P097-113

8 パネル本体施工の要領(たて張り)
8−1 施工の準備
8−1−1 施工の手順
部位
出隅部
墨出し
水切取り付け
入隅部
出隅捨板、入隅捨板取り付け
①
フラッシング(横)
(上)
開口部
スターター取り付け
②
出隅カバー、入隅カバー取り付け ③
シーリング(別途工事)
クリーニング
引き渡し
97
必要部材
手順
①
出隅捨板
③
出隅カバー 出隅カバー
(出隅カバージョイント)
入隅捨板
①
入隅カバー 入隅カバー
③
(入隅カバージョイント)
フラッシング(横)
見切(現場加工)
①
③
〔サッシ上〕 フラッシング(上)
①
〔サッシ横〕
フラッシング(下)
〔サッシ下〕
②
(後付水切・別途工事)
パネル本体取り付け
かん合部パッキンGX
吹き上がり防止シーリング
流れ込み防止シーリング
フラッシング(下)
納め方
専用ビス使用部位
パネル本体 表面付属品取り付け
取り付け用 (パネル本体脳天打ち)
断熱ヴァンド
TWL665RN
NZ50V
TW570
8−1−2 工具の準備
工程
必要工具類
荷受け
荷揚げ
パネル本体運搬
荷下ろし用クレーン
吊り具、しぼり防止材
ナイロンスリング
運搬用治具
調達資材
〔準備〕
墨出し
リン木、合板、保護材
水準器、下げ振り
墨壺、スケール
〔取り付け〕
水切取り付け
捨板類取り付け
充電ドライバー
ビス用ビット
差し金、スケール
コーキングガン
スターター取り付け
パネル本体取り付け
出・入隅カバー取り付け
捨てシーリング
充電ドライバー
ビス用ビット
差し金、スケール
コーキングガン
(電動ウインチ)
平頭ビス、防水テープ
シーリング材
(変成シリコーン系)
各部材に適用するビス
シートテクス、防水テープ
シーリング材
(変成シリコーン系)
〔加工〕
パネル本体現場加工
チップソー、ハンマー
金はさみ、つかみ
ハケ、ブロワー
金はさみ、つかみ
ハンマー
アルミ部材現場加工
アングルカッター
(アルミ用刃)
・調達資材は現場手配となります。
・電源をあらかじめ確保してくだ
さい。
・ここに記載した以外の工具が必
要になることもあります。
・各工具の取り扱いにつきまして
は、それぞれの取扱説明書に従っ
てください。
8
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
板金部材現場加工
ビットTWLは専用ビスTWL66
5RN1箱に1本付属します。
98
単位:㎜
8−2 墨出し
ポイント
墨出し位置
50
墨出し位置
10
10
パネル左端
パネル仮想左端
642/942
・たて墨が必要です。
・水切、スターターなどの取り付け用レベル墨も必要です。
・目地位置とパネル先端位置は異なります。
99
600/900
単位:㎜
8−3 水切取り付け
1000
GL水切65
平頭以外のテクスビス不可。
スターターやパネルが
納まりません。
平頭ビス
・墨に合わせて取り付けてください。
・平頭ビスで1,000㎜間隔で取り付けてください。
〔水切小口蓋の取り付け方法〕※
〔水切のジョイント方法〕
GL65水切
ジョイント
両面防水テープ
または、捨てシーリング
両面防水テープ
または、捨てシーリング
GL65水切小口蓋
8
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
≒2㎜
※ 図は右側の場合です。
・防水テープはt=1.0㎜、W=20㎜程度のものを用意してください。
100
単位:㎜
8−4 捨板取り付け
・必要に応じて墨出しをしてください。
・水切奥面(勾配天端)から5∼20㎜上げて取り付けてください。
・取り付けには平頭ビスを使用し、なべ頭ビスなどの頭の大きなものは使用しないでください。
・留め付けビスのビス頭はシーリングで防水してください。(P79参照)
8−4−1 入隅部・出隅部
ビス頭シーリング
入隅捨板
留め付け箇所は
上中下の3ヶ所
出隅捨板
留め付け箇所は
上中下の3ヶ所
ビス頭シーリング
平頭ビス
平頭ビス
5∼20㎜あける
5∼20㎜あける
〔出隅捨板のジョイント方法〕
下の出隅捨板の表側に50㎜以上重ねてジョ
イントしてください。
つなぎのアダ折り部に防水テープを貼り付け
てください。
長さ50㎜以上
端部切り落とし
防水テープ
貼り付け
〔入隅捨板のジョイント方法〕
下の入隅捨板の表側に50㎜以上重ねてジョ
イントしてください。
つなぎのアダ折り部に防水テープを貼り付け
てください。
両面テープ
貼り付け
長さ50㎜以上
端部切り落とし
防水パッキン
50㎜以上除去
捨てシーリング
101
防水パッキン
50㎜以上除去
捨てシーリング
8−5 スターター取り付け
窓上
パネル下端
・スターターは土台部パネル下端の他、窓上など開口部にも必要です。
スターターRZ-V
500㎜以下
500㎜以下
PAN419
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
GL水切65
8
・スターターは「通し」で取り付けます。但し、捨板と交差する部分ではスターターを切断
します。
・留め付けはなべ頭テクス(PAN419)などを使用してください。500㎜以下の間隔で留め
付けてください。
102
8−5−1 出隅捨板との取り合い
出隅捨板
GL水切65
スターターRZ-V
8−5−2 入隅捨板との取り合い
スターターRZ-V
GL水切65
103
入隅捨板35-50
8−6 パネル本体取り付け
8−6−1 パネル本体の取り付け
・足場などへの接触に注意してください。
・パネル本体の取り付けには必ず専用ビ
スを使用してください。
・専用ビスにビットTWLが必要です。
一般の十字ビット2番は使えませんの
で注意してください。
・ビスの締めすぎには十分に注意してく
ださい。
専用ビス
ビスの締めすぎには十分に注意してください。パネルが変形するおそれがあり
ます。
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
【注意!
!】
8
〔専用ビス締め付けの目安〕
専用ビスに付いている防水パッキンが潰れたら締め付けをやめてください。
104
8−6−2 切粉の除去
テクスビスから切り粉が発生します。
切り粉は、放置するとさびが発生します
ので、ハケなどでその都度除去してくだ
さい。
切粉
105
8−6−3 吹き上がり防止シーリングと流れ込み防止シーリング
パネルかん合部のパネル上端部に水の吹き上がりによる漏水を防止するために吹き上がり防
止シーリングが必要です。また、パネル下端部には水の流れ込みを防ぐために流れ込み防止
シーリングが必要です。
シーリングは、変成シリコーン系を使用してください。
【注意!
!】
納まりによってシールする位置が異なります。
シール位置が正しくないと、効果が得られませんので、十分に注意してください。
各納まり参考図で位置を確認してください。
・それぞれのシールはパネルがかん合したときにすき間が生じないように充てんしてください。
・シーリング(別途工事)とつながる位置に打ってください。
・たて目地方向に水が排出されるように傾斜をつけてシーリングを施してください。
・カバー類の外側にはみ出さないよう注意してください。
〔パネル上端部〕
吹き上がり防止シーリング
内部へ浸入
かん合部パッキンGX
外部へ排出
水の浸入
水の浸入
8
内部へ浸入
外部へ排出
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
流れ込み防止シーリング
かん合部パッキンGX
〔パネル下端部〕
■水抜きパイプの取り付け
・水抜きパイプはたて目地下部に適宜配置してください。
106
単位:㎜
8−7 出隅、入隅カバー取り付け
〔出隅カバーのジョイント方法〕
出隅カバー35-50
シーリング(別途工事)
シートテクス
マスキング
テープ
捨てシーリング
出隅カバー
ジョイント
1000以下
1000以下
≒2㎜
シーリング(別途工事)
出隅カバー35-50
・出隅カバーは1,000㎜以下で歪みの無い程度で、左右交互に留め付けてください。
・出隅カバーのつなぎ部分では、左右にテクスビスを打ってください。
・入隅カバーの取り付けも同様に行ってください。
107
シートテクス
8−8 パネル本体現場加工
8−8−1 切断・切り欠き
養生テープなど
働き幅の2/3以上
・切断や切り欠き加工するところには、
あらかじめ養生テープなどを貼ってキ
ズ付きを防止してください。
・欠き込んだ残りの幅が、働き幅の2/3
以上となるようにしてください。
8
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
当て板
・欠き込んだパネル本体は破損しやすくなります。取り扱いには十分に注意してください。
・欠き込んだパネル本体を吊り込むときは、破損防止のために、当て板を当てるなどして、
補強してください。
108
単位:㎜
8−8−2 穴あけ加工
■かん合部への穴あけ
穴をあけないで 穴をあけたら
穴をあけたら
補強してください ください
補強してください
100
35
41
100
屋内側
10
屋外側
100
52
70
100
・かん合部は、気密性、防水性、耐火性を保つためパッキンなどが入っておりますので、屋内
側たて目地より左41㎜、右35㎜の範囲内( の部分)には穴をあけないでください。
・上記寸法より、左右100㎜の範囲内( の部分)にはなるべく穴をあけないでくださ
い。パネル本体の強度が低下し風荷重により変形した場合、目地が開く可能性が大きくな
ります。やむを得ず穴をあける場合は下地材を追加し、補強してください。
■穴の大きさ
〔垂直方向〕
・1枚のパネル本体にあけた穴の大
きさを垂直方向で合計した値が、
パネル本体長さの1/3以内になる
ようにしてください。(重なり部
分は重複して加える必要はありま
せん)1/3を超える場合は、パネ
ル本体が「く」の字に折れないよ
うに中間部に外側からパネル本体
をテクスで脳天打ちする(下地が
必要になります)などの補強をし
てください。
・丸穴が連続しているような場合や、
横長で長方形の穴の場合は、その
全長が60㎝を超えないようにして
ください。
パネル本体
長さ
合計する
109
〔水平方向〕
パネル本体1枚、下地材スパン1つにおいて、垂直断面の欠損は下記のようにしてください。
高さ13m以上の壁面 ・・・・・・ 20㎝まで
高さ13m未満の壁面 ・・・・・・ 30㎝まで
これ以上の穴をあける場合は、下地材を付加するなどの補強をしてビス留めしてください。
〔欠損範囲を求める〕
室内側のたて目地
室内側のたて目地
下地材
Bの
直径
C
A
水平断面の欠損は、Bの縁よ
り垂直方向でBの直径以内の
範囲に開いている穴(A、C、
D)を対象として計算します。
Fの場合は穴(D、E)が対
象になります。
B
Bの
D
Fの
直径
E
F
下地材
下地材
対象範囲内の穴の大きさを水
平方向で合計してください。
重なり部分は重複して加える
必要はありません。
同様にFなど他の穴について
も計算し欠損が最大になる値
を採用してください。
A
C
B
D
E
F
下地材
水平方向の穴の大きさを比較
穴Bの範囲 穴Fの範囲
(A、B)+(C、D)>(E)+(D、F)
以上より、穴Bの範囲の方が大きいので穴Bについて下地材の補強を検討します。
【注意!
!】
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
〔欠損範囲の比較〕
8
パネル本体を加工(切断・切り欠き・穴あけなど)する際、ジグソーなど振動
の大きな工具は表面鋼板の剥離を招くおそれがあります。チップソーやホール
ソーなどを使用してください。また、加工後は切粉を十分に除去してください。
110
8−9 開口まわり(フラッシングの加工と取り付け手順)
8−9−1 断熱ヴァンドNZ50V RCサッシの場合(P56、P58詳細)
■施工の手順
①フラッシング
(横)
両面防水テープ
または、シーリングで防水
②フラッシング
(上)
②フラッシング(上)
③スターターRZ-V
③スターター RZ-V
パネル本体取り付け※
フラッシング(上)
コーナー部曲げ返し
防水パッキン10×10
を貼り付ける
サッシ枠
④フラッシング
(下)
①フラッシング(横)
⑤見切材
(現場加工)
排水を誘導するため
に防水パッキン10×10
パネル本体 を斜めに貼り付ける
後付水切
(別途工事)
シーリング
(別途工事)
(水抜きパイプ設置)
捨てシーリング
⑤見切材
(現場加工)
サッシ枠
シートテクス
④フラッシング(下)
端部
捨てシーリング
水抜きパイプ
(別途工事)
④フラッシング(下)と
後付水切の取り合い
シーリング(別途工事)
後付水切
(別途工事)
④フラッシング(下)
中央部
シーリングで防水
※ パネル本体施工の際は、吹き上がり防止シーリングと流れ込み防止シーリングを施工してください。
111
■施工のポイント
①フラッシング(横)
②フラッシング(上)
GL鋼板現場加工 t=0.35以上
GL鋼板現場加工 t=0.35以上
②フラッシング(上)
≧100
10
コーナー部は曲げ
返し
≧100
両面防水テープまたは
シーリングで防水
切り欠き加工
切り欠き加工
10
①フラッシング(横)
・①フラッシング(横)と④フラッシング(下)端部が取り合う部分は切り欠き加工してく
ださい。
・サッシとの取り合いに捨てシーリングを施工してください。
・サッシに合わせてパネル本体を切断加工し、サッシまわりを張り上げてください。
④フラッシング(下)
(3分割)
④フラッシング(下)端部
シートテクス
15
GL鋼板現場加工 t=0.35以上
④フラッシング(下)
30
後付水切
(別途工事)
50
立ち上げ
水抜きパイプ
(別途工事)
・フラッシング(下)はサッシまわりのパネル施工後に取り付けます。
・フラッシング(下)は3分割に加工し、端部左右を取り付けた後中央部を取り付けます。
④フラッシング(下)
(3分割)
⑤見切材(現場加工)
上端部折り曲げ加工
GL鋼板現場加工 t=0.5
①フラッシング(横)
捨てシーリング
8
61
④フラッシング(下)
端部
15
10
排水経路を
切り欠き加工
パネル本体施工の要領
︵たて張り︶
10
40
・サッシまわりにパネル本体を施工後、①フラッシング(横)の下に④フラッシング(下)
端部を内側から差し込んで取り付け、シートテクスでパネル本体に取り付けます。フラッ
シングの取り合い部をシーリングで防水してください。
・⑤見切材(現場加工)の上下端部を切り欠き加工してください。
112
8−10 その他
■現場発泡ウレタンについて
【注意!
!】
パネル本体裏面に現場発泡ウレタンなどを直接吹き付けすると、吹き付けた
現場発泡ウレタンなどの硬化収縮の影響でパネル本体表面に凹凸が発生する
場合があります。1回あたり厚さ10㎜程度を吹き付け後硬化させ、徐々に厚
くしていくなどの対策を採ってください。
パネル本体裏面に直接吹き付け
113
凹凸が発生