平 成 28年 度 胆 江 地 域 県 立 病 院 運 営 協 議 会 日 時 : 平 成 28年 8月 1日 ( 月 ) 14 時 0 0 分 ~ 1 6 時 0 0 分 場 所:岩手県立胆沢病院 大会議室 1 開催日時 平成28年8月1日(月) 14時00分から16時00分 2 開催場所 岩手県立胆沢病院大会議室 3 出席者(敬称略) (1) 委 員 千田 美津子 佐々木 努 郷右近 浩 渡辺 幸貫 菅野 博典 小沢 昌記 関谷 敏彦 藤尾 修 杉江 琢美 佐々木 政子 高橋 宏子 小原 清子 佐々木 祐子 渡辺 美喜子 吉田 智哉 明神 キヨ子 以上16名の委員出席 (2) 事務局 医療局 医療局長 八重樫 幸治 業務支援課総括課長 経営管理課主査 胆沢病院 江刺病院 小笠原 秀俊 澤田 厚 院長 勝又 宇一郎 事務局長 河野 聡 総看護師長 小野寺富子 副院長 半田 政志 副院長 宗像 秀樹 副院長 中村 正人 副院長 下田 次郎 事務局次長 米倉 哲久 医事経営課長 荒川 茂幸 総務課長 佐々木 秀夫 院長 川村 秀司 事務局長 舘澤 文男 総看護師長 小谷地 孝子 副院長 佐々木 英夫 副院長 清水 幸彦 事務局次長 藤澤 正志 4 会議 (1) 開会 (2) 委員及び職員紹介 (3) 会長及び副会長選出 -1- (4) 会長あいさつ(小沢昌記奥州市長) 出席いただきました委員の皆様には、心から感謝申し上げます。また、互選により会 長に選任いただきましたことについても感謝申し上げたいと思います。 いずれ胆江地域の状況、医療を取り巻く状況については、決して予断を許さない厳し い状況があるわけでございますが、この協議会を通じて少しでも課題解決に向けた議論 が進めばというふうに強く願っているところでございます。皆さんのお力をおかりしな がら、繰り返しになりますが、当地域の医療が少しでも充実するため力を振るってまい りたいと思いますし、心からのご理解をお願い申し上げ、会長としての挨拶といたしま す。どうぞよろしくお願いをいたします。 (5)胆沢病院長あいさつ(勝又胆沢病院長) どうも、暑いところお集まりいただきましてありがとうございます。 胆沢病院は、ことしの春に総務大臣賞という表彰を受けまして、地域医療をしっかり やっているというのが高く評価されたということだと思います。あと、健全経営という のもあるのですけれども、それをいただいて何がよかったかというと、やっぱり職員一 人一人が志を持って一生懸命頑張ったという、その結果が評価されたのだと思っていま す。これからも誇りを持って、この地域の医療のためにみんなで一丸となって頑張って いこうという、そういう意思をまた再確認していたところでした。何か要望とか不満な ことがあったら、どんどん言っていただきたいと思います。よろしくお願いします。 (6)江刺病院長あいさつ(川村江刺病院長) きょうはお疲れさまです。江刺病院も、一応少ない人数、医師確保でちょっと難しい のですけれども、7人の常勤医でどうにかやっております。 ことし診療報酬改定になりまして、かなり厳しいのですけれども、まずいかに収益を 上げるかというのに躍起になっています。ただ、収益だけでなくて、周りの住民も巻き 込んで、やはりこれから高齢化社会、皆さんの最後の支えになるような病院になりたい なと思っております。これから本当に高齢化になります。もちろん江刺も同様でありま して、それから急性期もやはり多いのですけれども、さらにそれよりも慢性期の疾患、 さらには終末期、それから看取り、これを奥州市全体としてどのようにしたらいいのか というのも、市医師会の地域医療の理事になっていますので、それも含めて全体をどの ようにしたらいいのか考えている最中であります。2025年、かなり大変な時代になると -2- 思いますけれども、我々だけではなくて、やはり地域住民も巻き込んでその課題に取り 組む必要があるかと思いますので、それは啓発をやりながらいきたいと思っております。 これからもよろしくお願いしたいところですので、よろしくお願いします。 (7)医療局長あいさつ(八重樫医療局長) 医療局長の八重樫と申します。運営協議会委員の皆様方には、日ごろから県立病院等 事業に対しましてさまざまなご支援、ご協力を賜りまして、この場をおかりして改めて 感謝を申し上げます。 県立胆沢病院、江刺病院、それぞれの圏域の基幹病院、地域病院として地域医療を支 えているわけでありますけれども、医療局といたしましても少子高齢化による医療需要 等の変化に的確に対応していくために、この2つの病院をしっかり支えて、連携をとり ながらしっかりと取り組んでいきたいと考えているところであります。 本日の協議会で委員の皆様方から頂戴いたしますご意見、ご提言を今後の県立病院運 営の参考とさせていただきたいと考えておりますので、本日はどうぞよろしくお願いい たします。 5 議 事 (1)胆江地域県立病院の運営について a 胆沢病院の状況説明 b 江刺病院の状況説明 c 質疑応答 (2)その他 ○小沢昌記会長 定めによって、この協議会の議事の運営をということでございますの で、会長がその任に当たるということでございますので、私のほうで議事運営の進行に ついて進めさせていただきたいと思いますので、ご協力方よろしくお願いいたします。 着座にて進行してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、皆様のお手元にご配付してございます次第にのっとって進めてまいります。 8番の議事であります。大きくは(1)と(2)ということでございますが、(1)の 胆江地域県立病院の運営について、これは小さくはa、b、cと、胆沢病院の状況、江 -3- 刺病院の状況、質疑ということでございますので、この(1)につきましては一括にて お諮りいたしたいと思います。事務局より説明をしてください。 〇河野胆沢病院事務局長 それでは、胆沢病院の運営状況について説明をさせていただき ます。前段は統計的なお話になりまして、後半のほうで最近の出来事ということで、ト ピックス的なお話をさせていただきたいと思います。 まず、当院の概要でございます。まず、平成9年3月にこの地に移転しましたので、 間もなく20年を迎えるという感じでございます。病床数は346床。職員数は、常勤だけで すが500人、そのうち医師65人でございます。それから、患者数はごらんのとおりの数字 ということでございます。こっちは後ほど詳しくご説明させていただきます。 当院の運営方針です。昨年度、院長が交代、勝又院長が就任なさいまして、基本理念 を改定してございます。愛をもって地域医療に貢献するというふうに変更いたしました。 それから、病院運営方針として5つの柱を立てております。急性期医療、がん医療、 地域医療支援、災害医療、人材育成の5本でございます。 それから、病院の合い言葉、スローガンとして、誇りを持てる職場、人を育てる病院、 この2つを合い言葉にしております。 それから、基本的な職員の態度ということで、これは某県立病院のパクリとも言われ ておりますけれども、GTR、挨拶、ありがとう、リスペクト、これを職員に示してご ざいます。 ちなみに、研修医の合い言葉は、素直、一生懸命、コミュニケーションの3つでござ います。 患者数でございます。まず、入院患者数です。最近10年の推移でございますが、青い 棒が延べ患者数、延べ患者数は1人の患者さんが10日入院すれば10人というふうに数え ます。それから、赤の折れ線が実入院患者数ですが、これは先ほどの場合は10日入院さ れても1人というふうにカウントします。これを見ていきますと、延べ患者数は減少傾 向にございます。また、実患者数は21年まで減少傾向にございましたが、それから上昇 に転じているということでございます。延べ患者数が減少しているのは、実患者は増加 しておりますので、在院日数、要は入院期間が短くなっていると、こういうことが言え るかと思います。 続きまして、外来患者数です。青い棒が外来患者数全体、それから赤い折れ線グラフ -4- がそのうちの初診患者、初めて来られる患者さんで、いずれも右肩下がりに下がってき ていると。人口減少ということもあると思いますが、だんだん紹介が進んで、軽症の方 はかかりつけ医の先生のほうに行っているのかなという気もいたします。 それから、救急患者数でございます。1日平均の数になります。青い棒が救急患者さ ん全体で、そのうち赤い棒グラフが救急車で来院された患者さんです。全体的には救急 患者さんは減少傾向でございますが、救急車の方は平成18年度6.1という数でございまし たが、平成27年度は7.7ということで、救急車で来られる方がふえているということは、 ウオークインで来られる方が減少しているのかなと思ってございます。 それから、青い折れ線グラフ、これが救急患者さんのうちどのくらいの患者さんが入 院されたかという割合でございますけれども、これが年々上昇しておりまして、平成27年 度は22%の方が入院されているということで、当院の機能でございます救急医療、それ から急性期医療、こちらのほうの本来の機能が発揮されてきたかなと、機能分担が進ん でいるのかなと思ってございます。 それから、これは紹介率と逆紹介率です。紹介率は、かかりつけ医から紹介状を持っ てこられた方の割合でございます。それから、逆紹介率は当院からかかりつけ医に紹介 した患者さんという意味でございます。平成23年のころは、紹介率のほうが高かったの ですけれども、最近ではそれがむしろ逆転して、逆紹介率のほうが高くなっているとい う状況でございます。平成26年12月には、地域医療支援病院を取得してございます。 続きまして、手術件数でございます。手術室で行われた分ということで、これは平成 15年からの統計でございますが、そのころは年間3,000件超えていました。現在は2,700件 というふうになっていまして、その間、平成18年、19年ころから減少に転じてございま す。 これを診療科別に、主な診療科を見てみますと、一番手術が多い診療科、外科でござ います。緑色の棒グラフで、次が茶色の整形外科というところが診療科としては多いと いうところでございましたが、平成17年、18年には、産婦人科のドクターが3人いまし て手術をしていましたけれども、平成19年の中途から産婦人科のドクターが引き揚げる ということがあって、これが手術数の大きな減少要素というふうになってございます。 それから、ダークグリーンの棒グラフが、これ眼科でございますけれども、眼科も平成 17年ころはドクターが2人いて、400件以上の手術を行っておりましたが、眼科のドクタ ーも1人になりまして、今では100件を超える程度ということになってございます。 -5- 続きまして、医師数でございます。医師数は、ここ10年の推移を見ますと、年によっ てでこぼこはありますが、大体65人ぐらい前後で推移しているのかなというところです。 茶色のところがそのうち研修医で、研修医は十二、三人前後で推移しているということ でございます。 これは、損益、経営収支、黒字、赤字のお話でございます。青い棒グラフが単年度損 益、それから折れ線のほうが累積の損益でございまして、胆沢病院は大体毎年数億の黒 字を計上している病院でございました。何回か赤字になったことがございまして、まず 平成8年ですけれども、これは病院を新しくした年でございまして、引っ越しのために 患者数を制限したということもあって赤字になってございます。それから、産婦人科引 き揚げの年は、これは一応黒字でありましたが、1,000万円を切るようなかつかつの黒字 というところでございます。それから、平成26年度、これは会計基準の大きな改正があ りまして、退職給与金等々を一気に積むということがありましたので、このとき19億円 の赤字になってございます。累積損益では、130億円近い累積剰余金を計上したことがあ りましたけれども、それが最近ちょっと減って110億円程度の累積剰余金ということにな ってございます。 それから、胆沢病院の近況でございます。最近1年間の動きを整理してみました。ダ ビンチの稼働、それから脳血管内治療の開始、それから年が明けて1月には達増知事が ダビンチ視察に来たこともございます。それから、さっき院長が申し上げました総務大 臣表彰等々というところでございます。 まず、ダビンチでございます。去年の9月から稼働しておりまして、購入額は3億 6,900万円、非常に高価な医療器械です。院内でダビンチチームをつくりまして、一定の 訓練を受けたドクター2人、ナース2人、技師1人のチームにより手術が行われます。 保険が適用されるのは、前立腺の全摘術になります。ことしの診療報酬改定で、腎臓の がんのほうも適用になりましたけれども、当院ではまだ行ってございません。保険点数 は、これもことしの診療報酬改定で、それまで内視鏡手術用支援機器加算ということで、 いわゆるダビンチ加算が5万4,200点でしたけれども、ことしから本体の手術手技料と合 算されまして、9万5,280点になっております。それから、実績でございますが、昨年の 9月から先週まで53症例行ってございます。それから、視察、それから体験でございま すけれども、病院に来ていただいた方にはなるべくダビンチにさわっていただこうとい うことで、今週も高校2年生40人ほど来ますけれども、ダビンチを見ていただくという -6- ことになってございます。 これが第1症例目でございます。右が操作している当院の下田副院長でございます。 ダビンチの手術初期15例の成績です。最初は、手術の時間、トータルで6時間、それ からダビンチの時間が4時間47分ということで、やはり最初は時間がかかっておりまし たけれども、だんだん症例をこなすに当たって時間が短縮してきたということがわかる かと思います。何といっても、出血量が少ないというのがメリットでございます。 これは、見学に来ていただいた方々でございます。それから、年が明けてことしはこ んな感じです。 それから、出前医療講座でございます。昨年の11月から、奥州市、それから金ケ崎町 にお住まいの方々、10人以上の人を集めていただいて、会場をセッティングしていただ きまして、そこに当院から講師を無料で派遣すると、こういった出前講座でございます。 講演メニューは39題ございまして、お手元に資料のほうを配付させていただいておりま すので、後ほどごらんになっていただいて、もしぜひやってほしいということがありま したら、当院の地域医療福祉連携室のほうにお声がけいただきたいと思いますので、よ ろしくお願いいたします。 これが今までの実績でございます。これ見ると、脳卒中の治療がこのうち3件ござい まして、これが非常に人気があるなというところでございます。ことしの9月には、江 刺病院の川村院長先生にもご講演をいただく予定になってございます。 これがその現場の写真ですけれども、これは5月に行いました介護予防、ちょっとわ かりにくいですけれども、介護を受けないためにはどうすればいいかという観点からの 講座でございます。当院の作業療法士が講師になってございます。 それから、ちょっと話題変わりまして、病院でロゴマークをつくりました。当院でロ ゴマークなかったものですから、院内公募方式で、全部で24点応募がございまして、そ れを職員の投票で優秀作品を決定いたしました。投票率は8割以上でございます。これ を見ると、どれもデザインすばらしいなと私は思ってしまいますけれども。 これが最優秀作品でございます。人が両手を広げているのをイメージしているロゴマ ークでございまして、中心部の人が胆沢の「i」にも見えるということで、胆沢病院の 理念に掲げております愛をモチーフにしたハートマークも中に盛り込んだデザインにな ってございます。色は、奥州市の花である桜ということで、ピンク色を使ってございま す。 -7- 続きまして、経営戦略ワークショップ、BSCでございます。BSCは、バランスト・ スコアカードというふうに呼ばれますけれども、当院では平成26年度から病院事業運営 方針をBSC方式使ってきましたけれども、去年はBSCもどきというか、形式的なB SCになっていて、それは禁じ手とも呼ばれておりますけれども、本来の姿ではない、 本当のBSCは完成品よりもそれを作成するプロセス、職員で議論して、そこから気づ きが生まれて、その気づきを共有して、職員が同じベクトルを向くようにしていくと、 これが本来の目的でありまして、ことしは本格的にBSCをつくろうという院長の一言 から、この流れでBSCをつくってみました。管理会議メンバーで3回ワークショップ を開催しまして、管理会議メンバーは二十数名でございます。ことしの1月からワーク ショップを始めて、計3回行ってございます。 これがその写真でございます。左下が、これは第1回目のワークショップ、右上のほ うが3回目のワークショップのグループ発表でございます。 でき上がったのがこれで、BSCの一部、戦略マップのほうでございまして、テーマ を4本設定してございます。1つが地域医療連携、それから救急・高度専門医療、それ から5Sによる業務の効率化、それからチーム医療の推進ということで、この4つのテ ーマに沿ってそれぞれ財務の視点、顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視 点、この視点ごとにこういった戦略目標を立てていくというところでございます。 これは、それを具体的な目標を立ててアクションプランを設定しているところで、ス コアカードというふうに呼ばれる部分でございます。その中から主なものというか、新 しいものを紹介しますと、1つは財務の視点で、紙の購入額、これを減らしましょうと。 昨年は、紙の購入に194万円使っておりまして、これを少しでも減らしたいなということ で、会議はなるべくペーパーレスでやると、こういうふうにプロジェクターを使ってや るというふうに呼びかけてございます。 それから、後発品の使用割合が非常に低くて、ほかの県立病院と比較すると最下位み たいな位置にありますので、これを80%ぐらいまで引き上げたいなと思ってございまし て、今大体80%に近いような数値まで来ております。 それから、顧客の視点ではホームページのアクセス数、昨年は6万5,000件でございま したけれども、ことしは7万件を目標にするということでございます。 それから、業務プロセスの視点では、患者用パスと医療者用パスの差を少なくしたい ということで、昨年は当院医療者用のパスのほうが多くて、患者用パスのほうが少なか -8- ったので、その差を10件以内にしたいということで目標に掲げてございます。 それから、会議時間ですが、なるべく30分以内に終わらせるということで、これも先 ほどのペーパーレスとあわせて5Sの大きな目標ということでございます。 それから、学習と成長の視点では、eラーニング、これは新しく看護科のほうでeラ ーニング取り入れまして、1人5コマを目標にしてございます。 それから、熊本地震の支援でございます。当院でDMATチームがおりまして、熊本 地震が起こったのが4月14日で、震度7以上の地震が起こると、DMATには自動的に 待機要請がかかるようになっているということでございます。16日に2回目の震度7が あって、そこで厚労省から派遣要請が行ったということで、自衛隊松島基地のほうへD MAT車両で移動しまして、そこで今回は東北地区からは8チームのDMATが集結し ておりまして、当日の20時、自衛隊機C―1で松島基地から大分のほうに移動してござ います。その日遅く大分県竹田市に入って、夜中の3時ぐらいから活動したということ でございます。 17日から19日まで、最初は産山村というところの調査を終わりまして、次に阿蘇温泉 病院のほうに移動しまして、来院した患者さんの診察、あるいはほかの病院への搬送、 こういったところを主な業務として活動してまいりました。 20日の日に、大分空港から伊丹空港経由で花巻空港に着いたということでございます。 これ、右上のほうが航空自衛隊のC―1機内の様子でございまして、当院含め8チー ムのDMATがこういうすし詰め状態で移動したというところです。 下のほうは、当院のDMATチームでございますが、松島基地でのミーティングの様 子です。 それから、阿蘇温泉病院の支援ですが、派遣しているDMATから当院のほうに、阿 蘇温泉病院で不足している物資を送ってくれと、こういう連絡が入りまして、用意する ことにしました。欲しいものとして、トイレットペーパー、生理用品、おむつ、下着、 たんぱく質、こういったものが不足しているということでした。 院内の職員にカンパを募りまして、大体ほぼ1日で60万円ぐらい集まりました。必要 な物資を買い出して、トラックを探し、このトラックを探すのがちょっと大変でしたけ れども、大手の運送業者さんは軒並み引き受けていただけなくて、職員の知り合いの方 の業者さんに引き受けていただくことになりました。熊本までの往復が20万円というこ とで、最初は20万円カンパ集められるかなと思いましたけれども、それはクリアするこ -9- とができました。トラック4トン車が来まして、支援物資、実はガラガラの状態でちょ っと寂しいなという感じではありました。 ここで、最後でございます。当院の課題でございます。まず1つは、医師の招聘とい うことで、今常勤医が全くいない産婦人科、神経内科がございます。それから、常勤医 が1人だけの診療科、小児科初め以上の診療科でございます。これは、かつて2人の診 療科が当然という時代がありましたが、今は1人の診療科がふえているというところで す。 それから、病院の大規模改修ですが、20年経過しようとしておりまして、配管設備が 傷んできておりますし、あと必要な諸室が不足しているというところがございます。 それから、在宅医療への対応でございますけれども、奥州、胆江地域、在宅医療が余 り進んでいないというところで、訪問診療、訪問看護、訪問リハなど、どこまでやるか ということもありますが、在宅医療への対応が大きな課題でございます。 それから、医療・福祉・介護・歯科・薬局の情報共有システムの構築ということで、 岩手県ではあちこちで単独でシステムを組んでやっておりますけれども、非常にシステ ムを立ち上げるのにお金もかかるということで、できれば宮城県のように全県一本の情 報共有システムができればいいのではないかなと思ってございます。 以上でございます。 〇舘澤江刺病院事務局長 それでは、引き続きまして江刺病院の概況について、ことしの 4月から江刺病院のほうに着任しております事務局長の舘澤と申します。私のほうでは、 定例会資料に沿ってポイントだけを最後にちょっと説明させていただきますので、よろ しくお願いします。 まず最初に、27年度の事業実績ですけれども、病床数145床、一般130、結核15、標榜 診療科14科、職員数は全体で163名、常勤医師は先ほど院長のほうから説明ありましたけ れども7名、看護職員は99名と、これはほぼ昨年度と変わりません。 1日平均外来患者数は258.5人、うち奥州市の患者さんが大体96%ほど。奥州市という 統計のとり方しか、ちょっとなかなかできませんですが、ほぼ江刺区の患者さんという ようなところです。入院患者数は1日平均84.8人、こちらも同じように奥州市の患者さ んが95%。平均在院日数は17.5日。病床利用率は一般で65.4%。救急患者数が年間で 2,327人、1日で大体6.4人となります。救急車の受け入れ台数が434台、1日平均大体 - 10 - 1.2台ほどです。救急患者さんの措置状況、いわゆる救急受診後、その後どうなったかと いうことですが、入院される患者さんが大体30%、ご自宅等へ帰宅される患者さんが大 体66%。あと、手術件数は年間272件で、そのうち全麻の手術が96件、約3分の1が全麻 というところです。 あと、主な認定施設等については、こちらに書いているように日本医療機能評価機構 認定がされていますが、来年度新しいバージョンで更新する予定、あと糖尿病学会の認 定教育施設、あと消化器病学会認定施設ということが主なところです。 ちなみに、現在の病院は昭和55年に現在地に移転、新築されて、ことしで築36年目と いうことになります。 診療科及び常勤医師の状況です。ごらんのとおり、標榜診療科14科のうち常勤医師の 診療科は消化器、循環器、外科、泌尿器、リハビリテーション科の5科だけになります。 過去5年間の推移で見ますと、平成24年と25年に外科の医師が1人体制のため、全体で 6人の常勤でしたが、平成26年から2人体制になって、27年の9月末で消化器の医師1 人が退職になったことにより、ことしは常勤医師7名というような状況になっておりま す。 そのほか、診療科別の診療応援の状況ですが、全ての科で診療応援をもらっておりま す。特に常勤がいないところでは、小児科が毎週火曜日、金曜日に北上済生会から、あ と整形外科、脳神経外科、皮膚科、産婦人科、眼科というところにつきましては、岩手 医科大学病院さんから応援を受けております。また、宿直に関しては、月曜日から金曜 日までの宿直につきましては岩手医大、金ケ崎診療所さん、あと美山病院さんから応援 をしていただいております。 ちなみに、平成27年度の医療法の必要数の充足率なのですが、必要数11.77に対して配 置数13.65ということで、充足率115.9%と、ことしもこのような医療法の充足率は賄え るというか、先ほど言ったように常勤は7名で、あと残り非常勤が6.65名というところ です。 入院患者数の状況です。ごらんのとおり24年度から、先ほど言った外科の医師の1人 減というところもありまして、24年、25年で若干減っていますが、それ以降は大幅に伸 びる経過はたどっておりません。あと、もう一つの要因としては、24年に大規模工事と いうことで、耐震工事が1月から11月までされていますので、これで若干入院患者さん をセーブしたというところも原因となると思います。 - 11 - これに伴って、病床利用率と病床回転率の状況なのですが、棒グラフのところが利用 率になりますが、23年度はおおむね75%ぐらいありましたが、先ほど言ったような理由 で24年度からがくんと下がっております。 しかしながら、赤い折れ線グラフのところを見ていただきたいのですが、これが病床 回転率と、1年間に1つのベッドが何回使われるかという状況なのですが、23年度は18回 程度でしたが、27年度は20.9回と、約2回ほどふえております。この原因は、先ほど説 明しましたが、17.5日という平均在院日数を短くして回転数を多くしているところです。 ちなみに、緑色の点線が県立病院全体の状況で、27年度大体28.4回、当院と同規模の 県立病院の状況を見ますと、下のほうにありますが、茶色の濃いものと薄い線がありま すけれども、千厩、遠野で大体18回から16回というようなところです。 これは外来患者数の状況になりますが、先ほどと同じような理由で、24年度に若干減 った以降、あとそのまま少しずつ毎年減っているような状況になっております。特に消 化器のほうは27年度、先ほど言ったように1人の先生が9月末で退職されまして、その 影響がかなり大きいかなというところで減っております。 もう一つの特徴として、どういう患者さんが来ているのだろうというところで、過去 5年間の推移で、70歳以上の患者さんの推移を調べました。青い棒線のほうは入院患者 さん、オレンジ色は外来の患者さんですが、当院の特徴としてはやはり80%から90%ぐ らいが入院の患者さんになっております。外来につきましては、大体68%から70%に近 い割合で70歳以上の患者さんが当院に受診されております。 ちなみに、青い線のグラフは県立病院全体の入院だけの数値になりますけれども、大 体27年度で入院患者さんで県立全体では57%ぐらいの患者さんが70歳以上の患者さんと いう状況になっております。それに比べても、当院の割合は高いというところです。 救急患者さんの状況です。オレンジ色が時間外、いわゆる平日の5時以降と、あと土 曜、日曜の休日の時間、青い棒グラフの部分が時間内というところで、合わせて23年度 は大体3,500人ほど来ておりましたが、27年度になりまして大体2,300人ほどというふう になっております。そして、救急車の来院数は赤い折れ線グラフになっていますが、大 体同じような形で来ていますが、先ほど言ったように受診患者さんのその後の措置、治 療終わった後どうなっているのだろうということで調べましたが、帰宅率としては23年 は76%ほどご自宅のほうに受診後帰っておりますが、今回調べたところによると6割、 66%ぐらいの人しかご自宅に帰っていないと。先ほど冒頭に説明したとおり、30%の患 - 12 - 者さんは当院に入院されているという状況で、患者さんの重症化というようなところが 見受けられるかと思います。 資料にはございませんけれども、その他の江刺病院の取り組み状況ということで、7 項目あります。糖尿病外来、糖尿病教室、あと市民健康公開講座、地域医療福祉連携室 の稼働、あと奥州市江刺区地域医療福祉懇話会の設置、訪問診療・往診、訪問薬剤管理 指導、あと退院調整の看護師の退院支援訪問というようなところが主なところです。 市民健康公開講座ですけれども、今まで5回ほど開催しまして、1回目、26年10月8 日ですけれども、そこから数えまして、27年度は3回ほどやりまして、通算で4回目、27年 度の3回目については225名の参加がございました。ことしは6月21日に開催したところ です。27年度第3回目の状況です。こういう形で多くの皆さんに来ていただきました。 地域医療福祉連携室は、27年6月から本格稼働ということで部屋を設置しまして、専 任のスタッフを、事務ですが、設置しまして、患者さんとの面談室はこういう形になっ ております。 あと、先ほど言った奥州市江刺区地域医療福祉連携懇話会というのを設置しましたけ れども、江刺区の高齢化が30%を超えて、医療と介護の十分な連携が重要だという認識 のもとに、26年11月28日から設置いたしました。参加団体は、こちらに書いているとお り奥州市の医師会さん、あとは行政、介護保健福祉関係の組織の方に出ていただいて、 活動内容としては3カ月に1回の情報交換、講演会または研修会等の開催をしておりま す。 今年の世話人会はこういう形で構成されておりまして、奥州市の歯科医師会の吉田先 生が代表世話人を引き受けていただいております。 これが第1回の設立時の懇話会の研修会の様子ですけれども、1回目は県立宮古病院 のケースワーカーの湯沢さんを招きまして、地域の他職種連携を目指してという講演会 を開いたと。以降、ことしの5月31日まで通算で7回開催していまして、延べで761人の 医療福祉関係の職員に参加していただいております。 当院が抱える課題としては4項目。大きいところでは、まず施設の老朽化、先ほど言 ったようにもう建って36年になりました。あと2つ目としては、やはり今後の医療に対 応するための一つとしてはMSWと、あと退院調整の看護師の配置、あと包括ケア病床・ 病棟の設置に向けた検討、関連してリハビリのスタッフの増員、配置というところが大 きい課題となっております。 - 13 - こういう課題に基づき、当院で28年度基本方針としてはこのように5つの項目を設定 して28年度事業を開始しておりますが、特にも最後の5番目、近隣病院、施設等の連携・ 協働により、患者さん・家族の生活を支えられるよう努力します。これは、28年度新た に追加した項目です。先ほど言ったような取り組みの中にこれは絶対必要だろうという ことで、ことし4月から新たに設定しました。 そして、具体的に取り組む重点取り組み事項ということで、大きくは3つここに掲げ ておりますけれども、この3つと。そして、具体的な内容で11項目を設定して活動して います。 最後になりますけれども、実は平成26年度から当院では売店がございませんでした。 ようやく2年間かかってこの4月1日から売店を開くことができましたという報告をも って、私の説明を終わりたいと思います。ありがとうございました。 〇小沢昌記会長 ただいまそれぞれ胆沢病院及び江刺病院の状況、課題も含めてご説明を いただいたわけでありますけれども、勝又院長、川村院長のほうから、何か特段補足が あれば、よろしいでしょうか。説明としては、以上だということでございます。 それでは、委員の皆様に、それぞれ胆沢、江刺、両方一緒にご説明申し上げましたの で、それぞれの部分、どちらの病院でもよろしゅうございますが、質問とかご意見等が あればご発言をお願いいたしと思います。挙手の上、合図をしていただければと思いま す。 なかなか皆様からお話をいただかないと前に会議が進まないわけでありますけれども、 どのようなことでも結構でございます。実はこんなことで困っているのだけれども、こ れはどうなっているのだとか、医療講座を開きたいが…… 〇関谷敏彦委員 その他で話ししようかなと思ったのですけれども。 〇小沢昌記会長 わかりました。では、関谷委員、お願いします。 〇関谷敏彦委員 座ったままで失礼します。医師会長になりまして3年目になるのですけ れども、当初から病診連携ということで病院間同士、または開業医の間、緊密に連絡を とろうということで、今まで以上に各病院間の連携もとれております。これは、県立病 院だけではなくて、市立病院、私立の病院含めてとれていると思います。それから、歯 科医師会、薬剤師会も、3師会共同一体でやろうということで、これも各歯科医師会、 薬剤師会さんのご協力を得て一致団結しております。 - 14 - ただ、どうしてもこの奥州金ケ崎地区というのは、盛岡に次いで2番目の人口だと思 っております。それから、医師の数からいっても2番目に多いと。ところが、2番目の 人口なのに、小児科、婦人科というのは、これは前からなのですけれども、まだ正直言 って進展どころか後退しております。住みよい環境とか、それから婦人、女性、子供に 優しいということをうたうということ、これは市長さんにもお願いはしているのですけ れども、きょう有識者の先生方もここにおられますので、ぜひ聞いてみたいと思うので すけれども、特に婦人科ですね、どこの病院も婦人科の先生はおられません。この広域 地区の開業医といっても、婦人科をやられている先生4件、それも高齢の先生もふえて きています。いつやめられてもおかしくないし、昨年も1件閉められた先生おります。 そうすると、例えばお嫁に行った人が戻ってきて出産といっても、これを受けられない というような近況あります。 それから、何か異常な分娩があったときには、もう開業医では手に負えないというと きに、送るところというのも今中部とか、済生会とか、これは小児科も含めてなのです けれども、小児科も夜間どこでも診てもらえるところないです。もちろん小児夜間は続 けているのですけれども、ウオークインという人はやっぱり今多くなっているもので、 それも医師会でできること少しでもお手伝いしたいなと思いまして、小児夜間ではなく て、いわゆる一般の方も受けるという夜間診療をやっておるのですけれども、そこには やっぱり小児科のほうが半分以上来られます。でも、小児科で何かあったときに、夜間、 そんなにしょっちゅうではないのですけれども、異常なことがあったときに、さてどこ に送ればいいのだろうというのが1つあります。 それから、婦人科のほうだって、では双子ができたときに、双子だったらしょっちゅ うできるようなことあるのだよと、これも近くの医院では受けられないと。わざわざ北 上とか、岩手医大とかのほうに行って出産に備えなくてはいけないと。これは大変なこ となのです、妊婦さんにとっては。すごい距離。 これは、前の先生方にぜひお願いしたいのですけれども、それこそ党派は別として、 ぜひ婦人科、小児科の問題、先ほども出ていましたけれども、この胆沢病院クラスです と、1科1人というのはやっぱり大変で、本当は2人ぐらいいたほうが手術なんかでき るのですが、特に婦人科と小児科の問題に関しては、これは早急にどうにかしてほしい。 県のほうに訴えてもらいたいというのもあるのですけれども、先生方、どうでしょうか。 皆さん胆江地区から選ばれている先生方として、ぜひどういうふうな気持ちでいるのか - 15 - お聞きしたいところあるのですけれども。 それこそ勝又院長なんかも、岩手医大へ行ってどうにか送ってくれということをした のですけれども、どうしても今出せないという、出したい気持ちだが出せないと。でも、 出せないで、このまま見ているだけでは、もう本当に衰退していってしまうと、その後。 だから、高齢化のほうも見なくてはいけないのだけれども、生まれてくる子、新しい生 命をどうやって守っていくか、またそれに対して婦人科のほうも小児科のほうも1つに なって診られるという、大きいところが胆江地区には欲しいと思っております。ぜひ皆 さん、5人の先生方一体になってやっていただければなと思っておるのですけれども、 いかがでしょうか。 〇小沢昌記会長 状況等について、まず勝又院長、お話をいただければと思います。 〇勝又胆沢病院長 産婦人科、小児科、もう最初からすごい危機感を持っていまして、僕 去年院長になったのですけれども、その前からずっと基幹病院に産婦人科ないというの は、本当はめちゃめちゃ変な話なのです。周産期をちゃんと診られないというのは、本 当にすごく心が痛む思いでいました、ずっと。 院長になってからあちこち大学めぐりして、教授のところにお願いに行ってもらった のですけれども、やっぱり集約化ということで片づけられてしまうというか、1人、2 人を出しても、どうしても疲弊してしまうのですよね、産婦人科とかというのは。それ で、四、五人のチームでないと人出せないというのが今の学会の方針のようです。 ということで、そうなると1つの案というか、こうやったらどうかというのをいろい ろ考えたりもしているのですけれども、きょうこの後医療局との話し合いもあるので、 そこでも話出そうと思っていましたけれども、大学が連絡会議みたいなのを開いてもら って、この地域に足りないというところを、東北の弘前とか岩手、秋田、東北、そこら 辺集まって協議してもらって、岩手の県南足りないのですというのをちゃんと認識して もらって、そこに大学の枠を超えて人を出してもらうような、そういうのが一つ解決策 かなと思ったりもしています。夢みたいな話ですけれども。とにかくひどい状況という のは、住民の人は薄々感じ始めているみたいですけれども、今もう里帰り出産できない し。一番の問題だと思っています。 〇小沢昌記会長 ありがとうございました。皆さんもその点については、お感じになって いらっしゃる部分があろうかと思います。 ちなみにの話ですけれども、移転する前の平成9年、それ以降もでしたけれども、つ - 16 - い最近までは胆沢病院様でも多くの出産を扱っていたということでありますけれども、 ある日を境に集約化させられたということ、それから今勝又先生の話と同様の話、繰り 返しになるのですが、私も市長としてさまざまな機会を捉えて医師派遣の要請に医大、 東北大学、あるいは東京、仙台の派遣会社等にも足しげく足を運んで対応しているわけ でありますけれども、チーム医療という形をとれないのであれば、1人、2人の先生を 派遣しても長続きしないし、潰れてしまうので、そういう体制が整う、あるいは整って いるところにはというような話しをされると、ゼロのところで一気に何人もというのは なかなか難しいというのが現実かなということなのですけれども、やはり出産をできな い地域であるということ自体が、この場所で結婚をして出産をしようというような形に 結びつかないし、ある意味では胆江地区を住まいとして選びたくないというような原因 にもなってしまいかねないという状況もございます。 いろいろな形の中で、これは対応していかなければならないというふうには考えてお りますけれども、私ども市のレベルでの対応となると、どうしても一本釣り的なお願い しかできないわけですので、チーム医療でお願いしますというような形になると、やは り少し時間かかってもこういうような対応をするので、ぜひあわせ計画的にドクターの 派遣をお願いし、何年か後にはきちっと対応できるような状況を計画した上で、実行し ていくみたいなことが必要なのかなというふうな思いではありますが、関谷医師会長も その辺はおわかりの上でお話をいただいているだけに、なかなか問題とすれば一朝一夕 に解決するのには難しい状況にはあるということについては、補足的に市長の立場とし て少しコメントをさせていただいた次第でございます。 関谷先生、何か。よろしいですか。 ほかに何か、この説明以外の部分でも、その他の部分ということで、総合的にこの説 明以外の分での問題提起というふうな部分のところが、問題提起あるいは質問があれば お話を伺いたいと思いますので、どのような話題でも結構ですので、ご提案をいただけ ればと思います。 〇勝又胆沢病院長 逆にこっちからお願いなのですけれども、小児科、産婦人科の問題は、 病院の努力ではどうにもならないのです。どうしても政治の力が必要だと思うのです。 何とか政治の力で、この地域の医療を守ってほしいなと切実に感じています。よろしく お願いしたいと思います。 〇小沢昌記会長 どうぞ、郷右近委員。 - 17 - 〇郷右近浩委員 どうもお疲れさまでございます。先ほど関谷先生のほうからは、恐らく 県議会議員の皆さんということで呼びかけがあったのだというふうに思います。 この件に関しては、恐らくきょう出席している5人ともが、やっぱり私たちの地元、 この胆江圏域のところに、ここにきちんと胆沢病院を中心として、そして産婦人科であ り、そして小児科でありと、周産期的な形でのきちんとしたものをつくり上げたいとい う思いというのは共通しているというふうに思います。 私自身も平成19年に県議会議員に当選させていただいて以来、何度もこの件について は求めてきた経緯はあります。ただ、いかんせん先ほどの小沢市長の解説というか、そ の部分と、それからまた勝又先生の話に、実は答弁というのが終始してしまうところが あると。なかなか産婦人科医が少ない中で、その中で本当に1人派遣すればいいのか、 さっき関谷先生のほうからは2人という話ありましたけれども、例えば今磐井病院です と実質2人のドクターが頑張って、あと1人応援している形になっている中で、なかな か大変な状況にあるように見受けさせていただいております。そんなことを考えると、 やはり本当にチームで当たらなければならないのだろうなということで、そのチームと いうのをどのようなつくり方をしていくか。 過日奥州市の県への要望の中で、市からの要望の中では中部病院、そして胆沢、そし て江刺、そしてまたさらには磐井まで含めた中で、その中の周産期母子医療センターの 役割をというような話を胆沢病院にという話がありました。ただ、やはりそれはそれで 中部というのはもともと花巻と北上、これを一緒にしたような形の中で、あそこの地域 にこのようにつくるといったようなものをつくり上げてきた中で、あとはそうなったか ら、今度はさらにこちらのほうで一つに集約化していってという部分を、果たして地域 住民に納得していただけるのかどうか。とはいえ、もちろん全体論としてどう考えてい かなければならないというのは、本当に差し迫ったものでもありますし、きちんとつく り上げなければならないものだというふうに思っています。 そこでなのですけれども、これちょっときょうの本題からずれるのかもしれませんけ れども、もちろん県立病院ということで、胆沢、江刺ということで、きょうはその運営 協議会の会議ではありますけれども、例えばこれを地域医療全体どのようにしていくか といったような、例えば地域医療連携会議、最近はちょっと私どもも呼んでいただけな いような会議になっておりますけれども、例えばそうしたような会議と一緒に全体像を どうつくっていくかというのを、本当に一緒になってとにかく考えていきたいなという - 18 - ふうに思っているところでありますし、その中でまたさらに先ほど院長のほうからは政 治力という話ありましたけれども、もちろんこれは県庁のほうを含めて、岩手県内の病 院の設置であったり、もちろんその中での配置、一体どのようなものが望ましいのか、 特に周産期部分についてはさらに考えていかなければいけない時期にも完全に来ている のではないかというふうに思っているところでありますので、引き続き一緒になってい ろいろ勉強させていただきながら、取り組んでいかせていただければと思っております。 〇小沢昌記会長 なかなか重い話でありますけれども、本当に難しいのですよ。例えば県 立病院にお一人5,000万円をお支払いするので、産婦人科の先生5人募集なんていって、 何で産婦人科の先生だけ5,000万円だなんていうような話に、非常に荒唐無稽な話をちょ っとし出しましたけれども、そういうふうなことでもすれば、金に釣られて来るドクタ ーはいるかもしれませんけれども、多分そういうふうなことをすれば、病院自体が破綻 してしまうという形になってしまうと思います。 ですから、やはりこの地域で、要するに産科、婦人科、小児科含めて頑張っていこう という体制づくりがどのようにできるかということになってくるのだろうというふうに 思いますし、ある意味では産科及び小児科を目指す先生方には、医師になる前の時点で のロイヤリティーがあって、なおかつそういうふうな部分の何か取り組みやすさみたい なものを医師になる前の前段で持っていけるようなことが、実際できるかどうかはちょ っと難しい話ですけれども、そういうふうなものでもしない限り、ちょっと現実的には、 それこそ私のほうからちょっと聞くのもあれですけれども、医療局長、例えば今岩手医 科大学、県でも奨学金制度でお願いしているのですけれども、そういうふうな奨学生の 方々でも具体的に産婦人科ないしは小児科を目指すドクターの卵、あるいはドクターと いうのは、全体の割合としてどのぐらいいるものなのでしょうか。 〇八重樫医療局長 平成20年度から地域枠といいまして、岩手医大に入る定員を増やして、 しかも県の奨学金を貸与して、一定期間勤務した場合にそれを免除するということで、 地域枠の奨学生を養成してきましたので、県としてはそれが将来県立病院の基幹病院、 あるいは地域病院で勤務をしていただくというのが医師の確保、ひいては診療科偏在解 消の一つの大きな方策なのですけれども、今、小沢会長さんからお話のあったように、 さまざまな診療科があるものですから、産婦人科、小児科をどのくらいの学生さんが目 指しておられるかというのは、ことし、平成20年度の地域枠の医師が初めて県立病院の 基幹病院に配置をされましたので、もちろんその中に特定診療科という小児科だったり、 - 19 - 産婦人科を目指す人もいます。あと1つは今岩手医大の医局、産婦人科の医局がありま すけれども、そこの医師は以前よりは増えてはいます。産婦人科を目指す女性の学生さ んが増えていますが、その方がすぐ県立病院のほうに派遣になるかというと、もちろん 本人の希望もありますし、さまざまな事情があって、なかなかそういうことにはならな いというところであります。岩手医大の医局に限って言うと、以前よりは産婦人科を志 す学生さんが増えているということであります。その中で、県としても地域枠を含めた 奨学金養成医師の配置、これから毎年出てきますので、そういった人たちが県立病院の ほうに配置になってくるところに期待をしているところでありますし、もう一つは先ほ ど来いろいろ出ていますが、県なり市町村の努力で、なかなかそれだけではうまく行か ない部分というのがありまして、今県としても、仮称ですけれども、地域医療基本法と いうことで、ぜひ医師の偏在を防ぐためにある程度診療科なり地域、医師の少ない地域 への勤務を義務づけるような、そういった国での施策の創設のようなものも要望したり しておりますので、そうしたことも引き続きお願いをしながら、そうした診療科の偏在 に取り組んでいきたいと今考えているところでございます。 〇小沢昌記会長 いずれみんなで知恵を出し合って、対応していかなければならないとい うことと、言えば物とかお金で釣っても長続きしないので、やっぱりその医療を求めて きわめたいという方々を一人でも多くふやす環境づくりという、本当に卵からひなにし て、大人にしていくみたいな、時間がかかるとは思うのですけれども、そういうふうな ものとしての地域全体の取り組みも必要なのかなというふうに思っております。 関谷先生、答えになりませんでしたけれども、両院長も私も、あときょうは欠席です が、金ケ崎の町長さんにもその旨お話ししますし、きょうお集まりの県議会の先生方に もさまざまな方面からのご助力をお願いできればと思います。 話題を一つ…… どうぞ、渡辺先生。 〇渡辺幸貫委員 今の問題は、昔は白い巨塔というので、医局にお金を払うという、私た ちが苦しいときにはお金払って、釜石に来てくれとかいうので話題になったことがあり ました、昔。どこかのところか知らぬけれども。ですから、それが嫌われて、私たち過 疎のところはますます苦しくなってくると。そして、ニュースで見ていると、群馬医大 のように事故が起きると。事故が起きるから、小児科や婦人科は怖いからやらぬと。そ れで、では誰がやるのかということを今踏まえつつ、市長さんや関谷さんはおっしゃっ - 20 - ていらっしゃるのだと思うのだけれども、事故率が高い診療科にどうやって人を送るか ということについては、政治的なものなのか、それとも医師会と厚労省か何かが議論し て出てくるものなのかは僕らにはわからないけれども、ただ今のような状態では地方に はそういう危険を伴うというか、事故の伴う診療科を設けるというのは非常にきついの だと思うのです。それで、子供さんは少なくなってくるから、対象者が少なくなる中で、 絶対必要な科だという、そこらのバランスですよね。だから、これは確かに政治的だと 言えば、人口と危機感とのバランスですから、政治的な問題だとは思いますけれども、 やっぱりそれにどう取り組むかということ、奨学金の養成医師に全て問えるのかどうな のか。地域の声をみんなでこういう問題だということを上げていって、初めて政治が動 いて、そういう人に対する配慮があって、それなりの報酬があって、トータルでやっぱ り出ていかなかったら、県議会議員たちが5人で頑張ったから出てくると、俺たちより 磐井の一関のほうがもっと頑張っているから、そっちへ行くぞというふうなことにはな かなかならないのかなと思ったりして、医療局長を何となく守ったりしておるのですが、 何かあれば。そういう声を上げていかなかったら、お医者さんも私たちも上げていかな かったら、地方は無理ですよね。 〇八重樫医療局長 ありがとうございます。医学部の定員を増やして、医師を養成はして いるのですけれども、今、医師は診療科も自分でもちろん選べるし、どこで勤務するか もそれは自由ですから、どうしても都市部、大病院志向になりがちであります。医師の 場合は特に西高東低と言いますけれども、西日本のほうに医者が多くて、なかなか東北、 北海道のほうに医師が少ないということもあり、先ほども申し上げましたけれども、仮 称ですけれども、地域医療基本法ということで、ぜひ国のほうで医師の偏在なり、診療 科の偏在という問題を何とか解決できるようにということで提言をしまして、この前盛 岡で日本病院学会が開催されましたけれども、その時も達増知事が地域医療基本法の制 定をということで講演をしました。私も全国自治体病院協議会の常任理事会の中で今度 その問題を取り上げて、ぜひ地域のほうに医師が来るようにということを協議会として も声を上げていこうという話になっております。我々はそうやって医師の不足について、 話をしていますけれども、ただ残念ながら東京のほうではそういう意識、地域に医師が 不足しているから、それを何とかしようという意識があるかというと、やはりそこは薄 いというのが現実だと思いますので、今渡辺委員もお話をしてくださったように、機会 - 21 - あるごとに我々の声を届けて、声を上げていくということが大切なのではないかと考え ているところでございます。 〇小沢昌記会長 ありがとうございました。 問題提起としていただいていますし、関谷先生、警察医のお仕事が3時にあるとかと おっしゃられていましたが、大丈夫ですか。自分で言ったのに、では関谷先生、お願い します。 〇関谷敏彦委員 それこそ研修医は、今胆沢病院も来られて研修、非常によく頑張ってお られるのですけれども、どうしても若い先生が出ても、こちらに基礎となる、ある程度 指導できる先生がおらないと、やっぱり研修医は来ても、婦人科とか小児科を目指そう という先生おられても、ここに来ても、それはちょっとあそこいないのではなというと ころあるもので、そこはどうにか、やっぱり根本的にしなくてはいけないのだろうなと は思っているのですけれども、先ほど渡辺幸貫さんからお話も出た、地域の住民も一緒 に入れていかなくてはいけないというのも自分では考えております。これはもう、きょ う、あすに問題解決できるものではないけれども、ぜひこういうところでその場その場 で毎回提言することによって、こういう会議のメンバーも少しずつ意識が上がっていけ ればというふうに思っているもので、きょうは話をさせていただいた次第です。済みま せん。 〇小沢昌記会長 関谷先生、ありがとうございます。本来は、3時に警察に向かわなけれ ばならなかったのですけれども、医師会長はここで中座いたします。 問題とすれば、そのポイントが1つあるのかなと思います。やっぱり至らぬ部分のと ころについて、何とかしていかなければならないというような環境づくりというか、声 を上げると。もちろん我々ができる努力もしていくということは当然でありますけれど も、誰か1人頑張れば解決するという問題ではないというふうな部分のところを見据え て、対応していかなければならないというふうに思っております。 話をちょっと進行役として勝手に変えますけれども、地域医療連携で非常に頑張って おられます川村先生のほうから、今後江刺病院では在宅であるとか、看取りであるとか、 救急、慢性、そして看取りというふうな部分のところで、一生懸命川村先生頑張ってお られますけれども、その中で我々に対して期待するもの、あるいは状況等について少し お話をいただければと思います。 〇川村江刺病院長 突然ちょっと振られました。先ほどの少子化の問題なのですけれども、 - 22 - 若い人がこの地域に住む環境をつくってやらないと、今の小学校、中学校の子たちが我々 の老後を見るわけです。ですから、そういう若者がしっかりと根づいてくれるような、 やはりさっき言ったような周産期医療もしっかりしなければならないし、そういうまち づくり、市長さんにプレッシャーかけるわけではないのですけれども、そういうまちづ くりが必要なのかなと思っております。何遍も言いますけれども、我々の老後を見るの が今の小学校、中学校の子たちですから、そういう子たちが残ってくれるような地域づ くりもやはり必要なのかなと。 高齢者を見ていますと、娘、息子が東京、もうこの岩手県を離れてしまうと。独居の 老人たちがやはりだんだん多くなってきて、今後独居の老人たちの老後、終末期をどう 見るのかというのは、今本当に市としても大変な事態になってきております。看取りも そうなのですけれども、もちろん急性期の疾患はやはり今後も続くのですけれども、た だ本当に高齢者がどんどん多くなってきて、ここだけの話ですけれども、高齢者の医療 が急性期をどこまで救ったらいいのか、医療現場でも悩んでいます。どこまで治療した らいいのか。特に慢性期の患者さんが多いですから、入退院を繰り返し、どんどん、ど んどん衰弱している高齢者を目の当たりにして、この高齢者たちをどこまで治療したら いいのか。家族のいつまでも長く生きていてほしいという要望がわからないわけでもな いのですけれども、ただいずれはお迎えが来る日が来ます。それは、やはり地域住民も 理解していただかないと、医療費の問題ではないのですけれども、医療資源は限られて いますので、そこも終末期、自分の死生観をしっかり持って見ていただきたいなと思い ます。 ちなみに、よく脳梗塞、あるいは老衰なんかで食べられない患者さんいらっしゃいま すよね。そういう患者さんの胃ろうをつくって、その医療と介護の費用で年間500万円の 税金がかかっております。ですから、これからそういう患者さんがどんどんふえてきた 場合に、本当にどうなるのか。 さらにもう一つ、透析です。透析に関しましても、やはり今糖尿病専門の先生が頑張 って、とにかく糖尿病による慢性腎不全を防ぐというふうに努力していますけれども、 それにしては少しずつ、ある程度持ちこたえたのかもしれませんけれども、いずれ透析 の患者さんも増えてきております。透析は、年間500万円の税金がかかっております。そ の傍らには、やはり糖尿病にならないような常日ごろから生活習慣病をしっかりとやる というのが住民としても必要なのかなと思っております。これは、医療だけではなくて、 - 23 - 地域住民もしっかりとした考えを持って当たってほしいなと。ですから、それは勝又先 生が先ほど言った出前講座なんかでいろいろ啓発とかしていますので、これからも奥州 市に関していろいろ啓発しながら、そういう地域住民にも今の医療の現状をわかってい ただけるような形にしたいと思っております。 並行して、地域住民の方々も、やはり自分たちがどのように生活して、終末期をどの ように迎えるか、しっかりとした覚悟を持った気持ちを持っていただきたいなというと ころです。話せば長くなりますので、よろしくお願いしたいなというところです。 〇小沢昌記会長 済みません、突然振ってしまって申しわけありません。たくさん地域の 医療連携について、川村院長は本当にエネルギーを振るって頑張っていらっしゃるなと いうふうに思いますので、行政も若い人が住み続けられるまちつくるというふうな部分 のところについては、さらに頑張っていかなければならないなと思っているわけであり ますけれども、話題はどのような話題でも結構ですが、この際一言しゃべっておかなけ ればと、小原さん、何か。目が合ったので、お願いします。 〇小原清子委員 先ほどからいろいろな説明いただいた中に、胆沢病院さんの資料の中に、 最後に課題として掲げている4つの項目のうちの3の在宅医療への対応というのが課題 だというふうに書かれておりますが、私も本当に身近に高齢の方たちが高齢世帯とかひ とり暮らし、ひとり暮らしはちょっと無理かもしれませんけれども、高齢の方たちを抱 えている人たちの中に、やっぱり終末期、自宅で過ごして病院に行きたくないというお 年寄りも中にいるわけなのです。そういうふうな人たちの対応として、この在宅医療と いうのが非常に大事ではないかなというふうに常日ごろ感じていますが、現実県立病院 さんなんかで在宅医療にどのようにかかわり合いを持っていただいているのか、また自 宅で最期を迎えたいという方たちへのサポートという体制などがどのようになっている のか伺いたいです。 〇小沢昌記会長 では、勝又先生、お願いします。 〇勝又胆沢病院長 胆沢は、そういう部門つくってやっているわけではないのです。がん の末期の人とか、たまにケースがあればやっている程度で、ただこの在宅の医療に関し ては、うちの病院単位で考えるよりは、この地域全体の医師会も含めて全体で考えよう と、今川村先生中心にやっているところです。 在宅で亡くなりたいという人は、本当はご家族のほう、それはやっぱりかなりハード ル高いというか、本当は入院させたいというのが家族の思いとしては強いところがある - 24 - みたいなのです。だから、一つの選択肢として在宅でみとるという、そういうシステム は絶対つくらなければいけないなと思っているのですけれども、うちの病院がどういう 形でかかわれるか。人は多分出せると思うのですけれども、この地域全体の医療、医師 会が中心になってやっていく問題ではないかなと思っています。 〇小沢昌記会長 川村先生からも。 〇川村江刺病院長 当病院でも細々とやっていますけれども、家族の希望があれば在宅で 訪問診療とかやっております。もし希望があれば、看取りもやっているのですけれども、 先ほど勝又先生も言ったように、やはり最低限家族の協力が必要です。どうしてもだん だんと介護が大変になって、もうギブアップしてまた入院、あるいは施設というふうな 形をとる家族がおられます。ですから、最終的にはどうしても家族の、つい最近訪問診 療をやっていた患者さんで、食道がんの末期の方で、パーキンソン出て、寝たきりで、 食道がんからの出血がじわじわ来て、吐血したのですね。本来なら、覚悟を持ってやっ てくれれば、そのまま在宅でも看取ることは可能なのですけれども、この状態を家族は もう限界ですと言って、きのう緊急入院しまして、そういうのもあります。だから、す んなりと、すっと逝かれる方なら楽だと思うのですけれども、ただやはりいろんな手の かかる患者さんがもしいるのであれば、それを覚悟してくれている家族もおられます。 そうでなければ、やはり結構一般の方は厳しいのかなと思いますけれども、ただ厚労省 は慢性期にずっと入院した患者さんをとにかく在宅のほうに持っていく意向なのですけ れども、果たしてこれが国の思惑どおりになるかどうか、看取るというか、終末期を見 る家族が今後増えてくるとも思いませんので、そこのところどうなるのかなと。ただで さえ独居の老人とか、核家族が多いですので、そこのところをどうするのかというのも 市の協議会でもいろいろ話しているところであります。 〇小沢昌記会長 小原さん、いいですか。 〇小原清子委員 本当に難しいと思っています。 〇小沢昌記会長 きょうの会議は、おおむね4時には終了したいなということでございま すので、お話ししていただき、そしてまたご答弁をいただくということになれば、あと 二、三人の方なのかなと。 では、お願いいたします。 〇高橋宏子委員 2つの病院からの実績説明受けました。本当に職員の数の少ないところ、 それから忙しい業務の中で、このようにすばらしい実績を上げる、あるいは勉強会とい - 25 - いますか、新しい取り組みにそういう中で取り組んでいるというのは、良質な医療を提 供したいという一人一人の思いがそういうふうな発信とか前進をさせているのだろうと 思い、本当に敬意を表したいと思います。 褒めて下げるのは悪いのですけれども、病院機能評価の認定を2つの病院さんは合格 しているということは、病院機能評価、良質の医療を評価される審査会なのですけれど も、それは審査員の人がちゃんと見抜いたので、結構なのですが、先ほど来高度な話を していて申しわけないのですが、高齢者の話が今出ていますよね。どうしても高齢者の 受診状況、診察状況が多々あると思うのですが、要望として外来診察を受けたときに、 パソコンに向かったまま、こっちの患者と家族の顔を、私が父親を連れて受診したとき に1回も見てもらえませんでした。何かこっちが悪い態度を示したかなと、帰るときま で自分を責めましたけれども、非常に悲しい思いをしたときがあります。その先生はも う転勤していらっしゃいませんから大丈夫です。 それから、もう一つ、診察を受けると、年だからと。もう年だから、これ以上よくな らないとは言わないけれども、年だからという総括で帰される患者さんの感想を何回か 聞くことがあります。そして、私は県立病院、昔働いていたので、すごく誇りに思って いますし、みんなに行け、行けと、とてもいい病院だから、迷わず行きなさいと、すご く普及活動もしておったのですが、やっぱり中には、「宏子さん、行ったっけ、こうい うふうに言われたんだよ」みたいなことがちょっとありますので、そういうことがやっ ぱり一人でもあれば、病院の看板を汚すことになるのではないかなと思いますので、要 望いたします。 以上です。 〇小沢昌記会長 高橋さんが言っているのは、ほとんどはすばらしい先生だけれども、中 にはそういうこともあるので、お気をつけくださいということですが、勝又先生、どう ぞ。 〇勝又胆沢病院長 確かにそれはあると思います。信頼をもらうには、すごく積み重ねが 必要なのですけれども、1人の人が変なことをやってしまうと、それが一挙に崩れると いうのはよくあることなのです。そういうのは気がついたら、どんどん投書でも、職員 にこんなことありましたよとかと教えてくれれば、ピンポイントで、いろんな手があり ますので、教えていただきたいと思います。うちのボランティアのOBの人たちにもよ く言っているのですけれども、何か気がついたことあったら、どんどん言ってもらえれ - 26 - ばそれなりに対応したいと思います。 〇小沢昌記会長 せっかくですから、時間の許す限りいろんなお話をお聞かせいただきた いと思います。端から行って、大変恐縮で、いきなり指名して何かないですかと聞くの もあれですが、明神さん、何か、いきなり済みません、知っている順番から当てるとい うわけではないのですけれども、お願いします。 〇明神キヨ子委員 以前に、2年くらい前ですか、ダビンチを見学させていただきました。 その効果、きょう51症例教えていただきましたけれども、ダビンチというのは泌尿器科 だけに通用するといいますか、そういったようなものなのでしょうか。ほかの治療には 使えないものなのでしょうか。 〇勝又胆沢病院長 使おうと思えば使えるのだと思います。保険適用が通って……下田先 生。 〇下田胆沢病院副院長 ありがとうございます。泌尿器科の下田と申します。今のところ、 日本では保険適用が残念ながら泌尿器科の疾患しかなくて、平成24年でしょうか、前立 腺がんの手術から始まって、そして今年度から腎臓がんの部分切除という、ちょっと特 殊な方法なのですけれども、その手術に限っては保険適用がされました。ただ、これ今 やっぱり国もお金がないので、すごくハードルが高くなっておりまして、海外では婦人 科の子宮の手術が一番多く行われているのですけれども、外科の胃の手術だとか、大腸 がんの手術だとか、そういうようなものすごくたくさん行われているのですけれども、 日本ではちょっと出おくれて、お金もかかるというのもあって、今のところは泌尿器科 のものだけになっています。 何でもかんでも認めるというわけではなくて、ほとんどがんの手術ですけれども、が んの根治性が向上する、あるいは患者さんの体への負担が低減する、合併症が少なく済 む、そういった3つの目標があるのですけれども、少なくともそのどれか1つで明らか に数字上すぐれているという結果が出ないと厚労省は認めないというふうに言っており まして、泌尿器科は結構学会を挙げて対応が進んでいたので、この2つは行ったのです けれども、外科とか婦人科がちょっと出おくれたところもあって、今先進医療という形 でやっているところですので、再来年の改定のところでどれか入ってくる、外科の手術 ですとか、婦人科の手術ですとか、入ってくる可能性はあるかとは思いますけれども、 割と苦戦しているような形です。もし保険外適用といいますか、保険通っていないもの をやるとすると、これは自由診療ということになりますので、患者様から全額お支払い - 27 - いただくか、病院が持ち出しで全額負担をするかという話になりますので、ちょっとな かなか難しいところがあります。 〇小沢昌記会長 よろしいですか。基本的には、手術支援ロボットなはずですので、手術 全般には、保険適用関係なければ使えるということになるのかなと思いますが、料金的 なもの、制度的なものということだろうと思います。 では、奥州市地域婦人団体の渡辺さんのほう、何か、お願いします。 〇渡辺美喜子委員 私は、ちょっと話があれかもしれませんけれども、先ほどボランティ アのお話が出ましたが、私もなかなか病院のほうには余りお邪魔する機会がないのです が、来ると受け付けのほうに私たちぐらいの女性が待機していて、いろいろと患者さん にお手伝いしているような場面を見ることあるのですけれども、そういうボランティア 以外にももっと何かボランティア活動を一般の人たちがなさっているのでしょうか。 〇小沢昌記会長 勝又先生、お願いします。 〇勝又胆沢病院長 うちのボランティア、一般の人も一緒に入っている人がいるはずだけ れども…… 〇小野寺胆沢病院総看護師長 多分来る途中にあったかもしれないのですけれども、生け 花とかもしていますし、きょう七夕の飾りつけしてもらったのですけれども、ああいう 飾りのものとか、あるいは清拭のタオルを畳むとか、ちょっとほつれたものを縫うとか、 そういうふうなことをやっていただいております。総勢30名おります。 〇渡辺美喜子委員 それは、何か組織として参加なさっているのですか、個人的にですか。 〇勝又胆沢病院長 組織ですね、ボランティア…… 〇渡辺美喜子委員 何とかの会とかという感じで。 〇勝又胆沢病院長 はい。 〇渡辺美喜子委員 例えばそういうのに入りたいとか、そういうのは会の広報活動の中な のでしょうけれども、病院としては何かそういうものを募集する場面もあるのでしょう か。 〇勝又胆沢病院長 どうなの。募集していると思うけれども。 〇小野寺胆沢病院総看護師長 先日の窓口相談に、患者さんの相談に乗りたいという方の 応募がありまして、病院に直接申し込みがあって、対応しました。ですので、どうぞご 相談いただければ。 〇渡辺美喜子委員 ありがとうございました。 - 28 - 〇小沢昌記会長 できればロビーにでも、ボランティア募集とかという張り紙が、既に張 ってあればごめんなさいですけれども、そんな紙見て、何か病院の役に立ちたいとか、 患者さんの役に立ちたいという方は、少なからずいるはずですけれども、どこのドアを たたけばいのかと迷っている人や、1カ月に1遍ならできるけれども、毎週だったらひ どいとか、いろいろその状況はあろうと思いますけれども、もしそういうふうな形でフ レキシブルに受け入れができるようであるのであれば、どこかにそのサインを出してい ただければ、きっとそれに応ずるボランティアの方もいらっしゃるのではないかなと思 うので、ご検討いただければと思います。 はい、どうぞ。 〇渡辺幸貫委員 お医者さんのほうから、さっき胃ろうとか透析の問題を話されました。 そして、在宅医療もどうしようもないという話をされました。ただ、その制度が変わっ てきて、国の方向も変わってきたので、薬石効なくでどこまでもやるというわけにもい かなくなったぞということですよね。そうすると、農協なんかも前は介護の2級ぐらい までは講習会でもやるかという時期もありまして、今もやっているのかな。いずれやっ ていないとすれば、60歳過ぎたら男も女も一回介護の3級からはやろうというようなこ とでもしながら、医療に対する知識というか、理解をある程度してもらわないと、年と ったからと言われたときに、ああ、そうかと、覚悟しろということだなと私は受け取る のです。その深刻さをどう考えるかということを市長さんのほうからも、やっぱりきょ うのような会でないとわからないから、せっかくご婦人の会もいっぱいあるわけだから、 こういうときにどういうふうに、医療の制度が変わったときに我が市はそういうレベル を上げていって医療の選択をし、在宅をどうするかということをやっぱりお医者さんか ら何かサインが出ていると私は思うのですけれども、それに対してどうするかというこ とだと、機会がないから、きょうのような機会だろうと思うのですけれども、その辺を 市長さんを中心にどうか呼びかけてもらって、私は途中でパイプになる役目だからなる けれども、その辺が全然途切れている。一体にならないともうできないと思いますよ、 恐らく。市長さんの認識はどうなのかちょっとお聞きしながら、そうしないとだめだと 思うのです。 〇小沢昌記会長 なかなか深い質問、ありがとうございます。既に地域医療の連携につい ては、市あるいは県立、医師会等々でもかなり深くやっているところであります。最終 的には、患者さんになる前の市民お一人お一人がどういうふうな覚悟を持って臨むかと - 29 - いうふうな部分のあり方について一定の方針を定め、そしてそれを市としても十分に理 解していただく作業を進めていかなければならないということだろうというふうに考え ているところでございます。 ですから、大上段の話にせずに、自分たちでできる範囲の部分から自分を守り、そし て状況を知っていただくと。その知っていただくための作業とすれば、まだまだ不足し ておりますけれども、今県でもプランをつくっている、私どもでも市としてのプランを 走らせているところありますけれども、PRというか、説明の部分等々についてまだま だ不足しているところがありますので、その部分についてはしっかりご説明を申し上げ ながら、一人でも多くの皆さんにご理解いただき、同じ方向で進めるように努力をして まいりたいというふうに考えているところでございます。 それでは、まだ少し時間がありますので、奥州市の佐々木さん。 〇佐々木政子委員 地域医療のために、皆様がこのようにお話しできる機会があって、と てもうれしく思っております。ありがとうございます。 1つ気になったことだったのですけれども、熊本地震への支援というところだったの ですけれども、支援物資の搬送というところで、トラックが少し荷物というか、物資が 少なかったと、それでもう少しという話をちょっとさっきおっしゃっていたのですけれ ども、これを見ると胆沢病院の人たちだけで60万円をお集めになって、あと20万円の負 担で搬送してもらったというのですけれども、これからもこういう支援というか、被災 のこういうものがあると思うのですけれども、時間がなくてやはり地域とか誰かにはお 話ができなかったのでしょうか。緊急だから院内でやったとおっしゃるのか、それとも もう少し時間があれば私たちというか、地域の人たちにも幾らかこれが欲しいと。私た ちは、結局1人ではできないのですよね。個人で何か送ろうとしたって、待って待って と言って、何が欲しいかわからないという、情報があって、実際こういうことをおでき になったということは、私たちにも何か協力できなかったのかなと思いまして、その辺 ちょっと詳しく教えていただきたいと思います。 〇小沢昌記会長 お願いします、勝又先生。 〇勝又胆沢病院長 急いでいたのです、このときは本当に。1日、2日でぱっと準備して、 向こうが本当に困っていたので、向こうに行った隊員からの連絡で、これとこれとこれ がないよというようなので、それを聞いてぱっとやって、ぱっと送ったというので。ほ かにいろいろありますよね、募金とか。後で県でも何かやりましたよね。あれは本当に - 30 - 緊急避難的に、うちの病院の中だけでぱっとやったことだったので、皆さんのほうには 全然話は行かなかったと思いますけれども。 〇八重樫医療局長 熊本の地震の関係ですけれども、募金とか義援金は個人の方からいろ いろ集まったと思いますが、物資について実はばらばらに送られると、受け入れ側がさ ばききれないということで、都道府県の分は全国知事会が窓口になって、要請をすると いう形をどうしてもとらざるを得ませんでした。 あともう一つ、例えば熊本県の菊池市と岩手県の遠野市は姉妹都市という関係で遠野 市は物資を集めて、それを熊本県の菊池市に送ったという例はあり、それは岩手県が仲 を取り持って、例えば県が県のトラック協会に要請をして、それで運んでもらったとい うようなケースはありましたけれども、今回物資についてはなかなか個人の方からお願 いをして運ぶということにはならなかったというところでございます。 〇勝又胆沢病院長 うちが送ったのも、DMATが入っていたそこの病院宛てに送ったと いうことなので、ピンポイントでそこに持っていったということです。 〇小沢昌記会長 できるだけ広く声がけできる場合にはお声がけができるように、このこ とについて私もきょう初めて病院がピンポイントでやったというのを知ったものでした から、その辺の部分についても今後、情報の共有という意味では、さらにいい共有がで きるという、そんなことも考えなければならないのかなというふうに思いました。 JA江刺女性部の佐々木さん、何かお願いいたします。 〇佐々木祐子委員 かすめて行くのかなと思っていました。最後のほうになって、指名さ れるとは思わなかったのですけれども。 実は、私ごとなのですけれども、きょう午前中、まさに先ほど関谷先生おっしゃった 済生会にうちの嫁をお産のために連れていってきました。というのは、市内の個人の病 院で診ていただいていたのですけれども、実を言うと3人目で、切開しなければならな いという状態で、個人では対応できないということで、こちらのほうに大きい病院ない ということで、中部さんか済生会ということだったのです。幾らでも近い病院というこ とで、済生会を選んだような格好なのですけれども、妊婦さん、やっぱりいっぱいいま した。本当に子供たち欲しいというのですか、これからますます少子高齢化というふう な、前から言われていたことなのですけれども、実際お産をしたくても病院ないと。こ っちに帰ってきてお産したいという声は、やっぱり聞きますものね。今さら、また話終 わったところでおさらいみたいになってしまうのですけれども、実際本当にきょう、午 - 31 - 前中私そういうことをやってきたなと思いながら連れていって、上の子2人いるもので すから、一緒についていったのですけれども、本当にせっぱ詰まった問題だなと。 私自身お産とっくに終わっていたから、よその国の出来事のような気がしていたので すけれども、やっぱり私らが声を上げていかないと、行政の方々とか、お医者さんとか だけではだめなのだなと。当事者の私たちがこういう病院の先生が欲しいとか、こうい う仕組みが欲しいとかという部分は、私たち住民が訴えていかないと、三位一体という のですか、そういう難しい言葉ちょっとあれなのですけれども、そういうふうにして進 めていかないと、なかなか物にならないのではないかなと、先ほど来お話を聞いていて 感じました。 高齢化進んでいまして、江刺病院さんでいろいろなことをやっているというのもわか っていますし、市の包括支援センターのほうのお手伝いという形で、私もひとり暮らし の方々のお弁当を提供したりしているのですけれども、実際はっきり言って手が回らな いですものね、皆さん。介護さん、ヘルパーの人たちいっぱいいるのですけれども、そ れぞれ自分の家族あって、そしてそういう人たちに援助するとなったら、本当に大変な ことだなと思っています。 私自身もことしの4月に父親亡くしたのですけれども、たまたまうちでは大家族だっ たので、うちでなるべく過ごさせたいと思って、最終的には1週間入院しただけで亡く なりましたけれども、そういうふうにしてできる家族はいいです。でも、いつどういう ふうになって倒れているか、ぐあい悪くなっているかというのがわからないような状態 のうちの周り、近所だけでも、指足りないくらいいっぱいいらっしゃるので、やっぱり 私たち住民というのですか、私たち一般人がもっともっと自分の終末期も含め、これか らの若い人たちのことも含め、訴えていかないとだめなのではないかなと、任せっきり ではだめなのではないかなと、改めてきょうのお話を聞きましたので、ふだんは無口な のですけれども、さらにこれではいけないと思いましたので、声を大にしていろんな方 面で訴えていければいいなときょうは感じましたので、まず一言、きょうはいろんな意 見を聞かせていただいてありがとうございました。 〇小沢昌記会長 佐々木さん、ありがとうございます。私も今のお話、しっかり心にとめ て、市としてもできる範囲の分については努力をしてまいりたいと思います。 江刺JCの吉田さん、せっかくですからご発言をお願いいたします。 〇吉田智哉委員 江刺青年会議所から出向しました吉田智哉と申します。先ほどいろいろ - 32 - 説明聞かせていただいて、いろいろ課題はたくさんあると思います。青年会議所として、 我々がこの地域がよくなるために活動できることは活動してまいりたいと思っておりま すし、やはり子供たちが将来このまちに住みたいというようなまちづくりだったり、人 づくりということに対して、こういった本当に身近な地域医療という部分をもう少し教 える機会があれば、子供たちから、自分たちから何か発信して変えなければいけないと いう思いがないと、やっぱり大人たちが考えるだけではなくて、子供たちから動けるよ うに、江刺青年会議所で11月に子供たち対象に、小学校の4年生から6年生対象なので すけれども、ワンラブタウンといって職業体験、自分たちで仕事を選んで、もちろん地 域の方々の協力のもと、いろんなことを発してあげているのですけれども、そういった ことをさせることで、自分たちで何とかしたい、どうしたいというのを考えられるよう な地域づくりにこの胆江地区、奥州地区がなっていければいいのではないかなというふ うに感じましたので、何か機会があれば皆さんで協力してもらえればいいのかなと思い ました。 以上です。 〇小沢昌記会長 吉田専務、ありがとうございます。何か依頼があれば、県立さんなり、 市立でもワンラブタウンのお手伝いができるかもしれませんので、ぎりぎりでなく、少 し早目にお話をいただければと思います。 4時の時間まであと残り5分ということでございますが、総括的にといってはあれで すけれども、杉江保健所長のほうから何かお話を頂戴できればと思います。 〇杉江琢美委員 保健所長の杉江です。本日は、委員の皆様方から貴重なご意見、どうも ありがとうございました。 私、去年の4月に奥州保健所に着任して以来、いわゆるネットワークとか、顔の見え る連携体制の強化をモットーにして活動してきたのですけれども、今回医療体制の強化 ということで、いろいろ話題が出ましたけれども、それについては保健所としてできる ことを積極的にやっていければと思っています。 先ほど以来話題になっている周産期医療に関しましても、去年はちょっとヒアリング をして歩いただけになったのですが、今年度、今ちょうどヒアリングをし終わったとこ ろで、あと年度内に関係医療機関の代表の方に集まってもらって、実際に何がどういう ふうに起こっているのかという現状をしっかりと把握して、出た内容をしかるべきとこ ろに報告して、次の点につなげていくことができればいいかなというふうに考えている - 33 - ところです。 特に保健所としては、私たまたま一関のほうも併任しておりますので、磐井、両磐地 域も結構大変な状況になっているのですね。だから、奥州、胆江地域だけではなくて、 やっぱり県南局として将来にわたって長い目で考えていく必要があるのかなというふう に認識をしておりますので、そういう一つのきっかけとして、今年度からそういう、ち ょっと会議の名称はまだ決めていないのですけれども、連携会議といいますか、そうい うのを、懇親会といいますか、やっていきたいなというふうに考えております。 あと、生活習慣病、いわゆる病気対策ですけれども、先ほど出前講座の話が勝又先生 からもありましたけれども、保健所も今出前講座やっていますが、対象者が病院さんは 住民の方で、保健所は今現状としては事業所を対象にやっていることが多いですので、 そういうところの連携をうまくとりながら、役割分担をしながら、今後も活動を進めて いきたいと思っています。特に先日働き盛りに対する脳卒中予防についてシンポジウム を行った際には、勝又先生に座長をやっていただきまして、どうもありがとうございま した。そういう形で、あとはいろんな病院さんのイベントとか、そういうものに関して も、今まで保健所と県病とが一緒に何かをするというのが余りなかったものですから、 そういうものに関してもできる範囲内で協力をしていきたいと思いますし、逆に保健所 のイベントにも、今回のシンポジウムのように病院さんにもちょっと参加していただく ような形で連携を強化してやってきたいと思います。これからもよろしくお願い申し上 げます。 〇小沢昌記会長 所長、ありがとうございました。 一応予定していた時間になる部分でありますけれども、お一方ぐらいになりますが、 この際というような部分でのご発言があればお願いしたいと思いますが、よろしゅうご ざいましょうか。 それでは、協議、議事の部分の(1)、(2)あわせ進行をさせていただきました。 以下については事務局お願いいたします。 〇米倉胆沢病院事務局次長 小沢会長さんには、長時間の議事運営、大変ありがとうござ いました。 本日いただきました皆様からのご意見につきましては、今後それぞれの病院運営に生 かしてまいりたいと存じます。大変貴重なご意見をありがとうございました。 - 34 - 6 閉 会 〇米倉胆沢病院事務局次長 以上をもちまして平成28年度胆江地域県立病院運営協議会を 閉会いたします。皆さん、ご苦労さまでした。 7 運営協議会名簿(順不同、敬称略) 学識経験者 岩手県議会議員 千田 美津子 岩手県議会議員 佐々木 努 岩手県議会議員 郷右近 浩 岩手県議会議員 渡辺 幸貫 岩手県議会議員 菅野 博典 奥州市長 小沢 昌記 金ヶ崎町長 髙橋 由一 岩手県県南広域振興局保健福祉環境部長 藤尾 修 岩手県奥州保健所長 杉江 琢美 奥州市民生児童委員連合協議会理事 佐々木 政子 奥州市国民健康保険運営協議会委員 小原 清子 医療関係団体 奥州医師会長 関谷 敏彦 社会福祉関係団体 奥州市社会福祉協議会長 岩井 憲男 婦人団体 奥州市地域婦人団体協議会理事 渡辺 美喜子 岩手ふるさと農業協同組合経営管理委員 髙橋 宏子 JA江刺女性部長 佐々木 祐子 奥州商工会議所女性会会長 明神 キヨ子 水沢青年会議所理事長 浅間 光将 江刺青年会議所専務理事 吉田 智哉 市町村 関係行政機関 青年団体 - 35 -
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