林 業 出 前 ニ ュ ー ス 平成 26 年 7 月《みどり第 3 号》 早いもので組合事業もあっという間に上半期が終り、暑さ本番厳しい時季を迎える こととなりましたが、組合員の皆様には益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。 表題の 7 月号が出来上がりましたので日常作業の参考にご覧ください。 間伐促進と集約化施業の定着に向けて 組合では、平成 24 年度から間伐推進を目的として森林経営計画制度を執り入れ 対象地を限定しながら、森林所有者の皆様方と間伐等の施業計画(5 カ年間)を作 成してきました。今後も計画作成区域の拡大に努めると共に、達成に向けた取り組 みに不可欠な機械導入を次年度から図ってまいりたいと考えておりますので、その導 入予定機種についてご紹介いたします。 5 月にメーカーより協力を願い管内(牧地区)で導入 予定機械の試運転を行い構造や能力、操作方法等 を確認しました。 ★ 左の写真はハーベスタ(ストローク式) ・本体は住友建機製油圧ショベル 0.45 ㎥級 ・ハーベスタはケスラー社製(最大伐採径 60 ㎝) ★右の写真はハーベスタにより伐倒作業を行って いる所です。チェンソーで伐倒作業を行う場合は かかり木の発生頻度が高くなり、重大事故の危 険も多くなります。 機械化により労働災害防止と生産経費の軽減 を図り、委託者に対しての利益還元に努めます。 元切りは挟んでから数秒で伐倒が完了します。 ★伐倒してから枝払いと玉切りを連続的に行って いる所です。ストローク式なので、多少の幹曲りや 太い枝があってもかまいません。アームが長いため 部分的な集積や積込みも可能となります。 ただし、機械自体が不安定なため平坦地や路網 の整備が行き届いた所でなければなりません。 ハーベスタがフルに稼働できる施工地においては 人力作業がまったく必要無くなりますので、安全 かつ効率的な作業が実現できます。 地域の森林整備推進に向け、低コスト作業の確立に努力いたします。 中蒲みどり森林組合 林業行政及び木材流通関連情報 ☆豪雨災害が心配される時期に入ってきましたが、保安林制度についてお知らせします。 国土保全に重要な保安林は森林の持つ公益的機能を発揮して水資源の確保や災害の防備等、安全 かつ適正な国民生活を保持することを目的とした制度です。従って指定を受けた保安林には一定の義務 が課せられると共に、その所有者に対しては固定資産税の免除など税制上の優遇措置もあります。 保安林の種類と役割 保安林の種類 指定された保安林の役割 1 水源かん養保安林 降った雨を蓄え、ゆっくり川へ流し洪水や渇水を緩和する 2 土砂流出防備 〃 雨などによる表土の浸食や土砂の流出、崩壊による土石流等を防ぐ 3 土砂崩壊防備 〃 地盤の不安定な急傾斜地の崩壊を防ぎ、農地や住宅などを守る 4 飛砂防備保安林 砂浜などから飛んでくる砂を防ぎ、背後にある農地や住宅を守る 5 防風保安林 強い風を防ぎ、背後にある農地や住宅を守る 6 水害防備保安林 洪水のときに氾濫する水の流れを弱め、漂流物による被害を防ぐ 7 潮害防備 〃 塩分による農作物の被害や津波、高潮による被害を防ぐ 8 干害防備 〃 ため池などの水が枯れるのを防ぐとともに、きれいな水を供給する 9 防雪保安林 吹雪から道路や鉄道を守る 10 防霧 〃 霧の移動を抑えることで、農作物の被害を防いだり交通の安全を守る 11 なだれ防止保安林 雪崩の発生を防いだり、発生した場合の勢いを弱め被害を防止する 12 落石防止保安林 落石を斜面の途中で止めたり、発生を防いだりして危険を防止する 13 防火保安林 燃えにくい種類の樹種を配置し、森林火災の延焼を防ぐ 14 魚つき保安林 水面に影を作ったり、養分豊な水を供給し魚の棲息や繁殖を助ける 15 航行目標保安林 船舶の航行の目標となって安全を確保する 16 保健保安林 森林レクリェーションの場を提供するなど生活環境を守る 17 風致 〃 名所旧跡やおもむきのある景色などを保存する ※管内の保安林では、1、2、3、11、16 などが多くあります。 保安林における行為制限 1.立木を伐採する場合は無断で行えません ・皆伐をする場合…………県へ指定された月に申請して許可が必要となります(面積にも制限あり) ・択伐をする場合…………県に伐採行為の 30 日前まで申請して許可が必要となります ・間伐をする場合…………県に伐採行為の 90 日前までに届け出が必要となります 2.土地の形質を勝手に変更させてはなりません 土砂や鉱物の採掘、宅地の造成、土砂捨て、建築又は増築等行う場合は事前に申請してから県の 許可が必要と成ります。(保育のために行う除伐やつる切り枝打ち等は許可を必要としません) 指定、解除申請と管理責任 市長が申請者となり書類の提出は以下の順序となります 土地所有者 市 長 新潟県知事 (同意書) (申請者) (経由) 林野庁農林水産大臣 (審査、受理、許可) 指定申請から認可までは、約 1 年~1 年半位の日数を要します。また解除するには指定理由が消滅 するなどの、特別な理由が無い限り解除することができませんのでご注意ください。 分収造林を除いて立木の管理する責任は、すべて土地所有者にあります。 ☆木材市況についてお知らせします。 村松木材共販市場における最近の市況です。3 月までは消費増税の影響で単価落札率ともに上昇傾向 が見られましたがここに来て伐採時期や入荷量も関係してか不落材も目立ち保合相場となっております。 開催日 丸太規格 長さ(尺) 末口(寸) 26 年 4 月 11 日 (第 224 回) 12.00~13.20 26 年 5 月 16 日 (第 225 回開設記念市) 12.00~13.20 26 年 6 月 12 日 (第 226 回) 12.00~13.20 スギ中値 石単価(円) 6.5~9.5 10.0~13.0 13.5 以上 6.5~9.5 10.0~13.0 13.5 以上 6.5~9.5 10.0~13.0 13.5 以上 2,500 3,000 3,400 2,500 2,900 4,000 2,600 2,800 3,400 平均石単価(円) 落札率(%) 2,900 64.0 3,200 63.0 2,800 59.0 市は毎月1回年間12回、午後1時30分から入札方式で行っています。(7 月は 9 日、8 月は 7 日に予定) 組合事業の取り組みと各種ご案内 ☆広葉樹林の整備やパルプ材、薪、しいたけ原木の生産も行います。 再生を必要としている広葉樹林に対して一定の抜き切りを実施して、天然更新を行いながら公益的機能 の回復と広葉樹原木の利活用を図る更新伐施業を実施しております。 対象とする森林 : 森林経営計画又は特定間伐促進計画が策定されている森林 補 助 対 象 施 業 : 更新伐…………………広葉樹林等の整理伐 施 業 の 要 件 : 主林木の 70%以上を伐採して搬出する。(10 ㎥/ha 以上搬出) 材 の利 用 区 分 : きのこ用オガ、パルプ、薪、しいたけ原木 ☆森林・山村多面的機能発揮対策事業で竹林整備を行いませんか。 侵入竹などにより荒廃が進んでいる里山林の整備として、組合では今年度より上記の新規事業を計画し ております。要件にもよりますが所有者負担なしで整備が行えますのでご協力をお願い致します。 事 業 期 間 : 平成 26 年度から平成 28 年度までの 3 年間 対象とする森林 : 森林経営計画が策定されていない森林等 補 助 対 象 活 動 : 里山林保全活動…………………刈払い、除伐、集積、植栽、歩道の修理等 侵入竹除去、竹林整備活動……竹や雑草木の伐採、搬出、処理、利用等 その他のお知らせと今月の情報 ☆平成 26 年度優良林分育成コンクールの結果について 林業改良協会主催の同コンクールにおいて、管内の林分が最優秀賞を受賞されました。 ◎ 最優秀賞 山﨑 秀一様 (五泉市水戸野) スギ林分 23 年生 2.03ha 良質材生産と地域林業の模範といった観点から、継続的に適正な間伐と枝打ちを 実施して来たことが高く評価されました。 ☆森林や林道の災害防止と緊急時の連絡について これから梅雨明けや台風時期になると豪雨災害が予想されます。災害が発生した場合は早期に措置をし ないと被害の拡大や復旧に支障を来たすことがありますので発見されたら下記までご連絡をお願いします。 ・森林または造林地の場合…… 森林組合 58-7824 または農林課 43-3911 ・林道の場合 ………………… 五泉市林道協議会 58-7824 〃 農林課 43-3911 ・作業道の場合 ……………… 森林組合 58-7824 〃 各路線の管理組合代表者 ☆労働災害が多発していますので刈払いや伐採作業には十分ご注意ください。 夏場によく発生する熱中症についての知識を身につけましょう 熱中症とは、室温や気温が高い環境において体内の水分や塩分バランスが崩れ、体温調節がまひしけ いれんや意識障害などの様々な症状を引き起こす病気です。 熱中症の分類と対処方法 重症度 症 状 めまい、立ちくらみ、 こむら返り、大量の汗 予防のポイント 対処方法 涼しい場所へ移動 安静、水分補給 頭痛、吐き気、だるい 力が入らない、集中力 や判断力の低下 涼しい場所へ移動、体 を冷やす、安静、十分 な水分と塩分の補給 意識障害(呼びかけに 対して反応がおかしい) けいれん、運動障害 涼しい場所へ移動、 安静、体が熱ければ 保冷剤などで冷やす 医療機関への受診 症状が改善すれば受診 の必要なし 口から飲めない場合や 症状の改善が見られな い場合は受診が必要 ためらうことなく救急車 (119 番)を要請 部屋の温度をこまめにチェック、室温 28℃を超えないようエアコンなどを上手に使用! 暑い日にはのどが渇いたら水分補給を、渇かなくてもこまめに水分補給を! 外出の際は体をしめつけない涼しい服装で、日よけ対策も! 無理することなく、適度に休憩を! 日頃から栄養バランスの良い食事と体力づくりを! ☆現場作業職員を紹介します。 管内、森林整備の促進と林業再生に向って努力しておりますので、宜しくお願い致します。 後列左から 田中、斎藤(健)、伊藤、 桐生、斎藤(昌彦)、馬場、樋口 中列左から 笠原、 井田、 阿部(光晴)、 土田、 阿部(司朗)、塚野 前列左から 小林、梅田主任、桐生課長、鈴木班長、中山副班長、親松です。 林業出前ニュース次回発行は、10 月上旬を予定しております。 連絡先 五泉市村松工業団地 2 丁目 1566-2 中 蒲 み ど り 森 林 組 合(企画管理課) ℡0250-58-7824 fax 0250-58-6559 E-mail:nakamidori@comet.ocn.ne.jp
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