八重瀬町商工会 八重瀬町内 地域経済動向調査レポート 平成28年 4月

八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
八重瀬町商工会
八重瀬町内 地域経済動向調査レポート
平成28年 4月~6月期
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
Ⅰ.調査概要
① 調査対象 : 町内小規模事業者
② 調査方法 : 調査票によるアンケート形式
③ 調査対象期間 : 平成28年4月~平成28年6月
④ 回答件数 : 15件
⑤ 回答者の業種内訳
製造業
3事業者
小売業
4事業者
サービス業
6事業者
建設業
2事業者
⑥ 回答者の営業形態 :
法人6社(株式会社3社、有限会社3社)
個人事業9事業者
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
Ⅱ.調査結果
1.売上額
1.売上額
①今期の状況(前年同期に比べて)
1.売上額
②今期の状況(前期に比べて)
減少,
1, 7%
不変,
6, 40%
増加,
8, 53%
1.売上額
③来期の見通し(前年同期に比べて)
増加,
3, 20%
減少,
4, 27%
不変,
8, 53%
売上については、増加を感じている事業者が過
半数を占めており、来期も増加を見込んでいる事
業者が多い。また、今後の見通しとして減少を感
じている事業者がなく、全般的に売上増加傾向を
不変,
8, 53%
2.客(販売単価)
増加,
7, 47%
※建設業除く
2.客(販売)単価 ※建設業除く
①今期の状況(前年同期に比べて)
上昇,
5, 38%
不変,
8, 62%
感じていると思われる。
2.客(販売)単価 ※建設業除く
②今期の状況(前期に比べて)
低下,
3, 23%
上昇,
3, 23%
不変,
7, 54%
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
2.客(販売)単価 ※建設業除く
③来期の見通し(前年同期に比べて)
低下,
1, 8%
客(販売)単価については、「不変」と答えた
割合は過半数を超えているものの、「上昇」と答
えた方も 20~40%弱いる。また、来期は「上昇」
の割合が半分近くを占めており、今よりも客単価
が上昇すると感じている方も増えている。
不変,
6, 46%
3.売上数量、客数
上昇,
6, 46%
※建設業除く
3.売上数量、客数 ※建設業除く
①今期の状況(前年同期に比べて)
3.売上数量、客数 ※建設業除く
②今期の状況(前期に比べて)
減少,
1, 8%
不変,
6, 46%
増加,
6, 46%
減少,
3, 23%
増加,
4, 31%
不変,
6, 46%
3.売上数量、客数 ※建設業除く
③来期の見通し(前年同期に比べて)
売上数量、客数も客単価と同等の傾向にあり、
今後は客数等が今よりも増えると感じている方
も回答の過半数を超えている。
不変,
6, 46%
増加,
7, 54%
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4.資金繰り
4.資金繰り
回答な ①今期の状況(前年同期に比べて)
し, 1,
7%
上昇,
悪化,
2, 13%
1, 7%
4.資金繰り
②今期の状況(前期に比べて)
上昇,
2, 13%
悪化,
1, 7%
不変,
11,
73%
不変,
11,
73%
4.資金繰り
回答な
し, 2,
13%
回答な
し, 1,
7%
③来期の見通し(前年同期に比べて)
資金繰りについては、今期に関しては「不変」
の回答が全体の 70%以上となっている。しかし、
好転,
3, 20%
悪化,
1, 7%
来期の見通しでは「好転」と答える方が今期に対
して増えており、資金繰りが良くなると感じてい
る方も増えている。
不変,
9, 60%
5.仕入単価(原材料等)
5.仕入単価(原材料等)
①今期の状況(前年同期に比べて)
不変,
8, 53%
上昇,
7, 47%
5.仕入単価(原材料等)
③来期の見通し(前年同期に比べて)
不変,
9, 60%
上昇,
6, 40%
仕入単価については、「不変」が約 60%、「上昇」が約 40%と上昇傾向にあることが窺い知れ
る。
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6.採算(経常利益)
6.採算(経常利益)
①今期の状況(前年同期に比べて)
悪化,
2, 13%
好転,
3, 20%
回答な
し, 1,
7%
6.採算(経常利益)
③来期の見通し(前年同期に比べて)
悪化,
1, 6%
好転,
3, 20%
不変,
10,
67%
不変,
10,
67%
採算については、
「不変」と答えた方が約 2/3 となっており、
「好転」と答えた方は 20%となっ
ている。この傾向は来期の見通しでも変わらず、業種によって採算の差があると思われる。
7.業況(自社)
7.業況(自社)
①今期の状況(前年同期に比べて)
不変,
8, 53%
好転,
7, 47%
7.業況(自社)
③来期の見通し(前年同期に比べて)
不変,
10,
67%
7.業況(自社)
②今期の状況(前期に比べて)
好転,
1, 7%
悪化,
2, 13%
不変,
12,
80%
7.業況(自社)
④来期の見通し(今期と比べて)
好転,
5, 33%
好転,
6, 40%
不変,
9, 60%
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
自社の業況は前期と比べると直近の方が業況が良くなっている回答が多い。ただし、来期の見
通しは現在の業況とあまり変わらず、慎重な見通しをされている方が多いと思われる。
8.長期借入金借入難度
8.長期借入金借入難度
①今期の状況(前年同期に比べて)
回答な
し, 5,
33%
8.長期借入金借入難度
②来期の見通し(今期と比べて)
回答な
し, 5,
33%
不変, 9,
60%
困難, 1,
7%
不変, 9,
60%
困難, 1,
7%
長期借入金の借入難度については、「不変」の回答が約 60%となっている。また、来期の見通
しも今期と変わらない傾向である。
9.短期借入金借入難度
9.短期借入金借入難度
①今期の状況(前年同期に比べて)
回答な
し, 5,
33%
9.短期借入金借入難度
②来期の見通し(今期と比べて)
回答な
し, 5,
33%
不変, 9,
60%
不変, 9,
60%
困難, 1,
7%
困難, 1,
7%
短期借入金の借入難度については、長期借入金と同様の回答であり、今期も来期の見通しもあ
まり変わらないと感じている方が多い。
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
10.借入金利
10.借入金利
①今期の状況(前年同期に比べて)
回答な
し, 5,
33%
10.借入金利
②来期の見通し(今期と比べて)
回答な
し, 5,
33%
不変,
10, 67%
不変,
10, 67%
借入金利については、借入金借入難度と同様の回答であり、今期も来期の見通しもあまり変わ
らないと感じている方が多い。
11.今期の水準
11.今期の水準
①業況(自社)
11.今期の水準
②採算(経常利益)
黒字,
2, 13%
良い,
4, 27%
収支ト
ントン,
13,
87%
普通,
11,
73%
11.今期の水準
③従業員(含臨時・パート)
今期の水準については、
「普通」
「収支トントン」
といった回答が多く、良くなっている回答は少な
いが、業況が悪い、もしくは赤字といった回答は
ない。
不足,
4, 27%
ただし、従業員については「不足」と答えた回
適正,
11,
73%
答が 30%弱あり、業種によっては人手不足が起
こっている
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
12.今期の設備投資
12.今期の設備投資
①設備投資の有無
実施し
た, 2,
13%
実施し
ていな
い, 13,
87%
12.今期の設備投資
②実施した場合の内容
2
1
0
サービス設備
車両・運搬具
今期は設備投資を実施していない方が全体の 90%弱を占めている。また、設備投資を実施した
場合の回答は多岐に渡っており特段の傾向は見られない。
13.来期の設備投資
13.来期の設備投資
①計画の有無
計画し
ている,
3, 20%
計画し
ていな
い, 12,
80%
13.来期の設備投資
②計画している場合の内容
4
3
2
1
0
来期の設備投資は計画をしていない方が全体の 80%を占めている。また、設備投資の計画内容
はサービス業の設備投資(サービス施設)や、間接的な投資(付帯設備、OA機器等)に需要傾
向がある。
八重瀬町商工会「経営発達支援計画事業」
14.今直面している経営上の問題点(複数回答)
14.今直面している経営上の問題点(複数回答)
従業員の確保難
材料等仕入単価の上昇
製品、消費者、利用者ニーズの変化への…
店舗施設の狭隘・老朽化
熟練技術者の確保難
大型・中型店(企業)の進出による競争…
材料費、人件費以外の経費の増加
事業資金の借入難
需要の停滞
生産設備の不足・老朽化
製品(加工)単価、請負単価の低下・上…
原材料の不足
下請け価格の上昇
商品在庫の過剰
駐車場の確保難
回答なし
0
1
2
3
4
5
経営上の問題点としては、従業員や熟練技術者の確保といった人的資源に関する問題が多い。
また、材料費等やその他経費の増加といった問題も多く、経費率の上昇が懸念される。また、店
舗施設や生産設備の老朽化等の問題も多く、現状設備等に対して問題を感じている方も多い。
Ⅲ.調査結果を踏まえた考察
今期の地域動向の傾向としては、前期と比べて変わらないという景況感が強いものの、売上や客
数、客単価に関しては好転の兆しも見られており、来期は今期よりも良くなると感じている割合が
前期に比べて増加している。
また、設備投資に関しては施設の買い替え等の需要があるものの、借入を行う環境が現状とあま
り変わらないため、設備投資に慎重になっていることが考えられる。
また、現在の経営上の問題点として、人的資源の確保、材料費やその他の経費の上昇といった問
題があり、現状の経済動向の中で人材を含めた事業の品質を落とさないことと、収益力を維持する
ことが課題となっている。
以 上