8月の防除のポイント 平成28年8月2日 東京都病害虫防除所 主な作物の病害虫防除について、お知らせします。 <農作物全般> ○在来天敵類の活用 ヒメハナカメムシ類はアザミウマ類やハダニ類などの防除に大きな役割を果 たしていることが知られています。予察灯の誘殺数では8月が最も多くなる傾 向があり、一年のうちでこの時期が最も力を発揮しやすいと考えられます。し かし、すべての害虫を天敵のみで防除することは難しいため、BT剤やIGR 剤など天敵に影響の少ない農薬を選択することが重要になります。適切な殺虫 剤を選択し、圃場に生息するこれら天敵のちからを上手に利用しましょう。 <イネ> ○いもち病の発生が「やや多い」と予想されています。今後、日照不足が続く と本病の発生が助長されることから、本田の観察をきめ細かく行い、発生初期 からの防除を実施するなど、本病がまん延しないように注意しましょう。 <トマト> ○トマト黄化葉巻病 本病害を引き起こすトマト黄化葉巻ウイルスは感染力が強く、低密度でも大 きな被害を及ぼすことから、注意が必要です。また、8月から9月は特に本病 害の対策が重要です。この時期が育苗期にあたる促成長期どり栽培や抑制栽培 では防除を徹底する必要があります。育苗時から施設開口部に0.4mm目以下の 防虫ネットを張ってコナジラミ類の侵入を防ぐとともに、黄色粘着トラップを 設置し、コナジラミ類の発生を監視しましょう。トマト黄化葉巻病を感染させ るタバココナジラミに効果的な農薬は限られています。防除指針を参考に適切 な防除を行いましょう。 <ネギ類> ネギアザミウマの発生はやや多く、ネギ黒斑病もやや多い見込みです。いず れも多発すると防除が困難になりますので、防除指針を参考に薬剤防除を行い ましょう。 上記以外の病害虫についてのご相談は、電話(042-525-8236)又はEメール ([email protected])にてお問い合わせ下さい。
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