LSシリーズ 高精度の検証 ―国際標準NIST粒子を用いて―

LSシリーズ 高精度の検証
―国際標準NIST粒子を用いて―
粒度分布測定を行うに際して使用機器を検定するために、標準粒子といわれるものを測定することが必要で
す。標準粒子にはNIST粒子、BCR粒子†1、あるいはそれらの粒子で検定された粒子があります。以下に、
NIST標準粒子を LS 230 で測定した結果を紹介します。
1. 測定装置
レーザ回折散乱法 粒度分布測定装置 LS 230
・ 測定範囲 : 0.04~2,000μm
・ 測定方法 : 散乱・回折法および PIDS 法†2
2. 測定試料
① NIST粒子 7 種(ポリスチレンラテックス 6 種およびガラス 1 種)。
② NIST粒子 2 種(167μmと 274μm)を、 (a)1:1 (b)2:1 (c)1:3 で混合した試料。
3. 測定結果
①の結果(右下表)より、LS 230 では粒径測定が正確に行われていることが分りかます。
②の結果(下図)より、LS 230 では、2 種類標準粒子を混合した場合に、混合した体積%も正確に測定できることが分か
ります。
試料
粒径(μm) 誤差(±μm) LS230 の結果 エラー
psl 1
0.304
0.006
0.306
範囲内
psl 2
0.503
0.004
0.506
範囲内
psl 3
10.0
0.3
10.14
範囲内
ガラス
40.0
2.8
41.52
範囲内
psl 4
116
2.3
116.8
範囲内
psl 5
167
3.4
167.8
範囲内
psl 6
539
11
550
範囲内
(psl…polystyrene latex sphere)
†1 NIST は National Institute of Standards and Technology 、BCR は Bureau of Community Reference 。
†2 偏光散乱強度差計測法。垂直および水平偏光を入射光とする方法。小粒径粒子による散乱は入射光の偏光の影響を受けやすく、この方法
により小粒径領域まで精度良く測定することができる。
PCF14-0610