「全形を保持している象牙」及びその加工品の解釈に関する意見の募集(パブリックコメント)の 結果について 平成 28 年8月 19 日(金) 環境省自然環境局野生生物課 代表 03-3581-3351 直通 03-5521-8283 課長 植田明浩 (内線 6460) 補佐 中島慶次 (内線 6465) 専門官 寺田佐恵子(内線 6462) 担当 永瀬拓 (内線 6463) 環境省は、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令第2条の5 の特定器官等の要件に該当しない象牙(全形を保持している象牙)等の解釈を具体化し ます。併せて、「全形を保持している象牙」及びその加工の解釈に対する意見募集(パ ブリックコメント)の結果をお知らせします。 1. 方針検討の背景 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律では、規制の対象となる希少 野生動植物種の個体等(個体もしくはその器官またはこれらの加工品)の、譲り渡し等 (譲り渡し、譲り受け、引き渡し及び引き取り)が原則として禁止されています。ただ し、国際希少野生動植物種(国際種)の個体等のうち、 1.学術研究等の目的により個々の譲り渡し等の申請をして環境大臣の許可を受けたも の 2.ワシントン条約の適用日以前に日本に輸入または国内で取得される等の要件を満た し、登録を受けたもの(ただし、譲り渡し等は登録票とともに行わなければならない) については、例外として譲り渡し等を認めています。なお、国際種の個体等のうち「特 定器官等」 (原材料器官等※であって政令で定める要件に該当するもの。)については、そ れを取り扱う事業者の届出や遵守事項が定められており、個々の譲り渡し等は禁止され ていないことから、登録対象からも除かれています。 ※国際種の器官及びその加工品であって、日本国内で製品の原材料として使用されているものとして政 令で定めるもの。 アジアゾウやアフリカゾウの象牙については、 「全形が保持されていない」ものは特定 器官等に該当しますが、それ以外のもの、すなわち「全形を保持している」ものは、許 可又は登録の対象となります(許可も登録も受けずに譲り渡し等を行うことは、原則と してできません)。 これまで全形を保持している象牙及びその加工品(生牙、磨牙、彫牙)は、譲り渡し 等を行う場合には、事前に環境大臣の登録を受けることが必要であるとして周知し運用 してきました。「全形を保持している象牙」の解釈としては、「ゆるやかに弧を描き、根 元から先端にかけて先細るといった一般的に象牙の形と認識できるものを、全形を保持 している象牙として扱う。」としてきていますが、今般、この解釈の具体化を行おうとし ています。 2. 今後の方針 原案のとおり、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律施行令第2 条の5の特定器官等の要件に該当しない象牙(全形を保持している象牙)等の解釈を 以下の通りとします。 1.ゆるやかに弧を描き、根元から先端にかけて先細るといった一般的に象牙の形と 認識できるものを、全形が保持されている象牙として扱う。具体的には以下の通り。 (1)管理票の記載その他の情報により、分割されたこと(形状を整えるための軽 微なものは除く。以下同じ。)が確認できないものは、以下の通り扱う。 ①先端部を含み、歯随腔が確認できる象牙は、全て全形を保持している象牙と して扱う。 ②先端部を含み、歯随腔は確認できないものの、長さが 20cm以上の象牙は、 全形を保持している象牙として扱う。 ③先端部を含むものの、歯随腔が確認できず、長さが 20cm未満の象牙は、 全形を保持している象牙ではないものとして扱う。 (2)管理票の記載その他の情報により、分割されたことが確認できるものは、全 形を保持している象牙ではないものとして扱う。 (3)象牙の一部が欠けている場合であっても、一般的な象牙の形を認識すること ができる程度であれば、全形を保持しているものとして扱う。 2.全形を保持している象牙に加工を施したもの(例:磨牙、彫牙)は、その彫りの 程度や、追加の部品の有無等の加工の程度に関わらず、一般的な象牙の形又は象牙 の形を含むと認識することができる場合は、全形を保持している象牙の加工品とし て扱う。 3. 意見募集(パブリックコメント)の結果 (1)意見募集の概要 ・募集対象 「全形を保持している象牙」及びその加工品の解釈に関する意見の募集について ・募集期間 平成 28 年6月 30 日(金)~平成 28 年7月 29 日(金) ・募集の周知方法 電子政府総合窓口(e-Gov)及び環境省ホームページ ・意見提出方法 電子メール、郵送又はファックス (2)意見の提出数 電子メール8通、ファックス5通の計 13 通 (3)意見内容及び回答 添付資料「全形を保持している象牙」及びその加工品の解釈に関するパブリックコメン トの結果」参照。 添付資料 「全形を保持している象牙」及びその加工品の解釈に関するパブリックコメントの結果 ※添付資料については、環境省報道発表HP(http://www.env.go.jp/press/index.html) より御参照下さい。
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