無機化学 II 第 3 回課題 問 1. (現実に存在するかどうかは置いておいて)He2 分子の結合を分子軌道法で考える. (1) 分子軌道法の考え方を用いて,He2 分子が安定に存在できないことを説明せよ. (0.5 点) (2) He2 から電子を 1 つ引き抜いた He2+というイオンを考える.このイオンは安定に存在できるかどうかを分子軌 道の考え方を用いて説明せよ.もし安定に存在できるなら,その結合の次数(単結合,二重結合 等)を求めよ. なおここで言う「安定」とは,He 原子と He+イオンに分離するよりも,He2+という分子になっていた方がエネルギー が低い,という事を意味する.(0.5 点) (3) 今度は,He2 に電子が一つ付け加わった He2-という陰イオンを考える.分子軌道の考え方によれば,この 場合は安定か?もし安定に存在できるなら,その結合の次数を求めよ.(0.5 点) ※実際には電子同士の反発なども効いてくるのだが,ここではその効果は無視する. 問 2. 以下の問いに答えよ. (1) 二酸化炭素分子(O=C=O)の酸素原子および炭素原子は,それぞれどのような混成軌道となっているか, VSEPR および原子価結合法を用いることで決定せよ(両方合っていて 0.5 点) (2) 分子軌道法を用いて,一酸化炭素(CO)の電子配置を書くとともに,結合の次数を答えよ.なお,一酸化炭 素の分子軌道の準位図は,講義で出てきた Li2 分子と同じとして良い(両方合っていて 0.5 点). (3) 酸素分子の電子配置として,例えば以下の 2 種類が存在する(実際にどちらも自然界に存在している).ど ちらの状態の方がエネルギーが低いと考えられるか?理由も含めて答えよ(0.5 点). *2pz *2pz *2px,2py *2px,2py 2px,2py 2px,2py 2pz 2pz *2s *2s 2s 2s 一重項酸素 三重項酸素
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