天恵の海 - 再処理/岩手の環境/RI廃棄物

8 月29日
第169号
02240-5-102650
郵便振替
《天恵の海》
2016(平成28)年
三陸の海を放射能から守る
岩手の会(略称)三陸の海・岩手の会
ホームページ《再処理/岩手の環境》
TEL・FAX 019-623-1636
《本紙の全バックナンバー掲載》
同資料 4頁 表 (分離建屋)
「機器内水素爆発(水素濃度8%到達:約
7時間)」
「機器内蒸発乾固(沸騰到達時間:
約15時間)
」の記述。
六月一五日公表
新規制基準審査会へ
公開質問
昨年の 落雷事故で は
高レベ ル廃液を扱 う分
離建屋 の液位計の 異常
は、復旧までに四九時間
を要している 。また高レ
ベル廃 液を貯蔵す る塔
槽でも 五〇時間も かか
った。これでは、高レベ
ル廃液 の沸騰開始 まで
の二四時間、水素爆発濃
度到達 までの三五 時間
日本原燃報告書
【原子力規制委員会ホームページ】から
https://www.nsr.go.jp/data/000153661.pdf
七月二〇日行われた「六ヶ所再処理工場の落雷事故
に関する質問書」のうち 高レベル放射性廃液の安全
確保についてのやりとりを報告します。
受け取った回答書には「高レベル廃液は電源喪失な
ど で 冷却や 水 素掃 気 が 停止し て も 沸騰 開 始ま では 約
二四時間、水素爆発濃度到達まで約三五時間 」と書か
れていました。しかし、驚いたことには、六月一五日
公 表 の原子 力 規制 委 員 会再処 理 等 新規 制 基準 審査 会
合資料には、日本原燃提出資料があり 、「沸騰到達時
間約一五時間、水素濃度8%到達約七時間 」と記され
ていました。
この矛盾について私達は 、同じ日本原燃資料なのに
おかしい。どちらが本当なのか?と追及しました 。
原子力規制委員会、第124回核燃料施設等
の新規制基準適合性に係わる審査会合
配布資料5(1) 2頁 図(分離建屋)
S.Oshida
編集事務局
http://sanriku.my.coocan.jp/
には間に合わない。
回答文
安全冷却水系や安全
圧縮空気系により高レ
ベル廃液の冷却と水素
掃気は継続していた。
◇市民 …六月一 五日に
日本原燃から原子力規
制委員会新規制基準審
査会へ宛てた報告書資
料がホームページ に載
った。高レベル放射性廃
液の冷却や水素掃気機
能 を 喪 失 し た 場 合 「水
素 が8% 濃 度 に達 するの
は七時間、廃液の沸騰が
始 ま るの が 一 五 時 間 」
と回答している。今日受
領した回答文では「一六
時間で対応が出来る 」と
書いているがそれ以前
に危険に達する数字で
ある。同じ原燃資料なの
に異なっている。
◆原燃広 報 …その六 月
一五日公表資料は確認
し再回答する。
◇市民側ー公表の数値
が同じ社内で共有され
ていないのは驚きだ 。重
要情報を知 らないでは
済まされない。
アクティブ試験最終報
告書
料 か ら 発生 し た 高 レ ベル
放 射 能 廃液 の 量 は 何 立方
㍍か?
回答文
平成二 七年三月現 在
で高レベル廃液が約二
二三立方㍍ある 。セシウ
ム 1 3 4と 1 3 7は そ れ
ぞれ約 二八〇〇兆 ベク
レルと 約五二京ベ クレ
ルである。再処理施設
を管理するためには 、定
時に水・硝酸を加え均質
を保つ。従って四二五㌧
から発 生した量と 同じ
ではない。
市民 …四二五 ㌧からど
れだけ の危険物が 出来
たかを知りたい 。ストロ
ンチウ ムについて も回
答してほしい。
原 燃 … ス ト ロ ン チ ウ ムは
計算値でしか表せない 。
◇ 市 民側 … 四二五 トン
のうち ガラス固化 した
のは何立方㍍か?
◆原燃…アクティブ試
験で製 造したガラ ス固
化体は三四六本である 。
含まれている廃液量 、放
射能量 は運転情報 で答
えられない。
公開質問
「 アク ティ ブ試 験 最終
報 告 書 」に あ る ガ ラ ス溶
融 炉 A 系B 系 の 合 計 五〇
せん断 熔 融 使 用 済 み
核 燃 料 四 二 五 ㌧ から
出来た高レベル廃液
公開質問
アクティブ試験でせん
断 熔 融し た使 用 済 み 核 燃
本の ガ ラ ス 固 化体 に 封 じ
込め ら れ た セ シウ ム 1 3
7と ス ト ロ ン チウ ム 9 0
の量が知りたい。
回答文
ガ ラ ス固 化 体 に 含 ま れ
てい る 放 射 能 量に つ い て
は「 平 均 放 射 能量 」 と し
て管 理 し て い るの で 回 答
出来ない。
市民…「危険な液体状放
射能 を こ れ だ け封 じ 込 め
たの で 安 全 に 近 づ い た 」
とし て 情 報 公 開す る べ き
だ。 英 仏 か ら の返 還 ガ ラ
ス固 化 体 に は 中 の 放 射 能
量が 記 さ れ て いる 。 そ れ
が記 さ れ て い ない と 、 作
業労 働 者 に 無 用な 被 ば く
をもたらす。
固化進展と安全情報
公開質問
高 レ ベル 放 射 性 廃液 に
脅威 を 感 じ て いる 。 東 海
工場 は 一 月 か らガ ラ ス 固
化を 開 始 し た 。 六 ヶ 所 工
場も急ぐべ きだ。
回答文
全 交 流電源 供 給機 能 が
喪失 し た 場 合 、 機 能 を 回
復に 要 す る 時 間は 一 六 時
間以 内 で あ り 安 全 に 対 応
出来る。
市民… 六月一五日 の
提出資料と矛盾する。
高 レベ ル廃 液 の貯 蔵
ゼロとする自主規制
公開質問
貴 社 は、人 々 の安 全 の
トリチウムやクリプトン
85を全量環境放出
公開質問
六 ヶ 所再 処 理 工 場は ト
リ チ ウム や ク リ プト ン、
炭 素 14 を全 量 放 出 す る
設 計 であ る。 こ れ は 見 直
すべきである。
回 答 文 再処 理 工 場か ら
放 出 され る一 般 公 衆 の 受
け る 放射 線 量 当 量は 年 間
0 ・ 02 2㍉ シ ー ベ ル ト
である。
◇ 市 民 … 一 京 八千 兆ベ ク
レ ル も海 に流 し て 陸 上の
住 民 が受 ける 放 射 線 被 害
が そ のよ う に 小 さ い は ず
が な い。 どの よ う な 数 字
を 用 いて 計算 し た の か不
明 で ある 。体 内 に 入 っ た
私たち は今まで高 レ
ベル廃 液貯槽が破 壊さ
れる危 険を重視し 働き
かけてきました。しかし、
高レベ ル以外の放 射性
溶(廃)液を保有する多
数の貯 槽において も放
射線分解水素が発生し 、
極めて 短時間に爆 発濃
度下限 値に到達す るも
のがあ ることがわ かり
ました。このことから 、
小規模 の水素爆発 をき
っかけに、水素爆発や溶
剤火災の連鎖が起こり 、
遂には 高レベル廃 液の
水素爆 発や蒸発乾 固し
た硝酸 塩の大爆発 によ
り環境 へ大量の放 射能
放出と なる重大事 故へ
と進展 することが 想定
されます。工場の主要工
程の殆 どで水素爆 発の
危険が あることが 今回
の回答 や原燃の新 規制
基準審 査資料から わか
りました。恐ろしい工場
です。(永)
為 に 高レ ベ ル 廃液 貯 蔵 量
「 有 機 トリ チ ウ ム 」 が染
公開質問
を ゼ ロと す る 自主 規 制 を
色 体 に 与え る 害 は 深 刻で
貴社 が 実施 した 再処 理
行う予定はないか?
ある。
工 場 重大 事 故 シ ミ ュ レ ー
回答文
ションを示されたい。
高レベル廃液ばか
新規 制 基 準で は 冷 却 機
回答文
能 喪 失に よ る 蒸発 ・ 乾 固
原 子 力規 制 庁 内 検討 チ
りではなかった!
に対処する要求はあるが、 ームでやっている。
貯 蔵 量に 関 す る要 求 は な
◇市民から・・住民避難 多くの水素爆発の
い。
計 画 が 五 ㌔圏 内 の み でよ
危険ある貯槽
◇市民… 現場を知って
いのか?福島原発事故後、
い る 原燃 こ そ 安全 確 保 の
日 本 原燃 とし て 当 然 行っ
意見を上げるべきだ。
ているべきだ。
◆原燃… 事業申請書に
使 用 済 み核 燃 料 プー
書かれている。
ル満杯の危険性
◇市民 …福島事故以降
三 〇 ㌔圏 内の 避 難 計 画が
義 務 。再 処理 工 場 に つ い
て は 福島 事 故 以 前の 発 想
レベルだ。
公開質問
使用済み核燃料プー
ルの容 量は三千㌧ であ
るが、現在二九六八㌧詰
め込まれ (九八・九%)
満
杯である。補修や移送の
ための余裕がない。
回答文
ガラス固化体と直接
関係な いので回答 でき
ない
◇市民 …ガラス固化で
事 故 が起 こ れ ば、 近 接 の
使 用 済み 核 燃 料プ ー ル も
危 険 にな る 。 プー ル に は
余裕が必要と思うがどうか?
◆原燃… 作業工程のた
めの「 移送プール」などは
別 に 確保 さ れ て いる 。 現
在 貯 蔵の 使 用 済み 核 燃 料
は 長 期の 物 で は搬 入 以 来
一六~一七年である。
事 故評価シミュレーシ
ョンはあるか?