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資料4-1
シェアリングエコノミーの活用に向けて
~第4回シェアリングエコノミー検討会議~
平成28年8月31日
千葉市の地理的特性
約30分
約30分
約40分
本市は海外からの玄関口である成田空港と東京の中間に位置し、
高速道路や鉄道など、抜群のアクセスを誇ります。
1
「近未来技術実証・多文化都市」の構築
産業の国際競争力を強化し、国際的な経済産業拠点の形成を図るための
「国家戦略特別区域」に追加指定(平成28年1月29日)
2
シェアリングエコノミーの活用に向けて
シェアリングエコノミーの活用により、
・遊休資産の有効活用(稼働率向上)
・ローカルMICE、ユニークベニューなど目的
を持った施策展開へ
・市民間でのスキルのシェアリングによる「協働」
・シェアリングのデータ活用による施策化 など
行政の効率化
地域経済・住民全体の活性化
一方で、
行政として、制度的に、
シェアリングエコノミーの活用を
さらに図るためには、
既存の法律・制度との
整理が必要な部分が存在
ケース1から3の現状と課題について検証
ケース
1
公民館等の「公の施設」、
庁舎等の行政施設の貸出
ケース
2
クラウドソーシングの活用
ケース
3
市民による
育児サービスの提供
3
ケース 1 「公の施設」や行政施設の活用 ①
千葉市における主な公共施設の状況
大分類
公園・スポーツ・
レクリエーション施設
文化施設
社会教育施設
その他
行政施設
小分類
中分類
公園・緑地
有料公園など
スポーツ施設
施設数
指定管理
導入状況
備考
※都市公園法
7
△
体育館、温水プールなど
34
○
集会施設
コミュニティセンターなど
17
○
文化施設
市民会館、ホール、など
7
○
博物館等
博物館、科学館など
4
△
※博物館法
図書館
14
×
※図書館法
公民館
48
×
※社会教育法
稼働率
37.9%(58.3%~11.4%)
商工産業施設
ビジネス支援センターなど
3
△
農業林業施設
都市農業交流センター、ふるさと農園など
6
△
庁舎等
稼働率35.8%(50%~21%)
53
注)・千葉市資産データベースの用途別分類による
・道路・上下水道施設、公園緑地等を除いた公共施設として913施設を設置(H27.4.1)
上表以外に学校教育施設、市営住宅、高齢・障害・社会福祉施設、児童福祉・子育て施設など
720施設
4
ケース 1 「公の施設」や行政施設の活用 ②
現状
• 地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもって、住民の利用に供する、地方公
共団体が設置する施設である「公の施設」において、住民が施設を利用することを拒
んではならない(地自法§244)
• 「公の施設」を対象とした施設使用料は、各施設が有する「公的必要性」と「収益可
能性」に基づき、行政と受益者が負担すべき割合を定めている
• 多くの「公の施設」では、指定管理者制度を導入しており、目的外使用許可の権限は
付与しておらず、都度地方自治体の判断・手続きが必要
• 施設の稼働率は、立地、曜日、昼夜間、及び部屋の用途でかなりのばらつきがある
(e.g. 平日の夜間、鉄軌道駅沿線から距離の離れた料理室の利用が少ない)
5
ケース 1 「公の施設」や行政施設の活用 ②
課題
• 「公の施設」の設置(利用)目的外での使用を前提とするため、「公の施設」設置の意
義との整合、また明確な区分の制度設計が必要
• 条例で定める施設使用料は、収益型の施設以外の場合には、行政の負担が存在するた
め、一般的に市場価格より低料金であり、その額で市場に存在することは民業圧迫とな
る可能性
• 指定管理者による施設においても施設の柔軟な活用が進みにくい可能性
• 稼働率の低い施設の利用形態に特徴があり、稼働率向上を目的とする場合、利用ニーズ
とマッチングするか
(参考 地方自治法)
第二百四十四条 普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の
施設という。)を設けるものとする。
2 普通地方公共団体(次条第三項に規定する指定管理者を含む。次項において同じ。)は、正当な理由がない限り、住民
が公の施設を利用することを拒んではならない。
6
ケース 1 「公の施設」や行政施設の活用 ③
現状
• 公共施設の予約システムが導入されており、直前まで施設利用予約が可能
• 使用料は条例で定める
• 庁舎(築45年)など行政施設は、一般利用を想定していない
課題
• 直前まで申し込みが可能な住民の利用を妨げることなく、活用を可能とすることは困
難であり、新たなルール化が必要
(住民の施設利用予約とプラットフォーム上からの施設利用予約の区分)
• プラットフォーマーへの手数料が条例で定める施設使用料の上乗せとなり、住民利用
者から上乗せ分を求められない
• 庁舎内の施設を利用する場合、出入りする利用者に対して、セキュリティ機能を有し
ていない(人的対応となれば、人件費の発生)
7
ケース 2 クラウドソーシングの活用
現状
• 随意契約(地自法§234.2 、地自法施行令§167の2)
工事:250万円、役務・物品等:100万円以下(千葉市契約規則)とするが、
その際にも複数の者から見積書を徴取し競争性を確保
課題
・外部調達を行う場合、競争入札を原則とし、随意契約においても競争性を確保して
おり、シェアリングエコノミーの活用を図りにくい
(参考 地方自治法)
第二百三十四条 売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約又はせり売りの方法によ
り締結するものとする。
2 前項の指名競争入札、随意契約又はせり売りは、政令で定める場合に該当するときに限り、これによることができる。
(参考 地方自治法施行令)
第百六十七条の二 地方自治法第二百三十四条第二項 の規定により随意契約によることができる場合は、次に掲げる
場合とする。
一 売買、貸借、請負その他の契約でその予定価格(貸借の契約にあつては、予定賃貸借料の年額又は総額)が別表第
五上欄に掲げる契約の種類に応じ同表下欄に定める額の範囲内において普通地方公共団体の規則で定める額を超
えないものをするとき。
8
ケース 3 市民による保育サービスの提供
現状(事例)
行政による(公助)支援ではなく、市民会員相互の助け合い(共助)活動として、
「ちばしファミリー・サポート・センター(通称ファミ・サポ)」(H13設立)
対象児童:生後3か月から小学校6年生まで
利用時間:6時から22時
利用料金:月~金曜日の7時~19時 700円/時
(基本時間料金)
援助内容:保育所・幼稚園・子どもルーム等への送迎
保育所等の開始前・終了後に預かること
保育所等の休日等に臨時的に預かること
<H27年度 登録実績>
など
依頼会員 3,971人 提供会員 849人
両方会員 476人 合計5,296人
課題
•
子育てサービスに係るシェアリングエコノミーがC2Cである特性上、公的関与の有無・度合い、
また、本人確認とサービスの信頼性の向上、保険加入等によるリスクマネジメントなどによる
安全性の確保が必要
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