報道発表(H28.8.5) - 鹿児島労働局

厚生労働省
鹿児島労働局
報道関係者
Press Release
平成 28 年8月5日
【照会先】
鹿児島労働局労働基準部健康安全課
健康安全課長
山﨑 秀一
主任地方産業安全専門官 中村 健吾
(電話)
099-223-8279
各位
平成 28 年上半期の労働災害増加傾向を踏まえ
「鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間」を設定し、
労働災害防止対策の強化に取組みます
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設定期間
8月 15 日~11 月 30 日
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鹿児島労働局(局長 江原由明)は、平成 28 年上半期(1~6月)における県内の
労働災害による休業4日以上の死傷者数の取りまとめを行った結果(別添1参照)、
当該死傷者数について、対前年比で急増していること等を踏まえ、急増する労働災害
の発生に歯止めをかけ、減少に転じさせることを目指し、「鹿児島労働局労働災害防
止対策強化特別期間」を設定し、労働災害防止対策の強化に取組むこととしましたの
で、本日公表します。
1
鹿児島県における労働災害による休業4日以上の死傷者数は、長期的には減少して
いますが、平成 27 年は過去5年間で最多となる 1,751 人まで増加し、平成 28 年上半
期(1~6月)時点で対前年比 125 人(19.2%)増の 776 人となりました。この平成
28 年上半期の休業4日以上の死傷者数の増加率を都道府県別に比較すると、当県は高
い方から3番目に位置し、増加傾向が著しい状況にあります。
2
このような労働災害が急増している状況を踏まえ、鹿児島労働局としては、労働災
害防止対策に取組んでまいりましたが、労働災害の発生に歯止めをかけ、減少に転じ
させることを目指し、「鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間」を設定・展開
し、県下の各事業場及び労働者並びに関係団体等に対し労働災害防止対策への取組の
促進を働きかけ、一層の労働災害防止対策の強化を図ることとします。
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設定の期間
平成 28 年8月 15 日~平成 28 年 11 月 30 日
【平成 28 年上半期の労働災害発生状況の概要】(別添1-1~4)
1 概況(別添1-1参照)
(1)死傷災害 776 人(前年同期比 125 人、19.2%増加)
(2)死亡災害 8人(前年同期と同数)
2 死傷災害の発生状況
(1)業種別による死傷災害発生状況(別添1-1参照)
死傷者数が多い業種は、製造業:152 人(前年同期比 33 人・27.7%増)、建設業:128
人(前年同期比 21 人・19.6%増)、陸上貨物運送事業:83 人(前年同期比1人・1.2%
減)小売業:71 人(前年同期比8人・12.7%増)、社会福祉施設:69 人(前年同期比 19
人・38.0%増)、医療保健業:40 人(前年同期比 14 人・53.8%増)となった。
(2)事故の型別による死傷災害発生状況(別添1-1~3参照)
ア 死亡災害
伐倒木による「激突され」災害が5人、高所からの「墜落・転落」災害、荷の「崩
壊・倒壊」災害及び交通事故(道路)」がそれぞれ 1 人となった。
イ 死傷災害
全業種では、つまずきなどによる「転倒」が 190 人(24.5%)、高所からの「墜落・
転落」が 170 人(21.9%)、機械などによる「はさまれ・巻き込まれ」が 92 人(11.9%)、
腰部捻挫などによる「動作の反動・無理な動作」が 85 人(11.0%)
、刃物などによる
「切れ・こすれ」が 46 人(5.9%)となった。
3
平成 28 年上半期の労働災害発生状況に対する評価(別添1-4参照)
鹿児島労働局が策定した「第 12 次労働災害防止計画(平成 25 年度~平成 29 年度)」では、
(1)労働災害による死亡者数を平成 29 年までの各年 15 人以下とすること
(2)平成 24 年と比較して、平成 29 年までに労働災害による休業4日以上の死傷者の数
を 15%以上減少させること
を目標としているところ、平成 28 年上半期の死亡者数は前年同期比で同数となったものの、
休業4日以上の死傷者数は減少せず逆に前年同期比で 19.2%増となるなど、このままの傾向
が続けば、同計画の達成は難しいことが懸念されることから、取組を強化する必要がある状
況にある。
* 死亡災害報告をもとに、死亡者数を集計。
* 労働者死傷病報告をもとに、死傷者数を集計。
* なお、これらの件数には、通勤中に発生した災害の件数は含まない。
【鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間実施要項の概要】(別添2)
1
趣旨
急増する労働災害の発生に歯止めをかけ、減少に転じさせることを目指し、「鹿児
島労働局労働災害防止対策強化特別期間」を設定・展開し、県下の各事業場及び労働
者並びに関係団体等に対し労働災害防止対策への取組の促進を働きかけ、一層の労働
災害防止対策の強化を図る。
2
実施期間
平成 28 年8月 15 日~平成 28 年 11 月 30 日
3
実施者
鹿児島労働局・各労働基準監督署
4 実施事項
(1)鹿児島労働局
① 労働災害防止団体、関係業界団体等に対する労働災害防止活動の取組強化に
関する特別要請
② 建設工事現場パトロール等の重点的実施
③ 社会福祉施設等に対する集団指導等の実施
④ 製造業(食料品製造業)、陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設及び医
療保健業において、労働災害発生事業場に対する自主点検の実施
⑤「ストップ!転倒災害プロジェクト」に係る周知及び重点的取組促進
⑥「鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間」の実施及びこれに係る緊急労
働災害防止対策署長会議及び緊急労働災害防止団体等会議の開催等
(2)労働基準監督署
①「鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間」の関係事業場等への周知及び
取組促進
②「ストップ!転倒災害プロジェクト」に係る周知及び重点的取組促進
③ 災害多発業種あるいは災害発生事業場を対象とした監督指導、個別指導、集
団指導等(以下、「監督指導等」という。)の実施
④ 建設工事現場パトロール等の実施等
(3)労働災害防災団体、関係業界団体等に実施を求める事項
①「鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間」の傘下会員事業場等への周知
及び取組促進等
②「ストップ! 転倒災害プロジェクト」の傘下会員事業場等への取組促進等
(4)各事業場等に求める取組内容
① 共通
ア 経営トップによる「安全パトロール」、「安全衛生活動の総点検」の実施
イ 安全衛生管理体制等の整備・確立
ウ 雇入れ時・作業変更時教育の実施
エ リスクアセスメントの実施
オ 高年齢労働者対策の実施
カ 熱中症予防対策の実施
② 食料品製造業
ア 4S(整理・整頓・清潔・清掃)活動の推進等による転倒、転落災害の防
止対策の推進
イ 食品加工・包装用機械等機械設備によるはさまれ・巻き込まれ、切れ・こ
すれ災害の防止対策の推進
ウ 食品加工用手工具による切れ・こすれ災害の防止対策の推進
③ 建設業
ア 足場・梁・はしご・脚立等からの墜落・転落災害の防止対策の推進
イ 伐木作業・かかり木作業・車両系木材伐出機械作業時の安全対策の推進
④ 林業
ア 伐木作業・かかり木作業・車両系木材伐出機械作業時の安全対策の推進
⑤ 医療保健業・社会福祉施設
ア 腰痛予防対策
イ 4S(整理・整頓・清潔・清掃)活動の推進等による転倒、転落災害の防
止対策の推進
⑥ 小売業
ア
別添1-1
別添1-2
別添1-3
別添1-4
別添2
4S(整理・整頓・清潔・清掃)活動の推進等による転倒、転落災害の防
止対策の推進
平成 28 年 業種別死傷災害発生状況(6月末)
鹿児島県における平成 28 年上半期の労働災害発生状況
平成 28 年 死亡災害事例(1月~6月)
第 12 次労働災害防止計画
鹿児島労働局労働災害防止対策強化特別期間実施要綱
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現状分析 ―