続き行わ
れ、別々グループの集計 295 例のリンパ節転移のあるなしの患者で、有効性が
認められた(26). この確認のための検討で、良い遺伝子サインを持った場合、
術後10年間の遠隔転移がない確率が 85.2%で、貧弱な遺伝子サインをもった
ものが 50.6%であった。
良い予後の遺伝子サインで、10 年間遠隔転移がない患者グループに比べて、貧
弱な予後の遺伝子サインを持った患者の遠隔転移のオッズ比は、5.1(95%の CI
2.9−9.0 および P<0.001)であった。リンパ節転移のない患者においても、よい
サインと貧弱なサインを持った患者の間で見出された同様の違いが認められた。
多変量解析により、遺伝子サインが病態の予後の独立した予測因子として、従来
からの標準的マーカーより有用であることを示した。
きわめて最近、この遺伝子サインは、5 つのヨーロッパの研究センターで、全身
性の補助療法を受けていない別々のグル−プの集計 302 人のリンパ節転移のな
い患者で、その有効性が認められた(27)。つまり再度、70 種の遺伝子サインは、
標準の臨床病理的な予後マーカーより有用であることが認められた。 この研究
で遺伝子サインの有用性を、すでに広く用いられている古典的な臨床病理学に基
づいたオンライン予測システムと比較した。その結果、リスク分類の明確でない
患者においても、遺伝子サインは古典的臨床病理診断モデルより正確な結果を予
測した。この遺伝子サインに基づいた MammaPrint という検査法は、Agendia
という会社によって製品化が可能になった。
現在、マイクロアレイを用いた 70 種の遺伝子サインにより、リンパ節転移のな
い患者の化学療法を回避する試み(MINDACT)が、前向き試験の一部として行わ
れている(28)。 この臨床試験には、およそ 6000 人のリンパ節転移のない乳癌
患者の登録が計画されている。リスク度の評価は、70 種の遺伝子サイン分析と
標準的な臨床病理的判定を比較して検討される。この試験の主な目的は、上記の
遺伝子サインに基づいての、リンパ節転移のない乳癌患者において、本当に再発
リスクが低いかどうかを確認することにある。しかし、臨床病理的手法に基づい
て判定されたハイリスク群においても、安全な補助的化学療法によっても遠隔転
移なしの生存に影響を与えない場合もある。
2007 年に、MammaPrint が乳癌患者の予後の予測検査として、米国食品医薬品
局 (FDA)によって承認された。リンパ節転位のない乳癌患者で、61 歳以下、ス
テージIあるいはII、腫瘍 5cm あるいはそれ以下が対象となった。予後の決
定のために、MammaPRint は、単独使用ではなく他の臨床病理的な因子と同時
に使用すべきである。
7
多重の RT-PCR
Oncotype DX テスト(Genomic Health 社)は、予後診断に最もよく知られて
いる多重の RT-PCR 分析法である。 このテストは、多重の RT-PCR を使用し
て 21 種の遺伝子(16 種の癌関連遺伝子並びに、5 種の制御遺伝子)の発現を測定
し、エストロゲン受容体(ER)陰性の乳癌患者において、タモキシフェン化学療
法(29).を受けた後の、リンパ節の遠隔転移のリスクを予測するために開発され
た。これらの予測遺伝子は、すでに報告された論文、データベースおよび遺伝子
発現マイクロアレイ・リストの、およそ 250 の候補遺伝子から選ばれている。
最終 16 遺伝子は 3 つの初期研究による癌の再発結果と、それらの関連性に基づ
いて選ばれている。
5年間タモキシフェン化学療法を受ける患者のために、遠隔転移のリスクの低い、
中間、高い再発スコア(RS)の分類法が開発された。RS は NSABP の B-14 試験
において、タモキシフェン補助療法を受けた、ER 陽性でリンパ節転移陰性乳癌
患者の 668 人の女性の前向き試験において、その有効性が認められた。RS に基
づいて、これらの患者のうちの 338 人(51%)は低い再発リスクを、22%は中間
のリスク、27%は高いリスクを持つことが分かった。多変量解析により、RS の
オッズ比 2.81(95%の CI 1.70−4.64、P<0.001)を示した。
RS はタモキシフェンによる補助療法を受けた患者の予後の予測以外に、補助化
学療法のメリットを示すことが明らかとなった(30). この研究では 651 人の患
者を対象に、無作為に選ばれた 227 人にタモキシフェンを、424 人にタモキシ
フェンと化学療法を行った。高い RS の患者において、化学療法(再発リスク
0.26 の相対危険度)の併用が有効であることが明らかとなった。しかし、低い
RS 患者においてはほとんど有効性(もしあったとしても)が認められなかった。
中間の RS 患者においても、化学療法の効果は認められなかったが、これらを確
認する意味でさらなる検討が必要と思われる。
上記の発見から、低い RS の女性患者に補助化学療法をホルモン療法に加えて行
うことはほとんど効果がないだけでなく、かえってリスクを高めてします恐れが
考えられた。一方、高い RS 患者が化学療法併用で、リスクと比較して、高い効
果を得ることが予想される(30)。 すでに述べられたように、中間の RS 患者の
ために、一層の検討が必要である。そのような研究は、TAILORx 治試験として
現在進行中である(31)。
この試験は、エストロゲン(ER)/プロゲステロン受容体(PR)陽性ならびに HER2
陰性で、リンパ節転移のない乳癌患者 10000 人以上を登録することを目標とし
た。患者は RS に基づいて 3 つのグループにわけ、11 以下のスコアを低リス
ク・グループ、スコア 11−25 を中間リスク・グループ、25 以上のスコアを高
リスク・グループとした。低リスク・グループ中の女性は、ホルモン療法が与え
られる。また、高リスク・グループは、ホルモン療法と一緒に化学療法を受ける。
中間の RS 患者の場合は、無作為的にホルモン療法だけの場合と、ホルモン療法
8
プラス化学療法を受ける場合に分かれる。この試験の主要な目的は、補助的化学
療法が中間のRSスコア群の生存率を改善するかどうか確認することである。
ASCO ガイドライン(20)により、Oncotype DX テストはタモキシフェンで治
療された患者の、再発リスクを予測するために使用することができる; 特にその
テストを行うことにより、タモキシフェン補助療法を行うことによって高い効果
が期待される患者を選択するとともに、それを必要としない患者を識別するため
に使用される。特に他の既存の遺伝子プロフィール測定法に比べて Oncotype
DX テストの特別の利点は、ホルマリン固定や、パラフィン胞埋組織に対しても
測定が可能であり、保存組織の使用にも認められている。
MammaPrint および Oncotype DX プロフィールは最も有用な予後診断の遺伝
子サインであるが、他のいくつかの遺伝子解析の予後のプロフィールが報告され
ている。今では予後の遺伝子サインは、ほとんどのタイプの悪性腫瘍(32 参照)
において明らかなっている。
プロテオミクス
多数の mRNA 種を測定する研究とは対照的に、患者の予後を知る上でプロテオ
ミクスあるいは多数のタンパク質の使用は、ここまでは失望の連続である。 現
在まで報告されたほとんどの研究は予備的なものであり、あったとしてもほとん
どが評価に耐えられないものであった。より多くの画期的な技術の開発により、
将来プロテオミクスが予後および治療の予測の両方に重要な貢献をすることが期
待される。
予知(予測)マーカー
治療を予測する予知マーカーは、患者の処置の仕方を教えてくれる(33)。治療
に特異的に反応するマーカー値を示す患者は、明らかにその治療を受ける対象の
候補である。 従って、その治療に効果がありそうもない患者は、より有益かも
しれない代替療法を受けることができる。有効な代替療法がない状態でも、それ
らは、臨床試験に参加することを志願することができる。あるいは、それらは有
望な効果がない治療の不必要なコストおよび毒性を回避することができる。予知
マーカーとしての有用性は、明らかに有効でかつコスト効率の良い患者の治療と
いう点も含んでいる。
予知マーカーは予後のマーカーより、その評価が難しい。これは特に判定可能な
病態がなく、補助的状態に当てはまるからである。そこでは、理想的にはこのよ
うな場合のマーカーの評価は、無作為化された前向き試験の一部として、補助療
法を受けていない対照群との間で有用性を比較すべきである。そのような試験で
は、多くの患者と長期にわたる追跡調査を必要とする。補助マーカーの立場と比
較して、予知マーカーは新しい補助療法や転移性疾患において評価することによ
り、容易かつ迅速に判定される。これらいずれの場合も、客観的な腫瘍反応は現
在確立している基準を使用して判定することができる。転移の場合は、これらは
9
有効率、増殖の進行時間、毒性の存続およびリスクを基準としている(1). 新し
い補助療法の主要な到達点は、病理学的な効果が認められることである。
Sargent ら(1)単一の予知マーカーの評価の判定に、非常に有効な評価試験法を
発表した。
現在、腫瘍の予知マーカーとして、ER、PR および HER-2 の 3 つが、広範囲な
臨床に用いられている。ER と PR は内分泌腺治療を必要とする乳癌女性を選ぶ
ために使用される。また HER-2 は、特定の抗 HER-2 抗体治療、特に
trastuzumab に応答するであろう女性の識別のために使用される。
ホルモン療法に効果がある乳癌を予測する ER 並びに PR
ER[エストロゲン・レセプター]は腫瘍のプロトタイプ的予知マーカーである。
つまり、ER はホルモン療法に反応する可能性のある、初期にあるいは重篤な乳
癌の選択に使用される(34)。ER は従来、 重篤の乳癌のホルモン療法の有効性
の予測のため使用されてきたが、現在では初期の乳癌患者がタモキシフェンおよ
びアロマターゼ阻害薬治療に有効であるかどうかの判定のために使用されている
(34)。
ER 陰性患者は、ホルモン療法によってほとんど効果がないことから、ER の陰
性的中率は高いが、ER 陽性の場合の的中率はそれほど高くない。例えば、タモ
キシフェン療法は、著名に ER 陽性の患者の再発リスクを減らすが、そのような
患者のおよそ 40%は内在性か獲得性の耐性により再発する(35)。ホルモン療法
において、個別化された治療を達成するためには、明らかに追加の予知マーカー
が必要と考えられる。
PR は ER を介して作用するエストロゲンによって誘導される。従って PR は、
機能的な ER のマーカーであると考えられた(36)。 PR は活性型 ER と同等の
マーカーと考えられているので、両方の受容体が同時に存在する場合は、ER 単
独の場合よりもホルモン療法の効果をより高めることが示された。
乳癌の異なる治療の反応性を予測する HER-2
抗-HER-2 抗体による治療
現在、HER-2 の主な臨床使用は、trastuzumab(Herceptin)に対する反応性の予
測のために用いられている(38)。 Trastuzumab は、HER-2 の細胞外領域抗原
に反応する単クローン抗体である。 重篤な乳癌患者で HER-2 陽性の場合、
trastuzumab 単独療法により、12%−34%の患者に平均 9 か月の退縮の持続が
認められた。重篤な乳癌患者に化学療法と一緒に投与された時、50%以上に反
応したことが示された(38). HER-2 陽性の初期の乳癌の患者に、化学療法と同
時にあるいは後続して投与した場合、trastuzumab は再発リスクをおよそ 50%
減らすことが示された。
動物実験において、trastuzumab(つまり抗体 4D5)は HER-2 の過剰発現した腫
瘍の成長を抑えるのに有効であることを証明した(39)。 これらの発見により、
10
臨床研究でも HER-2 遺伝子を過剰に発現した乳癌の患者で、trastuzumab の効
果がより高いであろうという結論が出された(37)。 これは厳密に検討されたわ
けではないが、HER-2 遺伝子の増幅あるいは過剰発現のない患者には、
trastuzumab による効果が確認されていない。 しかしながら、一般的な見解と
しては、評価の定まった手法によって測定された HER-2 タンパク質の HER-2
遺伝子増幅あるいは過剰発現を示す乳癌患者にのみに、trastuzumab が投与さ
れるべきとなっている。
trastuzumab は現在、HER-2 をターゲットとした最も広く使用された治療薬で
あるが、それ以外に新しい抗 HER-2 抗体の臨床試験も進行している(40)。
これらの一つに単クローン抗体 pertuzuma があるが、それは HER-2 が他の
HER ファミィーと反応するのを阻止する。また lapatinib のようなチロシン・
キナーゼ抑制剤で、EGFR および HER-2 の両方を阻止する(40)。新たに見出
された結果から、HER-2 遺伝子増幅/過剰発現が lapatinib の効果発現に必要で
あることが示唆された(41)。
他の治療法
いくつかの小規模な後ろ向き試験で検討された HER-2 の結果から、このプロト
癌遺伝子の増幅/過剰発現が、タモキシフェン療法に対して相対的に抵抗性を示
したとの報告がある(33)。他方、増幅/過剰発現は、アントラサイクリン系薬
剤の補助療法に、有意に効果的に関与していると考えられている(33)。
Gennari らは初期の乳癌患者で HER2 陽性患者(n=1536)の治療に、アントラサ
イクリン補助療法を用いた場合と、非アントラサイクリンを用いた場合の比較を
行った(42)。8 つの無作為試験を集計した最近の解析結果から、アントラサイ
クリンが目標とする病態なしの期間および生存率の両方をにおいて、非アントラ
サイクリン基づいた治療より優れていることが示された。 対照的に、HER2 陰
性患者(n=3818)においては、アントラサイクリンは病態なしの期間あるいは生
存率を改善しなかった。これらの研究から、初期乳癌のアントラサイクリン補助
療法の効果が HER-2 陽性乳癌の女性に限られることを示唆した。HER-2 存在
の確認は、初期の乳癌の治療に非アントラサイクリンではなく、アントラサイク
リンを選択するため使用されてもよいかもしれない。
新たな予知マーカー
他の有力な腫瘍予知マーカーを、表 1 にリスト・アップした
。これらのどの
マーカーも、現在臨床にほとんど使用されていない。更に、これらのうちのほと
んどが本当に予知マーカーか、予後マーカーか、あるいは両方の意義をもつかど
うかは不明である。
11
表 1
カー
特定の癌治療にレスポンスあるいは抵抗を予測する可能性のあるマー
重篤な薬の副作用を予測させるマーカー
重大な有害薬物反応(ADR)は、結果的に死をもたらすか、入院並びに入院の延
長をもたらすか、重篤な不能/無能に帰着するか、生命を脅かす不運な医療上の
過失として定義されてきた(67)。 抗癌剤は、特に毒性の強い副作用をもたらす
ことで有名である(43)。 治療の予知マーカーのように、副作用の予知マーカー
を用いて、その患者の将来を予測し、明らかに重篤な ADR で患者が苦しまない
ように識別することは望ましい。現在、抗がん剤の毒性の予測のために 2 つの
マーカー、thiopurines の毒性を予測するための thiopurine メチルトランスフ
ェラーゼ(TMPT)と irinotecan(Camptosar)の毒性を予測するための UDPglucuronosyltransferase 1A1(UGT1A1)がこの目的のために利用可能である。
さらに新しいマーカーdihydropyrimidine 脱水素酵素(DPD)は、5−フルオロウ
ラシル(5-FU)の毒性を予測するための評価を検討しているが、臨床応用にはま
だ至っていない。
Thiopurines の毒性を予測するための TMPT
6−メルカプトプリン、6−チオグアニンおよびアザチオプリンのような
Thiopurines は、ある良性の疾病(例えば炎症性腸疾患と関節リウマチ)と同様に、
急性リンパ性白血病も治療するために使用されているプロドラッグである。
thiopurines の抗癌作用として、DNA および RNA 合成に必要なヌクレオチドの
生成の抑制が明らかとなっている。これらの薬剤は TMPT による触媒反応で、6
−チオグアニン・ヌクレオチドに変換される(68)。 TMPT は thiopurines を
不活性化する酵素なので、この酵素活性が減少した患者にプロドラッグの一定量
12
を投与した時、活性型チオグアニンが高濃度に蓄積する(68)。これにより、生
命に重篤な危険のある血液毒性[造血障害]を引き起こす結果となる場合がある。
TMPT 遺伝子は白人種に、少なくとも 9 種の可変対立遺伝子があることが示さ
れた(68)(69)。 TMPT 活性が減少したほとんどのケースは、これら 3 つの対
立遺伝子、TPMT*2、TPMT*3A および TMPT*3C のいずれかを持った患者で
見いだされている。これらのヘテロ接合対立遺伝子の場合は中程度の活性を示す
が、同型接合体の人々は TMPT が欠損している。複合型ヘテロ(例えば
TPMT*2/TPMT*3A および TPMT*3A/TMPT*3C)の場合も、転移酵素が欠損し
ている(68)(69)。
現在まで検討した症例のうち、およそ 90%は高い TMPT 活性を持ち、10%が中
程度の活性を持ち、0.3%が活性を検知できる程度か、あるいはまったくない
(69)。 多くの研究から、もし TMPT 欠乏症例に thiopurines の一般的な用量
を与えれば、造血障害を発揮する危険性が高いことが示された。 さらに、ヘテ
ロ接合体の症例では、中程度の用量依存性毒性が認められた。しかし、2 つ野生
型の遺伝子のコピーを備えたものは、標準用量に適応できる(69)。
TMPT 遺伝子型の測定は 10 年以上にわたって行われており、臨床設定において
コスト効率の良いことが示された(70)。 TMPTの状態を検討する主な理由は、
ほとんど活性のない症例の場合である。これらの患者では、thiopurines による
致命的な治療の副作用を回避することができるかもしれない。TMPT の測定は、
現在抗癌剤の重篤な副作用を予測する最良の検査の 1 つである。確かに、
Sanderson ら(70)によって示されたように、特に一般に生命に危険のない慢性
病の治療で、不十分な TPMT 関連による重篤な副作用を防ぐのは、現状では難
しいと思われる。
Irinotecan の毒性を予測する UDP-UGT1A1
Irinotecan は、いくつかの癌、特に転移性結腸直腸癌(CRC)の治療に使用され
ている。 この薬剤の活性化は carboxyesterase(CES)(CES2)による 7-エチル10-hydroxycamptothecin(SN-38)への転換を必要とする。SN-38 はトポイソメ
ラーゼ 1 の阻害によって、その抗癌性を発揮する。SN-38 はウリジン二リン酸
glucuronyltransferase1A1(UGT1A1)の存在下で結合し、グルクロン化反応に
よりで解毒される(71)。.
UGT1A1 のプロモーター遺伝子には 5 つおよび 8 つの、TA 繰り返し(最も一般
的なものである 6 つ繰り返す対立遺伝子)を間に含んでいる。繰り返しの数と、
酵素の活性の間には逆比例の関係が存在する。通常の 6 つ繰り返しではなく、7
の繰り返しの存在が、異なる UGT1A1*28 対立遺伝子をもたらす。
UGT1A1*28 対立遺伝子は UGT1A1 発現の減少をもたらし、次に SN-38 のグ
ルクロン化反応の低下につながる(71)。
13
多くの研究から、irinotecan の治療により UGT1A1*28 遺伝子ホモ接合体の症
例において、白血球減少症および重症の遅延型下痢症になる危険性が高いことが
示された(71). しかしながら最近のメタ分析から、低用量を投与された症例に
ではなく、中用量、高用量の irinotecan の投与を受けた患者にのみ、血液毒性
が認められると結論された(72)。 UGT1A1*28 遺伝子型の特定は、特に中用
量および高用量の irinotecan 投与の症例の毒性を予測するのに役立つと思われ
る(72)。 2005 年には、FDA が UGT1A1 遺伝子状態決定のための、特定の診
断薬を承認した。しかしながら、irinotecan の投与前に、必ず UGT1A1*28 遺
伝子検査を行なうかどうかの決定は、扱う内科医の判断に任された。
テーラーメイド医療とのかかわり
癌患者へのテーラーメード医療の実践には、製薬会社、臨床検査ラボ、医療従
事者および患者の間で、緊密な連携が必要とされるであろう。 製薬会社にとっ
ては「ブロックバスター」薬(つまり 10 億ドル以上の年間売上高を備えた薬)の
終焉を意味するかもしれない。他方では、予知マーカーの有効性の証明の臨床試
験には、多くの人の参加を必要とすることになると思われる(73)。 これには、
さらに検査のコストおよび時間を縮小しなければならない。さらに、毒性マーカ
ーの有効性は、ADR の数を制限し、このように、可能な訴訟および市場から薬
の退去の危険から、製薬会社を守らなければならない(73)。
臨床検査ラボにおいて、個別化された治療に伴う検査は、大きな変化が求められ
る。伝統的に、これらのラボは血清のスクリーニングならびにモニタリング・マ
ーカーが中心であった。癌の個別化された治療に関係するためには、予後のマー
カー、予知マーカーおよび毒性マーカーを含めた多種類の検査項目が必要となる。
さらに血液と同様に、組織の検査薬の供給も必要となるであろう。これらの目標
を達成するために、大学研究者と製薬会社との共同作業はますます必要になると
思われる。
テーラーメイド医療の最も大きな受益者は患者であるべきである。テーラーメイ
ド医療では、治療が恩恵を受ける人々にのみ与えられるので、より肯定的な応答
のあるものをもっと増やすべきである。同時に、治療がそれを要求しないもの、
あるいは副作用に苦しむ、リスクが高くなる患者に施されるべきでないように、
有毒副作用の可能性は本質的に縮小されるべきである。この効能の増加は、さら
にこの医療の効率化が、医療提供者にとって全面的な費用の削減につながらなけ
ればならない。73)(74)(75)。
結語
現時点で、個別化された癌の治療法は、単に利用可能な少数の有効になった薬物
関連検査から始まった。 76). 現在、個別化された治療は、乳癌治療においてに
最も進められている。 この悪性腫瘍について、私たちは、治療決定を個別化す
るために、ER、uPA/PAI-1、HER-2、Oncotype DX および MammaPrint
14
のようなテストを行っている。他の癌においても、同様な検査が今後利用可能に
なるであろう。個別化された治療への発展は遅いが、究極の目標はすべての癌患
者のための治療を個別化すべきであると考える。この目標の達成には、臨床化学
者、臨床分子生物学者、臨床薬理学者、分子病理学者、製薬会社および診断の会
社等、関係する関係者の学際的な努力を要求するであろう。確かに、癌患者の個
別化された治療への貢献は、学術的な癌研究者、製薬会社および診断の会社の中
で、最も称賛されるべきゴールのうちの 1 つであるべきである。
謝辞
Author Contributions: All authors confirmed they have
contributed to the intellectual content of this papER and have met
the following 3 requirements: (a) significant contributions to the
conception and design, acquisition of data, or analysis and
interpretation of data; (b) drafting or revising the article for
intellectual content; and (c) final approval of the published
article.
Authors’ Disclosures of Potential Conflicts of Interest: Upon
manuscript submission, all authors completed the Disclosures of
Potential Conflict of Interest form. Potential conflicts of interest:
Employment or Leadership: None declared.
Consultant or Advisory Role: None declared.
Stock Ownership: None declared.
Honoraria: None declared.
Research Funding: This work was supported with a grant from the
Health Research Board of Ireland (Breast Cancer Metastasis:
Biomarkers and Functional Mediators, PRP/2005/35). Michael J.
Duffy, research grant from Randox Laboratories.
Expert Testimony: None declared.
OthER: Michael J. Duffy, travel funding (conference): Roche
Diagnostics, Siemens Diagnostics, and American Diagnostica.
Role of Sponsor: The funding organizations played no direct role
in the design of study, choice of enrolled patients, review and
interpretation of data, or preparation or approval of manuscript.
15
脚注
1)非標準の略語: AFP、 - フェトプロテイン; hCG、ヒト絨毛性ゴナドトロ
ピン;LDH、乳酸脱水素酵素; NSGCT(非セミノーマ性の生殖細胞腫瘍);
EGTM(腫瘍マーカー上のヨーロッパのグループ); HER-2 ヒト上皮成長因子受
容体 2;uPA(ウロキナーゼ・プラスミノゲン・アクチベータ); PAI-1(プラス
ミノゲン・アクチベータ・インヒビター1);ASCO、米国臨床腫瘍学会; ER、
エストロゲン受容体;RS(再発スコア); PR、プロゲステロン受容体;ADR、
有害薬物反応; TMPT(thiopurine メチルトランスフェラーゼ);UGT1A1,
uridine diphosphate glucuronyltransferase 1A1。
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