河内地域戦略(PDF:626KB)

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河内地域
(1)地域農業・農村の現状と課題
河内地域は、北西部に山地・丘陵地帯が分布し、中央部に水田地帯、鬼怒川左岸の清原台地
に畑地帯が形成され、園芸を中心に、米麦、畜産のバランスのとれた都市近郊農業が展開され
ています。
当地域では、新規参入等の新規就農者が園芸部門を中心に安定して確保され、近年、多くの
就農相談が寄せられていることから、就農定着に向け継続した支援が重要となっています。
また、これまで、多様な園芸品目の産地として発展を遂げてきましたが、長期的に見ると園
芸生産全体では縮小傾向にあるため、主要3品目のいちご・トマト・なしをはじめ、にら・ア
スパラガス等の施設野菜の振興が急務となっています。
地域農業の担い手となる集落営農組織の法人化も着実に進んでおり、たまねぎ・ばれいしょ
等の露地野菜導入による経営安定などの機能強化が求められています。
さらに、当地域は、県内外から多くの人が訪れる本県の玄関口でもあり、地の利を生かした
さらなる誘客促進と交流人口の拡大が求められています。
(2)計画の推進方針
河内地域においては、「生産者と消費者が魅力を感じる農業・農村」を実現するため、地域の
強みである「大消費地を抱えた地の利」を生かした都市近郊農業を展開することとし、地域の
特色を踏まえた地域戦略として、「とちぎの中心から 夢ある新規就農者を応援」、「地域ポテン
シャル発揮!園芸立国かわち」、
「河内の“農”を楽しむ交流の促進」を重点的に取り組みます。
(3)地域戦略
地域戦略
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とちぎの中心から
夢ある新規就農者を応援
対応 方向
新規就農者を確保するとともに、農業者として自立できるよう、就農希望者が必要とす
る農地・施設の情報を提供できる体制や、ICTを活用して新規就農者を的確に指導でき
る体制を構築します。また、若者が就職先として魅力を感じる法人経営体等の育成を行い
ます。
主 な 指標
項
目
○新規就農者数
○新規参入等の農地・施設マッチング数
○雇用就農者数
現状(H26)
31 人/年
-
6人/年
目標(H32)
35 人/年
16 件
7人/年
就農相談セミナー
取組方策
□新規就農者などの就農段階に応じた志向品目別の就農マニュアルの作成及び就農相談・セ
ミナーの開催
□新規就農者等と地元農業者等との多彩な交流会の開催支援
□空き農地・施設情報のデータベース化やマッチング支援
□携帯情報端末への入力情報を基にした、新規就農者等へのリアルタイム指導体制の構築
□安定した雇用就農先となるよう、集落営農組織等の法人化支援
地域戦略
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地域ポテンシャル発揮!園芸立国かわち
対応 方向
地域の主要品目について、新技術・新品種の導入による生産性・収益性の向上を図ると
ともに、新たな園芸の担い手として期待される集落営農組織等に対して、露地野菜の導入
を推進します。また、都市近郊としての優位性や地域の食品関連企業・団体等の存在を高
いポテンシャルとして生かし、新たな産地づくりや販売チャンネルの整備を支援します。
主 な 指標
項
目
○主要品目の新技術・新品種導入者数
○露地野菜導入組織数
○ミニ新産地数※
現状(H26)
-
3組織
-
目標(H32)
50 人
7組織
5産地
※露地作物売上高が概ね 1,000 万円以上または栽培面積が概ね 50a の新たな産地の数
新産地の育成(レモン栽培)
取組方策
□いちご、にら、なしにおける新技術・新品種の導入推進
□環境計測機器や情報端末等の ICT 活用による、いちご「スカイベリー」等の高品質安定生
産の推進
□集落営農組織への露地野菜の導入や露地野菜の生産拡大に向けたほ場条件の改善等への支
援
□需要対応型品目について、売上高概ね1千万円のミニ新産地の育成
□産地化と連動した新たな生産・流通の取組への総合的支援
地域戦略
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河内の“農”を楽しむ交流促進
対応 方向
地域資源を生かした交流の場づくりを促進する旅行商品開発を進め、交流人口の拡大を
支援するとともに、農業者等が行うPR活動や実需者との連携を促進し、河内地域の“農
”の魅力を発信します。また、消費者と地域の出会いの場として、都市近郊に位置する農
産物直売所ならではの取組を支援します。
主 な 指標
項
目
○ツアーに盛り込まれた新たな農業・農村体験数
○イベントやレストラン等との連携
による新たな情報発信取組数
○農産物直売所年間利用者数
現状(H26)
-
-
目標(H32)
25 件
15 件
119 万人
150 万人
農村体験ツアー
取組方策
□農作物の栽培・収穫や花摘み等の農業・農村体験ツアー開発など、農業者と都市住民が互
いに楽しむ機会の創出支援
□地域の農産物や6次産業化商品について、県内外のイベントやレストラン等との連携によ
る魅力発信の促進
□多彩な農産物や6次産業化商品など客層を捉えた品揃えの充実や、展示・販売手法の工夫
による、都市近郊ならではの訪れてみたくなる農産物直売所づくりへの支援