農地中間管理機構ニュース 第22号 平成28年8月1日 ≪公益社団法人あおもり農林業支援センター(青森県農地中間管理機構)発行≫ <本年度の機構事業の重点対応区域に41地域を設定> 本年度の機構事業を重点的に推進する地域については、下記のとおり設定されました。 引き続き、市町村等関係機関・団体と連携を密に事業啓発や地域内の担い手に対して、農 地の集積・集約を進めていきます。 ① 県が設定したモデル育成地区 区 分 市町村 地 区 先進モデル地区 青森市 左堰 (5地区) 弘前市 石川 八戸市 野田 五所川原市 持子沢 十和田市 切田 波及推進地区 青森市 北後潟 (7地区) 蓬田村 郷沢 西目屋村 大秋・白沢 五戸町 豊間内 つがる市 広岡 十和田市 市内11組合 東通村 目名 農地整備地区 青森市 荒川、原別、筒井、奥内 (24地区) 外ヶ浜町 南沢、大平・山本 弘前市 清水、裾野、藤代・船沢・高杉 黒石市 黒石、浅瀬石・追子野木 平川市 平賀・尾上 藤崎町 常盤 田舎館村 高田 南部町 小泉 五所川原市 髙野、磯松 つがる市 館岡、上相野 深浦町 黒崎、関大堰 中泊町 若宮 三沢市 八幡 七戸町・東北町 土場川 ② 機構が独自に設定した重点対応地域 市町村 地 区 備 考 弘前市 (農)中央地区農作業受託組合主体地域 田子町 田子町全域 新郷村 川代地区 つがる市 柏(玉水・稲盛)地区 中泊町 十三湖ほ場整備地区 十和田市 中矢営農組合主体地区 県と重複設定 七戸町・東北町 土場川ほ場整備地区 県と重複設定 <平成28年度第1回農地中間管理事業評価委員会を開催> 機構事業の実施状況を評価する委員会(委員長:弘前大学農学生命科学部藤崎教授ほか 委員4名)が6月23日に開催されました。27年度事業実績や評価委員会の提言による 取組事項、国が5月に発表した「各県機構の実績や機構を軌道に乗せるための取組状況や 今後の方針」等を参考に各委員と理事長が意見を述べ合い、27年度の事業評価をとりま とめました。主な意見では、 ①27年度実績は前年度の4倍になったが、2年連続で目標を大幅に下回ったことは満足 できるものではない。 -1- ②水田割合が少なく、個別経営の力があり集落営農化が進んでいない本県の農業構造を踏 まえるとやむを得ない面がある。 ③今後の推進体制の強化とともに事業が幅広く浸透すれば、実績は大幅に伸びるとみられ るので、機構や県・市町村等担当者から現場農業者までの一丸となった取組の充実を期 待する。 ④協力金単価の見直しは極めて遺憾であるが、農地集積による将来の地域農業体制構築に 向け、農業者へ真摯に説明し、理解を得ながら事業推進に努めてもらいたい。 などとなっています。 <認定新規就農者への農地配分を円滑に!機構事業規程の一部改正が県から認可> 当機構の農地中間管理事業規程に定める貸付先決定ルールの基本原則では、新規参入者 (新規就農者)から借受希望があった場合、「その者が効率的かつ安定的な農業経営を目 指していけるように配慮するものとする」としています。 一方、現場からは、借受希望があった場合、現状のルールでは、区域内の担い手よりも 優先順位が下位となり、自宅から遠く、条件の悪い農地しか手配できない状況にあるとの ことから、新規参入者への農地配分を優先的に配慮するようとの要望がありました。 このため、当機構では、新規参入者のうち、 「青年等就農計画」を市町村が認定した「認 定新規就農者」は国も担い手として認めているものであり、その者の農地確保を支援する ことは重要であるが、農地配分に当たっては、隣接農地を経営している担い手農家の農地 集約化を妨げない配慮も必要であることを踏まえ、認定新規就農者(法人形態を除く)へ の農地配分を一定程度優先するルールに変更しました。 具体的には、機構事業規程の配分先決定方法の中で、十分な担い手がいる場合の項目に、 「当該区域の借受希望者のうち、認定新規就農者(法人を除く)については、その者の青 年等就農計画を実現し、効率的かつ安定的な農業経営を目指していけるよう、優先的に配 慮するものとする。ただし、隣接する農地を経営している借受希望者がいる場合は、その 同意を得るものとする。」を追加しました。改正案は6月27日の臨時理事会で審議・可 決し、県に許可申請した結果、7月8日付けで認可されました。 これにより、区域内に十分な担い手がいる場合にあっても、認定新規就農者の優先順位 を高めることが可能となるので、機構では、7月19日付で市町村をはじめ、関係機関・ 団体へ文書通知するとともに、今後、地域事業推進連絡会議等においても周知徹底を図っ ていくことにしています。 <大沢新経営局長との農地中間管理事業及び人・農地プランに関する意見交換会> 6月17日に就任した大澤誠新経営局長が7月11日に本県を訪れ、意見交換会を行い ました。機構や県、市町村、農業者などの多方面からの意見を聴取することが目的で、本 県を皮切りとして行われました。国からは大澤経営局長のほか、松尾東北農政局長など7 名と、本県からは県農林水産部長や当機構理事長、青森市農林水産部次長や東青管内農事 組合法人代表などの11名が出席し、農地中間管理事業や人・農地プランの取組状況など について、大澤経営局長が座長となって意見交換を行いました。主な意見では、 ①協力金交付額に関する国のルール変更により現場は大変困惑している。(青森市) →財政当局からの指摘によるもので、今はお詫びをしながら進めるしかないが、補正の 機会があれば予算確保していきたい。(大澤局長) ②農地の遊休化により、受け手は引き受け困難になっており、ほ場整備が必要である。 また、国の産地パワーアップ事業や経営体育成支援事業の予算配分が十分でないことな どで計画的な経営拡大が難しくなっている。(農事組合法人代表) などとなっています。 -2- <機構事業を軌道に乗せるための取組活動等について> 機構では、機構事業を円滑に推進するための活動として、県と連携して7月5日から8 月2日にかけて各市町村を訪れ、直接、市町村長等と意見交換を行い、機構事業活用促進 を働きかけました。 これまでに県内30市町村で行っておりますが、一部市町村から、農地中間管理事業は 他の制度に比べ、事務手続きが煩雑で時間を要するなどの意見が出されたことを受け、今 後、機構では見直しが可能かについて検討していくこととしています。 また、7月21日から8月2日にかけて、県内8地域で開催された農業委員会研修会に おいても、出席した農業委員や農地利用最適化推進委員に対し、農地中間管理事業の説明 を行うとともに、事業推進に向けて連携強化を呼びかけました。 ~あおもり農林業支援センターの定時社員総会及び臨時理事会を開催~ 本年度第1回目の定時社員総会が6月27日に開催され、平成27年度の事業及び 決算報告、定款の一部変更、役員の選任についての各議案を議決しました。 役員の選任では、再任理事2名、新任理事8名、再任監事1名を承認しました。 また、任期途中ながら鳴海理事長が一身上の都合により退任したため、総会後に開 催した臨時理事会において、新理事を含む役員14名による互選により前県農林水産 部長の成田博氏が新理事長に就任しました。 -3-
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