浅口市子育てコンシェルジュ HP 資料(第 16 号)H28.8

浅口市子育てコンシェルジュ HP 資料(第 16 号)H28.8
「親離れ子離れについて」 16
親離れについては、いくつかの段階があります。
まず、人見知りから、お母さんが心の中にできていき、
お母さんと離れても大丈夫になりだすときが、その第一
歩だと言えます。
次は、いわゆる反抗期。
「反抗は自立への第一歩」と言
われるように、大きく成長、自立していくために必要な
ことでもあります。
それに対して親の子離れは、意識して行動に移さないと、なかなか、意外に難しいことだ
と思います。
「まず抱いていた子をそっと地面におろすことからは
じめよ」とよく言われます。そして、地面におろしたあ
とは、つないだ手をすこし離してみる。という感じでし
ょうか。そして、少しずつ距離をとってみる。
これは、感覚的な捉え方だけではなく、実際にも通じる
ところがあります。
「手を離しても、目は離すな」と言われる例として、こんなことがあります。
外国航路の客船で、様々な国の家族を乗せて洋上を航行
していました。様々な国の親子が甲板に出て、風に当た
りながら、海を見たり、話をしたりしています。
手をつないで歩いていた日本の親子がいました。そのお
母さんが知った人に出会い、話を始めました。話が長引
いてくると、手をつながれていた子どもは、ぐずり始め
ます。お母さんは、まだその人と話を続けたいので、子どもの手を強く握りなおし、
「ちょ
っとがまんしなさい」というようなしぐさでまた、話を続けています。自由を奪われた子
どもは、さらにぐずります。手をつないでいるので、どこにもいけませんが、当然、お母
さんは、子どもの方は見ていません。
もう一方の親子は、外国の親子ですが、ベンチに座り、友達と話しています。子どもは自
由に甲板で遊んでいます。お母さんは友達と話はしているのですが、視線は子どもの方を
向いており、子どもが危険なゾーンに近づきそうになると、話を中断し、子どものそばに
行きます。危険なことを伝え、また、ベンチに戻って話し出します。視線は、子どもに向
けられたままです。
どちらが、子どもの親離れを促す姿でしょうか。
「手を離しても、目は離すな」これは、手をつなぐ必要のある子どものときだけに通用す
る言葉ではないと思います。そして、青年期には、
「目は離しても心は離すな」と言われま
す。
浅口市子育てコンシェルジュ HP 資料(第 16 号)H28.8
次回は、
「子離れ」についてお話しします。