報告書 - 北海道釧路明輝高等学校

第66回北海道高等学校PTA連合会大会道南大会
参加報告
北海道釧路明輝高等学校PTA会長
井上
雅敬
函館市で開催された第66回北海道高等学校PTA連合会
大会道南大会に、6月11日(土)、12日(日)の2日間
参加してまいりました。
大会主題「身近な人と結ぶ信頼の絆」のもと、全道から
1,000名を越える参加で盛大に執り行われました。
1日目
講演「不まじめ介護で重荷を下ろして」
講談師
田辺 鶴瑛 氏
認知症になった義父の介護経験をもとに自身で作られた介護をテーマにした講談でした。
「認知症介護はきれいごとだけでは語れない」と歯にものを着せぬ言葉で認知症の義父とのユー
モラスなエピソードの数々を講談として表現されており、
会場内も大きな笑いが沸き起こりました。
笑いもある中でしっかりと、認知症の方との接し方や、がんばり過ぎないで介護を長続きさせるた
めの秘訣も語られていました。また、介護する側とされる側、ぶつかり合っても最後には人と人と
の信頼関係で家族としてつながっていく過程がわかるお話もあり、改めて「家族の絆」ということ
についても考えさせられる内容で多くの学びを得ることができました。
2日目は分科会が開催され、40のテーマに分かれて全道の先駆的な取り組みを学び、そして日頃の
PTA活動の悩みなどについて熱心に語り合いました。
203分科会「職業高校における進路支援としてのPTA活動の在り方」
参加者 井上 雅敬 会長・伊藤 智明 副会長
職業高校のメリットとしては、就職に有利なことや資格の取得に力を入れていることなどが挙げ
られました。一方で、6~7割が進学する高校もあるということです。
また、小規模の学校の例ですが、1年目に職業体験を
実施していて、1年を通して毎週決まった日にバスに乗
って会社に行き、実際に仕事を体験し、先生が生徒の様
子を写真に撮って、保護者にスライドで見せているとい
う高校がありました。
課題としては、実際にPTAとしてどれくらい学校の
職場体験にかかわれているか、高校を卒業して就職した
生徒の離職率の高さなどが挙げられていました。一言に
職業高校といっても、各地域の生徒数の多い学校、少な
い学校で、様々な活動や取組があり、PTAの活動を通
して生徒たちの進路選択の幅が広がるよう、努力していくことが重要だと感じました。
214分科会「高校生の健全なスマートフォンの使用について」
参加者
山本 明敏 校長
校内での指導としては、登校後に学校で預かる、校内では電源を切り下校まで使用させない、昼
休みや放課後の使用は認めているなど、学校の実態に応じて様々でした。どの学校も違反した場合
には教員が預かり、放課後に本人又は保護者に返しているようです。反省文を書かせるという学校
もありました。
家庭でのルールについては、フィルタリングをかける、アプリのインストールは保護者が確認す
る、テスト前は使用時間を決めるなど、こちらも様々でした。子供がいらないというので、スマー
トフォンを持たせていないという保護者もいました。
課題としては、スマートフォンの過度の使用により対面によるコミュニケーションの機会が減っ
ていること、既読無視や誤解などにより友人関係のトラブルが発生していること、犯罪に巻き込ま
れる心配があることなどが挙げられていました。
協議を通して、機器に振り回されるのではなく、適切に使用できるようにするため、学校と保護
者が連携して取り組む必要があると感じました。
217分科会「子どもの自立と親の子離れ」
参加者
菅原 宏樹 副会長
「早く起きなさい、学校に遅れるよ。
」こんな朝の一コマをどう思われますか?
「親の子離れ」の第一歩は「親の自覚から」だそうです。
自分の部屋を与え、責任を持たせるときなど、どこかでタイミ
ングがあるようです。
子供の自立とは社会に出たときの「生きる力」を身につけるこ
と。
自立する機会を見極め、上手な「子離れ」をしてみませんか。
「早く起きなさい、会社に遅れるよ」を言わないためにも。
218分科会「スマホの功罪とSNSの怖さをどのように伝えたらよいか」
参加者
古俣 丈夫 副会長
本分科会では、各校の取り組みやスマホの正しい使用についてディスカッションを行いました。
やはり全体的に子供達のスマホ使用に多くの時間が費やされており、子供とコミュニケーション
が不足、携帯依存が危惧される、SNSから犯罪に繋がる恐れがある等、もちろん正しく使えばス
マホや携帯は便利で現代社会にはなくてはならないツールです
が、マイナスイメージの問題点が多く議題に上りました。
サイバーパトロールの実施や研修会・講演会などの定期的な
開催、注意喚起や正しい利用法などの文書配布、学校のホーム
ページの連絡手段としての有効活用など各校・地域毎の取り組
みを行っていますが、ネット社会のスピードについていけてい
ないのが現状です。
また、各校によって学校に持ち込まない、朝来て預かり帰り
に戻す、管理は生徒の自主性に任せる、など各校によってスマホの取り扱いも違いました。
親と子供のコミュニケーションをできる限りたくさん取ることが、いじめや犯罪、依存性などを
救える第一歩に繋がる、その為にはまず親がしっかりスマホのきちっとした使い方を学ぶべきでは
ないか、とのまとめで終了しました。