農と福祉の連携(ハートフルアグリ)促進社会実験調査業務委託仕様書 1 委託業務名 農と福祉の連携(ハートフルアグリ)促進社会実験調査業務 2 委託予定期間 契約締結日から平成29年3月24日まで 3 業務委託の目的 農業の多様な担い手の確保と障がい者の雇用・就労の拡大を図るため、大阪府では 「農と福祉の連携」 (ハートフルアグリ)を推進している。 府内には、障がい者の雇用・就労により、農業に取り組んでいる企業や社会福祉法 人などの事業者があるが、安定的に事業を継続していく上で、収益改善が課題となっ ている。 今後一層のハートフルアグリの推進に向けて、既参入事業者の収益向上を図ること が不可欠であるため、収益向上の一方策として、共同輸送(ミルクラン)による物流 コストの縮減と新商品の開発による収益改善について社会実験を行うものである。 4 業務委託の内容と提案を求める事項 農と福祉の連携(ハートフルアグリ)促進事業として実施する下記の業務 (1)ミルクラン構築社会実験 経営安定化に向けての一方策として、輸送コストの縮減を図るため、新たな輸送ル ートとしてミルクラン※方式によるコスト縮減の可能性について検証する。 また、さらなる収益性の向上を図るため、複数の生産側事業者間をつなぐルートに 加えて、「新たな需要創造ルート」として、レストランやカット工場、マルシェなど を結ぶルートを開拓し、実際に共同輸送の社会実験を実施した上で、収益改善の効果 を検証する。 ※:牛乳業者が酪農家の間を回って牛乳を引き取っていく様になぞらえた物流方式(巡回集荷)を いう。 提案項目 ①ミルクランの構築について ア 本事業へ参画するハートフル事業者やミルクランを構成する物流事業者や販 路となる消費側事業者・協力事業者の集約及びとりまとめ イ 参画事業者の生産する農産物の品目や物量の把握と既存販路及び新たな販路 -1- へのミルクラン方式による共同輸送体系の構築とその実施体制 ②ミルクラン社会実験の実施 ア 参画事業者の調整を行い、構築した輸送体系に基づく、社会実験の実施方法 イ 実施した社会実験の結果の検証・評価と将来実施する上で想定される課題整理 及び費用負担ルール (2)商品開発プロジェクト ハートフルアグリに取り組む事業者が収益向上のために、参画事業者の連携により、 それぞれの事業者が栽培する農産物の特徴を活かし、複数の農産物のパッケージ販売 やブランディングすることで、市場の価格競争に巻き込まれない収益性の高い商品開 発を行う。開発にあたっては市場調査をもとに、事業者の協力を得て生産(試作)を 行った上で市場評価を得ることを前提とする。 また、上記「ミルクラン構築社会実験」により、構築するミルクランを活用して、 新たな販路へ農産物を供給することで、それぞれの取り組みの相乗効果による効果の 向上を図る。 提案項目 ①商品開発 ア 参画事業者の生産している農産物や生産可能な農産物を把握するともに、市場 ニーズの把握と分析方法 イ 分析した情報をもとにした、ターゲティングとベネフィット分析 ウ 市場商品と差別化を図るためのアイデア展開 ②評価手法 ア 商品に係るターゲットユーザーの評価手法 イ 評価に伴う修正・改良手法 ウ 評価結果を踏まえた商品のマーケティングポイントの整理 (3)ハートフルアグリの普及・啓発 より一層のハートフルアグリの普及・啓発を図るため以下の項目について、具体的な 取り組みについて、戦略・方法・効果等について整理し提案すること。 提案項目 ①新規参入企業向け相談会・見学会及び販路向け施設見学会 ア ハートフルアグリへの参入に関心を持つ企業等を対象とした相談会や施設の見学 会を企画し、ハートフルアグリの普及に努めること。(1回以上) -2- イ ミルクラン構築社会実験及び商品開発プロジェクトの販路向け(シェフ・バイヤ ーなど)向けの生産現場見学会を企画し、ハートフルアグリの商品 PR に努めること。 (1回以上) ②WEB・SNS 等における情報発信・セミナーの開催 ア 取り組み全般について、WEB・SNS 等を活用した情報発信によりハートフルアグリの 普及・啓発を企画すること。 イ 本業務の取り組み成果を広く普及するためのセミナーを企画し開催すること。 ③ハートフルアグリ推進ウィーク ア ハートフルアグリの普及・啓発を図るため、11 月下旬にホテルやレストランと連 携したハートフル農産物を使った企画メニューの販売やハートフル農産物のマル シェの開催などを予定しており、当イベントと連携した企画を提案し、協力を行 うこと。 【留意事項】 ⅰ 参画事業者について 提案時点においては、本事業実施に最低限必要となる事業者の構成による提案を 可能とするが、実施にあたっては、可能な限りのハートフルアグリ事業者の参画を 要請し、取り組みによる効果が広く検証できるよう努めるものとする。 なお、単独事業者で提案する場合においては、商品開発について、特定の事業者 で試作・生産することは可能であるが、本業務に参画する事業者の連携により開発 するものとし、独自商品の開発を目的としてはならない。 その他、実施にあたっては、物流や販路側の協力事業者についても、府が別途調 整している事業者を含めて検討するものとする。 ⅱ 事業後の取り組みについて 本事業はハートフルアグリ事業者の収益改善を図る方策と検証のため、物流コス トの縮減や新商品開発を実験的に行うものであるが、効果検証を行った上で、ハー トフル事業者が自立的に取り組みを継続できるような現実的な計画とすること。 なお、ミルクランによる実車による社会実験については、所要の効果・評価がで きる方法(回数など)も考慮して提案すること。 ⅲ 提案項目 上記提案項目は事業実施に必要となる視点として最低限の項目を記載している が、提案する事業を実施する上で、必要な項目については、これらに限らず具体的 に内容を記載すること。 -3- 5 委託事業費等 ① 事業の実施状況等により契約額や契約内容を変更・調整することがあること。 ② 業務委託の経理については、次のとおりとする。 ア.会計帳簿を備え、他の経理と明確に区分して収入額及び支出額を記載し、委託費 の使途を明らかにしておくこと。 イ.支出内容を証する経理書類を整備して、会計帳簿とともに業務委託の完了した日 の属する会計年度の終了後5年間、いつでも閲覧に供することができるよう保存し ておくこと。 ③ 本業務は、法令、国・府の会計・財務規定に従った処理を行うこと。 6 業務委託完了後の提出書類 本業務委託終了後、速やかに、以下の書類を提出すること。 ① 委託業務完了報告書 ② 実績報告書 7 その他 ① 受託事業者は、本業務の実施の進捗状況を適宜報告し、府と調整を図ること。 ② 府は、受託事業者からの請求に基づき概算払いを行う場合があること。 ③ 本仕様書に明記なき事項、または業務上疑義が発生した場合は、両者の協議に より業務を進めるものとすること。 ④ 契約締結後、速やかに事業計画書を作成し、事業計画書に基づく業務を開始す ること、また業務の実施にあたっては、府と充分協議したうえで行うこと。そ の際、公募時の計画について、府から修正、変更を求めることがある。 ⑤ 契約に要する経費は受託事業者の負担とすること。 ⑥ 個人情報の取扱に際しては、個人情報保護法、大阪府個人情報保護条例の趣旨 を基づき、厳密かつ適正に行うこと。 ⑦ 業務の実施に際し、知り得た情報、秘密については、契約期間中、契約終了後 も第三者に漏らさないこと。また、他の目的に利用しないこと。 ⑧ 本業務の実施により得られた成果、情報(個人情報を含む)等については、大 阪府に帰属する。 ⑨ その他業務の実施に際しては大阪府の指示に従うこと。 ⑩ 業務の詳細については、大阪府との本業務に係る契約時に別途協議する。 -4-
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