49 49 鋼板の熱間成形における局部ダイクエンチ 鋼板の熱間成形における局部ダイクエンチ 塑性加工研究室 軽量化 高強度 要求 高張力鋼板 冷間成形 A-A’断面 A 穴抜き 奥田 裕也 A’ シートレール 通電加熱 急速加熱 酸化スケール小 成形荷重大 スプリングバック大 熱間成形 成形荷重小 形状凍結性良 ダイクエンチ 研究目的 研究目的 ダイクエンチ 成形と同時に焼入れ 高強度 後加工困難 強度が必要な部分のみの高強度化 局部ダイクエンチ テーラードダイクエンチ;冷却速度分布制御 焼入れ抑制による局部ダイクエンチ 金型との局部的な接触 低熱伝導材料との接触 1.非成形局部クエンチ実験 2.溝あり金型を用いた局部ダイクエンチ ハット曲げ成形 3.セラミックスフランジ金型を用いた 局部ダイクエンチハット曲げ成形 非成形局部クエンチ実験装置 非成形局部クエンチ実験装置 はさみこみ面圧p(サーボプレス) 4MPa, 28MPa 実験条件 加熱温度 T=850,900,950℃ ダイクエンチ保持時間 tQ=0.5,1.5,2.5,3.5s 電極押え力 4MPa 電極押え 試験片 板押え 40 ダイス 使用鋼板 スミクエンチ (熱間プレス成形用鋼板) 130L×20W×1.2t 銅電極 絶縁体 114 非成形局部クエンチ実験 非成形局部クエンチ実験(p=4MPa) (p=4MPa) 通電加熱 (加熱時間2.3s) はさみ込み ダイクエンチ (保持時間3.5s) 完了 電極押え 板押え 板押え 電極押え ダイス 試験片 ダイス 銅電極 銅電極 加熱温度と保持時間の硬さへの影響(x=40mm) 加熱温度と保持時間の硬さへの影響(x=40mm) 600 600 500 500 400 400 300 素板 200 100 0 850 x 900 950 加熱温度 /℃ 保持時間3.5sにおける 硬さと加熱温度の関係 硬さ /HV20 硬さ /HV20 p=4MPa 300 p=4MPa 素板 200 100 0 x 1 2 3 ダイクエンチ保持時間 /s 加熱温度900℃における 硬さと保持時間の関係 4 ダイクエンチ保持3.5s後の表面温度と硬さの分布 ダイクエンチ保持3.5s後の表面温度と硬さの分布 非接触部 接触部 800 500 400 300 素板 200 100 0 x 10 p / MPa 28 4 p / MPa 28 4 20 30 40 中心からの距離x /mm 600 400 200 0 50 試験片表面温度 /℃ ビッカース硬さ /HV20 600 ダイクエンチ後の引張り特性の変化 ダイクエンチ後の引張り特性の変化(t(tQQ=3.5s) =3.5s) 30 金型接触部 p / MPa 28 4 6 2 R2 10 20 40 引張強さ /MPa 20 1000 20 素板 500 素板 p / MPa 28 4 10 x 板厚1.2mm 試験片寸法 0 10 20 30 40 中心からの距離x /mm 50 0 破断伸び /% 1500 1.非成形局部クエンチ実験 2.溝あり金型を用いた局部ダイクエンチ ハット曲げ成形 3.セラミックスフランジ金型を用いた 局部ダイクエンチハット曲げ成形 局部ダイクエンチハット曲げ成形装置 局部ダイクエンチハット曲げ成形装置 加熱温度T=850,900,950℃ ダイクエンチ保持時間tQ=3.5s R1 .8 荷重(サーボプレス) 4.8 18.8 パンチ 電極押え R 試験片 1. 板押え パンチ 8 ダイス 28 40 銅電極 14 20 37.2 0 R1 電極押え力 4MPa 11 24 ダイス 溝深さ1mm 絶縁体 金型拡大図 加熱温度900℃におけるハット曲げ成形 加熱温度900℃におけるハット曲げ成形 通電加熱 (加熱時間2.3s) 成形 ダイクエンチ (保持時間3.5s) 成形完了 板押え 溝あり パンチ 板押え 試験片 溝あり ダイス T=900℃におけるハット曲げ成形体酸化スケールの比較 T=900℃におけるハット曲げ成形体酸化スケールの比較 成形体外観 (a)炉加熱 上面 下面 (b)溝なし金型 上面 下面 (c)溝あり金型 上面 下面 ダイ角部 ハット曲げ成形荷重とダイ角部転写精度 ハット曲げ成形荷重とダイ角部転写精度 2 30 20 1.5 ∆r /mm 成形荷重 /kN 40 10 0 (a)冷間 (b)溝なし (c)溝あり (A) 加熱温度900℃における 成形荷重 成形体 溝あり r r0 ダイス r0=10.0mm ∆r=r-r0 1 0.5 0 溝なし 200 400 600 800 1000 加熱温度T /℃ (B) 転写精度 溝あり金型によるハット曲げ成形体の長手方向硬さ分布 溝あり金型によるハット曲げ成形体の長手方向硬さ分布 ビッカース硬さ /HV20 500 400 300 素板 x 200 100 パンチ角部 ダイス角部 0 10 T /℃ 溝なし(900) 950 900 850 フランジ部 20 30 40 50 中心からの距離x /mm 60 1.非成形局部クエンチ実験 2.溝あり金型を用いた局部ダイクエンチ ハット曲げ成形 3.セラミックスフランジ金型を用いた 局部ダイクエンチハット曲げ成形 フランジ部セラミックス金型ハット曲げ成形方法 フランジ部セラミックス金型ハット曲げ成形方法 成形条件 加熱温度:900℃ 保持時間:3.5s 37 低熱伝導材 セラミックス 27 ダイス ダイス 試験片 金型材質:SKD61 5 パンチ 低熱伝導材 5 板押え フランジ部金型材料 セラミックス(ステアタイト) (熱伝導率2.0W/m・K) SUS630 (熱伝導率18W/m・K) SKD61 (熱伝導率29W/m・K) 計算によるダイクエンチ保持3.5s後の温度分布 計算によるダイクエンチ保持3.5s後の温度分布 x 800 セラミックス (ステアタイト) 温度 /℃ 600 400 200 0 SUS630 SKD61 パンチ 溝 溝部 角部 部 20 40 中心からの距離x /mm フランジ部 60 ハット曲げ成形後の組織 ハット曲げ成形後の組織 マルテンサイト ダイス角部x=35mm (474HV20) x 10μm フェライト マルテンサイト 底部x=0mm (217HV20) パンチ角部x=18mm (465HV20) フェライト フランジ部x=50mm (249HV20) 素板 (254HV20) ハット曲げ成形体の長手方向硬さ分布 ハット曲げ成形体の長手方向硬さ分布 ビッカース硬さ /HV20 500 溝あり (SKD61) 400 300 x 素板 200 パンチ 角部 100 0 10 ダイス角部 セラミックス (ステアタイト) フランジ部 20 30 40 50 中心からの距離x/mm 60 成形体穴抜き加工後の切口面構成比 成形体穴抜き加工後の切口面構成比 パンチ直径φ10,クリアランス12%t,穴抜き速度0.5mm/min パンチ直径φ10,クリアランス12%t,穴抜き速度0.5mm/min 100 だれ 試 験 片 80 破断面 40 切口面構成比 /% 切口面構成比 /% だれ せん断面 60 だれ せん断面 せん断面 80 成形体穴抜き部 100 60 破断面 40 20 20 破断面 バリ せん断切口面 0 -5 (a)素板 バリ (c)溝あり (b)溝なし (d)セラミックス 底部中心(x=0mm) 0 -5 (a)素板 バリ (c)溝あり (b)溝なし (d)セラミックス フランジ部(x=55mm) ハット曲げ成形後の最大穴抜き荷重 ハット曲げ成形後の最大穴抜き荷重 パンチ直径φ10,クリアランス12%t,穴抜き速度0.5mm/min パンチ直径φ10,クリアランス12%t,穴抜き速度0.5mm/min 40 最大穴抜き荷重 /kN 最大穴抜き荷重 /kN 40 30 20 10 0 (a)素板 (c)溝あり (b)溝なし (d)セラミックス 底部中心(x=0mm) 30 20 10 0 (a)素板 (c)溝あり (b)溝なし (d)セラミックス フランジ部(x=55mm) まとめ まとめ ・局部ダイクエンチによって焼入れを抑制した部位の 後加工性を向上させることができた. ・金型に溝を付け冷却速度を制御し,テーラード ダイクエンチを行い,強度を必要とする部分を 高強度化することができた. ・金型フランジ部の材質に熱伝導率の低いセラミックスを 用いることによって,金型と接触するフランジ部の急冷を 防止し焼入れを抑制できた.
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