インターネットって何?

社会と情報
テレビ学習メモ
第8回
ネットワークを探索する
[インターネットの利用]
インターネットって何?
社会と情報監修・講師
後藤貴裕
人のコミュニケーションでは、自分の意志や考えを他人に伝えるために、会話や
手紙などの方法があり、そこで使う言語やルールなどを共通にする必要があります。
コンピュータの間のコミュニケーション(情報通信)も同様で、さまざまな方法やルー
ルがあり、送り手と受け手が共通のルールに従って初めて円滑なコミュニケーション
が成り立ちます。コンピュータをつなぐネットワークにはどのような仕組みがあり、ど
のように工夫されているのか、一緒にみて行きましょう。
学習前に
調べておこう
インターネット、IPアドレス、ドメイン名、
DNS、パケット
ネットワークを生かす
⃝インターネットとは、
「世界中に張り巡らされたコンピュータネットワークのネットワーク」のこと。
⃝インターネットのおかげで、世界中で情報が簡単に安くやり取りができるようになった。
⃝インターネットは人々の生活と密接な関係にあり、大きな影響を与えるようになっている。
▼
インターネット上の情報に、スマートフォンでアクセスするときのデータの流れの例
スマートフォン ⇨(無線通信 ⇨ 基地局アンテナ ⇨(光回線)⇨ ネットワークセンター ⇨
(ネットワークセンターを経由してインターネットにあるWebサーバにアクセスする)⇨
ネットワークセンター ⇨(回線)⇨ 基地局アンテナ ⇨(無線通信)⇨ スマートフォン
IPアドレスの役割
⃝インターネットでのデータ通信は、インターネット上の複数のコンピュータ(サーバ)を経
由しておこなわれる。
⃝データ通信の経路は、回線の混雑具合などに応じて、そのときの最適な経路を選択して行わ
れる。
IPアドレスとは
インターネットに接続されたコンピュータなどに割り当てられた識別番号で、数字の組
み合わせで表現される。 (例えば、104.70.128.185)
ドメイン名とは
インターネット上のコンピュータなどを特定するための名前で、数字のみの IP アドレ
スに対して、人が認識しやすいようにピリオドで区切られた文字列の組み合わせで構成さ
れる。 (例えば:www.whitehouse.gov)
DNS(Domain Name System)
ドメイン名は、基本的に IP アドレスに対応していて、DNSによって IP アドレスへの
− 15 −
高校講座・学習メモ
社会と情報
8 インターネットって何?
変換が行われている。
パケットの秘密(情報通信の通信方式) ⃝情報通信ネットワークの通信方式には、パケット交換方式や電話などの回線交換方式がある。
⃝パケット交換方式では、情報をパケット(小包)という小さな単位に分けてデータを送受信
する。
⃝パケットには、宛名札に相当する情報(送信元・宛先・データの順番など)が入ったヘッダ
が付加されている。
⃝情報は、パケット単位でばらばらに送受信される。通信経路においては、他の情報のパケッ
ト(送信元・受信先が異なるパケット)とも同時に送信される。
⃝パケットは複数のサーバをリレー式に経由して送信される。
⃝サーバでは、パケットごとに送り先を判断し、指定されたコンピュータに送信したり、次の
サーバ(他のネットワーク)に転送したりする。
パケット交換方式のメリット
複数のデータ通信(複数の異なるコンピュータ間)で通信回線を共有することができ、
欠落したデータ(パケット)のみを再送することで効率よく通信回線を利用することがで
▼
きる(全てのデータを再送する必要がない)。
⃝TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)は、インターネットで標
準的に用いられる通信プロトコルである。。
⃝IP(Internet Protocol)は、複数のネットワークの間の相互通信に使用されるプロトコル
で、これを用いた世界的なオープンなネットワークのことをインターネットと呼ぶ。
⃝TCPは、IPの上で機能する2地点間での信頼性の高い通信をおこなうためのプロトコルの
こと。
⃝さらにTCPの上では、HTTP(HyperText Transfer Protocol)など用途やソフトウェア
に応じてさまざまなプロトコルがある。
プロトコル(protocol)とは
通信方式の約束事や手順のことをプロトコルといい、パケットに分割する方法や、欠落
したパケットを再送する手順なども、送受信の両方で共通のプロトコルに従って行うこと
で、ネットワークを経由した通信を成立させている。
− 16 −
高校講座・学習メモ