災害時に必要な水について(PDF:113KB)

奨
励 賞
災害時に必要な水について
昭和学院中学校 1年 中西 美桜
日本は地震が多い国と言われています。ついこの間にも、熊本県や大分県で大きな地震があり
ました。私の母は熊本県生まれで、熊本県には今も何人もの親せきが住んでいます。親せきの中
には、家が半壊した人もいると聞いて、心配しています。九州にはこれまでも台風の被害はよく
ありましたが、地震のイメージはありませんでした。しかし、今回の地震でどこにでも地震は起
きるのだということ、私が住んでいる場所にも、いつ大きな地震が来てもおかしくないのだとい
うことを感じました。
大きな地震があると、電気やガス、水道、通信設備などのライフラインが寸断されます。今回
の熊本地震でもそうでした。今回、親せきの家では電気は止まらず、電話もできたそうですが、
ガスと水道は止まったそうです。翌日には給水車が来ましたが、長い行列ができていて、とても
困ったと聞きました。
私の家では、東日本大震災の後から、ペットボトルの水を備蓄しています。しかし、今回の熊
本地震の報道を見て、災害が起きた時に足りる量なのかどうか心配になったので、調べてみまし
た。すると、防災のために備蓄しておく飲料水の必要量は、一人当たり一日三リットルと書いて
ありました。さらに、外部からの物資が届くようになるには三日くらいかかるので、最低三日分
用意しておくといいとも書いてありました。私の家は四人家族です。単純に計算して、三十六リ
ットルの飲料水が必要です。二リットルのペットボトルが六本入った箱で三箱分になります。今、
私の家にはそんなに多くの飲料水はありません。それに、水は飲料水だけではなくて、料理にも
使うし、手洗いやうがいにも使います。お風呂やトイレにも必要ですし、洗濯にも使います。こ
うして考えると、どれだけの量の水を備蓄しておけばいいのか、わからなくなってしましました。
また、私の家では、お風呂の残り湯を次にお風呂に入る直前まで、浴そうにためたままにして
います。母によると、地震で水道が止まってしまっても、排水管が壊れていなければトイレの排
水用にお風呂の残り湯を使うのだそうです。私が小さいころは、事故防止のため、残り湯はすぐ
に排水していたそうですが、今ではいつも入ったままです。
こうして、災害時の備蓄ということで水のことを考えると、ふだんどれだけ水を使っているの
か、水がないとどれだけ不便で、健康的に過ごすことも難しくなってしまうのかということがわ
かりました。親せきの住む地域には、給水車が翌日には来てくれたそうですが、もし、道路が駄
目になったり、断水している地域がとても広かったりしたら、給水車が来るのはもっと先になっ
てしまったのかもしれません。私が調べた中には、水道の復旧には、一か月くらいかかることも
あると書いてありました。ふだん、蛇口をひねると当たり前のように飲める水が出てきます。し
かし、それが当り前でなくなった時のために、ひとりひとりが、日ごろから備えておくことが重
要であると思いました。